著者
原 知子 安藤 真美 伊藤 知子 井上 吉世 大塚 憲一 大野 佳美 岡村 由美 白砂 尋士 高村 仁知 武智 多与理 露口 小百合 中原 満子 中平 真由巳 西池 珠子 林 淑美 深見 良子 藤村 浩嗣 松井 正枝 的場 輝佳 水野 千恵 村上 恵 山下 貴稔 湯川 夏子 渡辺 健市
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.23-27, 2004-01-15 (Released:2009-02-19)
参考文献数
20
被引用文献数
3 1

酸価1∼4.5の段階的に劣化度が異なる劣化油1,2,3を用いて,揚げ玉,まいたけの天ぷら,コロッケを調製し,揚げ物および揚げ油の官能評価による風味とPCテスターによる極性化合物量の関係について検討した.1.新鮮油,劣化油1,2,3の4種の劣化程度の異なる油及びそれらで調製された製品の風味に有意差が認められた.これら4種の油は酸価,粘度,極性化合物量が段階的に異なるもので,揚げ玉,まいたけの天ぷら,油自体の風味の評価結果は,これらの要素と対応した.新鮮油,劣化油1,2,3の順に風味評価は低下したが,劣化油1から極性化合物量15%の劣化油2の間で低下が顕著であった.また,劣化が進行した油において官能評価ではその違いが認め難くなる傾向にあった.コロッケでは油の劣化による風味評価の低下は小さかった.2.揚げ玉やまいたけの天ぷらでは極性化合物15%程度まで,コロッケでは,25%程度まで風味評価のよい揚げ物を調製できた.3.極性化合物量15%以上で風味評価が低下するとともに風味の劣化度合いを弁別し難くなる傾向があったことから,栄養的にも嗜好的にも,揚げ油の極性化合物量を15%以下で管理するのが適当であると考えられた.
著者
平野 実 宮原 卓也 宮城 平 国武 博道 永嶋 俊郎 松下 英明 前山 忠嗣 讃井 憲威 川崎 洋 野副 功 広瀬 肇 桐谷 滋 藤村 靖
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.74, no.7, pp.1189-1201, 1971-07-20 (Released:2010-10-22)
参考文献数
23
被引用文献数
1 1

研究目的: 歌唱に際して声区, ピッチ, 声の強さなどがどの様にして調節されているかを, 一流の声楽家について明らかにし, 発声法の訓練, 指導に資するとともに, 音声調節のメカニズムの解明にも寄与することを目的とした.研究方法: 本邦第一級のテノールとして活躍中の一声楽家を対象として, 種々の発声中の喉頭筋々電図記録, 呼気流率測定, 声帯振動の高速度映画撮影を行っ.研究成績および結論: 1. 声区は声帯筋によつて第一義的に調節される. 声帯筋はheavy registerでは強く収縮するが, light registerではほとんど収縮しない. 従つて, heavy registerでは声帯が厚く, 粘膜波動は著明で, 開放時間率が小さく, 開閉速度率は大きい. 呼気流率は一般にlight registerで大きい.2. ピッチの調節機構は声区によつて異なり, 前筋, 側筋, 声帯筋の関与はheavy registerで顕著である. 呼気流率の関与は何れの声区においても認められなかった.3. heavy registerでは声帯筋と呼気流率が声の強さの調節に関与する. light registerでは声帯筋は関与せず, 呼気流率と声の強さの関係が極めて緊密である.4. 声の調節機構はstaticなものではなく, 前後の発声情況によつて変化するdynamicなものである.
著者
高井 康太 千葉 広大 藤村 武史 平田 純也 合田 竜志 巳波 弘佳 長田 典子
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 35.8 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.73-76, 2011-02-12 (Released:2017-09-21)
参考文献数
6

ピアノ演奏をCGアニメーションで表現する技術が,コンテンツ制作や音楽教育などさまざまな分野で求められている.我々はリアルで自然なピアノ演奏動作の解析やCG表現の研究を進めている.本研究では,ピアノの演奏動作を楽譜のみから自動生成し,リアルなCGアニメーションを出力する方法を提案する.ピアノ運指および軌道は最適化手法により決定する.自動生成された演奏モーションは演奏スキルレベルによってヒューマナイズされ,GPUレンダリングによりリアルな肌質感をリアルタイムに表現する.これらはピアノ演奏技術の学習支援等に利用できる.
著者
揚村 敬子 吉永 幸靖 藤村 直美
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WIT, 福祉情報工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.437, pp.37-42, 2008-01-18
参考文献数
8
被引用文献数
3

視覚障害者は日常生活の中で目の見える人にほんの少し手助けしてもらえば済む問題に遭遇することがある.本研究では視覚障害者がそのような問題に遭遇したときに即座にかつ手軽に支援を受けることができるよう,インターネットの映像通信を利用した遠隔支援法を提案する.それと同時に多数のオンラインサポータを集い,巨大なボランティアネットワークで視覚障害者をサポートできる体制を考え,それを実現するためのシステムを構築する.本論文では先行研究や,独自に行った検証実験を通して視覚障害者にとって使いやすいシステムの考察を行う.
著者
阿曽 真弓 加藤 京一 安田 光慶 高橋 俊行 崔 昌五 藤村 一正 黒木 一典 中澤 靖夫
出版者
公益社団法人 日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術学会雑誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.67, no.7, pp.793-799, 2011-07-21 (Released:2011-07-28)
参考文献数
9
被引用文献数
4 6

A hand hygiene behavior questionnaire and environmental survey were conducted regarding the mobile X-ray system used in the emergency room. As a result, among a total of 22 radiological technologists at this hospital who replied to the questionnaire, 18 wore disposable gloves when performing X-ray imaging using the mobile system. Among those 18, 11 were found to touch computed radiology (CR) consoles and HIS/RIS terminals while still wearing the gloves, thus creating the potential for spreading pathogens to other medical equipment and systems. According to the results of an environmental survey of the emergency imaging preparation room, the highest levels of bacteria were detected on CR consoles and HIS/RIS terminals. A possible reason for this is that these locations are not wiped down and cleaned as a part of routine cleaning and disinfection protocols, thus demonstrating the importance of cleaning and disinfection. Hand hygiene by medical personnel and appropriate cleaning and disinfecting of the working environment are important for preventing the spread of nosocomial infections. Radiological technologists are also required to take effective measures against infections in consideration of the high frequency of contact with both infected patients and patients susceptible to infections.
著者
間形 文彦 藤村 明子 亀石 久美子 加藤 俊介 板倉 陽一郎
雑誌
研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:21888906)
巻号頁・発行日
vol.2019-DPS-180, no.3, pp.1-8, 2019-09-12

「パーソナルデータは新しい石油」 といわれ,その利活用がユーザや社会に利便性と新たな価値を提供している.その一方で,本人の意思に反する利活用をした事業者が法的制裁を受け,社会的な批判を浴びる事例も後を絶たない.事業者は個人情報の利用目的を特定し,通知又は公表若しくは同意を得てその目的の範囲内で取扱うことはもちろん,その目的と取扱いをユーザにより分かりやすく説明する責任がますます求められる傾向にある.同じユーザに対して複数のサービスを展開する事業者の場合,サービスごとに個人情報の利用目的を次々と定めることが多い.その場合,業務と利用目的の対応関係は複雑となりがちで,複数サービスの提供を受けるユーザは自分の個人情報が何の目的で利用されるのか把握するのは容易でない.他方,事業者にとっても複数の業務において利用目的を逸脱せずに個人情報を扱えるか正しく判断することは困難となる.そこで,数多くの外延を列挙して定義する従来の利用目的の特定方法に代わり,ユーザの意思決定に重要な契約履行上の必要性と利用行為の方向性の 2 つの軸による内包的枠組みを用いて利用目的を分類する方法を提案し,その枠組みを適用した事例を紹介する.
著者
勝見 慶子 田村 隆宏 藤村 裕一
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
教育メディア研究 (ISSN:13409352)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.1-11, 2019 (Released:2019-04-04)
参考文献数
16

本研究の目的は,幼児の保護者を対象として,幼児のICT機器利用に対する認識に及ぼすICT機器利用の否定的側面や肯定的側面に関する講習の効果を検討することである。調査対象者は認定こども園の3,4,5歳児の保護者241人で,講習の前後に,幼児に対してICT機器利用にルールが必要か,幼児にICT機器の操作方法やメディアの種類等を教える必要があるか,幼児にICT機器利用に際してのルールや注意事項を教える必要があるか,に関する認識を問うた。その結果,いずれの講習も,これらの認識を高めることが明らかとなった。加えて,子どもの年齢が,ルールが必要という認識に影響したり,ICT機器が子どもにとって役立つという保護者の意識が,教育が必要という認識に影響したりするなど,いくつかの要因が講習の効果に部分的に影響している側面も明らかにされた。これらの結果は,幼児のICT機器利用に際して,保護者に対する情報教育の重要性を示唆している。
著者
藤村 健一
出版者
人文地理学会
雑誌
人文地理学会大会 研究発表要旨 2006年 人文地理学会大会
巻号頁・発行日
pp.16, 2006 (Released:2007-03-01)

京都をはじめとした国内の多くの観光地では,著名な仏教寺院が重要な観光資源となっている。こうした「観光寺院」は,現代の日本人にとって馴染み深いものであるにもかかわらず,人文地理学や観光学,宗教学では等閑視されてきた。そこで本発表では,観光寺院に付与された意味について予察的に考察する。第一に,現在の観光寺院に付与された意味が,主として「観光地」・「宗教空間」・「文化遺産」の3概念に集約できると仮定する。そして, 3概念の関係を既往研究に基づいて整理することにより,観光寺院の意味の構図を仮説的に提示する。第二に,この構図に基づき,観光寺院の意味をめぐる主体間の対立を,京都の文化観光施設税(文観税)・古都保存協力税(古都税)の紛争を事例として分析する。 上述の3概念のうち,観光とは一種の娯楽の販売・消費であり,観光地はそのための場所であるのに対して,宗教の目的は一般に利潤追求と相容れないとされており,宗教空間としての寺院は,観光地であることと潜在的に矛盾する。また,文化遺産ことに文化財に関しては行政が保護を担当するが,行政による宗教空間の保護は,潜在的には政教分離原則に抵触する恐れがある。このように,「宗教空間」-「観光地」,「宗教空間」-「文化遺産」の関係は対立の可能性を孕む。一方,「観光地」-「文化遺産」の間には相対的に親和性が認められる。確かに,観光客による文化財の毀損は跡を絶たないが,文化財は極力一般に公開されるべきものとされており,所有者である仏教教団でも拝観を制限することは稀である。また,寺院への観光は主に文化観光の一環として行われているため,観光寺院には文化遺産であることが求められる。 文観税・古都税紛争では,寺院に「文化観光財」・「文化財」という意味を付与し,その「観賞」行為への課税を試みる京都市側に対して,教団側は寺院や「拝観」行為の仏教的意味を強調し,課税を政教分離原則の違反と見なした。これは,「宗教空間」-「観光地」,「宗教空間」-「文化遺産」の対立の顕在化として理解できる。
著者
藤村 和也 坂上 恭助 光永 威彦
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.255, pp.29-36, 2018-06-05 (Released:2019-06-05)
参考文献数
8

給水設備における給水管径やポンプ吐出流量といった各種の機器容量の設計には、器具給水負荷単位により瞬時最大流量を求める負荷算定法が一般的に用いられている。この方法は、1940 年代にアメリカのハンター(Roy.B.Hunter)により提案された手法であり、我が国では、当時の設備事情に合わせて微修正をしたものが、HASS-206 (現行の SHASE-S 206)の技術要綱や建築設備設計基準(国土交通省監修)において記載され、広く普及した。しかしながら、近年の衛生器具の節水化は著しく、ハンタ ーが提案した当時の衛生器具の仕様を基に制定されている本手法によって求めた給水負荷は、実態からかい離しているおそれがある。そこで、本報では節水化が進んでいる最新型の大便器と小便器の給水特性の調査を行い、器具給水負荷単位を適用する検討を行った。その結果、最新型の大便器と小便器の器具給水負荷単位は、現行の値よりも小さくなることを示した。
著者
藤村 英範 鈴木 福義 山本 陽子
出版者
日本地図学会
雑誌
地図 (ISSN:00094897)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.91, 2005

国土地理院が「地図閲覧サービス(試験公開)」(以下、「ウオッちず」と称する) [1] から提供している2万5千分の1地図情報と、「数値地図50mメッシュ(標高)」及び「数値地図250mメッシュ(標高)」の標高データを組み合わせて、地図のステレオグラムを作成するWebアプリケーションを開発した。
著者
藤村 節夫
出版者
日本細菌学会
雑誌
日本細菌学雑誌 (ISSN:00214930)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.587-594, 2001-11-15 (Released:2009-02-19)
参考文献数
44

遊離鉄の量が絶対的に少ない宿主内で, この必須元素を病原細菌がどのように獲得しているのかはシデロフォアを中心に調べられてきた。シデロフォアを持たない細菌の鉄獲得方法についての検討が始められてまだ日も浅く, また分からない点が多いが, その知見は確実に蓄積している。しかし一つの事実が明らかになるとさらに次なる疑問も生まれてくる段階でもある。この稿では歯周病原菌とくに Porphyromonas gingivalis の鉄の取り込み, およびその周辺の若干の知見について紹介する。
著者
金森 一紀 魚谷 浩平 高倉 文嗣 西岡 真二 越野 健 藤村 政樹 中積 泰人 岡藤 和博 松田 保 上尾 友美恵 柴山 正美 川井 清
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.24, no.9, pp.970-976, 1986-09-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
24

健常者および非発作期の気管支喘息患者を対象に深吸気の影響を検討した. Maximum expiratory flow-volume curve のV25をMEF25, これと同一肺気量における partial expiratory flow-volume curve のVをPEF25とし, Deep Inspimtion (DI) Index=(PEF25-MEF25)/PEF25を求めた. 健常者では若年者の DI Index は負となり深呼吸による気道拡張効果が認められたが, この効果は加齢とともに減弱し, 50歳以上では DI Index は正の値になった. 抗コリン剤吸入後には DI Index は有意に増加して正の値となり年齢差は認められなくなったことから, 若年者では迷走神経の緊張が強く気道の resting tone が収縮性に保たれていることが推測された. 気管支喘息のうち40歳未満で%FEV1.0≧70%の患者では DI Index は負となり, 抗コリン剤吸入後には有意に増加して年の値となったことから, 気管支喘息でも深呼吸の気道拡張効果は存在し迷走神経が関与していると考えられた.
著者
寺川 裕史 牧野 勇 正司 政寿 中沼 伸一 酒井 清祥 林 泰寛 中川原 寿俊 宮下 知治 田島 秀浩 高村 博之 二宮 致 北川 裕久 伏田 幸夫 藤村 隆 尾山 武 井上 大 小坂 一斗 蒲田 敏文 太田 哲生
出版者
医学図書出版
雑誌
胆と膵 = The Biliary tract & pancreas (ISSN:03889408)
巻号頁・発行日
vol.35, no.5, pp.481-485, 2014-05-01

症例は56歳, 男性. 検診にて膵頭部腫瘍を指摘され, 当科紹介となった. 腹部USでは膵頭部に多房性嚢胞性病変を認め, 内部は多彩なエコー輝度が混在するモザイク状であった. CTでは膵外に突出する境界明瞭な多房性嚢胞性病変として描出され, 嚢胞壁および隔壁に造影効果を認めた. MRIにおいては自由水の信号と比較してT1強調像ではより高い信号, T2強調像ではより低い信号, 拡散強調像ではより高い信号を呈しており, 粘調度や蛋白成分の高い内容物の存在が示唆された. 年齢, 性別, 画像所見およびCA19-9高値などを総合的に評価し, lymphoepithelial cyst (LEC)を第一に疑った. 他の膵嚢胞性疾患が否定できないため切除生検としての腫瘍核出術を施行し, 病理学的にLECと診断した. 詳細な画像検査に加え, 性別やCA19-9値などを総合的に評価することにより, 膵LECを疑うことが可能であると考えられた.
著者
高木 潤吉 大関 悟 後藤 圭也 大石 正道 小林 家吉 藤村 義秀 本田 武司
出版者
一般社団法人 日本口腔腫瘍学会
雑誌
日本口腔腫瘍学会誌 (ISSN:09155988)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.128-134, 1998

Polymorphous low-grade adenocarcinoma (以下PLGA) は口腔内, 主に口蓋に発生する小唾液腺癌である。本腫瘍は比較的均一な細胞からなるが, 組織像は多彩な浸潤増殖像を呈する。今回著者らは3例のPLGAを経験したので報告する。<BR>症例1ではPLGAは右側舌下面に発生し, 症例2, 3では口蓋に発生していた。症例1では右側顎下リンパ節への転移が認められたため, 舌部分切除術および肩甲舌骨筋上頸部郭清術を行った。症例2, 3では原発巣の切除のみが行われた。症例1は術後7年, 症例2は術後4年経過するが, 再発, 転移は認めていない。症例3は術後8か月で老衰のため死亡した。これらの症例の病理組織学的所見では, 細胞は小型から中型で, 均一な円形の核を有するものの, 充実性, 管腔状, 篩状, 梁状, 小葉状構造などの多彩な増殖像がみられた。分裂像はほとんど認められなかった。<BR>免疫組織学的所見では, 症例1ではcytokeratinとS-100蛋白が一部の細胞に陽性を示し, 症例2, 3ではcytokeratin, S-100蛋白, vimentin, actinが陽性を示した。carcinoembryonic antigenとepitherial membrane antigenは3症例とも陰性であった。
著者
藤村 響男
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association/Meeting of Keiji Dermatological Association
雑誌
皮膚の科学 (ISSN:13471813)
巻号頁・発行日
vol.7, no.10, pp.A38-A44, 2008

ADは,免疫学的にはTh2ドミナントな疾患で,抗原に対するTh1/Th2応答の変動によって臨床経過が異なる。我々は以前,難治性AD患者が水痘や麻疹感染後にAD症状が数ヶ月にわたって改善する現象を解析し,この軽快現象は感染ウィルスを排除するために皮疹部において産生されたIL-12が,ダニ抗原応答性Th2細胞に作用しサイトカイン産生パターンがTh2タイプからTh1タイプにスイッチしたためと結論づけた(J Allergy Clin Immunol;100:274-282,1997)。これらを背景として今回,コンビ株式会社機能性食品事業部の協力を得てIL-12産生刺激能の強い乳酸菌株を選定し,動物実験と臨床試験によりアレルギー疾患に対する乳酸菌の効果を検討した。