著者
小崎 道雄 タマン ジョティ 片岡 二郎 山中 茂 吉田 集而
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.95, no.2, pp.115-122, 2000
被引用文献数
11

シッキムは, 国境をネパール, ブータンおよび中国に接するインド22番目の州であるが, 食文化は中国やネパールの影響を強く受けている。著者らは, この周辺地域の発酵食品のル-ツを調査研究しており, 本稿においてはシッキムにおける酒類とそれに関わる微生物相について, 解説していただいた。
著者
山中 章弘
出版者
名古屋大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2017-04-01

遺伝子操作によって記憶力が悪くなる動物はたくさん存在するが、記憶力が良くなる例は数少ない。メラニン凝集ホルモン産生神経(MCH神経)は、視床下部だけに少数の細胞体が存在し、睡眠中に活性化される。MCH神経の生理的役割解明のために、MCH神経を時期特異的に脱落させたマウスを作成したところ、記憶が有意に良くなることを見いだした。このことは、レム睡眠中のMCH神経活動が、記憶抑制・消去に関わっていることを示している。本研究では、MCH神経脱落により、神経回路の機能シフトが生じ、記憶が向上するメカニズムに迫り、睡眠と記憶消去との関係も明らかにすることを目的としている。MCH神経の活動を光遺伝学、化学遺伝学にて操作可能なマウスを作出し、神経活動操作を行った。その結果、MCH神経活動を活性化させると、海馬依存的な記憶が阻害・消去されること、逆に抑制すると記憶が向上することを見いだした。これらの結果から、MCH神経活動が海馬において記憶制御に関わっていることを示している。さらに、MCH神経活動をカルシウムインジケータであるGCaMP6を用いてインビボ記録するファイバーフォトメトリーを適用し、脳波筋電図記録による睡眠解析と同時に行ったところ、MCH神経活動がレム睡眠中、覚醒中に高くなることを見いだした。そこで、MCH神経活動をレム睡眠中、覚醒時それぞれにおいて光遺伝学で抑制を行った。その結果、レム睡眠中のMCH神経活動を抑制すると海馬依存的な記憶に影響があることを見いだした。
著者
伊井 公一 山中 健行 鈴木 一弘 廣瀬 健人 神野 佑輔 山田 和政
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.32, no.6, pp.763-767, 2017 (Released:2017-12-20)
参考文献数
27
被引用文献数
2 1

〔目的〕TUGテストにて転倒リスクが低いと判断される高齢者の転倒要因を明らかにし,転倒予防について検討した.〔対象と方法〕TUGテストが13.5秒以内の高齢女性29人を,非転倒群と転倒群に分類した.歩行課題と起立-歩行課題における定常歩行に至る歩数,起立-歩行課題における起立動作時の前方重心移動速度,身体運動機能,転倒恐怖心を調査し,2群間で比較した.〔結果〕非転倒群(19人)と比較して転倒群(10人)は,起立-歩行課題で定常歩行に至る歩数が1歩多く,前方重心移動速度は有意に遅く,また転倒恐怖心のみ有意に低かった.〔結語〕転倒経験のある転倒低リスク高齢者の転倒要因は転倒恐怖心であり,転倒予防として動作方法の工夫もそのひとつの手段であると考えられた.
著者
和気 秀文 グホ サビン 山中 航
出版者
順天堂大学
雑誌
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
巻号頁・発行日
2019-10-07

長期間の心理社会的ストレス暴露は高血圧の発症を促し、放置すると脳卒中や心筋梗塞を招く危険がある。ところがストレスによる高血圧発症機序については不明である。慢性ストレスでは、骨髄由来の炎症細胞が活性化し、扁桃体や視床下部に集積してミクログリアになることが報告されている(脳・骨髄相関)。そこで申請者らは「慢性ストレスによる高血圧の発症は、脳・骨髄相関に起因した“扁桃体-視床下部系の炎症”による」という仮説を立てた。本研究では動物モデルを用いてこの仮説を検証するとともに、運動トレーニングによる、脱ストレス・抗高血圧効果の機序についても併せて検討していく。
著者
島田 純 保富 宗城 九鬼 清典 山中 昇 満田 年宏 横田 俊平
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科學會會報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.103, no.5, pp.552-559, 2000-05-20
参考文献数
15
被引用文献数
7

近年,市中においてペニシリン耐性肺炎球菌による上気道感染症が急速に蔓延し治療に難渋する疲例に遭遇する機会が増えてきている.急性中耳炎は鼻咽腔から中耳への細菌の侵入と増殖によって発症するとされているが,耐性菌感染症の病態を考える上では,感染源としての鼻咽腔細菌の状態を把握することは重要である.<br>小児急性中耳炎患児の鼻咽腔より検出された肺炎球菌80株についてPCR法によりペニシリン結合蛋白(penicillin binding protein: PBP)遺伝子の変異を検索したところ,pbp1a, pbp2x, pbp2bの3つの遺伝子すべてが変異した株が30%にみられ,74%が何らかの遺伝子変異を有するものであった.またこれらの遺伝子変異株は1歳児から最も多く検出された.最小発育阻止濃度(minimum inhibitory concentration:MIC)が0.06&mu;g/mL以下を示す菌株群(46株)のうち,セフェム耐性化に関わるpbp2x遺伝子の変異を有する株が43%(20/46)を占めていた.<br>また,急性中耳炎を繰り返した11組のエピソードについて,エピソード毎に鼻咽腔から分離された肺炎球菌の遺伝子型をパルスフィールドゲル電気泳動法を用いて比較したところ9組(82%)において菌株が異なっていた.さらにpbp遺伝子の変異パターンから菌株を識別した場合には,8組(72%)において菌株が異なつておりほぼ同様の結果が得られた.<br>以上のことから,急性中耳炎患児の鼻咽腔においてはpbp遺伝子に変異を有する菌株が大きく関与しており,エピソード毎に異なる菌株によって感染が起こりやすいことが判明した.したがって急性中耳炎においては鼻咽腔検出菌の各種薬剤に対する感受性をエピソード毎に評価していくことが重要である.また,PCR法によるpbp遺伝子検索方法は分離菌の薬剤耐性判定を迅速に行えるだけでなく,個々の菌株を識別する上でも有用であると思われる.
著者
津野 靖士 明田川 保 山中 浩明 翠川 三郎 山本 俊六 三浦 弘之 酒井 慎一 平田 直 笠原 敬司 木村 尚紀
出版者
公益社団法人 日本地震工学会
雑誌
日本地震工学会論文集
巻号頁・発行日
vol.12, no.5, pp.5_102-5_116, 2012
被引用文献数
7

2011年東北地方太平洋沖地震の本震と余震の強震記録を用いて、首都圏および周辺地域に於ける周期2秒以上の地震動特性とサイト増幅特性を評価した。約650点の本震記録を用いたPGVとPGAから地震動が首都圏で複雑な分布を示すこと、擬似速度応答スペクトル分布から川崎~品川付近の東京湾沿岸部で周期2秒と3秒の速度応答が極めて大きいことが分かった。地表/地中の速度応答スペクトル比から算出したサイト増幅特性は、周期3秒以上の地震動に対して震源の位置に依存し、首都圏およびその周辺地域では東北地方の地震よりも長野県北部や静岡県東部の地震による地震動が大きく増幅されることが分かった。

1 0 0 0 星の生徒

著者
山中峯太郎著 河目悌二さし絵
出版者
秋元書房
巻号頁・発行日
1969

1 0 0 0 星の生徒

著者
山中峯太郎著
出版者
実業之日本社
巻号頁・発行日
1936
著者
浜渦 敬三 山中 弘雄
出版者
Japanese Society for Aquaculture Science
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.357-363, 1997-09-20 (Released:2010-03-09)
参考文献数
13

ブリの成長や生理に及ぼす不稔性アオサ添加飼料の効果をみる目的で, ブリ0歳魚で添加率を検討したのち, 0歳魚と1歳魚を, 0および3%不稔性アオサ添加飼料で長期間飼育を行い, 成長, 飼料効率, 体色, 低酸素耐性などを比較した。1) 不稔性アオサ3%添加区で最大の成長と飼料効率がみられ, それ以上の添加区では, 添加率の増加とともに飼育成績は低下した。2) 0歳魚の長期飼育では, 3%不稔性アオサ添加により成長が若干劣ったものの, 飼料効率, タンパク質効率, エネルギー効率, タンパク質蓄積率およびエネルギー蓄積率が向上し, 過剰な脂質の蓄積が抑制された。さらに, 不稔性アオサ添加により, 体色の明化と連鎖球菌症に対する抗病性の増大も観察されたが, 低酸素耐性の向上は認められなかった。3) 1歳魚の長期飼育では, 不稔性アオサの添加により摂餌活性が低下し, 0歳魚でみられたほどの顕著な差異は認められなかった。
著者
山中 龍彦
出版者
The Laser Society of Japan
雑誌
レーザー研究 (ISSN:03870200)
巻号頁・発行日
vol.24, no.5, pp.533-540, 1996-05-31 (Released:2010-02-26)
参考文献数
16

Control of lightning is a dramatic challenge to nature. The lightning attacks to the electric power line make a lot of economical loss in the sophisticated modern society since electric power failure induces a lot of trouble in the computerized systems even if it is very short time. If the lightning could be controlled one will be free from such a trouble and save the cost expensed for electric power failure guard system. The scenarios and issues of laser triggered lightning are reviewed presenting some experimental results as well as the mechanisms and types of lightning, characteristics of the long gap electric discharge and some results of triggered lightning by rockets.
著者
山中 公博
出版者
一般社団法人エレクトロニクス実装学会
雑誌
エレクトロニクス実装学術講演大会講演論文集 第28回エレクトロニクス実装学術講演大会
巻号頁・発行日
pp.308-311, 2014 (Released:2018-07-27)

はんだ接合部のエレクトロマイグレーションについて、発生メカニズムなどの基礎、現状の研究開発状況、さらに、今後の課題について解説する。
著者
寺本 憲之 山中 成元
出版者
滋賀県農業総合センター農業試験場
雑誌
滋賀県農業総合センター農業試験場研究報告 (ISSN:13470035)
巻号頁・発行日
no.45, pp.58-65, 2005-03
被引用文献数
1

農業資材を利用したニホンザルとニホンイノシシ併用のテント型簡易侵入防止柵を開発した。本柵はイノシシよけ網とサルよけ網とを合体化させたもので、イノシシ網(側柵網)とサル網(天井網)の端面を結束バンドで連結合体させ、サル網の他方端面を柵内方向に柵内側弾性ポール先端で支えて高く傾斜をつけたテント型構造を有する。また、現地圃場において、本柵のニホンザルとニホンイノシシに対する侵入防止効果についての野外試験を実施したところ、本柵は両獸種に対して高い防除効果が認められた。さらに、本テント型柵をおうみ猿落・猪ドメ君「サーカステント」と命名した。