著者
鈴木 亜夕帆 杉崎 幸子 寺嶋 敦子 郡山 真由美 土橋 昇 渡邊 智子
出版者
千葉県立衛生短期大学
雑誌
千葉県立衛生短期大学紀要 (ISSN:02885034)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.15-18, 2000

The study was undertaken to determine the effects of ginger on the boiled mackerel used dark yellow type miso. Boiled mackerels were added ginger each of 0 %, 3 %, 5 %, 10% and 20% of mackerel weight. The evaluation on appearance of meat, appearance of the whole, color, aroma, flavor, taste of first, taste of after and overall acceptance were best in 5 % ginger group. Salt content volume decreased along with the addition ginger content.
著者
祐森 誠司 桑山 岳人 池田 周平 吉田 豊 佐藤 光夫 半澤 恵 門司 恭典 渡邊 忠男 近江 弘明 栗原 良雄 百目鬼 郁男 渡邉 誠喜 Luis MAEZONO Enrique FLORES 伊藤 澄麿
出版者
東京農業大学
雑誌
東京農業大学農学集報 (ISSN:03759202)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.49-53, 2002-06-20

本研究は,日本国内におけるラマ属の被毛生産の可能性を検討するうえで基礎的な知見と考えられるラマ属家畜の被毛形態について検討した。ラマの被毛は,日本とペルー国で飼育される動物から採取した。アルパカの被毛は日本で飼育される動物から採取した。グアナコとビクーナの被毛はラ・モリナ農業大学の共同研究者から提供されたものを用いた。メンヨウ(サフォーク種)の被毛は,我々の研究室で飼育されている個体から採取した。伸張率,クリンプ数,太さ,キューティクルの面積と形について肉眼あるいは電子顕微鏡による観察を通じて測定された。ラマ属の被毛の伸張率(1.3-2.1)はメンヨウのもの(3.2)よりも低い値を示したが,逆にラマ属の被毛のクリンプ数(5.4-8.9)はメンヨウのそれ(2.4)よりも多かった。このことは,ラマ属の被毛の柔軟性がメンヨウよりも劣っていることを示唆している。太さに関する結果は,ラマの粗毛が他の動物の普通の毛の2〜3倍太いことを示した。また,ビクーナの被毛の太さは他の動物の普通の毛の1/2倍であった。電子顕微鏡での観察結果から,キューティクルの形は2種類に分類され,1つはラマ,アルパカ,グアナコ,メンヨウのように幅の広いタイプであり,もう1つはビクーナのような長さの長いタイプであった。ビクーナの被毛はキューティクルの面積(47.4-70.0μm^2)が最も小さく,他の日本国内飼育動物のそれはそれぞれ近似した値を示した。
著者
橋本 修 渡邊 慎也 松本 好太 KUMAR Pokharel Ramesh
出版者
青山学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

無線通信環境の問題点を解決する設置環境側の対策手法の一つとして電波吸収体の適用が注目され、これまでにレイトレーシング法による解析や実験用ブースなどを使った実験的研究が広く行われ、種々の吸収体が提案されてきた。しかし、このような吸収体の提案に対して、1.無線LANを想定した環境で実際に無線LAN対応の電波吸収体を設置し、その通信環境の改善効果を実験で検討した例は極めて少ない。2.オフィス内の中央などで使用されるパーティションにおいても、電波が乱反射して影響を及ぼすといった恐れがあるが、パーティションなど室内に設置されたものに電波吸収機能を付加し、無線LANに対応した電波吸収体を検討した例は少ない。そこで、無線LAN環境改善をメインとし、下記の検討をそれぞれ行った。1.一般的な建物への適用を想定し、取り扱いが容易な一般内装建材を組み合わせた無線LAN対応の三層型電波吸収体を、小規模オフィスを模擬した空間に設置し、無線LAN実機を用いた伝搬実験を行った。この結果、まず壁1面への一般建材を用いた三層型吸収体の設置により、通信速度は設置前後で全ての測定点で向上し(平均40%)、吸収体設置による無線LAN通信速度の改善を確認した。2.パーティションに電波吸収機能を付加することで、無線LANで使用される周波数帯域に対応したパーティションタイプ電波吸収体について検討した。この結果、無線LANの使用周波数帯域である2.45GHzおよび5.2GHzにおいて、垂直入射で20dB以上、TE・TM両偏波および円偏波において、入射角度が5度から20度まで、15dB以上の吸収量が得られることを確認した。以上のことから、無線LAN用のパーティションタイプ電波吸収体の実現性を理論的かつ実験的に確認することができた。
著者
渡邊 公一郎 今井 亮 横山 拓史 板谷 徹丸 三谷 泰浩 小林 哲夫 本村 慶信 セティジャジ ルーカスドニィ 高橋 亮平 米津 幸太郎 糸井 龍一 池見 洋明 実松 建造 HARIJOKO Agung SHERSTEN Anders IDRUS Arifudin WARMADA I Wayan DUNCAN Robert A.
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

インドネシア及びフィリピンの金・銅鉱徴地と地熱資源、タイ及びマレーシアの含REE花崗岩風化殼、フィリピンの斑岩銅鉱床および浅熱水性金鉱床についての地質調査を行い、鉱床生成条件の解析に基づく資源量と開発可能性の評価を行った。また、地質試料と室内実験データについて、地理情報システムとデジタルデータベースを併用した統合管理システムを構築した。
著者
渡邊 公一郎 米津 幸太郎 今井 亮 高橋 亮平 横山 拓史 中西 哲也 実松 健造
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

多くの鉱物・エネルギー資源を海外依存する我が国では、資源安定供給に向けて継続的に学術的な資源探査を行うことは必須であり、本研究では、レアメタル・金属・炭化水素資源を含む地下資源ポテンシャル評価のための新しい資源データモデル開発をアフリカ及び東南アジア各国の資源国で行った。結果、エジプト・シナイ半島の重希土類元素濃集帯、アルジェリア南部・ホガールでのレアメタル花崗岩体の発見、リビアでのリモートセンシングによる炭化水素資源の抽出を成し遂げた。東南アジア・モンゴルでは金、希土類元素、スズ、タングステン、モリブデンの新たな濃集地域の発見および既存鉱床の成因モデル開発を行い、探査・開発の指針を示した。
著者
小久保 喜弘 中村 敏子 神出 計 宮本 恵宏 渡邊 至
出版者
独立行政法人国立循環器病研究センター
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

市部一般住民における代謝性疾患と頚動脈硬化の進展に関する追跡研究と血管内膜中膜肥厚(IMT)の進展との追跡研究について、生活習慣要因から検討した。正常高値血圧以上で最大IMT値が有意に厚かった。女性の最大IMT値は、血圧と高感度CRP高値との間に交互作用が見られた。また、女性の糖尿病型、男性の境界型以上で平均・最大IMTは有意に厚かった。頸動脈狭窄は血糖が高くなるとリスクが高く、さらに血圧上昇と交互作用が見られた。慢性腎障害は頸動脈硬化の危険因子であり、頸動脈硬化は慢性腎障害の正常高値血圧、高血圧群でさらに進展していた。頸動脈硬化症の予防に、慢性腎障害への進展抑止と血圧のコントロールが重要であるごとがわかった。さらに、追跡研究では頸動脈IMT、特に総頸動脈最大IMTは循環器病発症の予測因子であることが分かった。正常高値血圧、糖尿病型、non-HDLコレステロール高値、喫煙、BMIが保健指導において動脈硬化進展の予防に有効な指標であることが分かった。
著者
佐藤 達雄 久保 深雪 渡邊 清二
出版者
日本熱帯農業学会
雑誌
熱帯農業 (ISSN:00215260)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.77-82, 2003-06-01

キュウリにおいて,サリチル酸含量の分析ならびに全身獲得抵抗性(SAR)関連遺伝子CuPi1の発現解析により,熱ショックがSARを誘導することが示唆された.キュウリ22品種を2001年7月23日から9月14日まで,ガラス室において換気窓を密閉することにより最高45℃,1時間の熱ショックを与えながら栽培レ葉中サリチル酸(SA)濃度をキャピラリー電気泳動装置で測定した.熱ショックによるサリチル酸含量の増加が18品種で認められた.しかしSA含量と,クロロフィル蛍光測定法による高温感受性の間には相関が認められなかった.熱ショックで誘導されたSAがSARのシグナル伝達物質として作用することを証明するため,RT-PCR法により遺伝子CuPi1の発現を解析したところ,CuPi1のmRNAは熱ショック処理の後,発現した.CuPi1はサリチル酸や病害感染によって誘導されるSAR関連遺伝子である.以上のことから,SARは化学的誘導因子や病害感染だけでなく,熱ショックによっても誘導されることが明らかになった.
著者
渡邊 智子 小田 恒郎 高居 百合子
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.46, no.10, pp.951-957, 1995-10-15
被引用文献数
1

The study was undertaken to determine the effects of lactulose syrup on the growth and intestinal microflora of rats at different levels of dietary protein. Male rats of the Wistar strain (at 6 weeks of age and weight 97 g) were fed two control diets (15% casein and 35% casein) containing no lactulose syrup and two experimental diets (15% casein and 35% casein) containing 19% lactulose syrup for 35days. The following results were obtained : 1) The two lactulose groups showed a decrease in body weight gain and total feed intake for 35 days. 2) The growth ratio (body weight gain/initial body weight), the feed efficiency ratio and protein efficiency ratio were lower in the two lactulose groups than in each control group. 3) The weight of liver, kidney, small intestine and cecum with contents were increased in the two lactulose groups. The weight of retroperitoneal fat pads were decreased in the two lactulose groups, and this effect in rats fed the 35% casein diet was affected significantly. 4) In the fatty acid composition of retroperitoneal fat pads, linoleic acid was increased and palmitic acid decreased. 5) In the cecum, pH was decreased, and thiamin, riboflavin and Bifidobacterium were increased in the two lactulose groups. These effects in the 35% casein diet group were demonstrated significantly.
著者
渡邊 裕司 鈴鹿 豊明
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.323-324, 1996-03-06

動画像は、時刻順に並んだ複数の静止画フレームの集合である。各フレームには、先頭から時刻順に番号が付けられており、この番号はフレーム番号と呼ばれている。再生を開始・終了するフレーム位置をフレーム番号で指定することで動画像の一部分を再生できる。単に動画像を再生するだけであれば、このフレーム番号によるアクセスだけでも十分である。しかし、動画像中に写っているもの(以下、動画オブジェクトと呼ぶ)を表示画面上でマウスを用いて指定し、その指定された動画オブジェクトに関連する情報を検索するというような機能を実現するためには、まず、マウスで指定した位置にどの動画オブジェクトが表示されているのかを知る仕組みか必要となる。しかも、ユーザは任意のフレーム位置で動画オブジェクトを指定する可能性があるので、すべてのフレームに対して、ユーザがマウスで指定した位置にどの動画オブジェクトが表示されているのかを知る必要がある。動画像のすべてのフレームに対して、各動画オブジェクトが写っている領域を逐一入力することは、現実的に不可能であり、以前からさまざまな解決案が提案されている。例えば[1]では、1.動画オブジェクトの動きを代表するフレームを選択し、各フレーム上で動画オブジェクトが写っている領域を入力する。2.その間のフレームに対しては直線で補間する。という方法を採っており、領域を入力する作業の工数を低減させている。しかし、直線補間を用いる方法では、複雑な動きをしている動画オブジェクトに対して、動きを忠実に再現することは難しい。本稿では、複雑な動きをしている動画オブジェクトに対しても適用可能である、動画オブジェクトの動きのモデル化と、それを用いた検索手法について提案する。
著者
高橋 康介 三橋 秀男 則枝 真 仙洞田 充 村田 一仁 渡邊 克巳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.224, pp.11-16, 2009-10-01

非言語コミュニケーションは、言語による伝達が出来ないような情報を伝える。本研究ではオノマトペを用いて、接触行動を伴う非言語コミュニケーションがどのように感じられているのかを調べた。実験では二人の人物の接触行動を伴うコミュニケーションが描かれた写真を呈示し、適切なオノマトペなど、一連の質問項目に答えた。その結果、雰囲気を表すようなオノマトペで表現されたコミュニケーションは比較的望まれるものであったのに対し、動作の特性を表すようなオノマトペで表現されたコミュニケーションは「行いたい」と感じられなかった。またコミュニケーションに対する形容詞評定を用いて主成分分析を行った結果、第一主成分として場の雰囲気(暖かさ)を表す軸が、第二主成分として動作の特性を表す軸が現れた。以上の結果から、接触行動を伴うコミュニケーションにおいては動作の特性自体よりもそのコミュニケーションにより生じる雰囲気の方が優先的に受け取られ、また望ましさを決定することが示唆された。
著者
筧 一彦 広瀬 友紀 渡邊 眞澄 近藤 公久
出版者
中京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

人間の文理解過程において先行する文脈情報による予測が、後続する文の理解過程に与える影響及び文中の動詞特性の影響について検討した。実験の手法として、眼球運動測定装置によるVWP(VisualWorldParadigm)法や文完成課題などを用いた。刺激文として統語的構造に多義性を持つ文、語省略のある文、意味不整合語を含む文を使用した。その結果、先行情報の内容と後続の文処理との関係が種々明らかとなった。
著者
下田 祐紀夫 櫻井 文仁 渡邊 博之
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.151-158, 1997-10-15
被引用文献数
2

切削加工では, 工具欠損が発生すると切削不能になるため, 工作機械, ロボット, 無人搬送車等をストップさせ, 復旧作業を行うために作業者がついていなければならず, 切削加工は自動化されているものの無人化されていないのが現状である.加工システムの信頼度を低め, 無人化を阻止している要因の一つが突発的に発生する工具欠損である.本論は, 工具寿命を「摩耗によるもの」と「欠損によるもの」とにわけ, 各々の工具寿命分布を考慮して問題を定式化し, 工具欠損の発生による加工の中断を少なくし, 信頼度の高い加工システムを構築するために工具の選択法と工具交換時期等の設計法を与えている.
著者
今井 晴雄 岡田 章 渡邊 直樹 堀 一三
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

協力ゲーム分析の中心概念である提携について、多様な制約下での提携契約のあり方を比較検討し、これが非協力ゲームとのギャップを埋める上で重要であることを、理論を中心に実験や現実的な観察も交えて例証した。とくに、配分や行動についての提携機能の制限やその有効期間、不完備情報、動学的問題が影響することを一連の研究によって確認した。
著者
山本 雅 渡邊 俊樹 吉田 光昭 平井 久丸 本間 好 中地 敬 永渕 昭良 土屋 永寿 田中 信之 立松 正衛 高田 賢蔵 澁谷 均 斉藤 泉 内山 卓 今井 浩三 井上 純一郎 伊藤 彬 正井 久雄 村上 洋太 西村 善文 畠山 昌則 永田 宏次 中畑 龍俊 千田 和広 永井 義之 森本 幾夫 達家 雅明 仙波 憲太郎 菅村 和夫 渋谷 正史 佐々木 卓也 川畑 正博 垣塚 彰 石崎 寛治 秋山 徹 矢守 隆夫 吉田 純 浜田 洋文 成宮 周 中村 祐輔 月田 承一郎 谷口 維紹 竹縄 忠臣 曽根 三郎 伊藤 嘉明 浅野 茂隆
出版者
東京大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1994

近年、がん遺伝子、がん抑制遺伝子の研究が進み、がんを遺伝子ならびにその産物の機能に基づいて理解することが可能になった。それと共に、細胞増殖のためのシグナル伝達機構、細胞周期制御の機構、そして細胞死の分子機構の解明が進んだ。また細胞間相互作用の細胞社会学的研究や細胞表面蛋白質の分子生物学的研究に基づく、がん転移の機構についての知見が集積してきた。一方で、がん関連遺伝子の探索を包含するゲノムプロジェクトの急展開が見られている。また、ウイルス発がんに関してもEBウイルスとヒトがん発症の関連で新しい進展が見られた。このようながんの基礎研究が進んでいる中、遺伝子治療のためのベクター開発や、細胞増殖制御機構に関する知見に基づいた、がんの新しい診断法や治療法の開発が急速に推し進められている。さらには、論理的ながんの予防法を確立するための分子疫学的研究が注目されている。このような、基礎研究の急激な進展、基礎から臨床研究に向けた情報の発信とそれを受けた臨床応用への試みが期待されている状況で、本国際学術研究では、これらの課題についての研究が先進的に進んでいる米国を中心とした北米大陸に、我が国の第一線の研究者を派遣し、研究室訪問や学会発表による、情報交換、情報収集、共同研究を促進させた。一つには、がん遺伝子産物の機能解析とシグナル伝達・転写調節、がん抑制遺伝子産物と細胞周期調節、細胞死、化学発がんの分子機構、ウイルス発がん、細胞接着とがん転移、genetic instability等の基礎研究分野のうち、急速な展開を見せている研究領域で交流をはかった。また一方で、治療診断のためには、遺伝子治療やがん遺伝子・がん抑制遺伝子産物の分子構造に基づく抗がん剤の設計を重点課題としながら、抗がん剤のスクリーニングや放射線治療、免疫療法に関しても研究者を派遣した。さらにがん予防に向けた分子疫学の領域でも交流を図った。そのために、平成6年度は米国・カナダに17名、平成7年度は米国に19名、平成8年度は米国に15名を派遣し、有効に情報交換を行った。その中からは、共同研究へと進んだ交流もあり、成果をあげつつある。本学術研究では、文部省科学研究費がん重点研究の総括班からの助言を得ながら、がん研究の基盤を形成する上述のような広範ながん研究を網羅しつつも、いくつかの重点課題を設定した。その一つは、いわゆるがん生物の領域に相当する基礎生物学に近いもので、がん細胞の増殖や細胞間相互作用等の分子機構の急激な展開を見せる研究課題である。二つ目の課題は、物理化学の分野との共同して進められる課題で、シグナル伝達分子や細胞周期制御因子の作用機構・高次構造に基づいて、論理的に新規抗がん剤を設計する試みである。この課題では、がん治療薬開発を目的とした蛋白質のNMR解析、X線結晶構造解析を推進する構造生物学者が分担者に加わった。三つ目は、極めて注目度の高い遺伝子治療法開発に関する研究課題である。レトロウイルスベクター、アデノウイルスベクターの開発に関わる基礎側研究者、臨床医師、免疫学者が参画した。我が国のがん研究のレベルは近年飛躍的に向上し、世界をリ-ドする立場になってきていると言えよう。しかしながら、上記研究課題を効率良く遂行するためには、今後もがん研究を旺盛に進めている米国等の研究者と交流を深める必要がある。また、ゲノムプロジェクトや発生工学的手法による、がん関連遺伝子研究の進展によって生じる新しい課題をも的確に把握し研究を進める必要があり、そのためにも本国際学術研究が重要な役割を果たしていくと考えられる。
著者
渡邊 道治
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.72, no.617, pp.187-194, 2007

This paper discusses about some features in the positions of stage building and cavea of twenty-three Greek and Hellenistic theaters constructed in Greece through a geometrical analysis. As a result, the following four points are drawn out; (1) the positions of stage building and cavea are related each other by a circle or a regular polygon inscribed in an another circle, (2) of the circle described above are there two patterns, one equals to a orchestra and the other corresponds to a circle of which diameter is taken between the lowest steps of cavea, (3) after an introduction of a permanent proscenium, it happened in most theaters that one side of a regular polygon coincides with a position of front of the proscenium, (4) around Athens there are a few theaters with particularities, in which a position of front of a proscenium coincides with one side of a regular polygon inscribed in a circle while keeping a circular orchestra space.