著者
高橋 小百合 木村 勉 神田 和幸 森本 一成
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WIT, 福祉情報工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.58, pp.25-28, 2011-05-13

本研究では,携帯情報端末使用して,手軽に情報保障が得られるシステムを構築した.例えば博物館などでは,展示物解説は書記日本語や音声によるものが中心である.聴覚障がい者にとっては,音声による解説は聞くことができない.また,多くの聴覚障がい者は,手話が第一言語であるので,書記日本語による解説も不十分である.これを解決するために,携帯情報端末の動画配信機能を用いた手話による情報保障システムを構築する.GPS機能を用いて携帯情報端末の現在位置情報を取得する.この情報をもとに現在位置周辺の展示物を画面上に表示させ,それらから選択することで展示物に対応する手話動画を再生する仕組みである.さらに本研究では,公共施設を用いて,評価実験を行った.
著者
高橋 雅紀
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.112, no.1, pp.14-32, 2006-01-15
参考文献数
115
被引用文献数
15 39

関東地方に分布する中新統の地理的および年代層序学的分布を総括し, 現在の利根川を挟んで岩相, 層厚, 地質構造, 堆積様式, 構造方向等に顕著な不連続を認めた.この地質学的不連続は, 西は赤城山の南麓下から伊勢崎と太田および館林の間を通り, さらに利根川に沿って柏付近から東方へ成田と竜ヶ崎の間に延び, さらに多古の北東付近で南東に向きを変え, 銚子の南の片貝海底谷へと延びる伏在断層である.この断層を挟んで東北日本弧と西南日本弧が大きく斜交しつつ接しており, その起源は前期中新世の日本海拡大時期に形成されたものと考えられる.断層に沿って相対的に東北日本弧が海溝側(東側)に数10km以上ずれており, また断層の西半部では落差の大きい南落ちの断層として, 平野側に厚い海成層を堆積させている.この断層をもって, 従来の利根川構造線を再定義した.
著者
河津 昌子 高橋 順一 五味 弘 長坂 篤
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.46, pp.9-10, 1993-03-01

我々はTachyon Common Lispを、Common Lisp第2版準処から、ANSI仕様へ対応させる作業を行なった。Common Lispに採用されているオブジェクト指向機能CLOS(Common Lisp Object System)は、他のオブジェクト指向言語と比較して多重メソッド選択、多重継承、動的クラス変更など多くの機能を持っている。そのため複雑な対応できるプログラミング環境が必要になってきている。そこで、CLOSのプログラミング開発をサポートするツールを作成した。こられにより、CLOS用いたプログラミングの開発効率が向上した。本稿では、開発ツールの中で、オブジェクトレーサ、キャッシュコントローラを中心に実現方法及びその効果について述べる。
著者
後藤 一寿 井形 雅代 高橋 京子 井上 荘太朗 須田 文明
出版者
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-11-18

地域経済の成長と国民の健康福祉の向上を同時に実現する方策としては、健康や安全に資する先端科学バイオ技術開発と産業界・経済界への円滑な技術移転による新産業クラスターの創出が必要不可欠である。そこで、バイオ産業・企業と、機能性食品等の開発を行う食品産業・企業との融合による栄養・健康産業クラスターの構築に焦点を絞り、日本・ヨーロッパ・アジアの栄養・健康産業クラスター事例の発掘・評価ならびに国際比較を行った。その結果、オープンイノベーションの視点による研究開発支援の重要性や、機能性農産物、漢方・生薬の自給率向上による医療産業支援などの重要性が明らかとなった。
著者
山下 賀正 鈴木 利昭 高橋 公太 荒 隆一 東間 紘 阿岸 鉄三 太田 和夫
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.108-113, 1980-01-25

東京女子医科大学9外科合同カンファレンス 昭和54年9月14日 東京女子医科大学消化器病センターカンファレンスルーム
著者
吉田 宣夫 武政 安一 高橋 哲二 増山 忠良
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.359-363, 1993-12-20
被引用文献数
5

茨城県在来のしめ縄用品種「実とらず」と飼料用稲品種「はまさり」を栽培し,登熟途上の生育特性と主に茎葉部の酵素分析結果から,CW画分動態と両品種の利用型について比較検討した。出穂期は「はまさり」が9月13日で,埼玉県で極晩性に属し,「実とらず」は11日早かった。耐倒伏性は,「はまさり」が優れていたが,「実とらず」は糊熟から黄熟期にかけてほぼ全面的に倒伏した。草丈は,「実とらず」が乳熟〜黄熟期の平均値で146.9cmとなり「はまさり」に比較して28.5cmの差(P<0.01)があり,しかも,細茎で乾草としての調製適性が示唆された。乾物収量では,「はまさり」が多収性(P<0.05)を示したものの,両品種とも100〜130kg/aの生産量が認められた。茎葉部割合は,「実とらず」>「はまさり」の関係が登熟過程で常に認められた。茎葉部の栄養価は,両品種いずれも登熟に伴い細胞内物質(OCC)は減少,相対的にOCW(細胞壁物質)は増加したが,OCCの減少に有意(P<0.05)な品種間差が認められた。「実とらず」は急激な減少を示したのに対して,「はまさり」は比較的緩慢な減少を示し,茎葉中に光合成産物の蓄積が大きいことがうかがわれた。OCW中の高消化性繊維(Oa)画分は,いずれの熟期でもほぼ安定し,品種間差は小さくなったが,登熟に伴う低消化性繊維(Ob)画分の増加傾向は「実とらず」で顕著であった。以上の結果から,飼料用水稲の育種においては茎葉比率の高い品種の場合,登熟に伴う茎葉部の飼料価値の減少は水稲ホールクロップに及ぼす影響も大きくなるために,その動態を考慮すべきであることが示唆された。
著者
山本 元久 小原 美琴子 鈴木 知佐子 岡 俊州 苗代 康可 山本 博幸 高橋 裕樹 篠村 恭久 今井 浩三
出版者
The Japan Society for Clinical Immunology
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 = Japanese journal of clinical immunology (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.28, no.5, pp.349-356, 2005-10-31
参考文献数
44
被引用文献数
9 14

症例は,73歳女性.1998年頃より口渇,両側上眼瞼腫脹が出現,2003年10月には両側顎下部腫脹を認めた.同時期に近医で糖尿病と診断され,経口血糖降下薬の投与が開始された.2004年夏頃より上眼瞼腫脹が増強したため,当科受診,精査加療目的にて10月に入院となった.頭部CT・MRIでは,両側涙腺・顎下腺腫脹を認めた.血清学的に高γグロブリン血症を認めたが,抗核抗体・抗SS-A抗体は陰性であり,乾燥性角結膜炎も認めなかった.さらなる精査で,高IgG4血症及び小唾液腺生検にて著明なIgG4陽性形質細胞浸潤を認めたため,Mikulicz病と診断した.腹部CTではびまん性膵腫大を認め,ERCPで総胆管・主膵管に狭窄を認めた.自己免疫性膵炎の合併と診断し,プレドニゾロン40 mg/日より治療を開始した.その結果,涙腺・顎下腺腫脹は消失,唾液分泌能も回復した.また膵腫大,総胆管・膵管狭窄も改善した.耐糖能障害も回復傾向にある.Mikulicz病と自己免疫性膵炎は共に高IgG4血症を呈し,組織中にIgG4陽性形質細胞浸潤を認めることから,両疾患の関連を考える上で非常に興味深い症例であると思われた.<br>
著者
花岡 俊仁 藤井 徹也 高橋 寛敏 石田 数逸 三原 康生 白川 敦子
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.60, no.10, pp.2628-2631, 1999-10-25 (Released:2009-08-24)
参考文献数
6

症例1は72歳,女性,胸部異常陰影を主訴に受診した. CTにて右S8に径2cm大の不整形の結節影を認め,開胸下に肺部分切除術を施行した.病理組織学的に異物肉芽腫の中にPAS反応陽性の球状の菌体を多数認めた.症例2は38歳,女性.検診にて胸部異常陰影を指摘され当院を受診した. CTにて右S6に径1cm大の境界明瞭な結節影があり,娘結節を伴っていた.胸腔鏡下肺部分切除術を施行し,凝固壊死に陥った腫瘤の内部にPAS反応およびGrocott染色陽性の球状の菌体を多数認めた. 2症例とも基礎疾患はなく肺のみに病変を認め,原発性肺クリプトコッカス症と診断した.症例1は手術後4年,症例2は1年6カ月を経過し,再発を認めていない.本症は比較的稀な疾患で,臨床像と画像所見は特徴に乏しく,術前確定診断が困難な症例も多い.胸膜直下に病変をつくりやすく孤立結節影を呈することが多いため,侵襲の少ない胸腔鏡下手術の良い適応と考えられる.
著者
田村 文誉 水上 美樹 綾野 理加 大塚 義顕 岡野 哲子 高橋 昌人 向井 美惠
出版者
有限責任中間法人日本口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.182-188, 2000-04-30
参考文献数
18
被引用文献数
15

都内某特別養護老人ホームに入居中の要介護高齢者73名を対象とし,「全身状態」「生活環境」「介護状況」の聞き取り調査と,「口腔内診査」「RSST]および「フードテスト」による摂食・嚥下機能評価を行った。それらのうち,上下対合歯による安定した顎位の保持が摂食・嚥下機能に及ぼす影響を明らかにする目的で,「安定した顎位」とRSSTおよびフードテストの結果との関連について検討した結果,以下の知見を得た。1.RSSTの30秒以内の嚥下回数が3回未満の者は,57名中17名(29.8%)であり,安定した顎位との関連では,安定した顎位のとれる者ではとれない者と比較して,1%の危険率で30秒以内の嚥下回数が3回未満の者が有意に少なかった。2.RSSTの初回嚥下までの時間が5秒以上かかった者は,57名中16名(28.1%)であり,安定した顎位との関連では,安定した顎位がとれる者ではとれない者と比較して,初回嚥下までの時間が5秒以上の者がやや少なかったものの,統計学的に有意な差は認められなかった。3.フードテストの口腔内残留がみられた者は,69名中40名(58.0%)であり,安定した顎位との関連では,安定した顎位がとれる者ではとれない者と比較して,1%の危険率で有意に口腔内残留が少なかった。
著者
村井 芳夫 東 龍介 篠原 雅直 町田 祐弥 山田 知朗 中東 和夫 真保 敬 望月 公廣 日野 亮太 伊藤 喜宏 佐藤 利典 塩原 肇 植平 賢司 八木原 寛 尾鼻 浩一郎 高橋 成実 小平 秀一 平田 賢治 対馬 弘晃 岩崎 貴哉
出版者
北海道大学大学院理学研究院
雑誌
北海道大学地球物理学研究報告 (ISSN:04393503)
巻号頁・発行日
vol.76, pp.147-158, 2013-03-19

2011年3月11日に,太平洋プレートと日本列島を乗せた陸側のプレートとの境界で2011年東北地方太平洋沖地震が発生した.この地震は,日本周辺では観測史上最大のマグニチュード9という巨大地震だった.本震発生後には多数の余震が発生するが,大地震発生のメカニズムを解明するためには,正確な余震分布を調べることが重要である.全国の6つの大学と海洋研究開発機構,気象庁気象研究所は,本震発生直後から共同で100台以上の海底地震計を用いて余震観測を行った.2011年6月中旬までのデータから,震源域全体で約3か月間の精度の良い震源分布が得られた.余震の震源の深さは,全体的に陸に近づくにつれて深くなっていた.震源分布からは,本震時に大きくすべったプレート境界では余震活動が低いことがわかった.上盤の陸側プレート内では余震活動が活発で,正断層型と横ずれ型が卓越していた.太平洋プレート内の余震も多くが正断層型か横ずれ型だった.このことから,日本海溝付近の太平洋プレート内の深部と上盤の陸側プレート内では,本震の発生によって応力場が圧縮場から伸張場に変化したことが示唆される.
著者
高橋 毅 鈴木 一也 伊藤 靖 松下 晃三 数井 暉久
出版者
特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会
巻号頁・発行日
2000

症例は50歳, 男性.1996年9月3日, 悪性胸膜中皮腫に対し左胸膜肺全摘, 心嚢, 横隔膜, 胸壁合併切除術, 及び温熱化学療法を施行した.外来にて経過観察されていたが1999年11月, 胸部CTにて左胸壁に径3cmの腫瘤を指摘され, CTガイド下針生検にて悪性胸膜中皮腫の再発と診断された.全身精査にて転移巣のないことを確認し2000年1月, 再発巣の切除術を施行した.rights: 特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会rights: 本文データは学協会の許諾に基づきCiNiiから複製したものであるrelation:isVersionOf: http://ci.nii.ac.jp/naid/110001272251/
著者
高橋 鉄哉 藤原 建紀 久野 正博 杉山 陽一
出版者
日本海洋学会
雑誌
海の研究 (ISSN:09168362)
巻号頁・発行日
vol.9, no.5, pp.265-271, 2000-09-05
被引用文献数
11

1985-1992年に三重県が行った浅海定線調査のデータおよび京都大学が1997年9月2日に行った調査のデータを用いて, 伊勢湾において外洋系水が湾内へ進入する深度の季節変動を調べ, 湾内に形成される貧酸素水塊との関係を調べた。その結果, 外洋系水は, 4月から10月には中層より進入し, それ以外の季節には底層より進入すると推測された。外洋系水の進入深度の季節変動は, 湾内水と外洋系水の密度の季節変動が異なることによる。この進入深度の季節変動が, 貧酸素水塊の消長に寄与する可能性がある。
著者
東藤 貢 高橋 清 JAR BenP.Y. BEGUELIN Philippe
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. A編 (ISSN:03875008)
巻号頁・発行日
vol.65, no.631, pp.432-438, 1999-03-25
参考文献数
21
被引用文献数
1 1

Toughening mechanisms of three types of rubber toughened poly (methyl methacrylate) (RT-PMMA) were investigated under mode I loading condition by optical and electron microscopies in conjunction with the quantitative evaluation of mode I fracture toughness. Polarized optical microscopy clearly exhibited damage zone development ahead of a crack-tip of the RT-PMMAs. The three RT-PMMAs revealed different shapes of the damage zone. Transmission electron microscopy exhibited microcrazes nucleated in the equator of rubber particles within the damage zones. Extensive deformation of rubber particles corresponding to localized shear yielding of the PMMA matrix was also found in a region close to a propagating crack-tip. In addition, cavitation of rubber particles was observed in the vicinity of the crack. It is therefore understood that the toughening of the RT-PMMAs is due to energy dissipation caused by the microdamage formations such as microcrazing, matrix shear deformation and rubber particle cavitation ahead of the crack-tip.
著者
佐藤 喜根子 片岡 千雅子 佐藤 祥子 桜井 理恵 小山田 信子 高橋 貞子
出版者
東北大学
雑誌
東北大学医療技術短期大学部紀要 (ISSN:09174435)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.101-108, 1998-09-01
被引用文献数
1

教育体験学習妊婦疑似体験