著者
田中 愛治 川出 良枝 古城 佳子 西澤 由隆 齋藤 純一 吉川 徹 小西 秀樹 船木 由喜彦 今井 亮佑 品田 裕 飯田 健 井柳 美紀 遠藤 晶久 清水 和巳 Jou Willy 千葉 涼 日野 愛郎 三村 憲弘 村上 剛 山崎 新 横山 智哉 加藤 言人 小川 寛貴 坂井 亮太 中西 俊夫 劉 凌
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2013-05-31

熟慮を経てから市民のニーズを測定するCASI調査と、熟議を通して市民のニーズを探るミニ・パブリックスを比較分析すると、熟議に基づくミニ・パブリックスよりも、熟慮に基づくCASI調査の方がサンプルの代表性は高く、実施のコストが低い点では好ましい。しかし、本プロジェクトの実験・調査を通して、熟慮だけでは難しいが、熟議を通してこそ達成できる効果もあることが分かった。例えば、事実に対する思い込みの是正においては、熟慮ではなく、熟議の効果が確認できた。したがって、CASI調査(熟慮)とミニ・パブリックス(熟議)のどちらにも利点があることが明らかになり、一概に両者の優劣をつけることはできないといえる。
著者
宮本 正一 小川 暢也 三隅 二不二
出版者
The Japanese Group Dynamics Association
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.99-104, 1973-12-30 (Released:2010-11-26)
参考文献数
16

本研究は回避反応の習得と消去におよぼす社会的条件刺激の有効性を実証するために行なわれた. 社会的条件刺激はグリッド越しのとなりの部屋で他のラットに電気ショックを与えることにより作り出された, 恐怖反応である. 従来の手続きによるBuzzer群と比較した結果, 次のことが明らかになった.1. 習得基準までの試行数, その間の回避反応数の2測度には2群間の差がみられず, 反応潜時だけはSocial群がBuzzer群より短い傾向が認められた.2. 消去に関しては, 基準までの試行数, CR数, 反応潜時の3測度でいずれにも2群間に顕著な差が認められ, Social群の消去抵抗がBuzzer群より著しく大きかった.これらの結果は代理経験と社会的刺激のもつ複雑性の2つの観点から考察された.
著者
佐藤 暢 谷口 英嗣 高橋 直樹 MOHIUDDIN Mia Mohammad 平野 直人 小川 勇二郎
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地學雜誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.108, no.3, pp.203-215, 1999-06-25
参考文献数
63
被引用文献数
1 10

Geological, petrological, and biostratigraphical studies of Mineoka ophiolite and related rocks, Hayama and Mineoka Belts, central Japan, were reviewed, and the origin of ophiolite is summarized as follows. 1) Pelagic to hemipelagic sedimentary rocks occur from late Paleocene to middle Miocene. 2) Basaltic rocks in the Hayama Belt are mostly alkali basalts of hotspot origin, whereas those in the Mineoka Belt are mostly tholeiite of mid-ocean ridge origin. 3) Chemical compositions of gabbros and diorites indicate island arc origin. 4) Peridotites are residues after a medium degree of partial melting. These facts arenot consistent with previous ideas that the ophiolite is island arc or back arc originonly. “It is concluded that ophiolite is part of the Mineoka plate” in the Pacific Ocean side, not in the Philippine Sea as previously proposed. Reconstruction of plate motions of the Mineoka plate is proposed, as it was formed at mid-ocean ridge, was subducted by the Pacific plate, and obducted to the Honshu arc during Miocene age after the eastward motion of the triple junction.
著者
山崎 勤 小川 勝比古 山川 宗位 山中 昇 白戸 勝 柳内 統 吉田 真子 山本 一男 福田 勝洋
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.987-1007, 1988-07-20 (Released:2013-05-10)
参考文献数
27

The clinical effect of isosorbide (TYS) for patients with Ménière's disease was first reported in 1981. Long-term treatment by TYS produced considerable symptomatic relief in many patients during the active stage of the disease. In the present study, the effect of TYS for patients with Ménière's disease was evaluated by a multi-centered double blind trial using betahistine meyslate (MR) as a reference drug over a period of 8 weeks. The indices that reflect global improvement and utility showed, by the Wilcoxon rank sum test (one-tailed), that the TYS was significantly (P<0.05) superior to the MR in the effectiveness of the control of Ménière's disease at 2 weeks, 4 weeks, 6 weeks and 8weeks after administration. There was no particular difference in the frequencies of side effects or abnormal clinical laboratory findings between groups treated with TYS and with MR. From the above results, it was concluded that TYS was an effective and useful drug for the treatment of Ménière's disease.
著者
小川 哲治 仲川 晃生 大島 一里
出版者
The Association for Plant Protection of Kyushu
雑誌
九州病害虫研究会報 (ISSN:03856410)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.19-25, 2011
被引用文献数
1

鹿児島県の奄美地方でジャガイモ塊茎えそ病の発生が認められ,塊茎えそ症状を示す塊茎を採集した。本塊茎からジャガイモY ウイルス (PVY) をジャガイモ(品種 「根系59号」)を用いて分離後,全ゲノム構造を決定した。本分離株と既に全ゲノム構造が解析されている北海道,長野県,九州地方の長崎県,鹿児島県の徳之島および沖縄県から採集した塊茎えそ分離株 (PVY<SUP>NTN</SUP>分離株) を分子進化的に比較した。その結果,奄美分離株はこれまで我が国で認められた分離株とは異なるゲノム型を示し,ヨーロッパで主に発生しているPVY<SUP>NTN</SUP>分離株の組換え体型と類似していた。
著者
飯塚重善 小川 克彦 中嶌 信弥
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.88, pp.31-38, 2004-08-26
参考文献数
7
被引用文献数
10

筆者らは,モバイル型テレワークにおける,仕事の場に関するフレキシビリティを活かし,かつ,情報機器のセキュリティに関する課題を払拭することで,安全で快適なテレワークを実現するために,ノートPCなどの情報機器は持ち歩かず,ICカードを持ち歩くだけで,モバイルオフィス等に設置されている共同利用パソコンを,まるで自分のパソコンを持ち歩いているような感覚で利用できる,PC環境ローミング技術を用いたセキュアなテレワーク支援システムを開発した.さらに,その評価のため,実際のビジネスパーソン146名に,本システムを用いたテレワークを実践してもらう実験を3ヶ月間行った.その結果,本システムの有効性およびセキュリティについて高い評価を受けた.また,システムの環境面での情報セキュリティの調査を行い,場所によるシステム利用時の安心度に差が生じることを明らかにした.本論文では,本システムのシステム構成,処理内容,評価実験の結果および考察を述べる.These days, the trial to the so-called "telework" which works from the place distant from places of business, such as a house through a communication line has been made in various styles in each company etc. . We developed the secure telework support system with PC environment roaming. Furthermore, in order to investigate the effect of this system, we conducted the trial by actual business person practice. The result shows our system was well accepted. This paper presents our system architecture and the trial.
著者
久我 龍一郎 森 寛晃 小川 彰一
出版者
一般社団法人 セメント協会
雑誌
セメント・コンクリート論文集 (ISSN:09163182)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.34-40, 2013-02-25 (Released:2013-12-02)
参考文献数
21
被引用文献数
1

CaCl2による化学的劣化の一要因と考えられている3CaO・CaCl2・15H2Oについて、セメント硬化体における3CaO・CaCl2・15H2O生成におよぼすCaCl2溶液濃度、および環境温度の影響を、実験的検討と熱力学的相平衡計算から検討した。CaCl2溶液へのセメント硬化体の浸漬では、より高い濃度CaCl2溶液への浸漬と、より低い温度環境で、Ca(OH)2は消失し3CaO・CaCl2・15H2Oが生成した。熱力学的相平衡計算から求めた構成相の変化は実験結果と概ね一致し、計算結果から3CaO・CaCl2・15H2O生成に伴って水和物の総体積が増大した。セメント硬化体の浸漬試験から、3CaO・CaCl2・15H2O生成が体積膨張の原因と推定した。
著者
小川 日出丸 渥美 郁男
出版者
宝石学会(日本)
雑誌
宝石学会誌 (ISSN:03855090)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, 2018-06-10

<p>昨年、無色のメレダイヤモンド 211 個入りのロットを検査する機会を得た。パーセルには、 Size 1.25-1.35mm Color D-E-F Clarity VS-VVS Shape Round Full Cut の表記があった。販売者であるアメリカの R 社 によると内容は CVD Synthetic Diamond で、 価格は600USドル/ctとのことであった。ちなみ に同等の天然メレダイヤモンドとほぼ同じくら いの価格相当と思われる。 </p><p>一個の重量は 0.008~0.012ct であるこれら の石について、FT-IR を使用して赤外分光検 査をおこなった。その結果、12 個は明瞭なⅠ 型を示し検査の結果は天然石であった。残り の 199 個はⅡ型に分類されたので、検査を継続した。</p><p>拡大検査では、塊状や棒状の金属と思われるものや、松枝状などの内包物がみられた。 内包物によっては磁石に引き寄せられ、磁性 を示す石もあった。</p><p>フォトルミネッセンス(PL)測定など詳細な検 査をおこなった結果、高温高圧法による合成 ダイヤモンドであることが判明した。またⅡ型 のなかに天然石が1個確認された。</p><p>以上、天然石が混入していることや CVD 法 による合成石が確認できなかったことなど、販売者の言と異なるメレサイズダイヤモンドのロットであった。 </p><p>無色系のメレサイズ HPHT 合成ダイヤモンドについてはすでに報告(注 1)があり、分析 結果や特徴などについて紹介されている。 今回検査した石のカラーグレード(注2)は D-E-F となっていたが、D カラーは数個でほと んどが F から H であり、僅かに色を持っていた。 色調ごとに分類したところ、青色・黄色・緑色・ 灰色系になった。赤外分光、PL スペクトルなどに違いがないか調べた。 </p><p>クラリティは VS-VVS の表示であったが、内包物は多くみられた。内包物の形態や、未研磨面に残された結晶面に特徴がないか観察 した。</p><p>(注 1)</p><p> 北脇、久永、山本、岡野、江森、2016.1 無色系メレサイズ HPHT 法合成ダイヤモンド CGL 通信 No.30 </p><p>古屋正貴 2015.12 合成ダイヤモンド アップデ イト Gem Information W.Soonthorntikul P.Siritheerakul 2015summer Near-Colorless Melee Sized HPHT Synthetic Diamonds Identified in GIA Laboratory Gems&Gemology </p><p>(注 2) </p><p>宝石鑑別団体協議会(AGL)の規約により、合成ダイヤモンドのグレーディングはおこなわない</p>
著者
山越 康弘 小川 充洋 山越 健弘 田村 俊世 山越 憲一
出版者
社団法人日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 : 日本エム・イー学会誌 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.49-57, 2008-02-10
参考文献数
27
被引用文献数
3

金沢大学大学院自然科学研究科An optical method recently proposed for non-invasive in vivo blood glucose concentration (BGL) measurement, named "Pulse Glucometry", was combined and compared with four multivariate analyses for constructing calibration models: Principal Component Regression (PCR), Partial Least Squares Regression (PLS), Artificial Neural Network (ANN), Support Vector Machines Regression (SVMsR). A very fast spectrophotometer for "Pulse Glucometry" provides the total transmitted radiation spectrum (I_λ) and the cardiac-related pulsatile component (ΔI_λ) superimposed on I_λ in human fingertips over a wavelength range from 900 to 1700 nm with resolution of 8 nm in 100 Hz sampling. From a family of I_λs measured, which include information relating to blood constituent such as BGL values, differential optical densities (ΔOD_λs, where ΔOD_λ=Log(1+ΔI_λ/I_λ)) were obtained and normalized by the ΔOD_λ values at 1100 nm. Finally, the 2nd derivatives of the normalized ΔOD_λs(Δ^2OD_λs) along wavelengths were calculated as regressors. Subsequently, calibration models from paired data sets of regressors(the values of Δ^2OD_λs) and regressand (the corresponding known BGL values) were constructed with PCR, PLS, ANN and SVMsR. The results show that each calibration model provides a relatively good regression with a modified 5-fold cross validation for total 95 paired data, in which the BGLs ranged from 100.7-246.3 mg/dl. The results were evaluated by the Clarke error grid analysis and all data points obtained from all calibration models fell within the clinically acceptable regions (region A or B). Among them, ANN and SVMsR calibration provided the best plot distributions (in ANN; Region A: 77 plots (81.1%), B: 18 plots (18.9%). in SVMsR; Region A: 78 (82.1%), B: 17 (17.9%)). Total calculation time of SVMsR is about 100 times shorter than ANN. These results suggest that a calibration model using SVMsR is highly promising for "Pulse Glucometry.
著者
袖岡 幹子 小川 裕司 間瀬 俊明 柴崎 正勝
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.586-598, 1989-03-25 (Released:2008-03-31)
参考文献数
48
被引用文献数
11 19

An efficient and useful synthesis of isocarbacyclins, potent carbon analogs of Prostacyclin(PGI2), has been accomplished.Three synthetic routes to isocarbacyclins using intramolecular thermal ene reaction or intramolecular aldol condensation as a key step are described.
著者
小川 哲史 新井 英夫 渡部 登志雄 小林 靖子 森川 昭廣 丸山 健一 服部 浩明 江頭 徹
出版者
一般社団法人 日本小児腎臓病学会
雑誌
日本小児腎臓病学会雑誌
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.171-175, 1998

我々は,血漿アポEの高値および特徴的な腎組織像からリポ蛋白糸球体症と診断した4歳発症の女児例を経験した。本例は検索した範囲では世界最年少例と思われた。<br> 本症の病因の一つとしてリポ蛋白代謝異常が示唆されているため,患児のアポEの検索を行った。表現型と遺伝子型に不一致がみられたことより,さらに検索を進めたところ,アポE遺伝子exon 4において9塩基の欠失 (480-488nt) が認められた。これによって合成される患児のアポEは,3個のアミノ酸 (Arginine,Lysine,Leucine) が欠け,296個のアミノ酸から成る変異体であると推測された。また,現在無症状である母親および弟にも同遺伝子変異が確認された。この変異はアポEにおいてレセプターとの結合領域と考えられている部分に存在しており,これによって生じる変異体はリポ蛋白代謝異常さらには本症の発症に何らかの形で関与している可能性が示唆された。
著者
鳥居 久展 貴志 真也 吉川 則人 和田 哲宏 吉田 隆紀 小川 成敏 北村 有己子
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.32 Suppl. No.2 (第40回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.C0325, 2005 (Released:2005-04-27)

【目的】夏季のスポーツ活動における熱中症の問題は以前より指摘されている。なかでも熱痙攣は発生頻度が高く、一般的にも「筋肉がつる」といった表現で知られている。われわれは1998年から和歌山県高校野球連盟からの要請により全国高校野球選手権和歌山大会のメディカルサポートを和歌山県理学療法士協会協力のもと実施してきたが、試合中の熱痙攣の対処には苦難する場面が多いのが現状である。今回、過去のサポート中における熱痙攣の発生状況について調査し、現場での高校球児の熱痙攣の特徴や要因、今後の課題についての知見を得たので報告する。【方法】全国高校野球選手権和歌山大会における熱痙攣の発生率、発生時期、発生部位、ポジション別発生状況、試合復帰状況を過去5年間(2000~2004年)のサポートカルテより調査した。【結果】熱痙攣の発生率は、サポート総処置件数335件中24件と全体の7%であった。しかしその割合は増加傾向にあり2004年では全体の18%と高くなった。発生時期としては21件(88%)が試合後半の6回以降に発生しており、守備中11件、投球中7件、走塁中6件の順に多かった。発生部位は下腿13件(両側4、片側9)、両下肢全体4件、ハムストリングス3件(両側2、片側1)、片側下腿+ハムストリングス2件、全身性2件であった。ポジション別にみると投手8例、捕手1例、内野手8例、外野手7例で全員先発メンバーであった。投手は8例中7例が投球中に軸足側の下腿に発生しておりポジション特性がみられた。処置後、試合復帰可能だった例は16例(うち2例が試合中再発、1例が続行不可能)で、8例が試合復帰不可能となった。処置としては水分補給、アイシング、ストレッチ等の応急処置の他、イニング毎に状況確認を行い必要な処置を実施した。【考察】高校球児にとって夏の地方大会は甲子園に直結する重要な大会であり、その独特の緊張感と暑熱環境下での開催の為、選手の身体的・精神的疲労は大きいと考えられる。2004年度に発生率が高くなったのは大会中の最高気温が平均33°Cを超えるなど(2003年は同29°C)、環境要因が大きいと考える。ポジション別では投手の割合が高く、発生時期が試合後半、部位は下肢に集中しており、運動量、疲労との関係が大きいと考える。復帰状況では3人に1人が復帰不可能となっており、両下肢や全身性の痙攣を起こしていた為、回復に時間を要したことが原因である。試合中は自由飲水させているチームが多いが、自由飲水の場合必要量の60~70%程度しか摂取できていないともいわれ、今後はチームレベルでイニング毎の水分補給やミネラル分の補給を促す必要がある。それには各選手、チームの熱中症に対する知識を高めるとともに大会レベルでの取り組みが必要となるため、今後一層サポート側からの啓発活動を行っていく予定である。
著者
小川 文夫 馬場 雅志 日浦 慎作 浅田 尚紀
雑誌
研究報告グラフィクスとCAD(CG)
巻号頁・発行日
vol.2010-CG-141, no.6, pp.1-5, 2010-11-01

広島への原爆投下によって発生したきのこ雲の高さについては様々な議論がなされてきた.我々はきのこ雲の写真をその特徴により分類し,爆心地に高さを変えた物体を仮想的に配置し,推定されたカメラ位置からの画像を生成することによりきのこ雲の高さを推定した.その結果,きのこ雲が成長していく過程が確認され,高さは最大で約 16km となることが分かった.推定には様々な誤差を含む要因が考えられるため,推定結果の精度を増すにはさらなる検討が必要である.
著者
三木 孝史 斉藤 一功 林 征治 梶川 弘 嶋田 雅生 小川 陸郎 川手 剛雄 池谷 大 木村 則幸 高畠 和男 西澤 節 杉浦 伸裕 鈴木 基文
出版者
CRYOGENICS AND SUPERCONDUCTIVITY SOCIETY OF JAPAN
雑誌
低温工学 (ISSN:03892441)
巻号頁・発行日
vol.31, no.5, pp.258-266, 1996-05-25 (Released:2010-02-26)
参考文献数
14
被引用文献数
1 4

So far, the use of superconducting magnets has been limited to chemical analysis and medical inspection. To develop a new use, we have tried to apply common MRI devices as nondestructive sugar content detector of watermelon. To estimate the sugar content, a new technique using multiple regression analysis of two NMR relaxation times was developed. It was found that the coefficient of multiple regression at the center of the watermelon exceeded 0.9 and the standard error of prediction was around 0.5, and that the over-ripened part of flesh called ‘nieka’ in watermelon could be distinguished because its T2 was much longer than that of the oridinary part. An evaluation rate of sugar content could be below 6s per watermelon. It is concluded that multiple analysis of T1 and T2 on intact watermelon can be applied as a non-invasive, nondestructive indicator of sugar content.