著者
高橋 英之
出版者
大阪大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究プログラムでは,ロボットなどのシステムを用いることで,子供の主体性を促進して,その創発性を引き出すことを目的とする.具体的な平成29年度の取り組みとして,子供とロボットのインタラクションにおいて,子供の主体的想像力がどのように広がるのかを調べるため,子供とロボットのリズムインタラクション課題を行った.その結果,子供とロボットの相互作用は,子供のロボットに対する主体的想像力を増進することが示唆された.また主体性を引き出すための,ロボットを用いた自問自答システムを開発,その有効性を成人被験者に加えて高校生を対象に実証実験を行った.その結果,提案システムを用いることで高校生の主体性が引き出されることを示唆する結果を得ることができた.
著者
高橋 英紀 板垣 昭彦
出版者
The Society of Agricultural Meteorology of Japan
雑誌
農業気象 (ISSN:00218588)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.13-18, 1980
被引用文献数
4

湖沼が周辺地域の自然や農業に及ぼす影響を知る手がかりとして, 湖沼周辺の局地気候に関する研究を開始し, 第1報では洞爺湖周辺の冬期の気温分布について報告したが, 今回は春から夏にかけての同地域の気候調査を行なった。1977年6月の観測は冬の観測と同様, 銅・コンスタンタン熱電対温度計のセンサーを自動車の屋根にとりつけ, 気温を記録しながら湖岸にそって周回し, 気温分布をしらべた。1978年4月~5月の観測では湖の北西岸の地域に6ケ所の観測点を設けて最高・最低気温を測定し, そのうち4観測点では気温を自記させた。得られた結果を要約すると次のごとくとなる。<br>(1) 湖周辺全体の気温分布は, 日中, 気温が水温より高いときには湖の風下で明瞭な低温域が見られ, 風上地域と約4℃の差があった。<br>(2) 湖の風下地域では湖岸から内陸に入るにともない気温は上昇したが, 約1.5kmまで湖の影響が見られた。<br>(3) 湖岸と内陸との気温差は風向により大きく異なり, 湖から吹く時は, 日中で約6℃の差が観測された。
著者
高橋 英之
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.431-432, 2014-12-01 (Released:2015-06-09)
参考文献数
1
著者
重田 崇至 梅田 正博 吉武 賢 高橋 英哲 澁谷 恭之 古森 孝英 井堂 信二郎 長谷川 巧実 李 進彰
出版者
Japanese Stomatological Society
雑誌
日本口腔科学会雑誌 (ISSN:00290297)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.1-7, 2012 (Released:2012-03-08)
参考文献数
33

It has been recommended recently that patients receiving anticoagulant therapy should undergo dental extraction without discontinuation of anticoagulant drugs in consideration of the risk of thromboembolism, but the frequency of hemorrhagic complications has not been well documented. A retrospective study of 282 patients who underwent dental extraction under continuous warfarin therapy was performed.Twenty-two of the 282 patients (8.9%) showed postoperative hemorrhages: 14 of 168 (8.3%) in those receiving administration of warfarin alone, and 11 of 114 (9.6%) in those receiving administration of both warfarin and antiplatelet drugs. Most of the hemorrhages occurred within 2 days after the extraction. The rate of postoperative hemorrhage was 5.7% in those with prothrombin time International Normalized Ratio (PT-INR) of 1.49 or lower, 12.5% in those with PT-INR of 1.5-1.99, 12.8% in those with PT-INR of 2.0-2.99, and 16.7% in those with PT-INR of 3.0 or higher, although there was no significant difference between PT-INR and frequency of postoperative hemorrhage. All patients showing postoperative hemorrhage were treated successfully by local procedures such as suturing or application of cellulose oxide gauze. These findings suggest that dental extraction can be safely done without discontinuation of warfarin therapy.
著者
高橋 英幸 金田 邦彦 酒井 哲也 原田 直樹 堀井 進一 岡村 明治 土師 守
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.75, no.5, pp.1423-1427, 2014

症例は68歳,男性.平成24年12月に骨盤内を占める大きな腫瘍(φ90mm×140mm×100mm)に対し,腫瘍摘出術を施行.病理組織学的にperivascular epithelioid cell tumor (以下PEComa)でS状結腸に癒着があったため,一部S状結腸も合併切除した.粘膜面は正常であり,病理学的にS状結腸間膜から発生したものと診断した.核分裂像は1/10HPF以下であったが,腫瘍径は5cm以上で,腫瘍の中心部は広汎な壊死に陥っていたことより,悪性のポテンシャルを持った腫瘍の可能性を否定できないと考え,定期的に当院外来にて経過観察を行っていた.平成25年10月に約1年ぶりのfollow upの腹部CTで,下腹部に約55mm大の腫瘤を認めた.また,骨盤腔内右前部の腫瘍に一致してFDGの集積を認めた.(SUVmax 5.828)以上より,PEComaの腹膜再発と考え,摘出術を施行した.病理学的にも基本的に前回と同様の所見を認めた.術後の経過は良好であり,第7病日に軽快退院した.再々発の危険性があるため,今後,3~4カ月ごとの腹部PET-CT検査を予定している.
著者
多田 由紀 川野 因 田中 越郎 前田 良之 高橋 英一 古庄 律 上岡 美保 日田 安寿美 新村 洋一 貝沼 章子 高野 克己 Yuki Tada Kawano Yukari Tanaka Etsuro Maeda Yoshiyuki Takahashi Eiichi Furusho Tadasu kamioka Miho Hida Azumi Niimura Youichi Kainuma Akiko Takano Katsumi 東京農業大学応用生物科学部栄養科学科 東京農業大学応用生物科学部栄養科学科 東京農業大学応用生物科学部栄養科学科 東京農業大学応用生物科学部生物応用化学科 東京農業大学応用生物科学部教養分野 東京農業大学短期大学部栄養学科 東京農業大学国際食料情報学部食料環境経済学科 東京農業大学応用生物科学部栄養科学科 東京農業大学応用生物科学部バイオサイエンス学科 東京農業大学応用生物科学部醸造科学科 東京農業大学応用生物科学部生物応用化学科 Department of Nutritional Science Faculty of Applied Bio Science Tokyo University of Agriculture Department of Nutritional Science Faculty of Applied Bio Science Tokyo University of Agriculture Department of Nutritional Science Faculty of Applied Bio Science Tokyo University of Agriculture Department of Applied Biology and Chemistry Faculty of Applied Bio Science Tokyo University of Agriculture Fundamental Arts and Science Faculty of Applied Bio Science Tokyo University of Agriculture Department of Nutrition Junior College of Tokyo University of Agriculture Department of Food Environment Economics Faculty of International Agriculture and Food Studies Tokyo University of Agriculture Department of Nutritional Science Faculty of Applied Bio Science Tokyo University of Agriculture Department of Bio-Science Faculty of Applied Bio Science Tokyo University of Agriculture Department of Fermentation Sciences Faculty of Applied Bio Science Tokyo University of Agriculture Fundamental Arts and Science Faculty of Applied Bio Science Tokyo University of Agriculture
出版者
東京農業大学
雑誌
東京農業大学農学集報 (ISSN:03759202)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.322-329,

応用生物科学部1年生を対象に,食育トライアル授業として,食の生産,安全管理,健康管理などに関する10回の講義と2回の農業体験(種まき,収穫作業等)を実施し,学生の授業への出席状況及び授業前後のアンケートによって,プログラムの内容および学生の食育に対する知識,意欲等の変化を評価した。応用生物科学部全学科の学生に授業への参加を呼びかけた結果,授業の出席者は27名であり,栄養科学科の学生が20名と最も多く,参加学生の学科構成に偏りがみられた。授業の初回に行ったアンケートの回答者は24名,最終回に行ったアンケートの回答者は11名であった。授業後のアンケートでは,「食育活動への興味は深まったか」「知りたい情報は得られたか」「参加後,農業と食の関連に対する考えが変わったか」「授業として開講された場合受講するか」という問いに対し,それぞれ73~91%が「はい」と回答し,「授業への総合的な満足度」についても73%が「(非常に)満足である」と回答した。「農業」に原点をおいた食育トライアル授業によって,食べ物の成長を通した気づきと感動,生産者への感謝の気持ち,環境への配慮,栄養と健康との関連知識の習得等に寄与することができたと考えられる。今後は授業への参加者数を増やし,結果の一般化可能性について検討するとともに,授業の実現に向けた人的・物的資源の問題について検討する必要がある。We aimed to evaluate changes in both knowledge of dietary education (Shokuiku) and in motivation, in first-year students of the Faculty of Applied Biosciences who attended a voluntary Shokuiku program in 2008. The program comprised 10 lectures on food production, safety management, and health management, as well as 2 farming practicum classes (seed sowing, harvesting, etc.). Twenty of the 27 students who attended the courses belonged to the Department of Nutritional Sciences. We received responses from 24 and 11 students to questionnaires administered before and after the program, respectively. We obtained a "yes" answer 73-91% of the time in response to the following questions : 1) Was your interest in dietary education activities enhanced? 2) Were you able to obtain the information you sought? 3) After attending these courses, did your understanding of the relationship between farming and diet change? and 4) Would you take this course if it were officially offered as a class? Seventy-three percent of students replied that they were very satisfied with the courses. By placing "farming" as the central principle, these courses contributed to food awareness and appreciation, feelings of gratitude toward producers, consideration for the environment, and knowledge acquisition about the relationship between nutrition and health. Future studies should address the generalizability by examining a larger pool of participants. In addition, other issues such as human and material resources should be considered in realization of the Shokuiku program curriculum.
著者
田仲 持郎 入江 正郎 高橋 英和 中村 正明
出版者
岡山大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2003

現在,医療用及び工業用レジン系材料にとって,その機械的及ぶ物理的物性を改善するために可塑剤は不可欠な存在であるが,近年,可塑剤及び構成モノマーの内分泌攪乱作用が指摘されるようになってきた.その主因はフタル酸エステルやビスフェノール-Aに代表されるような芳香環をその分子内に持つことと考えられ,芳香環を分子内に持たない可塑剤やモノマーを用いて,所期の物性を持つレジン材料の開発が望まれている.また,ビニル系レジン材料にとって,重合収縮は避けられない問題であり,その使用にあたって種々の弊害の主因となっている。重合収縮を小さくする工夫としては,スピロ環などの開環重合を可能とする重合性基の導入によるモノマー自身の重合収縮の減少や複合化による見かけ重合収縮の減少など,数多くの試みがある.我々は,MMA/PMMA系義歯床用レジンに代表されるポリマー粉部とモノマー液部を混和して膨潤溶解を待ち,餅状化した樹脂組成物を重合する手法を応用して,見かけ重合収縮率の少ない高性能歯科用レジンを開発している.その過程で,重合性基を持つビニルエステルを液部とし,各種重合体を粉部として混和した樹脂組成物を調製したところ,極めて短時間に膨潤溶解が進行し,餅状化することを見い出した.先ず最初に,ポリメタクリル酸エチル(PEMA)を粉部とし,ビニルエステルを液部として混和した軟性樹脂組成物の軟性裏装材としての可能性に関して,ビニルエステルの分子量とその分子構造の観点から詳細な検討を加えた.その結果,ビニルエステルはエチルアルコールを用いることなく,PEMAを膨潤溶解させることが出来,その軟性樹脂組成物のゴム弾性は従来の軟性裏装材と同様であることを明らかにした.次の段階として,その餅状化物中のビニルエステルを重合することにより,硬化物の中に従来の概念の可塑剤が存在しないこととなる.また,脂肪族系ビニルエステルを用いた時,その樹脂組成物の細胞毒性は従来の軟性裏装材よりも小さかった.
著者
内藤 淳 於保 健吉 斎藤 宏 坪井 正博 高橋 英介 輿石 晴也 沖津 宏 永井 完治 雨宮 隆太 澤柳 久嘉 赤田 荘一 阿部 公彦 河内 堯 河村 一太
出版者
日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 : 日本気管支研究会雑誌 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.176-181, 1991-03-25

低線量率もしくは高線量率気管気管支腔内照射療法は, 手術適応のない気管気管支悪性腫瘍に対する補助療法として, 近年脚光を浴びてきた。また, Nd-YAG Laser治療と気管気管支腔内照射療法との合併療法も注目されている。今回, 我々は気管右主気管支に広範に発育した腺様嚢胞癌に対し, 内視鏡的Nd-YAG Laser療法による気道開大とfull doseのLinac外照射療法後に, ^<60>Co気管気管支高線量率腔内照射療法(腔内照射)を追加し, 腔内照射終了後約10日目に, 内視鏡的に腫瘍の消失を認めた。しかし, この症例は腔内照射終了後5カ月目に喀血死した。剖検により, 喀血の原因は, 喀血3週間前に挿入されたY-T tube先端による, 右主気管支壁の圧迫壊死に伴う肺動脈気管支瘻であることが確認された。しかし, 腺様嚢胞癌の遺残は認めなかった。以上より, 腔内照射が, 気管気管支腺様嚢胞癌に対する合併療法の一つとして, 有用であることが示唆された。
著者
崔 鳥淵 高橋 英幸 板井 悠二 高松 薫
出版者
日本体力医学会
雑誌
体力科學 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.119-129, 1998-02-01
参考文献数
21
被引用文献数
2 8

本研究では, 筋力トレーニングにおける一般的な手段であるパワーアップ型手段とバルクアップ型手段の筋の形態および機能の面からみたトレーニング効果の相違を, 膝伸展運動による週2回, 8週間のトレーニング実験を通して比較検討した.被検者には, 健常な一般成人男子11名を用いた.パワーアップ型群 (5名) には, 1RMの90%の負荷で5セット行わせた.セット間には3分間の休息をとらせた (レペティション法) .一方, バルクアップ型群 (6名) には, 1RMの80~40%の負荷で9セット行わせた.セット間には30秒~3分間の休息をとらせた (インターバル法・マルチパウンデツジ法) .<BR>おもな結果は次の通りである.<BR>1.大腿四頭筋全体および大腿四頭筋を構成する各筋の筋断面積の増加率は, いずれもバルクアップ型群がパワーアップ型群より有意に高い値を示した.<BR>2.1RM, 等尺性最大膝伸展力および等速性最大膝伸展力 (角速度, 60・180・300deg/sec) の増加率は, 実測値および筋断面積あたりの相対値ともに, パワーアップ型群がバルクアップ型群より高い値を示した.このうち, 1RMの実測値, 60deg/secの角速度による等速性最大膝伸展力の実測値を除くすべての項目に有意差が認められた.<BR>3.等速性平均膝伸展力 (角速度, 180deg/sec; 試行回数, 50回) の増加率は, 実測値および筋断面積あたりの相対値ともに, バルクアップ型群がパワーアップ型群より有意に高い値を示した.また, 連続50回にわたる等速性膝伸展力の低下率は, トレーニングが進むにつれてバルクアップ型群では小さくなるのに対して, パワーアップ型群では顕著な変化は認められなかった.<BR>上述の結果は, パワーアップ型手段はおもに筋力・無気的パワーの増大に, バルクアップ型手段はおもに筋肥大および無気的持久力の増大にそれぞれ有効であることを示すものである.これらの結果は, 筋力トレーニングでは, 特性の異なるパワーアップ型手段とバルクアップ型手段を, 各人の目的に即して適切に使い分けることが重要であることを示唆するものである.
著者
池田 達昭 村岡 誠 向井 直樹 高橋 英幸 高松 薫
出版者
社団法人日本体育学会
雑誌
体育學研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.51, no.6, pp.783-791, 2006-11-10

本研究では,同一の競技チームに所属し,日常的に同様な筋力トレーニングを実践している集団を対象にし,1RMの個人差の小さい等質的な集団であるか否かを確認した上で,(1)1RMと3種の%1RMにおける繰り返し回数およびI-N slopeとの関係を検討すること,(2)N_<total>とI-N slopeの相違を神経-筋機能と筋の組織化学的特性の面から検討することを目的とした.検討に際して,1RMの個人差の大きい異質集団を対象とした著者らの先行研究(池田・高松,2005)との比較を行った.上述の目的を達成するために,健康な男子大学生サッカー選手(1年生)15名(年齢:18.8±0.4歳,身長:174.3±3.4cm,体重:66.1±2.9kg)を対象として,等尺性最大膝伸展力(Isom.max)とIsom.max発揮中における力の発揮速度(RFD),動的最大膝伸展力(1RM)と1RMの90%,70%,50%での負荷強度における繰り返し回数(N_<90>,N_<70>,N_<50>),大腿四頭筋の筋断面積(CSA)および筋の組織化学的特性を測定した.なお,本研究における1RMの変動係数は,著者らの先行研究と比較して低値を示したこと,およぴ,2つの研究における1RMの分散は異なることが認められたことなどから,本研究の被験者は1RMの個人差の小さい等質集団であることを確認した.本研究における主な結果は以下の通りである.(1)著者らの先行研究では1RMとN_<90>,N_<70>,N_<50>およびN_<total>との間にいずれも有意な負の相関関係が認められたが,本研究では1RMとN_<90>との間にのみに有意な負の相関関係が認められた.(2)著者らの先行研究ではN_<total>とI-N slopeとの間に有意な正の相関関係が認められたが,本研究では2つの指標間に密接な関係は認められなかった.(3)本研究では,N_<total>とRFDとの間に有意な負の相関関係が認められ,I-N slopeと%Fiber area (TypeI)との間に有意な正の相関関係が認められた.以上の結果から,1RMと3種の%1RMにおける繰り返し回数,N_<total>およびI-N slopeとの関係は,対象とする被験者の1RMの個人差の大きさによって影響を受けること,N<total>とI-N slopeは,それぞれ繰り返し回数に関わる異なる能力を評価していること,などの可能性が示唆された.
著者
高橋 英孝 笹森 典雄 吉田 勝美 近藤 健文
出版者
公益社団法人 日本人間ドック学会
雑誌
健康医学 (ISSN:09140328)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.47-49, 1993-10-20 (Released:2012-08-27)
参考文献数
21

人間ドックを受診したL806名(男1,502名,女304名)に生体インピーダンス法による体脂肪率の測定を実施し,体格指数と体脂肪率の組合せによる肥満評価法の検討を行った。体格指数および検査正常者(男133名,女45名)における体脂肪率の平均値と標準偏差は,男18.9±4.7%,女23.2±3.4%であった。体格指数正常かつ体脂肪率が男15~23%,女20~27%を標準値とし,体格指数が正常でも体脂肪率の増加がみられる者は,早期肥満として生活指導の対象になると考えられた。
著者
三宅 雄大 寺田 和憲 吉川 雅博 松本 吉央 高橋 英之 伊藤 昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.283, pp.73-78, 2013-11-02

本研究では,人がアンドロイドを人のようなインタラクション対象とみなすかどうかを繰り返し非ゼロ和ゲームを用いて検証した.実験タスクには協調も搾取も可能な繰り返し非ゼロ和ゲームである1,2,5じゃんけんを用いた.対戦相手としてアンドロイド,PC,人を比較した.実験の結果,実験参加者は対人条件の場合は相手との協調を優先したが,対アンドロイドの場合には対PCと同様に自己利益を追求し搾取を行った.実験結果の解釈を定めるために,追加実験を行い,対人であっても,その人が実験者である場合には自己利益を追求することが確認された.以上の結果から,金銭に関して価値を共有しないことがアンドロイドの人らしさを減退させていると結論づけた.
著者
上出 寛子 小菅 一弘 高橋 英之 笠木 雅史 新井 健生 山邉 茂之
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

ドライビングシミュレータ環境が、実車実験とどの程度類似しているかどうかを、手動・半自動での運転モードと、マインドワンダリングの発生との関連から検討するため、実車実験と同様の被験者5名に対して、ドライビングシミュレータを用いた実験を行った。実車実験のドライブレコーダ記録から、追い越された車の種類、台数、また、道路環境(工事等による片側車線規制など)を確認し、これらの要因に関して平均的な運転状況をドライビングシミュレータ上に再現した。また、実車の際には安全性を考慮して実施できなかった、アイカメラを用いた視線測定も行った。実車の場合と同様に、ランダムなタイミングで、音声により運転に集中しているかどうかを訪ね、マインドワンダリングの発生を計測した。同じ被験者に対して、自動運転、半自動運転の両方のモードを行った。その結果、同じ被験者である一方で、シミュレータと実車では、運転モードとの関連でマインドワンダリングの発生について類似した結果は得られなかった。アイカメラの測定の結果、マインドワンダリングを行っている際には、視線が真正面に集中せず、周囲に分散することが確認された。また、全ての被験者が半自動運転の際に、マンドワンダリングしやすいという訳ではなく、運転に自信のある傾向の人は、手動運転の方が、半自動運転よりもマンドワンダリングしやすく、慎重な運転をする傾向の人は、半自動運転の方が、マインドワンダリングしやすいという結果も得られた。また、運転の楽しみについても、これまでの成果で、半自動運転の昨日のついた車のドライバーの方が、手動運転の車のドライバーよりも、運転の楽しみを高く感じていることが明らかになっている。
著者
西片 奈保子 中森 健太郎 末吉 益雄 高橋 英雄 由地 裕之 佐野 文子
出版者
日本医真菌学会
雑誌
Medical Mycology Journal (ISSN:21856486)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.213-221, 2011 (Released:2011-08-31)
参考文献数
18
被引用文献数
1 2

Clinical and Laboratory Standards Institute(CLSI)法に準じて,Trichophyton verrucosum 9株及びMalassezia pachydermatis 13株に対する17種生薬配合薬抽出物の最小発育阻止濃度(minimum inhibitory concentration:MIC)を微量液体希釈法で測定した.また,構成生薬17種についても同様に抽出物のMICを測定し,主たる抗真菌性生薬を特定した. 生薬重量に対して10倍量の水で煎出した抽出液を10%抽出液として調製し,これを試験最大濃度として2倍希釈系列で微量液体希釈法にて評価した.その結果,生薬配合薬抽出液の幾何平均MICは,T. verrucosumで2.51%,M. pachydermatisでは2.25%であり,構成生薬17種中ダイオウ(Rhubarb,Rheum palmatum),カンゾウ(Glycyrrhiza,Glycyrrhiza uralensis),コウボク(Magnolia bark,Magnolia obovata),オウバク(Phellodendron bark,Phellodendron amurense),及びゲンノショウコ(Geranium herb,Geranium thunbergii)の5種類に,両菌に対する発育阻止効果が認められた.
著者
笠原 秀範 田中 康史 柴田 敦 久松 恵理子 山中 あすか 冨澤 宗樹 米田 直人 北川 泰生 栗本 泰行 高橋 英樹 莇 隆
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.43, no.5, pp.694-699, 2011 (Released:2012-11-07)
参考文献数
8

症例は36歳, 男性. 2008年11月ごろより, 両膝関節, 右環指関節痛が出現した. 2009年2月に起床後の右足底部痛および左上肢挙上時の疼痛があり, 当院救急外来を受診したが症状の改善はなく, 後日, 近医を受診し痛風の疑いがあると指摘され当院整形外科を受診したが, 37.5ºCの発熱, 胸痛, 左肩部痛もあり, また, 心雑音を聴取するため循環器内科を受診した. 経胸壁心エコー図検査上, 僧帽弁に疣腫を認めるため, 感染性心内膜炎の診断で入院となった. 2005年ごろから覚醒剤を使用していたが2008年10月からは使用していない. まわし打ちや, 再使用針での静注歴もある. 入院日より, セフトリアキソン(Ceftriaxone; CTRX) 2g×1回/日とゲンタマイシン(Gentamicin; GM) 60mg×3回/日の点滴投与を開始した. 入院日に施行した頭部MRIで塞栓像を認めたため, 翌日に準緊急手術を施行した. 前尖切除, 後尖温存による置換術を施行した. 術後, 僧帽弁逆流はなく, 感染は治癒した. 現在は症状の再現はなく, 覚醒剤中毒からも脱し, 社会復帰している. 近年, 覚醒剤使用がわが国でも社会的問題となっており, 覚醒剤常用者の感染症の鑑別診断として重要と考え, 症例報告をする.
著者
寺元 郁博 吉田 智一 高橋 英博
出版者
農業情報学会
雑誌
農業情報研究 (ISSN:09169482)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.33-43, 2007 (Released:2007-04-10)
参考文献数
12

本稿では,WWWベースのアプリケーション開発の分野で注目されている,Ajaxと呼ばれる技術を利用したコンテンツ開発で開発効率を向上させるためのライブラリとして開発したROCOCOライブラリと,Google Maps APIの利用に特化した上位ライブラリのROCOCO Google Mapsについて報告する.ROCOCOライブラリは,XML HTTP通信,JSONP通信,グラフ表示およびマトリクス表示の各機能を持つ.またROCOCO Google Mapsは,生成時に基本的な操作を行うためのメニューを自動生成する機能と,メッシュ塗り潰し画像と地図とを重ね合せて表示する機能を持つ.また,ROCOCO Google Mapsを用いることによる開発効率向上を確認するため,このライブラリを用いて,Webサービスが提供されている水稲生育予測システムおよび露地野菜適作判定支援システムを利用したAjaxコンテンツを開発し,これらのコンテンツ開発ではコード行数が大幅に減少し,コンテンツ開発の効率が向上したのを確認した.