著者
沢崎 健太 星川 秀利 宮崎 彰吾 向野 義人
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.260-264, 2014 (Released:2014-09-26)
参考文献数
14

目的 : 非侵襲性の微細突起による皮膚刺激を用いて, 大学生の便秘に及ぼす影響を検討した.対象 : 便秘の事前調査を回収できた280名の内, 研究趣旨に同意が得られた17名とした.方法 : 微細突起を耳甲介腔に各自貼付するS群 (9名) とプラセボP群 (8名) を封筒法により無作為に割付け, 便秘 (CAS-J) , 体重, 体脂肪率, 血圧の評価を行った.結果 : S群では介入開始前と比較して研究終了後にCAS-Jが有意に低下 (P=0.02) したが, P群では有意な差はなかった. 両群共に体重, 体脂肪率, 血圧は研究終了後に有意差はみられなかった.結論 : 本研究は耳甲介腔への微細突起による非侵襲性の皮膚刺激が便秘の改善傾向, 特にセルフケアの一手段として活用できる可能性を示唆する.
著者
片岡 弘明 北山 奈緒美 石川 淳 宮崎 慎二郎 荒川 裕佳子 森 由弘
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.89-93, 2012-06-30 (Released:2016-04-25)
参考文献数
8

閉塞型睡眠時無呼吸症候群患者の外来での運動継続率が糖尿病患者,肥満患者と比較し低値であった.そこで,運動の実施状況や継続ができない理由,運動指導の改善点などを明確にすることを目的にアンケート調査を実施した.その結果,運動する時間・意欲がないと回答した者が多かった.運動の効果や方法を科学的根拠に基づいて指導するだけでなく,どのようにして患者の行動を適切な方向に導くかといった行動変容アプローチも必要である.
著者
宮崎 綾乃 田代 知範 山内 陽子 山内 泰樹
出版者
一般社団法人 日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌 (ISSN:03899357)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6+, pp.58, 2018-11-01 (Released:2019-01-29)
参考文献数
2

パーソナルカラー診断に用いる属性である「清色・濁色」について,肌の印象や質感が違って見えることは主観的には広く認められているが,測色値から算出する色差などによる客観的な裏付けがなされておらず,客観的評価を行う上での着眼点も定まっていない.本実験はこの着眼点を見つける第一歩として,「清色・濁色」に関する主観的評価と色相,明度,彩度の関係を明らかにすることを目的とした.パーソナルカラー診断に用いられるドレープ(7色)と肌パッチ(ブルーベース,イエローベース)より周辺色刺激を作成し,その中央にある肌色の印象について被験者9名に10項目のアンケート方式により回答させた.結果から,シーズンに関わらず中~低明度の色刺激では清色の印象を受けやすく,高~中明度の色刺激での評価が濁色の印象を受けやすい傾向が見られた.また,清色の色刺激で濁色,または濁色の色刺激で清色の評価を受けてしまう色刺激や,清色とも濁色ともとれない結果になった色刺激も存在した.これらは明度や彩度が相互関係を持った上で,非線形に中央の色刺激の色の見えに影響を与えている可能性が考えられるが,今後さらに詳細にデータを収集する必要がある.
著者
趙 英玉 宮崎 清
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.35-44, 2000-09-30 (Released:2017-07-21)
参考文献数
44
被引用文献数
2

満州族の支配下におかれた清時代には、漢民族の被服文化に大きな変容が生じた。本研究では、清時代に書かれた小説『紅楼夢』にみられる被服の記述を抽出し、清代民族文化の出会いによる新しい文化創生の物語を、被服形態と着衣観念の側面から考察した。1)被服形態における特徴 : 外出服には満州族の被服がそのまま導入されているのに対し、在宅服には満州族の被服をそのまま導入する場合と、丈が短い上衣やほっそりとした仕立ての上衣など満州族の被服特質の一部を取り入れた新しい被服が着装される場合とがある。2)着衣観念における特徴 : 漢民族の古代思想は、陰陽観念をその基本に据え、被服においても陰陽の両面から解釈された。たとえば、上衣は「〓」より高貴な存在とみなされ、貴族は「〓」を露出せず、下着としてのみ着用した。しかし、『紅楼夢』には、「〓」を表に着用する場面が数ヶ所に現われる。このことは、清代中期における漢民族の衣生活にあっては、陰陽の観念に基づいた儒教観念の影響が薄らぎ、新しい被服文化が創生されつつあることを意味している。
著者
宮崎 大介
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.68, no.11, pp.844-849, 2014 (Released:2016-11-09)
参考文献数
29
被引用文献数
2
著者
宮崎 誠 冬木 正彦 三矢 晴彦 栗原 星史 奥田 高広 植木 泰博
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:21888930)
巻号頁・発行日
vol.2017-CE-142, no.12, pp.1-5, 2017-12-01

CEAS3 の UI をマルチデバイス ・ モダンブラウザに対応した CEAS10 の開発に続き,CEAS10 のバックエンド部を Ruby on Rails の開発フレームワークを使い,Ruby で書き直すことで実装を最新にした OpenCEAS を開発している.MVC モデルに基づいた設計を充分把握することで View の改修 (CEAS10 の開発),Ruby on Rails によるソースコードの書き換え (OpenCEAS の開発) の 2 段階に分けたモダナイゼーションを実行することができており,1 度に開発する場合と比較して失敗するリスクが少ないと考えるシステム開発手法をとることができた.また,Ruby on Rails の DRY 原則,CoC,REST 原則といった基本理念に沿って開発することでソースコードが最適化され,コード量を大幅に削減できた.また,OpenCEAS のソースコードは,将来オープンソースにすることでシステムが広く普及することを目指しており,公開にあたっては,自由度の高い MIT ライセンスを採用する予定である.
著者
宮崎 玲 土橋 宜典 西田友是
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.33(2002-CG-107), pp.43-48, 2002-04-19

雲などの自然現象のシミュレーションはCGにおいて重要な研究分野の一つである。とりわけ雲は景観画像の作成において重要な役割を果たす。雲は大気流体を可視化したものと言えるので、リアルな雲を作成するには、流体シミュレーションに基づく手法が有効である。本稿では、乱流の渦による特徴的な形態の積雲・積乱雲のアニメーションを作成するために、大気流体をモデル化し、偏微分方程式の数値解析をベースとしたシミュレーション手法を提案する。
著者
久岡白 陽花 橋村 一彦 北風 政史 大原 貴裕 中谷 敏 住田 善之 神崎 秀明 金 智隆 中内 祥文 林 孝浩 宮崎 俊一
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.41, no.7, pp.772-775, 2009

症例は50歳, 男性. 主訴は呼吸困難. 既往歴として34歳より高血圧あり. 就寝時の息苦しさを主訴に入院. 心エコーで僧帽弁後尖middle scallopの逸脱による僧帽弁閉鎖不全, 心拡大を認め, 左室造影で重症の僧帽弁閉鎖不全と全周性の壁運動低下(左室駆出率30%)を認めた. 僧帽弁置換術の適応と考え精査を施行. 経胸壁心エコー, 経食道心エコーで左房内に隔壁様構造物を認めた. 経胸壁3D心エコーでは, 隔壁様構造物は左肺静脈壁より左房自由壁側に連続するが, 中隔側では欠損し三日月様構造を呈しており, 特徴的な形態より三心房心と診断した. 欠損孔は大きく(3.88cm<sup>2</sup>), 流入障害は認められなかった. 重症僧帽弁閉鎖不全症に対し僧帽弁形成術を施行し, 同時に左房内異常隔壁切除を施行した. 僧帽弁閉鎖不全の術前精査の際に偶然診断された三心房心を経験し, 3Dエコーで観察し得たので報告する.
著者
東 祥子 永松 麻紀 池田 彩 宮崎 明子 小澤 健太郎 田所 丈嗣
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
雑誌
皮膚の科学 (ISSN:13471813)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.83-87, 2013 (Released:2013-08-02)
参考文献数
10

49歳,女性。1999年に口腔内のびらんが出現し,四肢体幹にも拡大し,生検で尋常性天疱瘡と診断した。ステロイド内服では病勢を抑えることが困難であったため,ステロイドパルス,シクロホスファミドパルス,血漿交換,アザチオプリンなどで加療した。その後病勢は安定し,プレドニゾロンを漸減し,抗デスモグレイン1抗体,抗デスモグレイン3抗体ともに陰性化し経過は良好であった。2009年6月頃から顔面および下肢に小型のびらんを伴う紅斑が出現し,全身に拡大した。生検で有棘層最上部から顆粒層にかけて表皮内水疱と棘融解像を認め,抗デスモグレイン1抗体のみの上昇を認めた。尋常性天疱瘡から落葉状天疱瘡への移行例と考えた。(皮膚の科学,12: 83-87, 2013)
著者
宮崎 良文 宋 チョロン 池井 晴美
出版者
日本生理人類学会
雑誌
日本生理人類学会誌 (ISSN:13423215)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.19-32, 2015-02-25 (Released:2017-07-28)

Several million years have passed since a subset of primates became humans. Because we spent more than 99.99% of our evolutionary history in natural environment, it is considered that we are essentially adaptive to nature. However, we live in a society characterized by urbanization and artificiality despite our physiological functions still being adapted to a natural environment. According to the concept of evidence-based medicine, we reviewed preventive medical effects of nature therapy, which comprised forest, park, wood, and flower therapy. We collected scientific data from field and laboratory experiments using physiological indicators. We expect nature therapy to play an increasingly important role in preventive medicine in the future.

1 0 0 0 ペスト

著者
アルベール・カミュ著 宮崎嶺雄譯
出版者
創元社
巻号頁・発行日
1950
著者
宮崎 和也 松下 光範
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.27, pp.155, 2011

本研究では,文章の編纂における入力方法の違いに着目して,文章を纏める過程のモデル化を行う.コンピュータの普及に伴い,文章の産出をキーボード入力で行う人が多くなった一方で,手書きで文章を産出する人もまだ多くいる.その理由は,これらの入力方法の利点が異なるためである.そこで,このような利点の違いを活かした新たな複合的入力手段の実現に向けた基礎検討を行う.その第一歩として,入力方法の違いが文章を纏める過程で,執筆者の行為にどのような差異をもたらすのかを実験を通して検証した.その結果,文章を纏める過程を順序と行為の頻度に着目すると,執筆者の文章を纏める過程が4つのパタンへと分類できることがわかった.
著者
黒田 剛士 吉岡 大貴 宮崎 真
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
pp.88.16403, (Released:2017-09-30)
参考文献数
65

The tau and kappa effects are perceptual illusions involved with spatiotemporal interactions. In the tau (kappa) effect, the spatial distance (duration) between two stimuli is perceived as longer when the duration (spatial distance) between these stimuli is made physically longer. The occurrence of these effects is explained by two hypotheses, both assuming the perception of motion between locations in which the stimuli are presented. Additionally, the first hypothesis posits that the motion speed is kept constant, whereas the second hypothesis is based on a Bayesian model with prior knowledge that the speed is slow. Perceived spatial distance and duration are estimated from the predicted motion velocity, resulting in the tau and kappa effects. This article aims to discuss the validity of each hypothesis, as well as future avenues, through a review of recent studies related to the tau and kappa effects.