著者
森 雄兒
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.20-25, 2017-03-16 (Released:2017-04-10)
参考文献数
7
被引用文献数
3

計量法の改正に伴い全面SI化が導入され,商品売買に使用される単位が,重力単位系からSI単位系にシフトされた。そして「重さ,重量」の単位による商品売買が使用禁止され「質量」の使用が義務づけられた。このときを前後して経産省は,「重さ,重量」=「質量(mass)」というSI単位系に反する用語法を容認する方針を採用した。このため,物理の学習者を中心に「重さ,重量,質量」について混乱や誤解を及ぼしつづけている。
著者
西口 麻奈 渡邊 有史 上中 智香子 古川 福実 小森 涼子 安井 昌彰 村田 顕也 伊東 秀文 立石 千晴 鶴田 大輔 石井 則久 金澤 伸雄
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.126, no.13, pp.2433-2439, 2016-12-20 (Released:2016-12-20)
参考文献数
14
被引用文献数
1

大阪府出身の74歳男性.65歳時に四肢の異常感覚が出現し,67歳頃から歩行困難となった.70歳時に顔面と四肢に環状・不整形の浸潤性紅斑が出現し,73歳時に皮膚病理所見と血中ACE高値からサルコイドーシスと診断され,以前から腎障害に対して内服していたプレドニゾロンを継続した.74歳時に当院神経内科に入院し多発性単神経炎と診断され,皮疹について当科紹介となった.兎眼を呈し,皮膚スメア検査と病理組織のFite染色にて多数のらい菌を認め,多菌型ハンセン病と診断した.多剤併用療法にてスメア菌量は減少したが,血中ACE値上昇を伴って皮疹と神経症状が徐々に悪化したため,1型らい反応と診断しプレドニゾロンを増量した.
著者
中山 哲夫 山口 真也 森 孝之
出版者
日本ウイルス学会
雑誌
ウイルス (ISSN:00426857)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.5-13, 1997-06-01 (Released:2010-03-12)
参考文献数
35
著者
大森 慶太郎 大毛 宏喜
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.108, no.11, pp.2291-2296, 2019-11-10 (Released:2020-11-10)
参考文献数
10
被引用文献数
1

低栄養状態になると,免疫機能の低下がみられ,易感染状態となる.開発途上国では,低栄養を背景とした感染症が小児の最大の死亡原因であり,腸管感染症,下気道感染,マラリア等による死亡を増加させる.一方,先進国においても,低栄養は稀ではなく,種々の基礎疾患,侵襲性疾患,高齢ならびに食生活の偏りにより,低栄養状態となり得る.栄養,免疫,感染症はそれぞれ関連しており,栄養状態の改善が感染症の発症予防や死亡リスクの軽減につながる.
著者
藤森 研司
出版者
公益財団法人 医療科学研究所
雑誌
医療と社会 (ISSN:09169202)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.15-24, 2016-04-30 (Released:2016-05-13)
参考文献数
4
被引用文献数
14 13

医療のビックデータの一例として匿名化電子レセプトのアーカイブであるNational Database(NDB)について,その特徴と制約について詳述した。NDBは平成21年度分からすべての電子レセプト(医科,DPC,歯科,調剤)と特定健診データが突合可能な匿名化の後に厚生労働省保険局に集積されている。本来は医療費適正化のために集積されたデータであったが,都道府県や研究者にも門戸が開放された。そもそもの電子レセプトの制約に加えNDB特有の制約はあるが,電子レセプトの電子化率が98%に迫る今日では,我が国の医療状況を悉皆性を持って把握できる仕組みと言えるだろう。NDBの活用例として厚生労働省医政局と共同で申請し,都道府県の地域医療計画,地域医療構想のために提供しているデータブックの例を記した。都道府県別,二次医療圏別,市区町村別の医療提供体制と患者受療動向を示したものである。NDBに対する大きな期待は全国民を対象とするコホート研究の優れた情報源となることである。現在は保険情報に基づいたレセプト情報の突合であるので,保険が切り替わると結合が中断するが,今後,医療用の個人番号等の導入により,長期間に渡るレセプトの結合が可能となり疾患の発生から収束まで一連のエピソードを把握することが可能となる。
著者
森次 幸男 柴 英幸 福井 元子 西馬 信一
出版者
一般社団法人 日本医薬品情報学会
雑誌
医薬品情報学 (ISSN:13451464)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.38-65, 2022-05-31 (Released:2022-06-11)
参考文献数
16

Objective: To identify the organizational structure and medical contributions of Medical Affairs/Medical Science Liaison (MA/MSL) and its impact on the spread of the coronavirus-19 (COVID-19) infection.Method: We conducted a web-based survey for 45 pharmaceutical companies based in Japan. The outcome of 43 questions related to organizational structure, business activities, key performance indicators (KPI), and indicators of medical contribution were analyzed and compared.Results: Responses were received from 43 pharmaceutical companies (95.6%; 26 Japanese and 17 foreign). The total number of MSLs exceeded 1,000 with an average of 30.1 MSLs/company. MSLs supervised an average of 21.8/MSL Key Opinion Leaders/Key Thought Leaders (KOLs/KTLs). There were eight MSL organizations per company on average, and Phase II/III had the most number of MSL organizations. Further, 22 companies (56.4%) had MSL organizations in the oncology area. All the companies were independent from departments mainly engaged in "sales and promotion activities," and the most common KPI was “collection insight from KOL/KTL.” Despite having medical qualifications and highly specialized degrees, training was provided continuously to improve expertise. Based on the life cycle of products, Japanese companies are promoting evidence generation and medical events with KOL/KTL supported by internal and external insights and foreign companies are promoting medical-education activities. Due to the COVID-19 pandemic, the number of “in person” activities have significantly decreased and that of "online" activities have increased considerably, and this trend might continue even after the end of the pandemic.Conclusion: The organizational structure and medical contribution of MA/MSL are partially different between Japanese and foreign companies. MSL continued to increase; however, the organization and activities were affected by the product.
著者
森 勇 高橋 泰 浜崎 満治 山田 翔梧
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.434-441, 2015-08-20 (Released:2017-04-13)
被引用文献数
1

【目的】基本動作能力を測定する新指標の開発およびその指標の反応性と信頼性の検証を目的とした。【方法】基本動作の動きそのものを判定尺度とし,動作の状態像をイラストで視覚化した基本動作能力のCapacityを測定する基本動作指標(以下,BMS)を作成した。対象は要支援1から要介護5の介護保険サービス利用者148名(男性49名,女性99名。平均年齢82.8±7.7歳)。理学療法士と作業療法士(セラピスト)の主観的評価に対するBMS,BI,FIM運動項目の感度と特異度を算出した。セラピストを検者とした検者内および検者間信頼性を求めた。【結果】BMSは感度89%(特異度34%)と各ツールの中で感度がもっとも高く,特異度がもっとも低かった。検者内と検者間ともに高い信頼性が得られた。【結論】BMSは,指標として高い信頼性があり,基本動作能力のCapacityを測定しセラピストの主観的評価に高い感度で反応する指標であることが示唆された。
著者
森﨑 雄大 輪島 大介 明田 秀太 米澤 泰司 中川 一郎 中瀬 裕之
出版者
日本脳循環代謝学会
雑誌
脳循環代謝(日本脳循環代謝学会機関誌) (ISSN:09159401)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.33-37, 2015 (Released:2015-08-07)
参考文献数
6

要旨 【はじめに】脳静脈血栓症は脳静脈の閉塞に伴い脳出血や静脈性脳梗塞を発症するが,急性期診断を行い治療経過を報告したものは少ない.今回,我々は連続2 症例の急性期症例を経験し考察を加えて報告する.【症例】1:79 歳女性.突然の意識消失で受診.脳血管撮影検査で左S 状静脈洞とvein of Labbe 閉塞を認め抗凝固療法を行い症状改善を認めた.2:48 歳男性.突然の左上肢麻痺が出現し受診.脳血管撮影にて上矢状静脈洞閉塞を認め抗凝固療法を行い症状改善を認めた.【考察】脳静脈血栓症の基礎研究では梗塞病変周囲penumbra 類似病変の救済の可能性があり,急性期での診断と治療が重要である.T2*での閉塞静脈洞の低信号所見が急性期診断に有用であり,急性期に抗凝固療法を行った.【結語】脳静脈洞血栓症においては急性期早期診断と治療を行うことが重要と考えられ,T2*画像での低信号所見は有用と考えられた.
著者
丸山 浩平 森本 康彦 高橋 菜奈子 櫻井 眞治 宮内 卓也 小嶋 茂稔
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会研究報告集 (ISSN:24363286)
巻号頁・発行日
vol.2023, no.2, pp.56-63, 2023-07-21 (Released:2023-07-21)

東京学芸大学では学生本位の学びの振り返りを促し,修得主義に基づく教員養成の実現を目指して「eポートフォリオ構築によるデジタル技術を活用した教育実習DX」を進め,本学附属学校園で行われてきた教育実習の教育実習日誌を電子的に扱い,実習の記録や指導・支援の記録を集約するシステム「教育実習日誌eポートフォリオ」(以下,実習ポートフォリオシステム)を開発した.そして実習ポートフォリオシステムを用いた附属学校園における教育実習の試行を実施した.本論文では,本学における教育実習日誌eポートフォリオの構築とその取組みの内容,試行に関する質問紙調査の結果について述べた.
著者
吉川 琴子 谷地森 秀二 加藤 元海
出版者
日本哺乳類学会
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.329-336, 2017 (Released:2018-02-01)
参考文献数
12

ニホンカワウソは1979年に高知県須崎市の新荘川で目撃された個体を最後に,現在では絶滅種とされている.これまでの報告では,目撃日時や場所に関する情報の蓄積が乏しかったため,1979年に目撃されたニホンカワウソに関する行動範囲や個体数などの詳細はわかってない.本研究では,須崎市教育委員会生涯学習課に保管されていたニホンカワウソの資料を電子化して保存するとともに,可能な限り目撃情報の日時と場所を特定し情報を整理した.新荘川周辺で時間や場所を特定できた目撃情報は276件あり,そのうち1979年の情報が111件であった.1979年は,短期間に首に身体的な特徴をもった個体ともたない個体が局所的に同時に見られた.加えて,同時期に人慣れしている個体としていない個体が局所的に見られたことから,この時期に目撃されたニホンカワウソは行動的にも特徴が異なっていた.1974年にはメスの個体,1975年にはオスの個体が新荘川周辺で生存していたことがわかっている.ニホンカワウソの寿命は10–15年と推定されていることから,1979年の新荘川周辺には複数個体生存していた可能性が示唆される.
著者
藤森 勝也 菊地 利明
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.109, no.10, pp.2109-2115, 2020-10-10 (Released:2021-10-10)
参考文献数
10

感染(かぜ症候群)後咳嗽は,ウイルスあるいは細菌によるかぜ症候群後あるいは気道感染後,3週以上続く,自然軽快傾向のある咳嗽である.遷延性・慢性咳嗽の原因である,咳喘息,アトピー咳嗽,胃食道逆流による咳嗽,喉頭アレルギー,副鼻腔気管支症候群,ACE(angiotensin-converting enzyme)阻害薬による咳嗽ならびに喫煙による咳嗽等を鑑別する.非特異的咳嗽治療薬(ヒスタミンH1受容体拮抗薬,麦門冬湯,吸入抗コリン薬ならびに中枢性鎮咳薬)により,咳嗽は改善する.
著者
森田 匡俊 鈴木 克哉 奥貫 圭一
出版者
一般社団法人 地理情報システム学会
雑誌
GIS-理論と応用 (ISSN:13405381)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.1-7, 2014-06-30 (Released:2019-02-28)
参考文献数
7
被引用文献数
23 7

Using the empirical road network data and regression analysis, we investigated the ratio of the road distance to the straight line distance in major cities in Japan. The ratios are relatively different by cities. Therefore, in order to replace the road distance by the straight line distance, we do not use the known ratio that is revealed in different city without careful consideration. If we replace the road distance by the straight line distance, we have to consider the road network of the target city. In addition, we found that the cities which have small ratio of the road distance to the straight line distance generally tend to have high coefficient of determination. In other hands, the cities that have high ratio of the road distance to the straight line distance generally tend to have small coefficient of determination. Therefore, when we replace the road distance by the straight line distance in the cities which have small ratio of the road distance to the straight line distance, there is a certain degree of reliability.
著者
布谷 美樹 森原 徹 三浦 雄一郎 福島 秀晃 鈴木 俊明
出版者
関西理学療法学会
雑誌
関西理学療法 (ISSN:13469606)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.81-84, 2007 (Released:2008-01-18)
参考文献数
4
被引用文献数
1

We experienced cases that can elevate the humerus but can't maintain the position in shoulder flexion. It is generally thought that the inner muscles stabilize the humeral head in the glenoid, and the deltoid, which is one of the outer muscles, elevates the humerus during shoulder flexion. Kido et al. recently reported that all portions including the anterior, middle and posterior deltoid muscles have functions in stabilizing the shoulder. In this study, in order to evaluate the activity of the deltoid muscle, not only the anterior portion but the middle and posterior portions were analyzed at several positions of flexion by surface electromyography (EMG). Our results show that the deltoid muscle activity of the anterior portion increased with flexion, and especially the activity at over 90°C flexion was significantly increased over that at 30°C flexion. The activity of the middle and posterior portions over 120°C flexion were significantly increased over those at 30°C and 60°C flexion. In addition, at 150°C flexion, the activities of the middle and posterior deltoid muscles were significantly increased over that at 90°C flexion. This study demonstrates that the anterior portion of the deltoid muscle, mainly has the function of active flexion, and the middle and posterior portions as well as the inner muscles have functions which stabilize the glenohumeral joint during shoulder flexion.
著者
柴田 丸 山竹 美和 坂本 満夫 金森 政人 高木 敬次郎 岡部 進
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.481-490, 1975-07-20 (Released:2011-09-07)
参考文献数
26
被引用文献数
32 34

クマ笹Sasa albomarginata MAKINO etSHIBATAの乾燥葉の熱水可溶分画 (Folin) の急性毒性ならびに抗炎症, 抗潰瘍作用を検討し次の結果を得た.Folinのマウス経口投与によるLD50 (72時間) は109/kg以上であり, また0.2%Folin溶液の連続25日間自由摂取実験より, 症状, 体重変化ともに著変なく本分画の毒性はきわめて弱かった.圧刺激法によりFolin投与後2時間して有意の疼痛閾値の上昇がみられたが, 酢酸法では軽度の抑制がみられたにすぎなかった.また著明な正常体温下降, dextran足蹠浮腫抑制作用, carrageenin足蹠浮腫抑制作用を示し, とくにdextran足蹠浮腫実験において, Folinは局所適用によっても明らかな抑制を示した.しかし綿球法においてはなんらの乾燥肉芽重量の減少もみられなかった.Folinの十二指腸内投与で著明な胃液分泌量の抑制とpHの上昇がみられるとともに, Ulcer indexの減少傾向がみとめられた.幽門結紮-aspirin潰瘍および幽門結紮-caffeine潰瘍に対し, Folinの経口投与はそれらのUlcer indexの減少傾向を示した.FolinはBaSO4の腸管内移動に対しては著しい影響を与えなかった.
著者
森 功次
出版者
大妻女子大学人間生活文化研究所
雑誌
人間生活文化研究 (ISSN:21871930)
巻号頁・発行日
vol.2021, no.31, pp.365-381, 2021-01-01 (Released:2021-12-09)
参考文献数
33

近年の分析美学の領域では,理想的批評家や美的価値についての伝統的理論を再考しようという動きが高まっている.本論では,伝統的理論を批判的に再検討するその近年の動向を紹介し,その理論進展をふまえるとわれわれは専門家の意見にどのように耳を傾けるべきなのか,という問題を考察する. 本論はまず,伝統的な議論として,ヒュームが「趣味の標準について」で提示した論点を紹介し,次に最近の議論として,理想的批評家について検討しているジェロルド・レヴィンソンの議論を紹介する.その後,美的価値の快楽主義に対する近年の批判について検討する.本論ではとりわけ,ドミニク・ロペスが提示しているネットワーク説に焦点を当て,その利点と動機を明らかにする.最後に,そこまでの考察を元に,われわれ凡人は芸術批評をどのように読むべきか,という問題に答える.われわれは,批評家がそこで何を達成しているか,そして批評家がそこでどのような能力を発揮しているか,といった点に着目しながら批評文を読むべきである.
著者
遠藤 倫正 横田 公男 森鼻 英征 渕上 勝人 広瀬 衞 下山 仁一
出版者
The Japan Society of Naval Architects and Ocean Engineers
雑誌
日本造船学会論文集 (ISSN:05148499)
巻号頁・発行日
vol.1980, no.148, pp.107-120, 1980 (Released:2009-09-04)
参考文献数
31
被引用文献数
1 1

The pressure hull of a deep submersible is a unique structure which requires sophisticated technology in its design and fabrication aspects. This paper presents the design and fabrication practices, which the authors have adopted to the pressure hull of the 2, 000m deep submergence research vehicle, “SHINKAI 2000”, ordered by Japan Marine Science and Technology Center. She is an up-to-date research submersible, having the greatest depth capability in Japan.She is under construction in Kobe Shipyard of MHI and scheduled to be completed in Oct. 1981. Her pressure hull has been tested successfully under external pressure of 1. 1 times as much as maximum operating depth. To complete the hull, the results and experiences from the R & D, which the authors have conducted extensively since 1969, have been effectively applied.This paper also discusses the future subjects to the deeper submersible, such as 6, 000m and deeper classes.
著者
日本耳鼻咽喉科学会福祉医療・乳幼児委員会 守本 倫子 益田 慎 麻生 伸 樫尾 明憲 神田 幸彦 中澤 操 森田 訓子 中川 尚志 西﨑 和則
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.121, no.9, pp.1173-1180, 2018-09-20 (Released:2018-09-29)
参考文献数
29
被引用文献数
6

背景: ムンプスワクチンは副反応である無菌性髄膜炎が注目を集め, 任意接種となっているため, 接種率は40%近くまで低下し, 周期的に流行が繰り返されている. ムンプス難聴は難治性であり, ワクチンで予防することが唯一の対策であるが, そのことは広く知られていない. そこで, 本調査では近年のムンプス難聴患者の実態を明らかにすることを目的とした. 方法: 2015~2016年の2年間に発症したムンプス難聴症例について全国の耳鼻咽喉科を標榜する5,565施設に対してアンケート調査を行い, 3,906施設より回答を得た (回答率70%). 結果: 少なくとも359人が罹患し, そのうち詳細が明らかな335人について検討した. 発症年齢は特に就学前および学童期と30歳代の子育て世代にピークが認められた. 一側難聴は320人 (95.5%), 両側難聴は15人 (4.5%) であり, そのうち一側難聴では290人 (91%) が高度以上の難聴であり, 両側難聴の12人 (80%) は良聴耳でも高度以上の難聴が残存していた. 初診時と最終聴力の経過を追えた203人中, 55人 (27%) は経過中に聴力の悪化を認め, うち52人 (95%) は重度難聴となっていた. 反対に改善が認められたのは11人 (5.0%) のみであった. 結論: ムンプス流行による難聴発症は調査された以上に多いものと推測され, 治療効果もほぼないことから, 予防接種率を高めるために定期接種化が望まれる.
著者
森 万菜実 岩舘 康哉 藤崎 恒喜 三澤 知央
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.2021, no.72, pp.19-24, 2021-12-15 (Released:2022-02-23)
参考文献数
17

In June 2019, basal petiole rot of wasabi seedlings with withering symptom was observed in Iwate, Japan. Isolates from diseased tissues were identified as Rhizoctonia solani anastomosis group (AG)-2-1·Subset 2 and AG-2-1·clade HK on the basis of cultural morphology, temperature-dependent growth characteristics, hyphal anastomosis reactions, and DNA sequences of the rDNA-ITS region. Artificial inoculation with three isolates resulted in basal petiole rot and withering of wasabi seedlings. The occurrence of damping-off on wasabi caused by R. solani has been reported in Japan (Suzuki, 1976); however, details of AG and locations were not clarified. Since the AGs of R. solani causing this damping-off were initially found in Japan, we propose to the inclusion of R. solani AG-2-1·Subset 2 and AG-2-1·clade HK as one of the pathogens of the disease.