著者
千 世寧 しん ちゃんふぁん 渡辺 紀志 木倉 宏成 有冨 正憲
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会 年会・大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.282, 2006

最近、超臨界圧で運転され原子炉の開発研究が進んでいる。そこで、本研究では臨界圧力近傍の亜臨界圧領域での限界熱流束の挙動が調べるため、フレオン134a流体を用い、5x5ヒータロッドバンドルにおける限界熱流束に及ぼす非加熱棒と支持格子の影響が実験的に観察された。
著者
渡辺 惇
出版者
駒澤大学
雑誌
駒沢史学 (ISSN:04506928)
巻号頁・発行日
no.53, pp.1-2, 1999-03
著者
須貝 哲郎 村上 憲一郎 東 順子 長野 拓三 鈴木 伸典 前田 基彰 佐々木 幸恵 庄司 昭伸 橋本 陽子 麻生 五月 渡辺 加代子 濱田 稔夫 加藤 晴久 染田 幸子 安野 洋一 東 禹彦 長濱 萬藏
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.446-460, 1990

各10%にグリセリンおよびクロタミトンを含有する0/W型クリーム (AG-1クリーム) の乾燥性皮膚疾患に対する一般臨床試験を11施設からなる研究班を組織して, 1988年11月より1989年3月までの5カ月間にわたり実施した。外用4週後の最終全般的改善度は90.5%(124/137例), 副作用発現率は1.3%(2/154例), 有効性と安全性を考慮した有用以上の有用率は88.2%(134/152例) であった。以上の結果からAG-1クリームは乾燥性皮膚疾患に対し, 極めて有用な外用剤であることが確認された。
著者
渡辺 勝 今田 晃
出版者
Japan Society of Dam Engineers
雑誌
ダム工学 (ISSN:09173145)
巻号頁・発行日
vol.6, no.22, pp.57-68, 1996-06-15 (Released:2010-04-30)
参考文献数
5

七ヶ宿ダム管理用発電所は、ダム放流水と水道用水を利用し両掛水車により発電するもので、平成4年4月より運転を開始し、その発電出力は3,600kWで全国のダム管理用発電所の中でも最大の規模を誇っている。発生電力はダム管理用として使用し、余剰電力は一般電気事業者に供給することにより、ダム管理費用の節減につながっている。近年、ダムの取水設備は、その取水目的と水質問題等に対応するため専用の取水設備を設置していることから、別系統で取水された水力エネルギーの効率的発電方法として両掛水車は有効な方法である。
著者
三品 輝男 渡辺 泱 荒木 博孝 都田 慶一 藤原 光文 小林 徳朗 前川 幹雄
出版者
社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.72, no.10, pp.1256-1279, 1981-10-20 (Released:2010-07-23)
参考文献数
63
被引用文献数
1 1

前立腺癌の高危険度群を知る目的で, 学歴, 職業, 収入, 信仰, 結婚状況, 性生活, 食生活, 身体状況, 既往歴および家族歴を重点調査目標とする111項目よりなる独自の前立腺癌疫学調査用質問用紙を作製し, インタビュー方式により, 前立腺癌100例と, それらの症例に年齢と現住所を一致させた正常対照者100例とを対象に, matched pair analysis による case-control study を行つた. その結果, 前立腺癌群において正常対照群よりリスクが高いと考えられたのは, 次の諸点であつた (危険率10%以内のものにはアンダーラインを付さず, 危険率5%以内のものにはアンダーラインを付した).1) 職業については管理的職業に従事せず, 軍隊歴がなく, 染料を取り扱つたことがある. 2) 収入については, むしろ低い. 3) 結婚状況については, 早婚で, 結婚継続年数が長い. 4)性生活については, 最初の性交年齢が若く, 青壮年期の性交回数は多いが, 老年期に入ると性交回数が少なく, 性活動停止時期も早い.5) 食生活については, 魚介類はあまり摂らぬ西欧型の食事内容で, 緑黄色野菜の摂取が少なく, 香辛料や塩つぱいものを好む. アルコール, 喫煙はあまり関係がない. 6) 既往歴としては, 前立腺肥大症およびロイマの既往あり. 7) 学歴, 信仰, 身体状況および家族歴には特記すべきものはなかつた.すなわち前立腺癌の高危険度群は, 特に性生活と食生活に特異なパターンを有する人達であることが明らかになつた.
著者
平野 陽子 古俵 孝明 五十嵐 敏明 松嶋 あづさ 川道 美里 小島 慶之 高橋 翠 松井 友里恵 渡瀬 友貴 山下 慎司 宇野 美雪 上谷 幸男 渡辺 享平 矢野 良一 塚本 仁 中村 敏明 岩崎 博道
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.9, pp.502-508, 2017-09-10 (Released:2018-09-10)
参考文献数
9
被引用文献数
2

In February 2015, we introduced a drug verification and quantity management system using personal digital assistants and medicine barcodes to prevent dispensing errors. We evaluated the effect of this system by comparing the number of dispensing errors and incident cases for one year before and after the introduction. The time required for dispensing was prolonged from about 28.4 seconds to 37.3 seconds per drug, about 1.3 times. The number of dispensing errors for one year before and after system introduction significantly decreased from 33.8 ± 4.7 per month to 5.8 ± 0.8 per month (P < 0.01). In addition, the number of incidents significantly decreased from 6.0 ± 0.9 per month to 3.2 ± 0.5 per month (P = 0.02). The system seems to be useful as a tool of medical safety measures because it significantly lowers the number of dispensing errors and incidents.
著者
渡辺 隆 岩上 直幹 小川 利紘 中村 正年 Takashi WATANABE Naomoto IWAGAMI Toshihiro OGAWA Masatoshi NAKAMURA
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
no.69, pp.111-115, 1980-03

冬期高緯度において,中間圏オゾンのロケット観測を太陽吸光法を用いて行った.得られた高度分布は,典型的な中緯度の値にくらべて著しく小さい.
著者
渡辺 恭平
出版者
神奈川県立生命の星・地球博物館(旧神奈川県立博物館)
雑誌
神奈川県立博物館研究報告(自然科学) (ISSN:04531906)
巻号頁・発行日
vol.2021, no.50, pp.55-136, 2021

日本産のチビトガリヒメバチ亜科の 28 属 61 種について、分類学的および動物地理学的研究をおこなった。7 日本新産属、<i>Diaglyptidea</i> Viereck, 1913、<i>Micraris</i> Townes, 1970、<i>Surculus</i> Townes, 1970、<i>Bentyra</i> Cameron, 1905、<i>Isadelphus</i> Förster, 1869、<i>Megacara</i> Townes, 1970、<i>Tropistes</i> Gravenhorst, 1829 を記録した。これらのうち、<i>Micraris</i> と <i>Surculus</i> は旧北区初記録でもある。17 新種、タテスジマメトガリヒメバチ <i>Acrolyta japonica</i> <b>sp. nov.</b>、リュウキュウマメトガリヒメバチ <i>Micraris ryukyuensis</i> <b>sp. nov.</b>、ホソミマメトガ リヒメバチ <i>Surculus japonicus</i> <b>sp. nov.</b>、キマダラマメトガリヒメバチ <i>Bentyra ryukyuana</i> <b>sp. nov.</b>、イシガキスジトガリヒメバチ <i>Paraphylax elegans</i> <b>sp. nov.</b>、イズミノガトガリヒメバチ <i>Pa. politus</i> <b>sp. nov.</b>、ヨコスジトガリヒメバチ <i>Pa. transstriatus</i> <b>sp. nov.</b>、ヤクシマスジトガリヒメバチ <i>Pa. yakushimensis</i> <b>sp. nov.</b>、オキナワスジトガリヒメバチ <i>Pa. yambarensis</i> <b>sp. nov.</b>、ニホンマメトガリヒメバチ <i>Hemiteles japonicus</i> <b>sp. nov.</b>、スミイロマメトガリヒメバチ <i>H. kuro</i> <b>sp. nov.</b>、ハネモンマメトガリヒメバチ <i>H. maculipterus</i> <b>sp. nov.</b>、ハラアカマメトガリヒメバチ <i>H. yamatonis</i> <b>sp. nov.</b>、オマガリチビトガリヒメバチ <i>Isadelphus nigrus</i> <b>sp. nov.</b>、サメハダチビトガリヒメバチ <i>Lochetica japonica</i> <b>sp. nov.</b>、タチチビトガリヒメバチ <i>Tropistes shimizui</i> <b>sp. nov.</b>、ウチダチビトガリヒメバチ <i>Uchidella toichii</i> <b>sp. nov.</b> を記載し、学名と標準和名を命名した。9 日本新参種、ヒゲブトマメトガリヒメバチ <i>A. flavicoxis</i> Sheng & Sun, 2014、キムラマメトガリヒメバチ <i>A. rufocincta</i> (Gravenhorst, 1829)、フサヒゲマメトガリヒメバチ <i>Diaglyptidea conformis</i> (Gmelin, 1790)、ヨリメマメトガリヒメバチ <i>Bathythrix margaretae</i> Sawoniewicz, 1980、トムソンマメトガリヒメバチ <i>Ba. thomsoni</i> (Kerrich, 1942)、シェンクサカゲロウトガリヒメバチ <i>Dichrogaster nitida</i> Sheng & Sun, 2014、オオズチビトガリヒメバチ <i>Megacara similis</i> Sheng, 1999、カミキリチビトガリヒメバチ <i>Orthizema semanotae</i> Sheng & Sun, 2014、フトヒゲハラアカオナシヒメバチ <i>Mesoleptus laevigatus</i> (Gravenhorst, 1829) を記録し、標準和名を命名した。イネマメトガリヒメバチ <i>Bathythrix narangae</i> Uchida, 1930 をクワナマメトガリヒメバチ <i>Ba. kuwanae</i> Viereck, 1912 の新参異名とした。ツヤアブトガリヒメバチ <i>Ethelurgus politus</i> Townes, 1983 をホソヒラタアブトガリヒメバチ <i>E. episyrphicola</i> Kusigemati, 1983 の新参異名とした。アブトガリヒメバチ <i>Ethelurgus sodalis fuscipes</i> Townes, 1983 をケヒラタアブトガリヒメバチ <i>E. kumatai</i> Kusigemati, 1983 の新参異名とし、さらにタイリクアブトガリヒメバチ <i>E. sodalis</i> (Taschenberg, 1865) の亜種とした。国内における新分布記録と、<i>Acrolyta</i>、<i>Bathythrix</i>、<i>Paraphylax</i>、<i>Ethelurgus</i>、<i>Rhembobius</i>、<i>Aclastus</i>、<i>Hemiteles</i>、<i>Isadelphus</i>、<i>Lochetica</i>、<i>Gnotus</i>、<i>Uchidella</i> の日本産種への検索表を提供した。
著者
渡辺 正
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.44, no.9, pp.593-596, 1996-09-20 (Released:2017-07-11)
参考文献数
2

身近な現象にどれほどよく当てはまるか-そこに重きを置くならば, なぜか16個の元素をずらずら並べた例の「イオン化列」はまっさきに「不合格」の印を押すべき素材だろう。いかにも根拠はございますという顔つきながら, じつはあの「右へならえ」は, 理想化をとことん進めた極限, 仮想世界の中でしか成り立たないからだ。現実世界に合わせたければ, 元素の数はぐっと間引いて10個以内, できれば8個くらいにするのがまともな神経だといえる。そのへんを一緒に考えてみたい。
著者
渡辺 幸一
出版者
日本乳酸菌学会
雑誌
日本乳酸菌学会誌 = Journal of Japan Society for Lactic Acid Bacteria (ISSN:1343327X)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.153-161, 2011-11-10
参考文献数
21
被引用文献数
1 6

何世紀にも渡ってモンゴルの遊牧民は非常に多種の伝統的発酵食品を作り続けている。モンゴルの伝統的なアイラグ(馬乳酒)は、馬乳を原料に固有の乳酸菌による発酵と酵母によるアルコール発酵とによって作られる。アイラグばかりでなくタラグ(ウシ、ヤク、ヤギあるいはラクダなどの家畜の乳で作られたヨーグルト)は古来からモンゴル人の栄養源として重要な役割を演じてきた。これまで、モンゴルの伝統的発酵乳のプロバイオティクスとしての有用性を評価する目的で多くの研究がある。本稿ではモンゴルの伝統的発酵乳のアイラグとタラグにおける乳酸菌と酵母の多様性について概説する。
著者
渡辺 賢治
出版者
国立保健医療科学院
雑誌
保健医療科学 (ISSN:13476459)
巻号頁・発行日
vol.67, no.5, pp.471-479, 2018

<p><b>目的</b>:ICD-11に東洋医学分類が組み入れられるに至った背景,開発の経緯を概説し,その意義,課題,ならびに今後の展望につき解説する.</p><p><b>伝統医学分類の開発の経緯</b>:WHOにおける伝統医学分類の作成はWHO西太平洋地域事務局(WPRO)における伝統医学の標準化プロジェクトの一環として開始された.2008年まではWPROでの開発であったが,2009年からWHO本部としてのプロジェクトに移行し,2009年に世界中の伝統医学の代表が一同に介する会議を経て,2010年に,伝統医学の中で,東洋医学をICDの中に入れようということで,開発をスタートさせた.2013年にはベータ版が完成し,22カ国の東洋医学の専門家と言語の専門家142名によるピアレビューと,日中韓英によるフィールドテストを経て2018年 6 月にリリースされたICD-11の第26章として位置づけられた.</p><p><b>伝統医学分類の開発の意義</b>:1900年からのICDの歴史の中で,伝統医学がその中に入ったのは初めてである.その意味において,前WHO事務局長のマーガレット・チャン氏が歴史的といったのは必ずしも大げさなことではないであろう.</p><p>その一方で,西洋医学の分類に遅れること118年で,ようやく診断の体系が国際化されたに過ぎない.ICD-11に入ったことは,WHOが伝統医学の効果や安全性を認めたことではない.むしろ,有効性安全性を検証するための国際的なツールができたに過ぎない.よってこの伝統医学の章を用いてこれから説得力のあるデータを取っていくことが求められているのである.</p><p><b>伝統医学分類の今後の展望</b>:伝統医学の章の開発は日中韓を核とした国際チームによって成し遂げられた.今後は維持・普及のフェーズとなる.また,鍼灸などの介入に関してはICHIの中で位置づけられていく計画である.こうした活動の中心になる母体組織として,2018年,WHO-FICの中に伝統医学分類委員会が設置された.今後新たな伝統医学の開発も視野にいれて活動を行っている.活動の大きな柱の一つは普及である.東洋医学はアジア,オーストラリア,ニュージーランド,欧米はもちろんのこと,コロンビア,ブラジルなどの南米諸国,ロシアなどでも盛んに行われている.今後は東洋医学を行うすべての国において,伝統医学の保健統計が取得され,また,教育・研究などの分野で活用されることが期待される.</p><p><b>結論</b>:ICDの歴史の中で初めて伝統医学の章が入り,伝統医学保健統計の国際基盤ができた.今後伝統医学の統計・教育・研究の分野で活用されることが期待される.</p>
著者
相馬 秀廣 山内 和也 山藤 正敏 安倍 雅史 バレンティナ サンコバ ヴァレリー コルチェンコ 窪田 順平 渡辺 三津子
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2012, 2012

<b>はじめに:</b>天山山脈西部北麓には,オアシスを連ね唐代には「天山北路」が通り,北方にはカザフ草原が広がる.ヌリアン(2009)によれば,アクベシム遺跡は,紀元5-6世紀にソグド人による建設後,交易の発達により繁栄し,7世紀には西突厥の中心地として玄奘も滞在し,657年以降は断続的に唐,西突厥,吐蕃の支配下に置かれ, 682年の唐の「杜懐寶石碑」が出土している.「タラス河畔の戦い」の後も、カルルク、カラハン朝の中心的な都城址として13世紀初頭まで居住されたとされ,仏教寺院,ネストリウス派キリスト教会などの遺跡も複数存在する. 考古発掘により,アクベシム遺跡の概要は大まかには判明しているものの,何故この場所に同遺跡が建設されたか,南東部のラバドの性格など,基本的な点で未解決な部分も少なくない.また,同遺跡からおおよそ25km圏(アクベッシム遺跡地区)内には,数多くの遺跡の存在が知られているものの,それらの立地条件については,必ずしも明らかではない.そこで,発表では,高解像度衛星画像・同写真の判読と現地調査結果により,各遺跡の立地条件などについて報告する.本研究は,1967年撮影のCorona衛星写真(地上解像度約3m. Corona)および2007年観測のQuickBird衛星画像(同約0.6m)などによる衛星考古地理学的手法を用いた.<b>アクベシム遺跡地区の囲郭遺跡の立地条件</b>:当地区の囲郭遺跡の立地条件は, a)段丘面上端,b)段丘面上(一辺が数10mの小規模囲郭),c)扇端(アクベシム遺跡),d)沖積低地(ブラナ遺跡)に区分される.aは一辺の長さが100mオーダーで囲郭の一部に段丘崖を利用し,幅数から10mの空堀を周囲に巡らせており,防御に重点がおかれた可能性が高い.同様な囲郭址がイシク湖南岸にも存在する.bは烽火台である. アクベシム遺跡は,東西両側を南からチュー川に延びる2つの大きな開析扇状地扇端付近のほぼ合流部に位置する.当地区の遺跡の中では地下水を最も得やすく,また,両側からの河川氾濫に対して最も被害を受けにくい立地にある.ブラナ遺跡は,アクベシム遺跡の後,当地区の中心だったとされる囲郭であるが,アクベシム遺跡両側の扇状地の間を流下する小河川の沖積低地に立地する.以上の点から,アクベシム遺跡は,当地区において,中心となるのに最も望ましい立地にあることが判明した.
著者
高瀬 香奈 三島 弘之 綾部 純一 渡辺 正英 土屋 雄介 丸山 拓実 益子 悠 立石 健祐 田中 良英
出版者
日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.305-311, 2021 (Released:2021-04-25)
参考文献数
24

放射線治療の晩期障害として放射線誘発性腫瘍があるが, 組織型の異なる放射線誘発性脳腫瘍が併発した症例の報告は稀少である. 症例は49歳男性. 8歳時に右前頭葉腫瘍の摘出術を受け, 当初星芽腫の診断で51Gy/37frの拡大局所照射を施行された. 照射後41年, 初発のてんかん発作で救急搬送され, 右前頭葉脳実質の不整形腫瘍と周辺の円蓋部に硬膜付着腫瘤を認めた. 両病変に対して摘出術を施行し, それぞれ膠芽腫, 髄膜腫と診断された. 再検討の結果, 初発腫瘍は退形成上衣腫と診断された. 小児期に放射線治療を受けた患者では長期間経過しても放射線誘発性腫瘍のリスクが存在するため, 長期にわたる慎重な経過観察が重要である.
著者
岸田 繁高 植松 清志 渡辺 勝彦
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.76, no.666, pp.1453-1459, 2011-08-30 (Released:2012-01-13)

Regarding the urban dwellings of Japan in pre-modern times we show, on a drawing, the actual architectural situation of 13 dwellings in the central area of Osaka. We discuss the dwelling types and the layout of the houses drawn. As a result, we were able to draw the following conclusions: 1) we can confirm three dwelling types; Tori-niwa type, with an earthen floor passable from front to back (7 examples), Kiri-niwa type, with two earthen floors (2 examples), and Mae-niwa type, with an entrance earthen floor (4 examples). Houses for rent including six Tori-niwa type houses facing the main road Mido-suji and Minami-Kyuutarocho-dori measured 2.5 to 5 ken in width and 1.25 to 8.5 ken in depth. Each has 3 rooms in file inside and five houses have a set bath in their dwellings. 2) Five houses were set on rear sites and two houses next to the corner house, with sharing wells and toilets. The composition of these 13 houses shows a layout technique in a central urban area in Osaka.
著者
河阪 雅之 中本 和宏 横内 恭人 渡辺 慎二 杉山 和雄
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.177, 2005

携帯電話を製造する際、メーカーはデザイン戦略に応じてコンセプトを立ち上げ、コンセプトに基づきアピアランス・インタフェースのデザイン作業を行う。アピアランスのデザインと比較して、インタフェースデザインに関してコンセプトとの適合度を議論されることは非常に少ない。しかし、メインメニュー画面は操作時に最も頻繁に目にする画面であり、他メーカーとの差別化を図る上でも重要な要素である。そこで本研究では、AHPを用いたメニュー画面のアイコンに対してコンセプトがどの程度適合しているかを評価する評価方法を提案することを目的とした。
著者
橋爪 秀一 河野 貴美子 小久保 秀之 山本 幹男 桂川 秀嗣 鎌田 明彦 渡辺 恒夫
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.32-38, 2016

人類はこれまで健康に良い様々な機能、例えば、抗酸化作用、抗肥満作用、生活習慣病予防作用など、を有する食品を取捨選択してきた。その結果、全ての食品は、何らかの機能を有しており、現在、我々が食べている食品は人類の英知の結晶であると言える。しかし、食品にはこのように多くの機能があるが、では、何が最も重要で、有用であるのだろうか。また、食品を総合的に評価する方法があるのだろうか。我々の大敵は疾病であるが、殆どの疾病がストレスにより引き起こされることから、我々はストレス改善効果に注目した。また、考えてみると、食の一次、二次、三次機能に共通する概念、キーワードもストレスであると考えられる。そこで、食品のストレス改善作用を測定した結果、殆ど全ての食品は大なり小なりストレス改善作用を有していた。また、食品のストレス改善作用は、太極拳、凸凹マット足踏み、アロマセラピーなどより大きかった。これら食品のストレス改善効果は、咀嚼、ストレス改善効果を有する成分及びスパイスにより大きな効果が得られることが示唆された。更に、このストレス改善効果は、食品を含めた様々な分野のヒット製品開発及び個別用製品検索など、ビジネスへの応用が期待できる。
著者
渡辺 澄子 川本 栄子 黒田 喜久枝 中川 早苗
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.131-139, 1993

前報において, 若い女性向けの服装雑誌より選んだ服装サンプルをもとに服装イメージを構成している因子の抽出を行った. 本報では前報で得られた主要な因子の因子得点をもとにクラスター分析を行い, イメージによる服装の類型化を行った. さらに類型化された服装タイプのデザインの特徴を把握するために, クロス集計および数量化II類による分析を行い検討した. その結果, 次のような知見を得た.<BR>1) 服装タイプは, (1) キャリアエレガンス, (2) エレガンスフェミニン, (3) ベーシックカジュアル, (4) トレンディカジュアルの四つに類型化された.<BR>2) 服装タイプとデザイン要素の関連性をクロス集計で分析した結果, 43項目中27項目において有意な関連がみられた.<BR>3) 四つの服装タイプを判別するのにより有効な意味は, エレガンスかカジュアルかの違いであり, そのデザイン要素は服種の違いによるものが大きいことが分かった.<BR>4) 服装タイプを一組ずつ対比させ, その違いをより有効に判別するデザイン要素を検討するとつぎのようになった. キャリアエレガンスとトレンディカジュアルは服種, ディティール, 色柄の順に三つのデザイン要素のみで容易に判別できる. 次いで, キャリアエレガンスとベーシックカジュアルもそれらのデザイン要素に襟・袖の形まで含めると明確に判別できる. また, キャリアエレガンスとエレガンスフェミニンのどちらもエレガンスタイプのものどうし, および, ベーシックカジュアルとトレンディカジュアルのカジュアルタイプのものどうしの判別はやや困難であるが, それらは服種やディティールよりも色柄によつてかなり判別できることが明らかになった
著者
掛谷 佳昭 山本 洋司 渡辺 広希 惠飛須 俊彦
出版者
一般社団法人 大阪府理学療法士会生涯学習センター
雑誌
総合理学療法学 (ISSN:24363871)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.9-16, 2021 (Released:2021-06-30)
参考文献数
34

【目的】レンズ核線条体動脈(lenticulostriate artery:以下,LSA)領域のBranch Atheromatous Disease(BAD)患者に対する発症24時間以内の離床が運動機能および進行性脳梗塞に及ぼす影響について後方視的に検討すること。【方法】対象は2014年から2018年に当院へ入院したLSA領域のBAD患者とし,早期群と通常群の2群に分けた。年齢,性別,BMI,脳卒中危険因子,脳卒中既往歴,発症前modified Rankin Scale(mRS),入院時National Institute of Health Stroke Scale(NIHSS),発症から立位開始までの時間,入院時および転帰時の下肢Fugl-Meyer Assessment(FMA),転帰時Barthel Index(BI),転帰時Functional Ambulation Categories(FAC),進行性脳梗塞の有無,進行性脳梗塞例の離床前後の収縮期血圧,リハビリ実施時間,実施回数について調査した。【結果】早期群17名,通常群13名であった。転帰時の下肢FMAは入院時と比較して両群共に有意に高値であった。BIは両群間に有意差を認めなかったが,自力歩行獲得例は通常群と比較し早期群で有意に多かった。進行性脳梗塞は両群間で有意差を認めなかった。【結論】LSA領域のBAD患者に対する発症24時間以内の離床は,安全かつ運動機能,歩行能力向上に繋がる可能性が示唆された。今後は研究デザインやサンプルサイズを考慮したさらなる研究の実施が必要になる。
著者
渡辺 紀子 矢部 章彦
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.27, no.5, pp.376-380, 1976

家庭洗濯において, 海水を洗濯用水として用いた場合の洗浄性を人工汚染布および天然汚染布を用いて検討した. 主な結果は次の通りである.<BR>1) 非イオン活性剤を用いた海水洗浄は脱イオン水と同様の洗浄効果が認められた.<BR>2) SDSを用いた場合は, 脱イオン水より, 海水洗浄の方が洗浄効果が認められた.<BR>3) Na-LASを用いた場合は, 海水を20%含む洗濯用水において脱イオン水より洗浄効果が認められたが海水の濃度が高くなると洗浄効果は低下した.<BR>4) Na-LASを含む配合洗剤を用いての海水洗濯は5°DHの水よりやや洗浄力は低下したが, 利用可能であると考えられる.