著者
村松 貞次郎
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会誌 (ISSN:24242675)
巻号頁・発行日
vol.83, no.735, pp.144-149, 1980-02-05 (Released:2017-06-21)
被引用文献数
1
著者
羽田 裕亮 山内 敏正 門脇 孝
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.104, no.4, pp.735-741, 2015-04-10 (Released:2016-04-10)
参考文献数
8
被引用文献数
2 1

肥満症の治療薬はこれまでにも多く開発されてきたが,副作用や効果の面で十分なものがなく,シブトラミンやリモナバンのように副作用で発売中止になった薬剤も多くある.現在,日本で使用され得るものはマジンドールとセチリスタットだけであり,また,セチリスタットは保険未収載である.現在もセロトニン受容体アゴニストのロルセカリンや合剤のトピラマートやContrave®といった新しい薬剤の開発が進んでおり,その動向が注目される.
著者
鈴木 達朗
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.508-512, 1982-05-10 (Released:2009-02-09)
参考文献数
20

戦後の光学設計は微分補正法から始まり,次いで電子計算機の発展に伴い自動設計へと続いた.自動設計では,まず単一評価関数なるものが考えられた.これは,例えば収差の螢乗和といったものであり,これを最小にするように,各屈折面の曲率半径,間隔,屈折率,分散等を決めるものである.この最小化の方法として各種の方法が提案された.また個々の収差をそれぞれ独自に指定された値,あるいは範囲の中に収めようとする方法も提案された.これら種々の提案に対して実験,実用化の工夫が続けられ,今日に至っている.さらに評価関数自体の見直しなども行なわれた.
著者
安武 敦子 佐々木 謙二 志岐 祐一
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住総研研究論文集・実践研究報告集 (ISSN:2433801X)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.215-224, 2023-03-31 (Released:2023-06-15)

戦後の公営住宅の不燃化の流れを整理し,1948年度に全国に展開した48型の所在や,標準型とは別に店舗付き住宅が建設されたことを把握した。さらに新聞等から地方での建設過程を明らかにした。平面計画に関しては,47型・48型は戦前の同潤会アパートの間取りに近いものの,住宅営団の日照の考えを取り入れ,48型では台所の家事動線が軽減されるなど改良が加えられている。施工については配筋間隔など高輪アパートとの差があったが大きな違いはなく,同一建物内で品質のバラツキが大きいことが確認された。またその後の規準と比較すると鉄筋が過剰に設計されていたことが分かった。
著者
樋口 輝彦
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.13-18, 2001-02-20 (Released:2011-10-07)
参考文献数
22
被引用文献数
1

抗うつ薬の歴史は約半世紀である. その出発点となったイミプラミンはまったくの偶然に発見されたものである. うつ病の病因, 病態は不明のまま, 治療薬が先に生まれたことになる. 抗うつ薬の作用機序を解明することで, うつ病の病因に迫ろうとする試みが続けられ, いくつかの有力な仮説が生まれた. 中でもモノアミン仮説, 受容体感受性亢進仮説が有名である. 新規抗うつ薬の開発はこれらの仮説をもとに進められてきた. 初期はもっぱらモノアミン仮説が注目され, 前シナプスでのモノアミン再取り込み阻害作用のある薬物が開発された. 1980年以降は受容体への作用にも関心が持たれたものの, 直接受容体に作用する抗うつ薬は四環系抗うつ薬の一部のみであった. モノアミンの中でもとりわけセロトニンとノルアドレナリンが注目され, このいずれが主役なのかに関心が集まった. SSRIの登場でひとまず, セロトニンの役割が認知されたことになる.
出版者
新人物往来社
巻号頁・発行日
1994
著者
胡 潔
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究では、蔭位制など律令官人制を軸にして形成された父系観念の形成過程を歴史的に考察し、その外来的、人為的な性格を明らかにすると同時に、居住面では訪婚、妻方居住、独立居住の三形態が内的連続性を持って段階的に移行し、夫方居住は不在であったことを明らかにした。古代日本社会に見られる制度上の父系的偏向と居住上の母方偏向は、父系社会の観念、制度が移入された後に現れた双系社会の反応であり、一種の複合的文化現象として捉えられる。
著者
Tsutomu Saji Hiroyuki Matsuura Kei Hasegawa Toshio Nishikawa Eiichi Yamamoto Hirotaka Ohki Satoshi Yasukochi Yoshio Arakaki Kunio Joo Makoto Nakazawa
出版者
The Japanese Circulation Society
雑誌
Circulation Journal (ISSN:13469843)
巻号頁・発行日
vol.76, no.5, pp.1222-1228, 2012 (Released:2012-04-25)
参考文献数
47
被引用文献数
64 79

Background: Myocarditis (MC) is an important cause of cardiac dysfunction in children. Fulminant MC is sometimes fatal, and sequelae may develop during follow-up. We conducted a nationwide survey to determine the clinico-epidemiological features of MC in Japanese children and adolescents. Methods and Results: Survey questionnaires were mailed to 627 hospitals, which were asked if they had treated MC patients aged between 1 month and 17 years during the period from January 1997 through December 2002. Responses were collected until December 2005, and data were collected and analyzed until January 2008. A total of 169 patients were reported: 64 fulminant cases, 89 acute cases, and 8 chronic cases. Incidence was 43.5 cases/year and 0.26 cases/100,000. Pathogens were identified in 37 patients; coxsackie virus accounted for 60%. Major cardiovascular manifestations at onset were congestive heart failure, refractory arrhythmia, and syncope in 70, 37, and 17 patients, respectively. Intravenous immunoglobulin was administered to 73 patients. Mechanical support seemed to be effective and life-saving. Among the 169 patients, 123 survived. Cardiovascular sequelae were reported in 49 patients. Conclusions: The survival rate for children with fulminant MC was disappointing. Overall, two-thirds of survivors had no sequelae. Mechanical support may reduce the mortality and the risk of clinical worsening. (Circ J 2012; 76: 1222-1228)
著者
谷 綺音
出版者
地理科学学会
雑誌
地理科学 (ISSN:02864886)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.49-69, 2019-07-28 (Released:2020-03-30)
参考文献数
17
被引用文献数
4

水族館や動物園などの生物を展示する施設においては,海外を中心に政治的な圧力によって研究教育施設としての存在意義を強調する流れがある一方で,日本国内では観光集客施設・教育研究施設であるという2つの意識がある。こうした異なる立場からの圧力の狭間において水族館や動物園での自然表象は構築されている。これらを踏まえて,本研究では「自然の社会的構成」と博物館のメディア研究を基に,水族館が「海」をどう表現しているのかを瀬戸内海地域に存在する神戸市立須磨海浜水族園,宮島水族館,下関市立しものせき水族館海響館を事例として論じる。調査方法として,主に水族館の展示水槽に掲示されている解説板に記載されている解説文の内容に着目した。解説文の内容に関していくつかの項目に分類し,何が伝えられているのか,また何が伝えられていないのかに注目しつつ分析を行った。加えて,解説文の分析と並行して調査対象施設の職員に対して聞き取りも行った。調査の結果,海の自然の希少性や生物多様性,豊かさなどの守るべきかけがえのない自然の側面などを強調していること,生物を中心として展示・解説がなされており,環境問題や人々の生活文化などの人と自然とのつながりはあまり発信されていないことが明らかとなった。
著者
Yume Suzuki Naoki Toma Katsuhiro Inoue Tomonori Ichikawa Hirofumi Nishikawa Yoichi Miura Masashi Fujimoto Ryuta Yasuda Masayuki Maeda Hidenori Suzuki
出版者
The Japanese Society for Neuroendovascular Therapy
雑誌
Journal of Neuroendovascular Therapy (ISSN:18824072)
巻号頁・発行日
pp.oa.2023-0016, (Released:2023-06-15)
参考文献数
30

Objective: We aimed to evaluate the efficacy of the “improved motion-sensitized driven-equilibrium (iMSDE)”-prepared T1-weighted black blood (T1-BB) MRI for monitoring treatment effect with a flow diverter (FD) for cerebral aneurysms.Methods: Following the exclusion of concomitant coiling and retreatment cases from 60 consecutive cases of cerebral aneurysms treated with FDs at our institution, 32 with imaging data were included in the analysis. Detectability of residual blood flow within the aneurysms was validated as follows: 1) comparison of MRI sequences (iMSDE-prepared T1-BB images, T1-weighted images [ T1WI], and time-of-flight [ TOF]-MRA) in cases of incompletely occluded aneurysms and 2) comparison of angiography and MRI sequences in the same period.Results: 1) The probability of diagnosing intra-aneurysmal blood flow was significantly higher with iMSDE-prepared T1-BB (iMSDE-prepared T1-BB vs. T1WI, p <0.001; iMSDE-prepared T1-BB vs. TOF-MRA, p <0.001). 2) The diagnostic accuracy of residual aneurysmal blood flow was significantly higher with iMSDE-prepared T1-BB than that with T1WI (p = 0.032). Furthermore, in cases of incomplete occlusion, the probability of detecting intra-aneurysmal blood flow was significantly higher with iMSDE-prepared T1-BB (iMSDE-prepared T1-BB vs. T1WI, p <0.001; iMSDE-prepared T1-BB vs. TOF-MRA, p = 0.023).Conclusion: Our results demonstrated that iMSDE-prepared T1-BB could help distinguish between blood flow and thrombus within the aneurysms after FD treatment, especially in the early stages of FD treatment.
著者
菊地 恵太
出版者
Tohoku University
巻号頁・発行日
2019-03-27

要約のみ
著者
吉村 剛
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.64, no.7, pp.346-347, 2023-06-15

本稿はプログラマーのためのCPU入門を紹介する.本書では,CPUはプログラムの命令をどのように実行するか,内部アーキテクチャの動作原理について,性能がどのようにして改善・または劣化するのかという観点でまとめられている.基本的な命令処理のパイプラインや分岐予測から始まり,キャッシュ,I/O,メモリ順序,不可分操作など,OSカーネルなどの低レイヤプログラムに不可欠な動作原理まで幅広くカバーしている.
著者
大田 由紀夫 Ota Yukio
出版者
熊本大学
雑誌
13~14世紀の琉球と福建
巻号頁・発行日
pp.201-218, 2009-03-31

曹・梁らの研究は、宋元期の「琉球」=台湾と捉える見解が優勢を占める現状のなか、乏しい関連史料の詳細な検討を通して、通説的理解では説明困難な要素が当時の「琉球」認識に含まれていたことを示唆する貴重なものである。本稿は、これらの先行研究の成果を踏まえ、13・14世紀に記された諸史料より窺える「琉球」認識について考察する。
著者
平賀 敦 山野辺 啓 久保 勝義
出版者
Japanese Society of Equine Science
雑誌
Journal of Equine Science (ISSN:13403516)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.127-130, 1995-03-31 (Released:2011-11-29)
参考文献数
5
被引用文献数
6 8

この研究の目的は,競走馬のスタートダッシュ時のストライド幅,ストライド数,隣接した2蹄跡間の歩幅であるステップレングス(Steplength)と速度との関係を知ることであった.ストライド数は最初の数完歩に若干の変動を認めるものの,スタート直後からほぼ最大レベルで一定となったのに対し,ストライド幅は25-30完歩でほぼ最大に達した.このことから,実質的な速度増加はストライド幅の増加によるものの,スタート直後ではストライド数を最大にすることの貢献が大きいものと思われた.ステップレングスについては,Mid step lengthが最初から最大レベルに達したのに対し,Airborne step lengthは最大に達するのに時間を要した.これは,スタート直後にAirborne step lengthを急速に増加させることができないため,Mid step lengthを最大限に増加させることにより,速度の増加を行なっていることを示しているものと思われた.