著者
長田 謙一 木村 理恵子 椎原 伸博 佐藤 道信 山本 和弘 楠見 清 山崎 明子 加藤 薫 木田 拓也 熊倉 純子 藤川 哲 鴻野 わか菜 後小路 雅弘 水越 伸 山口 祥平 毛利 嘉孝 森 司 暮沢 剛巳 神野 真吾 竹中 悠美
出版者
名古屋芸術大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究は、個別研究およびその総合を通して、以下の知見を獲得するに至った。近代社会において「自律性」を有する独自システムを形成したと理解されてきた芸術は、1980年代以降、アジア諸国、ロシア・旧東欧圏、そしてアフリカまでをも包含して成立する「グローバル・アートワールド」を成立させ、それは非西洋圏に進む「ビエンナーレ現象」に象徴される。今や芸術は、グローバル経済進捗に導かれグローバル/ローカルな政治に支えられて、経済・政治との相互分立的境界を溶解させ、諸領域相互溶融的な性格を強めている。しかし、それゆえにまた、現代の芸術は、それ自体が政治的・経済的等々の社会性格を顕在化させることともなる。
著者
木村 龍治
出版者
日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.59, no.10, pp.957-961, 2012-10-31
参考文献数
8
被引用文献数
1
著者
木村 好美
出版者
奈良女子大学
雑誌
人間形成と文化 : 奈良女子大学文学部教育文化情報学講座年報 (ISSN:13429817)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.83-93, 1999

This paper is an attempt at elucidating how contemporary yobikoes have attained their nationwide development, and how they have improved their capabilities of information gathering and provision, through focusing upon their relations with a reform in the system of entrance examinations, and with some changes in our social organization. What our research has shown could be summarized in three respects : 1.The foundations of yobikoes' recent development were already laid in the Taisho era and at the beginning of Showa era. 2. Postwar Japan saw a structural change in its working population owing to industrialization, an amelioration of the income standard because of some waves of prosperity, and therefore a growing population reaching higher education. Keeping step with such a trend, yobikoes entered a "high-growth period". For example, in 1965,some yobikoes undertook the diversification of their business; hence, they began to intensify their character of an industry. 3. It was the introduction of the Nationwide Common Preliminary to Entrance (Joint First Stage Achievement Test) that became the chief incentive for yobikoes to their inaugurate countrywide development and improved their capabilities of information gathering and provision.
著者
北村 伸 中村 祐 本間 昭 木村 紀幸 浅見 由美子
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.74-84, 2014 (Released:2014-04-18)
参考文献数
7
被引用文献数
1

目的:メマンチン塩酸塩(メマリー®)は本邦では2011年6月に発売され,中等度および高度アルツハイマー型認知症に対して使用されている.今回,2002年から2011年までに本邦で実施したメマンチン塩酸塩の種々の臨床試験の結果を集計して,メマンチン塩酸塩20 mg/日投与の長期忍容性と有効性を検討した.方法:2002年から2011年までに実施したメマンチン塩酸塩の臨床試験のうち,メマンチン塩酸塩を投与した702名の被験者を対象に,安全性およびMMSEの推移を検討した.結果:メマンチン塩酸塩の平均投与期間は798.1日,最長は3,373日(約9年3カ月)であり,52週ごとの投与期間別に集計した有害事象発現率は71.0~88.9%,副作用発現率は5.6~32.1%であった.有害事象,副作用ともに発現率と投与期間との間に関連性は認められなかった.また,長期投与に特有と考えられる副作用の発現は認められなかった.試験の途中で中止した主な理由は「有害事象」であったが,長期に及ぶ投与期間中では,加齢や原疾患の進行に随伴する有害事象の発現,および在宅介護環境の変化や原疾患進行に伴う施設入所による投与中止等,被験者の背景的な要因による有害事象や投与中止例が多く集積された.メマンチン塩酸塩を投与した被験者のMMSEスコアの推移は,過去に報告されたメマンチン塩酸塩未投与時のMMSEスコアの推移と比較して緩やかな低下であった.結論:メマンチン塩酸塩20 mg/日の長期投与時の忍容性に問題は認められなかった.また,MMSEスコアの推移を検討した結果では,メマンチン塩酸塩が長期に亘って認知機能の悪化を抑制する可能性が示唆された.
著者
近藤 裕昭 有沢 雄三 鵜野 伊津志 尾形 和彦 木村 富士男 斉藤 朝夫 鈴木 基雄 高橋 俊二 中西 幹郎 中埜 幸宏 水野 建樹 安楽岡 顕 吉門 洋 劉 発華 若松 伸司
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.41, no.11, pp.751-760, 1994-11-30
参考文献数
18
被引用文献数
9

気象研究所,東北大学,国立環境研究所,資源環境技術総合研究所でそれぞれ運用されている局地循環モデルの相互比較実験を,昼間の二次元の海風を対象として行った.地表面の熱的な境界条件を地表面温度で与え,午前6時をスタートとする正弦関数とした.各モデルの固有の接地境界層のモデル化から顕熱輸送量を決定するCASE1と,顕熱輸送量をC_hUΔθで統一的に与えるCASE2の二種類の計算を行ったところ,海風の発達についてCASE1では一致した結果にはならなかったのに対し,CASE2では海風循環の大きさと強さ,地上風速,海風発達後の海風前線の位置について一致した結果が得られた.これより,昼間の海風の発達には地表面からの顕熱輸送量が重要で,これが適切に与えられれば計算された海風の主要な特徴については各モデルで一致することがわかった.
著者
木村 大翼 鹿島 久嗣
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

カーネル法は文字列、木構造、グラフ構造などの構造データに対する強力な学習手法であり、代表的な学習器としてSVMがある。しかし、一般にカーネル関数を用いたSVM学習の計算量は入力のデータ数nについてO(n^2)であり、大規模データに対する学習は困難である。本論文では木カーネルに着目し、切断法とXBWという簡潔データ構造を用いることでO(n)の計算量で非常に省メモリであるアルゴリズムを提案する。
著者
木村 祐哉 原 茂雄
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.70, no.4, pp.349-352, 2008-04-25
被引用文献数
10

鍼治療のもつ長期的効果の検討のため,犬の自律神経の概日リズムに対して電気鍼刺激がもつ影響について,コサイナー法を用いて評価した.自律神経機能の指標としては心拍変動の周波数解析を用いた.温度,日照時間をコントロールした環境制御室において馴化させたビーグル犬を用い,保定のみの場合,あるいは保定した上で電気鍼刺激を加えた場合の24時間心電図データを求めた.保定のみの場合では15分間保定台にくくりつけるのみとし,電気鍼刺激はその間,脊椎上に存在する2箇所の経穴(GV-5, GV-20)に刺入した鍼を電極として5V, 250μsecの電流を2Hzの頻度で加えた.心電図データからは心拍数および心拍変動の変動係数(CVRR),高周波数成分(HF),低周波数成分/高周波数成分比(LF/HF)を求めた.得られた5頭分のデータによると,心拍数は刺激後に最大となり,その後減少する傾向が見られた.その他の心拍変動の指標では明期に減少し,暗期には次第に増加する傾向が見られた.コサイナー法によると刺激の有無に関わらずいずれの指標も有意な24時間周期を示し,それぞれの周期性を比較すると,交感神経活動の指標とされるLF/HFで水準の上昇(P=0.006)と頂点位相の前進(P=0.012)がみられた.結論として,電気鍼刺激は犬における交感神経の概日リズムを前進させ,またその水準を上げる効果をもつことがわかった.
著者
木村 護郎クリストフ
出版者
社会言語科学会
雑誌
社会言語科学 (ISSN:13443909)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.4-18, 2010-08-31

本稿の目的は,日本の言語問題に取り組むうえで言語権という観点のもつ意義や限界,また今後の課題を明らかにすることである.はじめに日本の学界における言語権の受容と位置づけを整理する.そして実際の適用事例として旧来の(音声)言語的少数者,移住者,ろう者,非英語母語話者をとりあげ,言語権が日本の具体的な言語問題にどのように適用されているかを考察する.そのうえで,言語権の問題点として本質主義のジレンマと多数派へのアプローチの困難をとりあげ,言語権をめぐる問題に対処するために,異なる学問分野および適用事例,また理論家と実践者が協働する可能性を検討する.
著者
木村 泉 大野 健彦 松井 龍也
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.23, pp.47-54, 1994-03-10
被引用文献数
1

日本語文入力用キーボード配列として、仮にすぐれた新配列が開発されたとしても、それが現に広く使われている配列(たとえばQWER)と強く干渉したとすれば、普及の見込みは少ない。それでは人々に、あえて新配列を練習してみようかという気を起こさせることはできない。この種の干渉がどのような仕組みによって起こるかを明らかにするため、3名のQWERTY熟練者にそれぞれドボラック配列英文打ち、ドボラック配列ローマ字打ち、および快速ローマ字配列(日電)を増田の練習法によって練習してもらい、干渉現象の発生状況を観察した。予備的解析結果について報告する。If a new, superior keyboard arrangement is to replace widely used one such as QWERTY, interferences between the new and the old arrangements must be minimal. Otherwise people will not invest time and effort for the allegedly superior one. This paper presents preliminary results of an experiment for revealing the nature of the interferences that occur to skilled typing of QWERTY when the typist practices Dvorak or NEC's Kaisoku keyboard arrangement.
著者
木村 勝彦 大楽 和正 山田 昌久 卜部 厚志 荒川 隆史 高田 秀樹 大野 淳也 向井 裕知 岡田 憲一 平岩 欣太 赤羽 正春 吉川 昌伸 吉川 純子 西本 寛 三ツ井 朋子
出版者
福島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

縄文時代の木柱に年輪酸素同位体分析を加えた年輪年代学的解析を加えることで、新潟県青田遺跡の集落ではBC477年前後とBC530年前後の2回、それぞれ短期間に集中的に10棟以上の建物が建てられたことが明らかになった。縄文の建物に実年代がついたのは初めての成果であり、さらに廃棄層やクリの初期成長の変化などを加えて実年代をつけた詳細な解析が実施できた。また、現生の森林での実験を加えた詳細な花粉分析により、青田遺跡集落の数十m近傍にクリ林が存在していて、人為的な維持管理がなされていたことが確実になった。
著者
勝部 眞人 坂根 嘉弘 中山 富廣 河西 英通 布川 弘 木村 健二 徳永 光俊 真栄平 房昭 弁納 才一 張 楓 張 翔 戴 鞍鋼 蘇 淳烈 朴 ソプ
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

本研究は、19世紀末~20世紀初頭におけるグローバリゼーションのなかで、在地社会の持つ伝統的文化性(「在来」)が新しい社会変動(「外来」)に対してどのような影響を与え、どういう形で生き残っていくのか…を、東アジア社会という枠組みで検討しようとしたものである。期間中に日本・中国・朝鮮3国の比較に議論が集中し、瀬戸内という対象地域の特質解明にまでは至らなかったが、3国社会比較の視座について「在地社会の共同性」という観点からの手がかりを得ることができた。
著者
星 正治 遠藤 暁 大瀧 慈 木村 昭郎 岡本 哲治 豊田 新 山本 政儀 川野 徳幸 今中 哲二 片山 博昭
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

セミパラチンスク旧ソ連核実験場周辺の村、ドロン、セミパラチンスク、ズナメンカ、サルジャル他の村等で土壌を採取し、Cs-137、1-129、Puの同位体を測定し結果をまとめた。それぞれの村の被ばく線量を推定した。測定結果は、Bq/m2の単位で放射能の降下量として求めた。セミパラチンスクでの個人線量評価方法を確立し、個人被ばく線量推定のための方式を確立したのでコンピュータ入力している。