著者
市原 靖子
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.38, no.7, pp.760-769, 2018-11-15 (Released:2018-12-26)

悪性高熱症は主に全身麻酔中に突然高熱を発する,常染色体優性遺伝の筋肉疾患である.発症には遺伝素因,抑制因子の欠如,および誘発因子が関与する.本症の特異的な症状はないが,早期発見・早期治療がなされなければ死に至る.この疾患の素因を術前検査から診断することは難しい.日本麻酔科学会では会員が悪性高熱症に対する理解を深め,実践できるよう,悪性高熱症管理ガイドラインを2016年に制定した.本ガイドラインは患者救命を最優先にする必要な処置が記載されている.ただし,ガイドラインでは原則を記載したのみで,本疾患の病態を理解し,現場の状況によって適宜修正する必要はある.
著者
上田 隆一 林原 靖男
出版者
千葉工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

人の操作を得ずに自分自身で動いて何か仕事を行うロボットは,仕事の目的達成と環境中の障害物の回避の両方を意識しながら仕事を遂行しなければならない.例えば自動で移動しているロボットは,道路脇の縁石に乗り上げないようにしながら目的地に行くことが求められる.しかし,多くの場合,ロボットは縁石を確実に認識するセンサを持たず,計算できるロボット自身の位置にも誤差や不確かさが残る.本研究では,このような状況でロボットが自身の位置の不確かさを考慮しながら縁石などの障害物にぶつからないように慎重に移動するための理論を研究する.
著者
藤原 靖弘 村木 基子 木幡 幸恵 杉森 聖司 山上 博一 谷川 徹也 渡辺 憲治 渡辺 俊雄 富永 和作 荒川 哲男
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.53, no.11, pp.3523-3528, 2011 (Released:2012-01-06)
参考文献数
14
被引用文献数
1

症例は31歳,女性,6年前より嚥下困難・食物のつまり感を自覚し,他院で内視鏡など検査するも異常を指摘されなかった.症状が徐々に増悪するため紹介受診.上部消化管内視鏡検査では食道胃接合部に一致して著明な狭窄を認めたが,明らかな腫瘍や粘膜不整を認めず,超音波内視鏡では主に粘膜層の肥厚を認めた.食道生検にて食道粘膜内に著明な好酸球浸潤とmicroabscess形成を認め,好酸球性食道炎と診断した.フルチカゾン嚥下療法により症状および内視鏡像・組織学的改善を認めた.好酸球性食道炎は本邦では稀な疾患であるが,典型的な症状と特徴的な内視鏡像より食道生検を施行することが早期診断に重要である.
著者
石原 久司 牧原 靖一郎 宮武 智実 津村 宗近 假谷 伸
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.108, no.3, pp.243-247, 2015 (Released:2015-03-01)
参考文献数
20
被引用文献数
2 2

Longus colli calcific tendinitis is a secondary inflammation caused by the deposition of hydroxyapatite crystal in the longus colli tendon. It causes acute neck pain, limitations of neck movement and swallowing pain. The symptoms are usually resolved in 1 to 2 weeks when treated with analgesics and anti-inflammatory medications. A 45-year-old man visited our hospital with a complaint of severe neck pain and stiffness despite 3 days of therapy with loxoprofen prescribed by the first doctor he visited. Computed tomography (CT) imaging showed small calcification localized at the anterior C1-C2 level and a low density area in the retropharyngeal space without ring enhancement. A definitive diagnosis of longus colli calcific tendinitis was made. Cimetidine (100 mg twice daily) was added to his loxoprofen dosage. His neck pain improved remarkably in one day after commencing cimetidine treatment. And 3 days after starting the treatment his neck could be moved without limitation. On day 11 of the treatment, CT imaging showed reduction in the calcified deposit, and he was already completely asymptomatic. Cimetidine is an H2 receptor antagonist, and has been used for treatment of gastric ulcers. Furthermore, many studies have reported the treatment efficacy of cimetidine on calcific tendinitis of the shoulder. However, few studies have yet been reported on the longus colli tendon. Our report suggests that cimetidine may be effective against calcific tendinitis of the longus colli tendon as well as the shoulder. Because of the severe pain associated with this condition, patients often take large doses NSAIDs and need to be prescribed an anti-ulcer agent. In such a case, cimetidine may deserve consideration.
著者
伊藤 尚弘 安冨 素子 村井 宏生 森岡 茂己 石原 靖紀 小倉 一将 谷口 義弘 大嶋 勇成
出版者
一般社団法人日本小児アレルギー学会
雑誌
日本小児アレルギー学会誌 (ISSN:09142649)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.217-223, 2022-08-20 (Released:2022-08-22)
参考文献数
10

【目的】福井県では医療圏によって専門医への受診が困難であり,専門的診療を行う施設は限られる.今回,アレルギー診療の均霑化を進めるため実施しているオンライン勉強会の有用性と問題点を検証した.【方法】アレルギーの勉強会はオンライン会議システムを利用し,平日夕方に月1回開催した.勉強会に参加したことがある医師22名と小児アレルギーエデュケーター5名に対し,アンケートを行った.【結果】アレルギー専門医9名,非専門医10名,小児アレルギーエデュケーター4名から回答が得られた.参加した医師の73.7%が診療内容を変えたと回答した.大学病院への紹介に変化があったと解答したのは26.3%であった.従来現地開催で実施していた日本小児科学会福井県地方会と比較して女性医師の参加割合は有意に多かった.【結論】オンライン勉強会は子育て世代の女性医師にとっても参加しやすく,参加者の診療内容に変化をもたらしており,アレルギー診療の均霑化に繋がることが示唆された.
著者
岡 真理 宮下 遼 山本 薫 石川 清子 藤元 優子 福田 義昭 鵜戸 聡 田浪 亜央江 中村 菜穂 前田 君江 鈴木 珠里 石井 啓一郎 徳原 靖浩 細田 和江 磯部 加代子 岡崎 弘樹 鈴木 克己 栗原 俊秀 竹田 敏之
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

アラビア語、ペルシア語、トルコ語、ヘブライ語など中東の諸言語で、中東地域で生産される作品のみならず、中東に歴史的出自を持つ者によって、欧米など地理的中東世界を超えた地域で、英語、仏語、独語、伊語などの西洋の諸言語で生み出される作品をも対象に、文学や映画などさまざまなテクストに現れた「ワタン(祖国)」表象の超域的な分析を通して、「ワタン」を軸に、近現代中東世界の社会的・歴史的ありようとそのダイナミズムの一端と、国民国家や言語文化の境界を越えた共通性および各国・各地域の固有性を明らかにすると同時に、近現代中東の人々の経験を、人間にとって祖国とは何かという普遍的問いに対する一つの応答として提示した。
著者
槇原 靖 村松 大吾 八木 康史
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
巻号頁・発行日
vol.14, no.4, pp.318-328, 2021-04-01 (Released:2021-04-01)
参考文献数
48
被引用文献数
4

人の歩き方(歩容)には,年齢・性別・感情・健康状態といった様々な情報が含まれている.中でも,人の歩き方の個性に基づいて個人を認証する歩容認証が注目を集めている.歩容認証は,ほかのバイオメトリクスとは異なり,カメラから遠く離れた人物の無意識の歩行に対しても適用可能であるため,科学捜査などへの応用が期待される.本稿では,歩容認証の基本的な特徴表現などを紹介するとともに,近年の深層学習を取り入れた手法も紹介する.更に,歩容認証手法の科学捜査への応用事例についても紹介し,最後に,今後の歩行認証技術の展望を述べる.
著者
築地 典絵 藤原 靖浩 折口 量祐
出版者
人間環境学研究会
雑誌
人間環境学研究 (ISSN:13485253)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.141-147, 2021 (Released:2021-12-29)

Fostering self-affirmative must take place throughout school education activities, not just in specific areas of education activities. The aim of this study was to develop a cross-disciplinary training program for self-affirmative by approaching self-affirmative from the three areas of educational counseling, extracurricular activities, and moral education. Self-affirmative must be fostered throughout educational activities. Therefore, it makes sense to approach self-affirmative from these three areas. In this paper, as a preliminary step to the development of such a program, we developed a scale for measuring self-affirmative, especially the selection of question items. As a result, a total of 31 items, “self-affirmative,” “stable self/self-confidence,” and “self-determination/career,” were suggested.
著者
安田 良子 篠原 靖司 伊坂 忠夫 熊井 司 小柳 好生
出版者
一般社団法人 日本アスレティックトレーニング学会
雑誌
日本アスレティックトレーニング学会誌 (ISSN:24326623)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.61-66, 2018-10-31 (Released:2019-01-26)
参考文献数
16

大学生野球選手110名を対象に,足趾形態および足底の胼胝箇所を調査し,肩・肘関節障害歴の有無に対する比較から投球障害への関連性を検討した.障害歴のある選手の軸足・ステップ足は,前足部外側に胼胝を認めた選手が有意に多く存在した.足趾の変形については,両群に有意な差は認められなかったが,軸足においては第4趾から内反し,ステップ足については,第3趾から内反する選手が多い傾向を示した.この結果は,肩・肘関節に障害歴がある選手は,投球時において,前足部外側に荷重が偏位した不安定な状態で足部を使用している可能性が推察され,足部形態と肩・肘関節障害歴とは,何らかの関連性があることが示唆された.
著者
大道 亮太郎 假谷 伸 岡野 光博 牧原 靖一郎 小野田 友男 江口 元治 西﨑 和則
出版者
特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
雑誌
頭頸部外科 (ISSN:1349581X)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.141-144, 2013 (Released:2013-11-15)
参考文献数
15
被引用文献数
2 2

glomangiopericytomaは鼻副鼻腔原発の血管周囲筋様細胞の表現型を伴う境界から低悪性度の新生物である。その発生頻度は全鼻副鼻腔腫瘍のうち1%以下とされており,非常にまれな腫瘍である。この腫瘍は従来hemangiopericytomaの一亜型とされてきたが,一般的な軟部組織に発生するhemangiopericytomaとは発生部位,生物学的挙動,組織学的特徴の観点から区別され,2005年のWHO基準にて正式に疾患分類として登録された。比較的新しい疾患概念であることなどから,hemangiopericytomaとの鑑別が十分なされていないことがあり,注意を要する疾患とされている。われわれは今回鼻出血を主訴に来院した右鼻腔原発のglomangiopericytomaに対し,内視鏡下に切除手術を施行し,良好な経過を得た1例を経験したので報告する。
著者
松村 将司 藤本 修平 栗原 靖
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.197-204, 2022 (Released:2022-04-20)
参考文献数
33

〔目的〕小学生バドミントン選手の傷害実態を調査し,疫学的な特徴として学年や性別に応じた疼痛の有無,傷害部位の特性を検証すること.〔対象と方法〕無記名による自己記入式質問紙に回答した男子143名,女子187名に対して,学年や性別に応じた疼痛の有無,傷害部位の関連性を検討した.〔結果〕今現在,疼痛を有しているのは男子24名,女子34名であり,過去に疼痛を経験したのは男子59名,女子79名であった.学年と疼痛の関連について,過去の疼痛経験は高学年が有意に多かった.学年と疼痛部位の関連については,過去の疼痛経験は「足首」が高学年で有意に多かった.〔結語〕小学生バドミントン選手は,足関節に傷害が多く,高学年では傷害を経験する割合が多いことがわかった.
著者
木幡 義彰 宮原 健夫 清水 直樹 渡辺 浩一 内山 和郎 井川 守仁 篠原 靖 白鳥 泰正 窪田 良彦 竹下 俊隆 宮岡 正明 斉藤 利彦 古畑 総一郎 木下 剛 福武 勝秀
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
雑誌
消化器内視鏡の進歩:Progress of Digestive Endoscopy (ISSN:03899403)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.211-214, 1993-12-01 (Released:2015-07-15)
参考文献数
10
被引用文献数
1

症例1は51歳男性。腹痛を主訴に入院した。腹部X線検査にて横行結腸と思われる部位に針様陰影を認め,停滞したため大腸内視鏡検査を施行し,生検鉗子を用いて横行結腸より縫い針を摘出した。症例2は61歳女性。義歯誤飲にて受診した。腹部X線検査にて上行結腸に異物を認め,大腸内視鏡検査を施行し,生検鉗子およびポリペクトミー用スネアを用いて義歯を摘出した。症例3は59歳男性。自慰行為にて肛門から挿入したバイブレーターが抜去困難となり受診した。大腸内視鏡検査を施行し,スネアを用いて摘出した。3例とも摘出による合併症の出現はなかった。異物は時に消化管穿孔や出血などをひき起こし,外科的処置が必要となる場合がある。内視鏡的異物摘出は上部消化管においては普及しているが,下部消化管ではまれである。大腸異物の内視鏡的摘出は安全かつ有用な手技であると考えられた。
著者
徳原 靖浩
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.8-13, 2016-01-01 (Released:2016-04-01)

東洋文庫研究部イスラーム地域研究資料室は,「イスラーム地域研究」ネットワークの拠点の一つとして,現地語資料の収集や整理に関わる課題に取り組んできた。本稿では,まずイスラーム地域の現地語資料の特徴と,日本における蔵書の概要について述べ,次に,アラビア文字資料の整理をコンピュータで行う際の問題点について,NACSIS-CATのアラビア文字対応の経緯とともに解説する。次に,現地語資料を効率的に収集・整理・利用する際の問題点と,それに対する東洋文庫研究部イスラーム地域研究資料室の取り組みについて紹介する。最後に,今後の展望について,日本の現状に合わせたネットワーク型の協力の利点に触れつつ述べる。
著者
橋本 澄春 神林 ミユキ 原 靖子 小瀧 浩
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集 (ISSN:18801749)
巻号頁・発行日
vol.58, pp.230, 2009

〈緒言〉老人保健施設併設の在宅介護支援センター職員から急性期病院の医療ソーシャルワーカー(以下MSW)へ転職して約1年が経過し,入院期間という限られた時間内での業務遂行に大きな戸惑いを感じていた。そこで,この1年を振り返り,急性期病院の職員として組織の利益を守りながら,患者・家族ができる限り不安を感じることのない短期退院援助の方法を模索した。<br>〈方法〉1年間で介入したケース50件の平均在院日数は,当院の平均在院日数の約4倍であった。この結果から,現在のMSW としての退院援助に,まだ短縮できる部分があるのではないかと考えた。日報やケース記録から,ケースごとに依頼までの日数,依頼から初回面接までの日数など援助過程を細分化し,それぞれの期間におけるMSWの援助内容が妥当であったかを確認した。<br>〈結果〉専門職として学んだケースワーク過程を展開し,社会資源の利用準備を行う援助過程の中に省ける部分はないため,退院援助をおける時間短縮することは難しい。しかし,地域における急性期病院の役割を果たすためには,スピーディーな退院援助はMSW の絶対的な使命である。そこで援助過程の短縮ではなく,効果的に資源を利用し援助期間を短縮する方法として,短期完結を可能とする援助方法の獲得,社会資源を円滑に利用するための準備,院内スタッフとのコミュニケーションの促進が有効ではないかと考えた。入院期間という限られた時間内で,患者・家族が退院の準備をする時間を多く確保するため,MSW・地域・病院などの資源を最大限活用したい。<br>〈考察〉入職時に抱いていたMSW のイメージは,「退院」に対する病院と患者・家族とのギャップを患者側の立場で埋めていく専門職である。病院という組織が直面している課題を知ることで,そのイメージを現実にする方法が少しずつ具体的に見えてきた。専門職として,また病院の職員として,一つずつ課題を達成することが,患者の利益を守ることになると信じて,日々の業務に励んでいきたい。
著者
嶺井 聡 貝沼 茂三郎 坂元 秀行 玉城 直 友利 寛文 梁 哲成 仲原 靖夫 古庄 憲浩
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.141-145, 2019

<p>苓桂朮甘湯は茯苓,桂皮,朮,甘草の4つの生薬から構成され,陽証で気逆と水毒を伴う病態で,起立性調節障害などの自律神経の機能調節障害,特に副交感神経優位から交感神経優位な状態への調節が上手くいかない場合などに用いられる。今回,自律神経の調節障害と考えられた3症例に対し,苓桂朮甘湯が有効であったので報告する。 症例1は運動後や仕事終了前後に出現する頭痛,症例2は夕方から出現するふらつきや冷汗,症例3は仕事終了後や休日に出現する頭痛が主訴であったが,いずれの症例も交感神経優位の状態が長く続いた後に,副交感神経優位な状態に自律神経の調節障害が原因と考えられた。また3症例いずれも陰証や水毒を示唆する所見に乏しく,今回の検討から水毒の所見がなくても,陽証で気逆の所見に加え,交感神経優位から副交感神経優位な状態に自律神経の調節障害に苓桂朮甘湯が有効である可能性が考えられた。</p>
著者
松田 昇一 棚原 靖 田中 学
出版者
一般社団法人 溶接学会
雑誌
溶接学会全国大会講演概要
巻号頁・発行日
vol.2021, pp.8-9, 2021

ガスメタルアーク(GMA)溶接は,一般に溶着速度が速く,溶込みが深い高能率な溶接法である.しかしながら電極が溶融することから,熱源が時間的・空間的に変動し,アークが不安定になる.そのためスパッタが発生しやすくなり,溶接欠陥が生じやすい.本研究の目的は,交流磁場を用いた新しい高品質・高効率なGMA溶接法の開発である.本報では交流磁場がアークおよびビード形状に与える影響を報告する.
著者
植田 健治 望月 眞 篠原 靖 杉本 勝俊 阿部 公紀 田畑 美帆 片上 利生 宮岡 正明 寿美 哲生 葦沢 龍人
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.47, no.8, pp.1526-1532, 2005

症例は54歳,女性.右下腹部痛と血便を主訴に当科を受診した.大腸内視鏡検査で回腸終末部に10mm大の粘膜下腫瘍様隆起が認められ,生検でカルチノイド腫瘍と診断された.腹腔鏡補助下回盲部切除術を施行したところ,深達度はsmで筋層浸潤はなく,腫瘍径は小さかったが,回結腸動脈根部のリンパ節に転移が認められた.本症例は大腸内視鏡検査時に回腸終末部への挿入を実施したために発見された病変であり,可能な限り回腸終末部への観察が重要と考えられる.
著者
石原 靖子 奥村 浩
出版者
Japan Society of Corrosion Engineering
雑誌
防食技術 (ISSN:00109355)
巻号頁・発行日
vol.39, no.8, pp.432-440, 1990-08-15 (Released:2009-10-30)
参考文献数
10

Recently, scientific interest to plastic materials has been grown as the important materials in the various fields of biology. However, these materials are not always utilized efficiently. There are various levels of utilization among various fields of biology. In this paper, present situation and problems of the utilization of plastic materials was discussed concentratedly focusing in the fields of neural cell culture and fish farming.