著者
平田 敏彦 高橋 香代 鈴木 久雄 太田 善介 金重 哲三
出版者
日本体力医学会
雑誌
体力科學 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, 1991-12-01

陸上競技長距離選手が良い成績をあげるためには高い全身持久力が必要である。一方、過度の体脂肪は走運動の効率を低下させることから効果的なトレーニングの指導のためには、選手の持久性体力と身体組成の経時的な情報が必要であると考える。今回、我々は陸上協議長距離選手の持久性体力ならびに、DPXE法による身体組成を径時的に測定したので報告する。
著者
バレラ サルハドール ピペラキス ロマノス 斎藤 豪 高橋 裕樹 中嶋 正之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.200, pp.149-154, 2001-07-11

近年、仮想空間におけるアプリケーションなどにおいて、様々な身体部分に対する入力装置の開発が求められている。そこで本稿では、足動作を検出するための新たな入力装置を提案する。このために足関節の運動を検出するいくつかの回転式エンコーダセンサーを用いる。これらのセンサーは足動作の方向や移動距離に従って回転する。コンピュータはその電圧の変化を感知し、それにより足関節の方向や移動距離を計算する。このようなのセンサーをいくつかサンダルに取り付けることにより製作された入力装置は、ゲームなど様々な分野で利用することが可能となる。本稿ではこの装置の有効性に関して議論し、いくつかの実験結果を示す。
著者
伊藤 毅志 斎藤 大 高橋 克吉 村松 正和 松原 仁
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.23, pp.17-24, 2006-03-07

本研究では、囲碁を題材にして2つの認知科学的実験を行った。1つ目の実験では、アマチュア初心者(ルールを覚えたて)の被験者に対して、初心者向けの囲碁プログラムを用いて学習させ、その視線と発話データを分析した。その結果、初心者は相手の打った場所周辺に視線が集まっているのに対して、上達するにつれて相手の手につられずに広く盤面を見られるようになることがわかった。2つ目の実験では、アマチュア中級者(級位程度)の被験者から上級者(五段程度)の被験者に対して次の一手課題を与え、どのように思考するのかを視線と発話データを分析した。この結果から、上級者ほど盤面を広く見る傾向が見られた。一方、先行研究から、将棋では局面認識の過程では上級者ほどあまり広く盤面を見ずに思考していることがわかっている。このことは、囲碁と将棋のゲームとしての違いを表わしていると考えられる。In this research, we performed two cognitive science experiments on the topic of the game of Go. In the 1st experiment, amateur beginners' subject learned using Go-software for beginner, and analyzed the eye tracking data and verbal protocol data in the learning process. As a result, it turned out that player can see widely the board, as who made progress. In the 2nd experiment, the next move problems are given for subjects from amateur intermediate level player to amateur expert player and the eye tracking data and verbal protocol data were analyzed. This result also showed that the players see the board widely, so that they became an expert. On the other hand, the related researches show that the expert player of Shogi thought without seeing the board not much widely. This results are considered to express the difference as a game of Go and Shogi.
著者
高橋 源一郎 田中 和生 東 浩紀
出版者
新潮社
雑誌
新潮
巻号頁・発行日
vol.105, no.2, pp.150-165, 2008-02
著者
川前 徳章 高橋 克巳 山田 武士
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J90-D, no.10, pp.2746-2754, 2007-10-01

本論文はユーザの情報検索を効率化するために,ユーザの興味とオブジェクトのトピックに着目した新しい情報検索モデルを提案する.我々は情報検索におけるユーザとその検索対象であるオブジェクトの関係はユーザの興味とオブジェクトのトピックの関係に射影することで説明できると仮定し,この射影を行うための手法としてLatent Interest Semantic Map(LISM)を提案する.LISMの特徴はLatent Semantic Analysisとユーザモデルの構築を同時に行い,射影した空間を用いることでユーザとオブジェクトの関係をユーザの興味やトピックの内容といった意味的な観点から説明できる点にある.この手法を協調フィルタリングに適用することで,ユーザのオブジェクトに対する評価予測やリコメンデーションを興味やトピックといった意味的な観点から実現できる.これらの手法を著名なベンチマークデータに適用した実験の結果,協調フィルタリングにおいて提案手法が情報検索においてユーザの情報検索を効率化することを確認した.
著者
田口 裕一 高橋 桂太 苗村健
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.27, pp.79-86, 2008-03-10
被引用文献数
5

64台のネットワークカメラアレイを用いた実時間全焦点自由視点映像合成システムについて報告する.本システムでは,所望の視点位置における画素単位の奥行きマップを実時間で推定し,高品質な全焦点自由視点映像を合成する.画像合成処理をすべてGPU上で実装することにより,CPUとGPUで効率的な並列計算を行うシステムを1台のPCで実現した.これにより,解像度QVGAの入力多視点映像を用いて,フレームレート24fpsでの自由視点映像合成が可能となった.さまざまなシーンにおける高品質な自由視点映像を実験結果として示す.We present a real-time video-based rendering system using a network camera array. Our system consists of 64 commodity network cameras which are connected to a single PC through Gbit Ethernet. To render a high-quality novel view, we estimate a view-dependent per-pixel depth map in real-time based on a layered representation. The rendering algorithm is fully implemented on GPU, which allows our system to efficiently perform independent and parallel processing of CPU and GPU. Our system renders free-viewpoint videos at 24 fps using QVGA input video resolution. Experimental results show high-quality images synthesized from various scenes.
著者
兼成 哲也 工藤 信樹 張 旭 高橋 誠 山本 克之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.97, no.124, pp.9-16, 1997-06-20
被引用文献数
2

近年, 血管内超音波エコー法(IVUS)は臨床において重要な検査法になりつつある. IVUSを用いて血管内腔を描出することは血管狭窄の定量的評価を行う上で重要ではあるが, 血液のと粥腫の音響インピーダンスの差が小さいことから, 両者を見分けることが困難なことも多い. そこで, 本研究では血流や粥腫の動きを検出することにより血管内腔を明瞭に描出する新しいIVUSを提案する. IVUSにでは超音波の伝搬方向と血流方向が直交するために, ドプラ法では血流を検出できない. それゆえ, 本研究では血流を検出する方法として相関法を用いた. 本手法を実現するシステムを試作し, 血管ファントムを用いて評価を行った. その結果, 本手法を用いることにより従来のMモード像やBモード像では見分けることが困難であった血流と粥腫を明瞭に分離することができた.
著者
桑田 喜隆 高橋 一成 白樫 和明 有村 忠朗 藤本 浩
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第20回全国大会(2006)
巻号頁・発行日
pp.53, 2006 (Released:2006-12-07)

オフィスでのコラボレーションを支援するため、RFIDによる人の位置把握および屋内のセンサを活用した基盤システムを試作した。本稿では試作システムの概要と実証実験による評価結果を述べる。
著者
荒木 淳子 高橋 薫 佐藤 朝美
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.47105, (Released:2024-04-05)
参考文献数
25

本研究の目的は,高等学校で探究学習を行った経験と大学での学び,キャリア探索との関連を明らかにすることである.全国の4年制大学1,2年生を対象にWebアンケート調査を実施し,高等学校での探究型授業経験と,大学でのキャリア探索,授業プロセス・パフォーマンス,ライフキャリア・レジリエンスとの関連を調べた.255名の回答を分析した結果,高校時代にSGH/SSHともに経験した回答者は環境探索の得点が有意に高く,SGH/SSHともに経験した回答者とその他の探究型授業をした回答者は探究型授業経験のない回答者よりも自己探索の得点が有意に高かった.一方,主体的な学習態度である授業プロセス・パフォーマンス,ライフキャリア・レジリエンスに有意な差は見られなかった.
著者
田栗 正隆 高橋 邦彦 小向 翔 伊藤 ゆり 服部 聡 船渡川 伊久子 篠崎 智大 山本 倫生 林 賢一
出版者
日本計量生物学会
雑誌
計量生物学 (ISSN:09184430)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.129-200, 2024 (Released:2024-04-25)
参考文献数
167

Epidemiology is the study of health-related states or events in specific populations and their determinants, with the aim of controlling health problems. It encompasses various research fields, such as cancer epidemiology, infectious disease epidemiology, and social epidemiology, molecular epidemiology, environmental epidemiology, genetic epidemiology, clinical epidemiology, pharmacoepidemiology, spatial epidemiology, and theoretical epidemiology, among others, and is closely related to statistics and biometrics. In analytical epidemiological studies, data is collected from study populations using appropriate study designs, and statistical methods are applied to understand disease occurrence and its causes, particularly establishing causal relationships between interventions or exposures and disease outcomes. This paper focuses on five topics in epidemiology, including infectious disease control through spatial epidemiology, cancer epidemiology using cancer registry data, research about long-term health effects, targeted learning in observational studies, and that in randomized controlled trials. This paper provides the latest insights from experts in each field and offers a prospect for the future development of quantitative methods in epidemiology.
著者
高橋 正樹
出版者
日本分類学会
雑誌
データ分析の理論と応用 (ISSN:21864195)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.1-28, 2021-08-01 (Released:2021-11-09)
参考文献数
37

日本分類学会初代会長の林知己夫先生を囲んで,「木曜会」と称する研究会が,1990 年代より2002 年に氏がお亡くなりになる前年頃まで月1 回程度のペースで開催されていた.村上征勝氏(当時,統計数理研究所)を事務局に,当初は渋谷駅に近い桜ヶ丘の林事務所で,後には参加者が増えたこともあり統計数理研究所の会議室で,数名から10 数名が集まっていた.初期には林先生の各方面での研究の講義,後には参加メンバーの各々が自分の研究を発表し,気楽な茶飲み話のような雰囲気で互いに講評をするというものであった.その中で高橋正樹氏の発案で林先生への公開インタビューが,2001 年に全3 回開催された.本稿はその第2 回分を収録したものである.第1 回及び第3 回(の一部)はそれぞれ『行動計量学』(高橋, 2004),『社会と調査』(高橋, 2012)に掲載された.今回で全3 回分が公開されることになり,すべてがJ-stage 等を通じてWeb 上で一般にダウンロードが可能となる.本インタビューを含め,戦後統計学の大きな柱の1 つであった林先生の科学者としての哲学と,また今日でも通ずる「科学者のあり方」,データ取得のプロセスからデータ解析,政策立案への提言までの全体を俯瞰した真正の「データの科学」,そして社会的課題解決のための本当の学際的「共同研究」のあり方について,読者の方々が深い思いを寄せる機会となれば幸いである.(編集委員長吉野諒三)本稿は公開インタビューとして行われた第2 回分をまとめたものである.事前に告知したタイトルは「共同研究の意義と方法:統計学者の立場から」であった.テープ録音を高橋が文章に起こし,林先生自身が一度目を通され,テープの余白部分の追加・加筆,録音時に不明だった点や表現,人名の確認などといった修正・補足をしていただいている.なお,一連のインタビューは,実は当初から3 回分を予定していたわけではなく,この2 回目の「共同研究」というテーマは林先生自身から発案があったものである.「日本人の読み書き能力調査」をはじめ数多くの共同研究に関わり,その中で数量化理論等が創り上げられていったことを考えれば納得できるテーマ設定である.様々な調査や研究の経験については,それまでにも書かれたり話されたりする機会は少なくないのに対し,共同研究という切り口からのものはほとんどない1.内容は大きく3 つのパートに分けられる.冒頭ではまず共同研究とはどのようなものかについて語り,続いてその背景となった個人の研究史や共同研究の経験について触れている.そのうえで,共同研究はどうあるべきかについて言及している.その内容は研究そのもののあり方にも及び,3 回の中で最もメッセージ色が強いものともなっている.あらためて整理していると,統計学さらには「データの科学」の発展には共同研究が欠かせないのだという強い思いが,この発案にあったことを感じる.(なお,以下,全体を通じて,林文編集顧問と吉野編集長が論文誌の体裁に整備してある.脚注の中で,(T)及び(Y)はそれぞれ高橋と吉野による注釈を示す.)(高橋正樹)
著者
谷口 忠大 高橋 佑輔
出版者
The Society of Instrument and Control Engineers
雑誌
計測自動制御学会論文集 (ISSN:04534654)
巻号頁・発行日
vol.47, no.11, pp.571-580, 2011 (Released:2012-01-21)
参考文献数
30
被引用文献数
1 3

In this paper, we proposed a simple urban model including individuals' travel behavior and residential choice behavior. Multi-agent simulation framework is described. We performed several experiments to evaluate political measures which will solve problems about motorization. As a result, drastic mobility management scheme increased the number of travelers using a train, and the distribution of residences became compact. However, it also increased many agents' total costs of living because of high rent and several kinds of cost including time cost and fatigue cost to reach a station. On the other hand, raising gas price made CO2 emission less and kept total cost of living lower than the drastic mobility management measure. This suggests that to have people use train or bus by changing their attitude might be socially more expensive than to make people chose whether they use car or not under the condition that gas price is raised.
著者
西園 昌久 高橋 流里子 対馬 節子 松永 智子 福屋 靖子 土屋 滋 大貫 稔 高橋 美智 浅野 ふみぢ 小松崎 房枝 鈴木 小津江 平山 清武 中田 福市 鈴木 信 壁島 あや子 名嘉 幸一 鵜飼 照喜 福永 康継 浪川 昭子 高田 みつ子 岩渕 勉 森脇 浩一 加藤 謙二 早川 邦弘 森岡 信行 津田 司 平野 寛 渡辺 洋一郎 伴 信太郎 木戸 友幸 木下 清二 山田 寛保 福原 俊一 北井 暁子 小泉 俊三 今中 孝信 柏原 貞夫 渡辺 晃 俣野 一郎 村上 穆 柴崎 信吾 加畑 治 西崎 統 大宮 彬男 岩崎 徹也 奥宮 暁子 鈴木 妙 貝森 則子 大橋 ミツ 川井 浩 石川 友衛 加世田 正和 宮澤 多恵子 古賀 知行 西川 眞八 桜井 勇 三宅 史郎 北野 周作 竹洞 勝 北郷 朝衛 橋本 信也 斉藤 宣彦 石田 清 畑尾 正彦 平川 顕名 山本 浩司 庄村 東洋 島田 恒治 前川 喜平 久保 浩一 鈴木 勝 今中 雄一 木内 貴弘 朝倉 由加利 荻原 典和 若松 弘之 石崎 達郎 後藤 敏 田中 智之 小林 泰一郎 宮下 政子 飯田 年保 奥山 尚 中川 米造 永田 勝太郎 池見 酉次郎 村山 良介 河野 友信 G. S. Wagner 伊藤 幸郎 中村 多恵子 内田 玲子 永留 てる子 石原 敏子 河原 照子 石原 満子 平山 正実 中野 康平 鴨下 重彦 大道 久 中村 晃 倉光 秀麿 織畑 秀夫 鈴木 忠 馬渕 原吾 木村 恒人 大地 哲郎 宮崎 保 松嶋 喬 桜田 恵右 西尾 利一 森 忠三 宮森 正 奥野 正孝 江尻 崇 前沢 政次 大川 藤夫 関口 忠司 吉新 通康 岡田 正資 池田 博 釜野 安昭 高畠 由隆 高山 千史 吉村 望 小田 利通 川崎 孝一 堀 原一 山根 至二 小森 亮 小林 建一 田中 直樹 国府田 守雄 高橋 宣胖 島田 甚五郎 丸地 信弘 松田 正己 永井 友二郎 向平 淳 中嶌 義麿 鎮西 忠信 岡田 究 赤澤 淳平 大西 勝也 後藤 淳郎 下浦 範輔 上田 武 川西 正広 山室 隆夫 岡部 保 鳥居 有人 日向野 晃一 田宮 幸一 菅野 二郎 黒川 一郎 恩村 雄太 青木 高志 宮田 亮 高野 純一 藤井 正三 武内 恵輔 南須原 浩一 佐々木 亨 浜向 賢司 本田 麺康 中川 昌一 小松 作蔵 東 匡伸 小野寺 壮吉 土谷 茂樹 岡 国臣 那須 郁夫 有田 清三郎 斎藤 泰一 清水 強 真島 英信 村岡 亮 梅田 典嗣 下条 ゑみ 松枝 啓 林 茂樹 森 一博 星野 恵津夫 正田 良介 黒沢 進 大和 滋 丸山 稔之 織田 敏次 千先 康二 田中 勧 瓜生田 曜造 尾形 利郎 細田 四郎 上田 智 尾島 昭次 大鐘 稔彦 小倉 脩 林 博史 島 澄夫 小池 晃 笹岡 俊邦 磯村 孝二 岩崎 栄 鈴木 荘一 吉崎 正義 平田 耕造
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.145-173, 1984-06-25 (Released:2011-08-11)
著者
高橋 多美子 高橋 敏之
出版者
一般社団法人 日本理科教育学会
雑誌
理科教育学研究 (ISSN:13452614)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.51-61, 2007-07-31 (Released:2022-06-30)
参考文献数
76
被引用文献数
6 1

本論は, 自然体験の幼少期における重要性を再検討し,子どもの成長における意義を明らかにする。16 世紀より欧米の教育思想家が,幼少期の自然体験の重要性を唱え,実践してきた。日本では教育研究者が,その影響を受け,独自の教育論を展開し,教育界に貢献した。今日では様々な研究者が,幼少期における自然体験の重要性や意義を指摘している。その意義とは,知・徳・体のバランスのとれた人格形成に繋がり,多面的な教育的効果が期待できることである。近年自然体験は,子どもを取り巻く環境の変化から減少傾向にある。このような現状を危惧し,教育行政は,子どもの自然体験を促す取り組みを実施しているが,効果が十分に表れているとは言えない。今後の課題として,大人が子どもの成長に自然体験が有用なことを認識し,意図的に体験を促す必要があり,豊かな自然環境の整備や地域や家庭に定着した活動の推進が考えられる。
著者
高橋 雅憲 高山 純一 中山 晶一朗
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F6(安全問題) (ISSN:21856621)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.I_53-I_58, 2011 (Released:2012-01-20)
参考文献数
6

平成19年3月に能登半島地震が発生し,交通の大動脈である能登有料道路のほか,多くの幹線道路が被災した.そのため直後から道路交通に混乱が生じ,あらゆる社会経済活動に影響を及ぼした.その結果,地震などの災害発生時には,混乱を避けるために地域住民,特にドライバーに対する道路交通情報の提供方法が重要であることが改めて認識された. そこで本研究は,災害時におけるよりサービスレベルの高い道路交通情報の提供を目指し,地域住民にアンケートを行い,地震時の道路利用状況及び情報取得状況を調査する.そして今回の道路交通情報提供方法は適切であったかを分析し,また今後どのように提供すべきか検討することを目的とする.
著者
高橋 怜嗣 峰 隆直 蘆田 健毅 貴島 秀行 石原 正治 増山 理
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.48, no.SUPPL.1, pp.S1_110-S1_116, 2016 (Released:2017-11-15)
参考文献数
7

症例は65歳女性. 11年前より透析導入となり, 腎移植されたが再度透析導入となったためシャント造設術を施行された. 導入2週間後, 透析中に頻回のTorsade de Pointes (以下TdP) を認めた. このときQTc延長 (660ms), 巨大陰性T波を認め, 心エコーでは左室心尖部はakinesisであり, たこつぼ心筋症様であった. 低カリウム血症 (3.2mEq/L) 補正を行うとTdPは認めず, 経過中にたこつぼ心筋症は軽快した. 4カ月後透析中にTdPを認めた. 心エコーでは左室収縮能は改善しており, 正常カリウム値を示し原因不明の繰り返すVFのため植込み型除細動器 (以下ICD) を植込んだ. 以降, 厳正なカリウム調節を行うことで, TdPを認めなかった. 今回我々は, たこつぼ心筋症, 低カリウム血症を契機にTdPを発症した透析患者の1例を経験したので, 若干の文献的考察を加え報告する.