著者
水尾 愛 大島 由子 今西 亮 北田 祐二 笠原 道子 橋崎 文隆 和田 晴太郎 松永 雅之 高井 進 大沼 学 翁長 武紀 萩原 克郎 真田 良典 浅川 満彦
出版者
日本野生動物医学会
雑誌
Japanese journal of zoo and wildlife medicine (ISSN:13426133)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.77-80, 2009-03
参考文献数
16
被引用文献数
1

生体内の酸化ストレスを評価する一般的な生体指標である尿中8-hydroxyguanosine(以下,8-OHdG)量を国内飼育下の9頭のニシローランドゴリラにおいて定量した。検査対象個体に原虫感染が認められたが,臨床症状は観察されなかった。全個体の8-OHdG値(ng/mg creafinine)の範囲は4.3〜193.1,各個体の中央値の幅は6.8〜52.4であった。原虫陽性と陰性個体との8-OHdG値の比較を行い,有意差は認められなかった(>0.05)。
著者
柵山 尚紀 小林 昭広 小嶋 基寛 池田 公治 松永 理絵 河野 眞吾 伊藤 雅昭 齋藤 典男
出版者
日本大腸肛門病学会
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.69, no.3, pp.170-175, 2016 (Released:2016-02-22)
参考文献数
23
被引用文献数
1

S状結腸癌とその術後肝転移に日本住血吸虫卵が併存した症例を経験したので報告する.症例は72歳,男性.貧血,便潜血陽性を主訴にS状結腸癌と診断され,手術治療目的に当院紹介受診となった.S状結腸癌type2 cSS N1 H0 P0 M0 cStage IIIbの診断で,腹腔鏡下S状結腸切除術を施行した.術後病理診断は,S状結腸癌 pSE,pN1,pM0 pStage IIIa with Schistosoma japonicum eggであった.虫卵の分布は切除腸管全般にわたっており,癌との関連性は否定的であった.術後,9ヵ月後に肝転移を発症し腹腔鏡下肝部分切除術を施行.術後病理所見は転移性肝癌でも癌部非癌部にかかわらず虫卵の併存を認めた.患者は生活歴に山梨県甲府市に在住があった.本症例では虫卵が死卵であり活動性もないことから日虫症に対する治療は施行せず,術後化学療法も通常通り施行した.
著者
松永 是
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.58, no.10, pp.1488-1492, 1989-10-10 (Released:2009-02-09)
参考文献数
10

菌体内にマグネタイトの磁気微粒子を合成する走磁性細菌は,地磁気を感知する能力をもつ微好気性の細菌であり,磁場の向きにより,その運動方向が決まる.走磁性細菌が合成する磁気微粒子は,単磁区構造を示し,その大きさも約100nmと小さく,さらにそのまわりは脂質を主成分とする有機薄膜で覆われていることが確認された.酵素・抗体固定化担体として,この磁気微粒子を利用したところ,酵素・抗体固定化量は人工の磁気微粒子に比べ多いことが示された.また,磁気微粒子は赤血球・白血球などへ導入可能であった.さらに,走磁性細菌をマイクロ磁気センサーへ応用し隕石のつくる磁力線の方向の測定を行った.
著者
中野 由章 久野 靖 佐久間 拓也 谷 聖一 筧 捷彦 村井 純 植原 啓介 中山 泰一 伊藤 一成 角田 博保 鈴木 貢 辰己 丈夫 永松 礼夫 西田 知博 松永 賢次 山崎 浩二
雑誌
第57回プログラミング・シンポジウム予稿集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.155-169, 2016-01-08 (Released:2016-12-22)

わが国の初等中等教育における情報教育は多くの問題を抱えているが,その中に「どのような評価を行うのがよいかの合意がない」「大学入学試験において情報の内容が出題されることが少ない」という点が挙げられる.筆者らは情報入試研究会として2012 年からこの問題に取り組み,シンポジウムなどを通じて各大学に情報の出題を促すとともに,望ましい情報入試の問題について探究し,公開模擬試験を通じてデータを収集してきた.本発表では,情報入試研究会の活動について紹介するとともに,作題に関する考え方,公開模擬試験で使用した問題や試験結果について紹介し,望ましい情報入試のあり方について議論する.
著者
中野 由章 谷 聖一 筧 捷彦 村井 純 植原 啓介 中山 泰一 伊藤 一成 角田 博保 久野 靖 佐久間 拓也 鈴木 貢 辰己 丈夫 永松 礼夫 西田 知博 松永 賢次 山崎 浩二
雑誌
情報教育シンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.2, pp.11-17, 2014-08-17 (Released:2015-02-03)

情報入試研究会と,情報処理学会情報入試ワーキンググループは,2013 年と2014 年に「大学情報入試全国模擬試験」を実施した。2014 年に試行した試験は,920 人が受験し,その内容について分析した。その結果,全体としてみれば,得点分布,解答時間,問題数などは極めて良好であり,出題範囲や難易度についても問題はなかった。ただ,「情報の科学」領域,とりわけプログラミングについては,問題点が明らかになった。これはすなわち,大学側が求める内容と,高校側で行なわれている内容の乖離を意味する可能性がある。入試問題という狭い範囲ではなく,教育内容まで含めて,今後,総合的に検討を要する内容である。 The working group in IPSJ and the study group for “exam for university entrance on information study” carried out nationwide trials of “exam for university entrance on information study” in 2012 and 2013. 920 senior high school students, most of who were the 1st graders participated in these trials and the authors analyzed the result. As a result, the score distribution, answering time and the number of questions in the trials were all so appropriate, and no problems were seen on the degree of difficulty or the range of the questions actually set. However, some issues about its contents have been revealed; especially the theme of programming skills in “scientific understanding of information” is judged to have a problem. That is, there may be the perception gap between the university side and the high school side; the contents a university requires this subject don’t meet with those high school students are to learn in class of information study. This is not the issue only the exam for university entrance on information study involves, but that we have to deal with after considering “educational contents” comprehensively, high school through university, and from various angles.
著者
松永 美希 中村 菜々子 三浦 正江 原田 ゆきの
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
pp.88.15223, (Released:2017-05-10)
参考文献数
30
被引用文献数
4

“Reality shock” is defined as the discrepancy between an individual’s expectations established prior to joining to an organization and their perceptions after becoming a member of the organization. The purpose of this study was to develop a scale to measure factors leading to reality shock in first-year teachers, and to confirm its reliability and validity. A scale was developed based on factors leading to realty shock, and a survey was conducted on 219 first-year teachers (90 men, 129 women, mean age 25.18 years). Structure analysis based on factor analysis revealed that this scale consisted of four factors; “inter-personal relations in the workplace”, “lack of experience”, “relationship with students or parents”, and “pressure at work”. Given that high scores of the scale were associated with negative changes in perceptions of work, we showed that the scale was concurrently valid. Multiple regression analysis showed that realty shock significantly influenced stress responses, and that it had particular positive effects on anxiety and depression. Future studies will need to elucidate factors that buffer the effects of reality shock, and develop interventions to prevent worsening mental health in first-year teachers.
著者
谷 聖一 佐久間 拓也 筧 捷彦 村井 純 植原 啓介;中野由章 中山 泰一 伊藤 一成 角田 博保 久野 靖 鈴木 貢 辰己 丈夫 永松 礼夫 西田 知博 松永 賢次 山崎 浩二
雑誌
情報教育シンポジウム2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.7-14, 2016-08-15 (Released:2016-08-05)

情報入試研究会と,情報処理学会情報入試ワーキンググループは,2013年と2014年に引き続き,2015年と2016年に「大学情報入試全国模擬試験」を実施した.「大学情報入試全国模擬試験」の目的は,「どのような試験方法、どのような範囲・内容・水準の問題が適切であるかについて意見を交換し、その成果として具体的な入試問題の試作を行い世の中に公開すること」ことであった.2015年実施の模試には約2000名の高校生が,また,2016年実施の模試には約750名の高校生が参加した.本報告では,その実施概要と結果について報告する.適切な範囲・内容・水準を確立するためのの議論の素材となりうる具体的な入試問題を提示したという点で,目的をある程度達成できたといえる. The working group in IPSJ and the study group for "exam for university entrance on information study" held nationwide trials of "University entrance examination on information study" in 2015 and 2016. The number of senior high school student participants in the trial in 2015 is about 2000, and the number in 2016 is about 750. We report the outline of implementation of the trials.
著者
出口 仁 松永 好孝 青井 健 中島 英彦 竹井 義隆
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.C3P1377-C3P1377, 2009

【目的】医療従事者には腰痛症の有病率が高く、業務遂行の補助的手段として軟性コルセットが使用されることが多い.今回我々は、腹部締め付け型コルセット(以下、腹部型)と二重構造による腹部・背部同時締め付け型コルセット(以下、腹・背部型)の2種類を比較し、腰部への締め付けが腰痛および動きやすさに及ぼす影響について検討したので報告する.<BR>【方法】平成20年9月~10月に腰痛により軟性コルセットを着用して業務を行ったことのある職員9名(男性3名、女性6名、平均年齢は44.0±15.4歳)を対象とした.対象者の任意の日に腰痛QOL尺度をRoland-Morris Disability Questionnaire(以下、RDQ)での自己評価後、業務時間内に、コルセットなし(条件A)、腹部型装着(条件B)、腹・背部型装着(条件C)の3条件下で偏りのない業務を実施してもらい、各条件下での腰痛の程度および動きやすさをVisual Analogue Scale(以下、VAS)において回答を得た.RDQの得点から対象者を無得点群と得点群に分けて比較検討した.<BR>尚、本研究はヘルシンキ宣言に沿い行われ、対象者全員に本研究の目的を説明し、同意を得た.<BR>【結果】RDQ0点の無得点群は4名、1点以上の得点群は5名であった.平均年齢は無得点群51.3±19.6歳、得点群38.2±9.4歳で有意差は見られなかった.無得点群では腰痛の程度は条件A:27.0±5.9、B:18.0±10.9、C:4.5±3.1で条件Aと条件Cとの間に有意差がみられた.動きやすさは条件A:12.5±8.6、B:6.3±2.5、C:6.0±3.6で有意差は見られなかった.得点群では腰痛の程度はA:63.0±19.6、B:49.2±23.6、C:38.0±12.2で条件Aと条件C、および条件Aと条件Bとの間に有意差が見られた.動きやすさは条件A:75.2±25.8、B:64.4±19.5、C:41.6±16.6で条件Bと条件Cとの間に有意差が見られた.<BR>【考察とまとめ】腰痛については両群とも条件Aと条件Cとの間に有意差が見られたことからコルセットによる腰部への締め付けが腰痛軽減に有効であったことが明らかになった.さらに得点群にのみ条件Aと条件Bとの間に有意差が見られたことから、業務以外の日常生活にも支障を及ぼすような腰痛については腹部型でも有効であることが示唆された.これは腹圧による腰椎安定機構に加え、腹横筋が付着するlateral rapheを介して胸腰筋膜機構が引っ張られ上下の腰椎を安定させる機構に起因すると考えられる.<BR>動きやすさについては無得点群では3条件下で有意差を認めなかったが、得点群では条件Bと条件Cとの間に有意差が見られた.腰椎の制動効果よりも腰痛の軽減により諸動作の改善に寄与したと考える.<BR>腰痛発生時の業務実施にコルセットを装着することは手っ取り早い手段ではあるが、どの腰椎安定性機構が欠如しているかが評価され、それに基づき適切なコルセットが選択される必要性を感じた.また、腰椎安定性機構を補うための運動療法や教育も含めた効果についても検討する必要があると考える.
著者
松永 典子 徳永 光展 施 光恒 伊藤 泰信 祝 利 緒方 尚美 余 銅基
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究課題では、総合型日本語人材養成プログラム開発という目的のため、理論研究と実践研究を行った。まず、理論研究では、日本型「知の技法」の有する自文化を相対化する視点と他文化に対する積極的受容姿勢とが相互文化学習の手法として有効であるという理論化を行った。次に、その理論を日本語教育・留学生教育に還元するための教材開発及び教育実践研究を行った。実践研究の結果、本実践における日本人学生と留学生が協働でひとつの課題解決に取り組むという方法論が学習者に課題解決に向けた意識を促す可能性があることが示唆された。
著者
松永 秀俊 上田 周平 藤縄 理 安田 大典 武田 功
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.48101290-48101290, 2013

【はじめに、目的】多くの養成校においてアドミッションズ・オフィス(以下AO)入試が採用されている。AO入試は学生の個性や学ぶ意欲をアピール出来る反面、成績の低下が心配されている。また、進級が出来ない学生の中にAO入試での入学者の割合が多く占める様になり懸念されるところであるが、AO入学に関する論文は散見する程度であり、今後、入試形態を考慮する材料になることを期待し、今回、調査を行った。【方法】対象は平成21年4月に理学療法学科に入学した学生51名(男性31名,女性20名)(平均年齢18.1±0.4歳)とした。ただし、不安検査のみは正確性を高める目的で信頼性に問題のある無応答が10個以上ある者と妥当性に疑いのある嘘構点が11点以上の者の計2名は除外した。その結果、不安検査は対象者49名(男性30名,女性19名)(平均年齢18.1±0.4歳)を対象とした。 方法は対象者全員に対し、入学式後、前期講義開始前に行われたオリエンテーション終了後にManifest Anxiety Scale(以下MAS)を用いた不安検査とアンケートを行った。アンケートの内容は大学入学試験での初回受験日、年齢、性別、実家またはアパート・下宿等・その他からの通学かを尋ね、さらに実家と大学間の距離を確認するために実家に最も近い駅名(JR,私鉄,地下鉄)を所在県名とともに記載させた。さらに、入学後4年目に最終学年への進級が出来たか、または、進路変更・休学・留年等で出来なかったかを調査した。これらを基にAO入試での入学学生(以下、AO群)とそれ以外での入学学生(以下、一般群)間での比較・検討を行った。 統計処理は性別・通学方法・進級の可否の比較にはカイ二乗検定、年齢・実家からの距離にはマンホイットニーの検定、MASの比較には対応のないT検定を用い、危険率5%未満を有意確立とした。【倫理的配慮、説明と同意】調査に当たっては対象者全員に口頭でその主旨を伝え,協力の意志の有無を確認した。【結果】AO群は男性7名、女性3名、実家から通学している者6名、アパート・下宿等から通学している者4名、実家からの距離57.6±64.0km、年齢18.0±0.0歳、進路変更等なし4名、進路変更等あり6名、MASの点数18.6±5.3であった。AO群にはMASの不適格者がいなかったため、MAS対象者も全て同数であった。一般群は男性24名(MASの対象者は23名)、女性17名(MASの対象者は16名)、実家から通学している者22名(MASの対象者は20名)、アパート・下宿等から通学している者19名(MASの対象者は19名)、実家からの距離121.8±145.2km(MASの対象者は125.8±147.8km)、年齢18.1±0.4歳(MASの対象者は18.2±0.4歳)、進路変更等なし30名(MASの対象者は28名)、進路変更等あり11名(MASの対象者は11名)、MASの点数20.8±7.8であった。一般群にはMASの不適格者2名がいたため、MAS対象者の数値を別に記載した。これらの数値をAO群と一般群間で統計処理した結果、全てに有意差は無かった。【考察】岡本らはAO入学学生のメンタルヘルス問題の実態を把握し、支援の方法を検討した結果、AO入学学生のメンタルヘルス問題に関して、学生担当教員等の助言などのプライマリケアが必要であると同時に、早期からのサポート体制を検討していくことが重要であると述べている。また、八木らは入学者選抜におけるAO方式の有用性を検討した結果、AO方式による選抜が良好な結果をもたらしていることが検証されたと述べている。この様にAO入試による入学者に対する報告には様々な意見があり、その特徴について統一見解を得るための調査・検討は重要であると思われる。ただ、今回の結果から有意差が認められなかったことからAO群の特徴は見出せず、AO群と一般群には差はないと言う結果であった。しかし、対象者数を増やすことで有意差が得られる可能性があるものが認められたため、今後、さらに研究を続ける必要性を感じている。【理学療法学研究としての意義】AO入試を採用している理学療法の養成校は多い。しかし、AO入試は近年導入されたもので、その影響について論じられたものはほとんど無い。今後、入試形態の違いによる学生の特徴を把握し、それを理解した上での学生への対応が必要と考え、研究の継続の必要性を感じている。
著者
大原 卓哉 泰地 秀信 守本 倫子 本村 朋子 松永 達雄
出版者
Japan Audiological Society
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.289-294, 2011

Auditory neuropathy spectrum disorder (以下ANSDと略) は, 耳音響放射が正常であるにもかかわらずABRが無反応あるいは異常となる病態であり, 聴力に比し語音聴取力が低いことが特徴とされている。ANSDの遺伝的原因の解明が近年進んできており, 遺伝的原因として<I>OTOF</I>遺伝子変異などの報告がある。ANSDに対する根本的治療は確立されておらず, 人工内耳の効果や適応などについてまだ意見の一致がみられていない点が多い。今回我々は<I>OTOF</I>遺伝子変異を認めるANSDの乳幼児3症例に対し人工内耳埋込術を施行し, その臨床経過, 装用効果について検討したので報告する。3症例ともDPOAE両側正常, ABR両側無反応であり遺伝子検査にて<I>OTOF</I>遺伝子変異を認めた。補聴器装用効果は不十分であったが, 人工内耳装用により良好な聴取能が得られており言語も発達してきている。
著者
志津里 芳一 山口 修 松永 公浩 玉木 和彦 山村 庄亮 寺田 幸正
出版者
天然有機化合物討論会
雑誌
天然有機化合物討論会講演要旨集
巻号頁・発行日
no.29, pp.333-340, 1987-07-25

Two sex pheromones of the American cockroach, periplanone A and B, have been isolated by Persoons et al. The structure of the latter was proposed by the same authors, and then its stereostructure including the absolute configuration was unambiguously determined by its synthesis. Furthermore, the structure (1) of periplanone A has been proposed by Persoons et al., on the basis of its spectral data together with some chemical evidence, but the stereochemistry was not known. In order to elucidate the structure of periplanone A, the authors have synthesized two possible hydroazulenones (5 and 6) from germacrene-D by using biomimetic transannular reactions as a key step. However, the spectral data of synthetic compounds were entirely different from those of natural one. Therefore, the ^1H NMR and IR spectral data of periplanone A and its rearrangement product were reexamined, consequently, the structures of both compounds were found to be resembled each other. Clearly, the structure of periplanone A, which is quite labile as compared with the rearrangement product, seems to be represented by one of the possible decalones (I or II), while the latter must be depicted by III or IV. As shown in Table 1 and 2, the coupling constants based on the conformations I and III, obtained from molecular mechanics calculations, were compatible with the observed ones for periplanone A and rearrangement product, respectively. Thus, the stereostructure of periplanone A was elucidated as I.
著者
戸田 善治 竹内 裕一 大久保 紗容 中村 友亮 松永 智貴 高橋 和雄 天野 孝太郎
出版者
千葉大学教育学部
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要 (ISSN:13482084)
巻号頁・発行日
vol.60, pp.203-213, 2012-03

本稿は,2010年度に社会科教育教室が開講した大学院授業「授業研究」における,大学教員と大学院生の共同研究の報告である。そこでは,中学生を対象とする授業《ベトナムと日本のODA》を開発した。日本政府は,政府開発援助の方針を決めてきたODA大綱を新たに発表した。この旧から新へのODA大綱の変化とその背景となった要因を捉えるため,ベトナム高速鉄道計画という一つの例について考えつつ,日本の政策決定の一過程について検討させる授業の開発を行った。
著者
戸田 善治 竹内 裕一 大久保 紗容 中村 友亮 松永 智貴 高橋 和雄 天野 孝太郎
出版者
千葉大学教育学部
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要 (ISSN:13482084)
巻号頁・発行日
vol.60, pp.203-213, 2012-03

本稿は,2010年度に社会科教育教室が開講した大学院授業「授業研究」における,大学教員と大学院生の共同研究の報告である。そこでは,中学生を対象とする授業《ベトナムと日本のODA》を開発した。日本政府は,政府開発援助の方針を決めてきたODA大綱を新たに発表した。この旧から新へのODA大綱の変化とその背景となった要因を捉えるため,ベトナム高速鉄道計画という一つの例について考えつつ,日本の政策決定の一過程について検討させる授業の開発を行った。
著者
江川 正 朝長 國夫 植松 伸久 谷口 育秀 矢部 嘉浩 松永 正彦 船越 衛一
出版者
West-Japanese Society of Orthopedics & Traumatology
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.1420-1423, 1992

Ten dialysis patients with evidence of R. O. D. were studied on X-ray, chemical finding and bone histology.<br>AL-P, P. T. H. increased in most patients with evidence of R. O. D. but estradiol decreased. In bone histology, four cases were osteitis fibrosa, four sclerotic type and one mixed type. Patients with evidence of osteitis fibrosa was younger than those with other type. It is suggested that the development of R. O. D. is correlated with secondary hyperparathyroidism and other endocrine function.
著者
樗木 直也 吉田 雅一 石橋 裕喜 松永 俊朗 赤木 功
出版者
一般社団法人日本土壌肥料学会
雑誌
日本土壌肥料學雜誌 (ISSN:00290610)
巻号頁・発行日
vol.86, no.6, pp.527-533, 2015-12-05

鹿児島県出水地域のソラマメ産地で発生しているさや綿状組織黒変障害(綿腐れ症)の原因を明らかにするために,農家ほ場の障害発生率や植物体の栄養元素含有率,土壌化学性の調査を2カ年にわたって行った.1年目の調査では,子実の各部位(さや・種皮・子葉)のホウ素含有率は健全>軽度障害>重度障害と障害程度が重くなるほど有意に低くなった.子実各部位と葉身・葉柄のホウ素含有率は,障害発生ほ場の方が障害未発生ほ場より低かった.2年目の調査では,各ほ場の障害発生率と子実各部位及び葉身・葉柄のホウ素含有率との間には有意な負の相関がみられ,植物体のホウ素含有率が低いほど障害発生率が高まることが示された.またホウ素欠乏症の確定診断に有効だと考えられている細胞壁ラムノガラクツロナンIIのホウ酸架橋率は,重度障害さやで健全さや及び軽度障害さやに比べて低い値を示した.これらの結果はいずれもさや綿状組織黒変障害がホウ素欠乏症であることを示唆しており,これまでにマメ科作物では類似のホウ素欠乏症状の報告は見当たらないが,本障害はホウ素欠乏によるものと考えられた.
著者
井澤 悠樹 永吉 宏英 松永 敬子
出版者
大阪体育大学
雑誌
大阪体育大学紀要 (ISSN:02891190)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.15-25, 2008-03

本研究の目的は、中高年若を捉えるにあたりライフスタイルに注目し、1)ライフスタイルを用いて中高年者をクラスター化すること、2)クラスター間での運動・スポーツ活動選択の相違を明らかにすること、3)各ライフスタイルクラスターが今後実施を希望する運動・スポーツ活動の傾向を明らかにすることである。本調査は、K町在住の40歳〜69歳の男女2,000名を対象に質問紙調査を実施した。質問紙は2000部を配布し、539部(27.0%)の有効回答を得た。結果として、以下のことが明らかとなった。1)中高年者のライフスタイルは「スポーツ」「ファッション」「共生」「出世」「成功願望」の5因子が抽出され、ライフスタイルクラスターへの分類を試みた結果、「キャリア志向型」「消極的志向型」「共生志向型」「ファッション志向型」の4クラスターに分類することができた。2)各クラスターが選択する運動・スポーツ活動は、クラスター間に統計的有意差は認められなかった。3)今後、実施を希望する運動・スポーツ活動として、「キャリア志向型」はハイキング・ピクニック、マリンスポーツなどのアウトドアスポーツ、「消極的志向型」は卓球、バドミントンなど手軽に実施が可能な運動・スポーツ活動、「共生志向型」はサッカー、ボート・カヌー、体力トレーニングなど多種目の活動を、「ファッション志向型」はフォークダンス、スケートなどの運動・スポーツ活動を選択していることが明らかとなった。
著者
常岡 由美子 藤野 佳代子 月成 愛華 山本 勝己 大坪 由佳 岡松 加恵 森永 健三 長島 義之 松永 興昌 城戸 寛史 高橋 裕 佐藤 博信 松浦 正朗
出版者
福岡歯科大学学会
雑誌
福岡歯科大学学会雑誌 (ISSN:03850064)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.51-59, 2006-06-30

Treatment with mandibular bone-anchored implant bridges can solve long-term problems of prosthetic rehabilitations in totally or partially edentulous patients. However, a bone-anchored bridge creates a narrow and deep space between the base of the super-structure and alveolar ridge, and therefore, a patient's personal hygiene with a bone-anchored bridge is more difficult to perform than with an implant-supported overdenture. The aim of this study is to evaluate the oral hygiene status of patients with mandibular bone-anchored bridges, and to analyze their problems. From September 2000 to April 2004 in our hospital, 10 cases (5 males and 5 females; average age 48.9 years) with totally and partially edentulous mandibles were treated using implant-supported bone-anchored bridges with immediate or conventional loading. Oral hygiene instructions were given immediately after delivery of the superstructure, and follow-up examinations were provided for a period ranging from 9 months to 4 years and 5 months. The oral hygiene status of each patient was classified into one of 4 levels ("excellent", "good", "marginal" and "poor") at the follow-up observations. As a result, 1 patient (44 year-old female) was evaluated as "excellent", 2 (average age; 58.5 years) were "good", 5 (average age; 44.4 years) were "marginal" and 2 (average age; 53.0 years) were "poor". The ages of the patients with bone-anchored bridges were relatively young (26-70 years), and therefore, no observable tendency was recognized among different generations in the ability to perform oral hygiene. As a result, the patient's skill involved in cleaning and understanding the importance of oral hygiene was considered important for maintaining a healthy oral condition. We conclude that continuous professional oral hygiene care by dental hygienists is needed for patients with bone-anchored implant bridges.