著者
石川 智子 上野 雄一郎 小宮 剛 吉田 尚弘 丸山 茂徳
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集 2009年度日本地球化学会第56回年会講演要旨集
巻号頁・発行日
pp.41, 2009 (Released:2009-09-01)

後期原生代エディアカラ紀から顕生代初期カンブリア紀にかけて、生物進化と地球化学の両面で大規模な変動が起きたと考えられいる。特に先カンブリア紀/カンブリア紀境界(Pc/C境界)前後において海洋の無機炭素同位体比は大きく変動しており、当時の海洋の炭素循環の著しい変化が予想される。一般に、海洋の炭素循環の定量化には当時の海洋の有機炭素同対比の情報も必要不可欠であるが、Pc/C境界前後の有機炭素同対比が無機炭素同位体比と共に一地域で報告された例はほとんどない。そこで我々は、南中国・三峡地域において掘削により採取された連続試料を用いてPc/C境界前後の高時間分解能の有機炭素同位体比化学層序を求めた。得られた無機・有機炭素同位体比の関係性を基に、数値計算を行い当時の海洋の炭素循環について定量的に議論する。
著者
アミラ シャザッナ 坂上 憲光 石川 智士
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
「運動と振動の制御」シンポジウム講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp._A34-1_-_A34-7_, 2013

This paper presents the development and preliminary experiments of dynamic buoyancy adjusting device with an assist spring. The proposed buoyancy adjusting device is actuated by an electric motor with a passive spring that provides some assistance to the motor. The device can achieve better energy efficiency and higher speed for dynamic control because the assist spring support actuator torque and allows low gear. In this paper, we have designed and developed a dynamic buoyancy adjusting device as a prototype. We have tested the performance of the developed device in a water tank with a depth of 1 meter.
著者
石川 智昭 神沢 信行 高柳 友子 三浦 靖史
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.48101833-48101833, 2013

【背景】 国内での介助犬は90年代初めに誕生した。当時は介助犬に関する法律はなく、一般家庭のペットと同じ扱いであったため、介助犬使用者(以下、使用者)が外出時に入店拒否や公共交通機関の乗車拒否を多く経験し、介助犬の存在が反って使用者の外出時の障害になっていた。そのような状況を改善するために、2002年に身体障害者補助犬の育成や利用円滑化の促進を目的とした身体障害者補助犬法が制定され、盲導犬に加えて介助犬と聴導犬が法律で認められた。また2007年に改訂され、相談窓口の設置と従業員56人以上の民間企業の補助犬受け入れが義務化された。さらに育成に関しては、2009年に国内初の介助犬総合訓練センターが愛知県に開設され、ハード面における環境整備は進んでいる。 しかし、介助犬実働数は2012年11月時点で61頭に留まっている。この理由として、リハ専門職における介助犬の認知度が低く、リハ専門職から肢体障害者への介助犬に関する情報提供が圧倒的に少ないことも普及を妨げている一因と考えられる。【目的】 我々は第44・45回学術大会において、介助犬使用者の心理的QOLが高いことを報告し、介助犬使用が高い心理的QOLに関連している可能性を示唆した。さらに、第46回学術大会において、介助犬使用が肢体障害者に及ぼす効果について、前向き調査を5名の使用者を対象として実施し、介助犬使用が肢体障害者の心理的QOLと身体的QOLの一部を高めることを報告しているが、今回、調査人数を10名まで拡大したので報告する。【方法】 2009年1月~2012年11月に、本研究に同意の得られた介助犬使用予定の肢体障害者を対象に実施した。調査方法は使用前の1例のみ郵送で実施し、その他は直接対面してADL評価、QOL評価、不安・抑うつ評価を調査した。調査項目は、functional independence measure (FIM)、Barthel Index (BI)、instrumental activities of daily living (IADL)、MOS 36 Item Short Form Health Survey version2 (SF-36v2)、sickness impact profile (SIP)、state trait anxiety index (STAI)、self-ratingpdepression (SDS)を実施した。統計解析はウィルコクソン符号順位和検定を用い、有意水準は5%未満とした。【倫理的配慮、説明と同意】 本研究はヘルシンキ宣言に則り、必要な倫理的配慮を十分に行った上で同意の得られた介助犬使用予定者を対象とした。【結果】 調査対象は肢体障害者10名(性別:男性4名、女性6名)、年齢は44.9±15歳(23-68歳)、疾患は、頸髄損傷2、胸髄損傷1、脳出血1、ミエロパチー1、アミロイドポリニューロパシー1、脊髄係留症候群1、筋ジストロフィー1、脳性麻痺1、線維筋痛症1に、介助犬使用者認定前の5.0±5.7ヶ月と認定後の9.0±5.5ヶ月の時点に実施した。ADL評価は、BI、FIM、IADL共に変化を認めなかった。QOL評価の変化は、SF-36v2では、身体機能Δ7.74点(p<0.05)、日常役割機能Δ4.77点(p=0.31)、体の痛みΔ4.11点(p=0.20)、全体的健康感Δ4.56点(p=0.13)、活力Δ3.99点(p=0.15)、社会生活機能Δ7.89点(p=0.09)、日常役割機能(精神)Δ10.20点(p=0.059)、心の健康Δ9.30点(p<0.05)であった。 SIP(低値ほどQOLが高い)では、全体得点はΔ-8.27点(p<0.05)、身体領域得点はΔ-11.96点(p<0.05)、心理社会領域得点はΔ-6.59点(p=0.18)、独立領域得点はΔ-5.78点(p=0.16)であった。有意な改善を示したのは、SIP各項目では、身体領域のうち、可動性Δ-18.31点(p<0.05)、移動Δ-24.71点(p<0.05)、心理社会領域のうち、社会との関わりΔ-10.73点(p<0.05)であった。統計学上、有意でなかったが改善傾向を示したのは、心理社会領域の情緒Δ-14.39点(p=0.08)であった。 介助犬使用前におけるSTAI状態不安は39.05±8.96、STAI特性不安は41.75±9.70、SDSは42.10±9.10で、使用前から不安や抑うつはから認めず、認定後も同様であった。【考察】 介助犬使用介入前後の比較結果から、介助犬使用は、心理的QOLと肢体障害者の移動や可動性などの身体的QOLを向上させること、さらには社会的QOLである社会相互性も向上させることが明らかになった。肢体障害者の身体的QOLが改善することで、行動範囲が拡大し外出の機会が増え、人との関わりが増えることが社会的QOLの改善の理由として考えられた。これらの結果より、介助犬使用は、肢体障害者の社会参加に寄与することが示唆された。【まとめ】 介助犬の使用は、肢体障害者の身体的QOLと心理的QOL、更には社会的QOLの改善に寄与する。【理学療法学研究としての意義】 肢体障害者のQOL向上の一手段として、介助犬の有用性に関するエビデンスを確立することにより、リハ専門職の介助犬に対する認知度を向上させ、さらに介助犬の普及を促進するために、極めて重要な研究である。
著者
石川 智治 野澤 昭雄 三井 実 水野 統太 今井 啓介 井出 英人 宮原 誠
出版者
日本感性工学会
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18845258)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.169-174, 2008-12-20 (Released:2010-06-28)
参考文献数
14
被引用文献数
1

In this paper, the objective assessment scale for Deep KANSEI evoked by high quality sound reproduction was investigated in the following experiments.(1) Subjective evaluation of the quality of musical sound reproduced by two different systems. One was a conventional system and the other was the Extra HI System M which could reproduce superior high quality sound by characteristics of precision wave front and planar wave.(2) Measurement of the nasal skin temperature, which is known to be an index of autonomic nervous system activity. Results showed that a greater pleasant feeling seemed to be evoked in the Extra HI System M condition compared to the condition of the conventional sound reproduction system. The long-term decrease of the nasal skin temperature, which strongly correlates to sympathetic nervous activity, showed a correlation with the subjective evaluation implying the possibility of objective assessment scale for Deep KANSEI.
著者
石川 智世至
出版者
公益社団法人 日本薬剤学会
雑誌
薬剤学 (ISSN:03727629)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.276-282, 2012 (Released:2019-02-21)
参考文献数
5
著者
直原 一徳 野口 悟 (徳富 哲) 桂 ひとみ 藤堂 剛 石川 智子
出版者
大阪府立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究では、光依存の磁気センサータンパク質として仮説が立てられている青色光受容体「クリプトクロム」を用いて、青色光照射に伴う磁気の発生について磁気特性測定装置(MPMS3)を用いて測定することを試みた。2018年度に入って、ゼブラフィッシュ由来のクリプトクロムの一種「Zf_Cry-DASH」のタンパク質溶液を用いて青色光照射を行い、光反応に伴って形成されるラジカル状態の磁化発生をMPMS3により検出する測定を遂行した。結果としては、現在のところまだ磁気特性を示すMPMS3シグナルの検出には至っておらず、さらなる測定条件の検討が必要であると考えている。
著者
石川 智久 Wanping Aw Alexander Lezhava 林崎 良英
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.98-108, 2010-02-28 (Released:2017-02-10)
参考文献数
30

ヒトゲノム解析が完了し,それに伴い個々の遺伝子多型に基づくテーラーメイド医療(個別化医療)の実現が期待されている.特に,薬物の標的,薬物代謝酵素,薬物トランスポーター等の遺伝子多型を調べて薬の副作用や体内動態,薬物の効果および副作用の可能性を予測することは,個別化医療の実現において必須である.理化学研究所で開発されたSmart amplification process(SmartAmp)法は,ミスマッチ結合蛋白質の存在下,遺伝子型特異的なプライマーを用いてDNA等温増幅を行う高速かつ簡便なSNP検出技術である.本綜説では,薬物輸送に関与するABCトランスポーターABCB1,ABCC4,ABCC11の遺伝子多型をSmartAmp法によって検出する方法と,それを用いて薬の副作用を予測する臨床応用の可能性を示す.
著者
石川 智佳代 小野 昌孝 荒木 徹也 相良 泰行
出版者
The Society of Agricultural Structures, Japan
雑誌
農業施設 (ISSN:03888517)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.123-130, 2002-09-25 (Released:2011-09-05)
参考文献数
7

ドライフラワの需要拡大のためには, 耐久消費財としてのドライフラワの作成とそれを応用した製品の開発が望まれる。このようなドライフラワを作成するためには, 生花と同様の形態と色彩の長期保持が望まれている。本研究では, ドライフラワ作成時における変形と変色を抑制し, さらに乾燥時間の短縮に最適な乾燥法を選択することを目的とし, リトルマーベル (バラ科バラ属) を供試材料とし, 従来から採用されてきた空気乾燥法に加えて, シリカゲル細粒充填層内に埋没させた材料を電熱ヒータで加熱して乾燥する方法, 凍結乾燥法および減圧マイクロ波乾燥法などを選び, その適用性を比較検討した。試料を固定した乾燥法では萎縮が少なく, その形態が保持された。また, 乾燥前後の花弁の色差は含水率の低下に伴い生じる萎縮により増大するが, 乾燥過程での萎縮の防止に有効な乾燥法を選択することにより抑制可能であることが分かった。色差発現の主要因はハンタ表色系におけるL*, b*値の減少によるものであることが確認された。ドライフラワの作成には形態, 色彩, 乾燥時間の面でヒータを併用したシリカゲル埋没乾燥法が最適であることが分かった。
著者
八木 宏文 石川 智広 油谷 直毅 木股 雅章 布下 正宏 瀬戸 俊樹 亀井 幹雄
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.18, no.17, pp.33-38, 1994

An improved 512x512-element PtSi Schottky-barrier infrared image sensor (512x512 IRCSD) has been developed by using the charge sweep device (CSD) readout architecture and 1.2 μm minimum design rules. A large fill factor of 71% is achieved in spite of a small pixel size of 26μm x 20μm. At the Schottky-barrier detector reset voltage of 4V, the differential temperature response with f/1.2 optics at 300K and saturation signal level were 3.2x10^4 electrons/K and 2.9xl0^6 electrons, respectively. The NETD was estimated as 0.033K with f/1.2 optics at 300K. This 512x512 IRCSD was designed to be operated in either the field or frame integration interlace modes for versatility.
著者
石川 智彦 近藤 礼 山木 哲 毛利 渉 齋藤 伸二郎 長畑 守雄 嘉山 孝正
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.161-166, 2015 (Released:2015-05-25)
参考文献数
20
被引用文献数
1 1

要旨:症例は37 歳女性.テニス中に首を捻った際から頭痛が出現し,その後頭痛の増強,立位保持困難,構音障害を訴え救急搬送された.精査にて頸部左内頸動脈解離による脳梗塞を認め,抗凝固療法を行い経過良好であったが,第14 病日のMRI にて新たに頸部左椎骨動脈解離を認めた.無症候であったため抗凝固療法を継続し,第26 病日に退院し外来通院とした.発症5 カ月後には両血管とも正常に復していたが,発症6 カ月目に頭痛,めまいで救急搬送され,新たに頸部右内頸動脈解離を認めた.本邦では頸部動脈解離の再発例に関する報告が少なく,特に本症例のように約半年間で異なる頸部血管に3 回にわたり解離が出現した報告はない.本症例では3 カ所の解離部位がいずれも類似した高位であることから,発症時期は異なるものの1 回のminor neck injury が誘因となった可能性が考えられた.
著者
高橋 信吾 石川 智士 黒倉 寿
出版者
水文・水資源学会
雑誌
水文・水資源学会誌 (ISSN:09151389)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.185-193, 2005 (Released:2005-04-27)
参考文献数
2

カンボジアの内水面漁業はトンレサップ湖およびその下流のメコン川の氾濫域で特に盛んであり,動物性のタンパク質の供給源として重要である.カンボジアの漁業形態は,大規模漁業・中規模漁業・小規模漁業に大別され,漁獲物の多くは家族漁業等の小規模漁業で捕獲されている.近年,漁業者の増加から漁業者間の軋轢,特に大規模漁業と小規模漁業の間の利害対立が問題となっている.政府は大規模漁業を抑制し,生業的な地域零細漁業を保護する方向で制度の改革を行っているが,地域零細漁業者を主体とする資源管理・環境保護のシステムは十分に普及しておらず,このことが漁業の持続的発展の障害となっている.メコン川の水利用・管理システムの変化は水産資源に大きな影響を与えると考えられるが,資源量推定・変動予測に必要な,漁獲統計等のデーター収集システムも構築されていない.このような現状では,水産資源学的な研究を可能にするための情報収集システムの構築とともに,重要魚種についての生態学的な調査をすすめ,これらの結果を総合して解析を進めることが,資源量の推定,資源変動要因の解明のための現実的な対応と考えられる.
著者
田畑 美幸 上野 雄一郎 石川 智子 澤木 佑介 小宮 剛 吉田 尚弘 丸山 茂徳
出版者
日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.387-387, 2008

マリノアン全球凍結(約630Ma)後が、初めて多様な多細胞生物が出現し、ガスキアス氷河期といわれる大規模な氷河期があった (Myrow .1999)生命史の中で最も重要なエディアカラ紀である。本研究では、環境変動と生物進化の関連性を解明するため、多くの化石の報告のある南中国の掘削試料の炭素・酸素同位体比を高解像度で分析し、当時の連続的かつ詳細な環境変動を解読した。本研究ではGasBench II & DELTA plus XLを用いて、掘削試料の分析を行った。分析の結果より、南中国のエディアカラ紀に相当する層には最下部、中部と上部の三つの大きな負の炭素同位体比変動が存在した。それぞれの負異常の最低値は最下部で約-10‰、中部で約-6‰、上部で約-10‰であった。また、酸素同位体比は平均-3‰で先行研究より非常に高い値であった。酸素同位体比は一般に変質を受けた場合大きく低下する。よって、得られた酸素同位体比はより初生的な酸素同位体比を残していると考えられる。以上の結果より、エディアカラ紀の炭酸と酸素の完全な地球化学層序を初めて復元した。エディアカラ紀中期に寒冷化が起きた定量的証拠を発見した。炭素同位体比の負異常はその寒冷化に伴い生物活動が低下した事を示している。この後、エディアカラ生物群が出現する事から、寒冷化という環境変動が動物の出現に大きな役割を果たした事を示唆する。
著者
高寺 政行 大谷 毅 森川 英明 乾 滋 南澤 孝太 佐藤 哲也 鋤柄 佐千子 大塚 美智子 金 キョンオク 宮武 恵子 松村 嘉之 鈴木 明 韓 載香 柳田 佳子 古川 貴雄 石川 智治 西松 豊典 矢野 海児 松本 陽一 徃住 彰文 濱田 州博 上條 正義 金井 博幸 坂口 明男 森川 陽 池田 和子 鈴木 美和子 北折 貴子 鄭 永娥 藤本 隆宏 正田 康博 山村 貴敬 高橋 正人 中嶋 正之 太田 健一 堀場 洋輔
出版者
信州大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2012-05-31

我が国ファッション事業の国際化に寄与する研究を目指し,国際ファッション市場に対応する繊維工学的課題の解決,国際ファッション市場に通用するTPS/テキスタイル提案システムの構築を行った.国際市場に実績ある事業者を対象とし,現場の調査,衣服製作実験,商品の評価を行い我が国との比較を行った.欧州・中国と日本における衣服・テキスタイル設計,評価および事業の違いを明らかにし,事業と技術の課題を明らかにした.デザイナーのテキスタイル選択要件を調査し,テキスタイルの分類法,感性評価値を組み込みTPSを構築した.日欧で評価実験を行い有効性を確認した.また,衣服・テキスタイル設計評価支援の技術的知見を得た.
著者
石川 智治 三井 実 熊谷 隆富 日比野 靖 宮原 誠
出版者
日本感性工学会
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18828930)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.1021-1024, 2009-03-31 (Released:2016-01-25)
参考文献数
7

We have found that the sense of brilliant observed from an image is deteriorated by a digital processing of granular noise reduction. By seven grade subjective assessment tests about “sense of brilliant” removing and adding isolated impulsive dots, “sense of brilliant” was deteriorated “-2”(reduction) and improved “+1”(addition). We have found the more than 5.4% isolated impulsive dots of total pixel greatly generated “sense of brilliant”.
著者
花森 功仁子 石川 智士 齋藤 寛 田中 克典 佐藤 洋一郎 岡田 喜裕
出版者
東海大学
雑誌
東海大学紀要. 海洋学部 (ISSN:13487620)
巻号頁・発行日
vol.9, no.3, pp.19-25, 2012-03-20

14カ国に由来する温帯型と熱帯型を含むジャポニカ型イネ31系統と,11カ国に由来するインディカ型イネ23系統,合わせて54系統を用いて,温帯・熱帯ジャポニカ型の遺伝的相異点を調べた。その結果,第6染色体上に221塩基の欠失/挿入領域(DJ6領域)を発見した。この領域では温帯ジャポニカ型は欠失を示し,熱帯ジャポニカ型とインディカ型は非欠失を示す。このDJ6領域にPCRプライマーを10個設計し,これらを用いて,温帯・熱帯ジャポニカ型の識別手法を開発した。また,このプライマーを用いて,弥生時代後期の登呂遺跡第1期の地層から出土したイネ種子の型判別をおこなった。その結果,温帯ジャポニカ型と熱帯ジャポニカ型のDNAを持つ雑種1点と温帯ジャポニカ型2点が検出された。このことから,弥生時代後期には温帯ジャポニカ型と熱帯ジャポニカ型が栽培されており、両者のイネが自然交雑していたことが示唆された。
著者
山川 聡 二宮 誠 石川 智朗 後藤 美和 上村 治 本田 雅敬
出版者
一般社団法人 日本小児腎臓病学会
雑誌
日本小児腎臓病学会雑誌 (ISSN:09152245)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.19-26, 2012-04-15 (Released:2012-12-22)
参考文献数
43
被引用文献数
1

運動が身体的運動能力の向上やQOL (quality of life: 生活の質) の改善をもたらすのは明らかである。しかし,慢性腎臓病 (chronic kidney disease: CKD) を持つ患者においては,運動により蛋白尿や腎機能が悪化するのではないかという懸念から,従来から安静を基本とするスタイルがとられてきた。最近になってCKDに運動制限をむやみに行うべきではないという風潮に変わってきているが,CKDにおいて運動が腎疾患を悪化させるのか,それとも逆に腎保護作用があるのかはいままで科学的根拠をもって明らかにはされていない。本稿ではCKDにおける運動制限についての文献的レビューを行いエビデンスを検討した。運動がCKDの長期予後を悪化させるとする報告はな,くむしろ運動は蛋白尿や腎機能を悪化させることなく運動耐用能を改善し,患者のQOLを上げることが比較的高いエビデンスをもって示された。安静・運動制限は特に小児において肉体や精神の健全な発育を阻害しうるので,不必要な運動制限は行われるべきではない。