著者
冨澤 輝樹 木島 隆 二見 邦彦 高橋 清孝 岡本 信明
出版者
一般社団法人 日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.51-57, 2015-04-25 (Released:2017-08-10)
参考文献数
28

A genetic analysis of wild-caught tetsugyo from Yutori-numa Pond, Miyagi Prefecture, a long-finned fish of uncertain origin designated as a National Natural Monument in Japan, demonstrated that some specimens were hybrids of goldfish (Carassius auratus) and crucian carp (genus Carassius). Phylogenetic analysis of sequences from part of the D-loop region of mitochondrial and nuclear DNA of 87 Yutori-numa tetsugyo indicated that 66 belonged to the goldfish group and 21 to the Japanese crucian carp group, subsequent PCR-RFLP analysis of c-myc gene revealing three different restriction fragment digest profiles, 21 and 60 specimens possessing goldfish or Japanese crucian carp genes, respectively, and the remaining 6, both genes, indicating their hybrid origin.
著者
須山 聡
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理学評論 Ser. A (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.66, no.10, pp.597-618, 1993-10-01 (Released:2008-12-25)
参考文献数
23
被引用文献数
2 2

本稿は,職人の地域的移動パターンの側面から輪島漆器の生産地域の拡大を考察することを目的とする.漆器関連事業所の分布は, 1960年代における輪島漆器業の発展に伴い拡大した.また1960年代には輪島漆器業の技能継承システムである徒弟制が変質し,漆器業とは無関係な出自をもつ労働力が広範囲から参入した.職人の移動をライフパスとして分析した結果,(1)家業継承者を主体とした,中心地域において滞留するパターン,(2)周辺・外縁地域出身で,中心地域で修業し,独立後周辺地域に移動するパターン,(3)中心地域出身で,独立後周辺地域に移動するパターン,が抽出された,輪島漆器の生産地域の拡大は,徒弟制の変質によって増加した漆器業とは無関係な出自をもつ,(2)および(3)のパターンに該当する職人が,良好な生産・居住環境を確保した結果生じたものである.同時に(1)のパターンは中心地域における漆器関連事業所の集積を継続させている.
著者
宮田 昌伸 水永 光博 佐賀 祐司 谷口 成美 金子 茂男 八竹 直
出版者
一般社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科学会雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.81, no.7, pp.1071-1078, 1990-07-20 (Released:2010-07-23)
参考文献数
17
被引用文献数
2 1

正常成人女性36名の58回の排尿について, Uroflow Diagnostic Interpretation (UDI) の排尿パラメーターと排尿量の関係を解析した. 最大尿流量率 (Qmax) と排尿量の中央90%に対する平均尿流量率 (QM90) は, 排尿量400mlまでは直線的に増加した. 排尿時間 (T100) は100~400mlの排尿量ではこれに依存せず一定範囲の値をとり, 全体でも21秒を越えるものはなかった. 排尿量の中央90%に要する排尿時間 (T90), 最大尿流到達時間 (TQmax), Qmax から排尿量の95%までの所要時間 (Tdesc) は排尿量に依存しなかった. 尿流量率の最大増加率 (dQ/dT max) と膀胱容量が40mlに達した時点の計算上の膀胱壁収縮速度 (dL/dT40) は排尿量に依存して増加する傾向が見られた. 20名の神経因性膀胱患者の25回の排尿のうち84.0%, 21名の慢性膀胱炎患者の27回排尿のうち66.7%にT100の延長が見られ, これらはすべてT90の延長を伴っていた. 他のパラメーターでは正常女性と患者間の差もしくは患者群間の差が明らかではなかった. 排尿時間は女性排尿のパラメーターとして有用である.
著者
今田 正俊
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.437-446, 1993-06-05 (Released:2008-04-14)
参考文献数
61
被引用文献数
1

「量子モンテカルロ法」とは何だろうか?多体量子系に対する数値計算の手法はいろいろあるが,そのうち「量子モンテカルロ法」は経路積分に基礎を置くものの総称である.経路積分が典型的な非摂動論的手法であることは知られている.ところで,物性物理学の研究の動向に目を向けてみると,強く相関する電子系の諸問題が困難な,しかし根本的な課題として広く認識されている.やや誇張していえば,強相関電子系の長い研究の歴史にもかかわらず,はっきりしたことは何も解明されていないというわけである.世に言う「高温超伝導」(すなわち銅酸化物超伝導体)の問題がその典型である.強相関電子系にアタックするのに適した非摂動論的手法として,「量子モンテカルロ法」の開発と応用が最近進んできた.まず開発途上のこの手法の現状に目を向けるのがこの解説の目的の一つである.強相関電子系の示す典型的な現象にモット転移(金属-絶縁体転移)がある.金属が絶縁体に転移するとき,電子の有効質量が発散するのか,それともキャリアの数がゼロになるのかという異なる二つの考え方がある.この対立概念を源として,金属-絶縁体転移に関する量子モンテカルロ計算の結果はより広範で基本的な問題提起へとつながってゆく.この問題を「量子モンテカルロ法」の応用例として考えてみるのが本稿のもう一つの目的である.
著者
西川 一二 雨宮 俊彦
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.412-425, 2015 (Released:2016-01-28)
参考文献数
61
被引用文献数
6 15

本研究では, 知的好奇心の2タイプである拡散的好奇心と特殊的好奇心を測定する尺度の開発を行った。拡散的好奇心は新奇な情報を幅広く探し求めることを動機づけ, 特殊的好奇心はズレや矛盾などの認知的な不一致を解消するために特定の情報を探し求めることを動機づける。研究1では, 大学生816名を対象とした予備調査を行い, 50項目の項目プールから12項目を選定し, 知的好奇心尺度とした。次に大学生566名を対象とした本調査を行い, 予備調査で作成した知的好奇心尺度の因子構造の検討を行った。因子分析の結果, 各6項目からなる2つの因子が抽出され, 各因子の項目内容は, 拡散的好奇心および特殊的好奇心の特徴と一致することが確認された。2下位尺度の内的整合性は, 十分な値(α=.81)を示した。研究2では, 知的好奇心尺度の妥当性を, Big Five尺度, BIS/BAS尺度, 認知欲求尺度, 認知的完結欲求尺度と曖昧さへの態度尺度を用いて検討した。相関分析と回帰分析の結果, 拡散的好奇心と特殊的好奇心の共通性と対比について, 理論的予測とほぼ一致する結果が得られた。知的好奇心尺度の含意と今後の研究の展望について議論がなされた。
著者
岡井 恒 古江 秀昌 吉村 恵
出版者
日本疼痛学会
雑誌
PAIN RESEARCH (ISSN:09158588)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.11-18, 2008-02-20 (Released:2013-07-04)
参考文献数
16
被引用文献数
6 4

Neurotropin®, a non protein extract from inflamed rabbit skin inoculated with vaccinia virus, is well known as an analgesic for chronic pain such as low back pain and postherpetic neuralgia, etc. In previous behavioral studies, we have shown that neurotropin activates the monoaminergic descending pain inhibitory system. In the present study, we examined the effects of neurotropin on serotonergic neurons in the nucleus raphe magnus (NRM, the origin of serotonergic descending pain inhibitory neuron) in the rostroventromedial medulla using whole-cell patch-clamp technique in brainstem slices. In some instances, recorded neurons were identified as NRM neurons with neurobiotin filled in the recording pipettes. NRM neurons had a resting membrane potential of about -60 mV. Bath application of neurotropin (1.0 NU/mL) depolarized NRM neurons, and it resulted in initiating an action potential under current-clamp conditions. Under voltage-clamp conditions at a holding potential of -70 mV, NRM neurons exhibited spontaneous excitatory postsynaptic currents (EPSCs). Neurotropin (0.2 - 1.0 NU/mL) did not change the frequency and amplitude of spontaneous EPSCs. However, neurotropin dose-dependently induced an inward current in approximately 60% of NRM neurons tested. The neurotropin-induced inward current was observed even in the presence of tetrodotoxin (1 µM). The reversal potential for the current was close to 0 mV, indicating that the neurotropin-induced current is mediated by the activation of non-selective cation channels. Neurotropin produced an inward current, in all neurons immunohistochemically stained for tryptophan hydroxylase (TPH), a marker for serotonergic neuron. These results indicate that neurotropin directly excites serotonergic NRM neurons without affecting the excitatory synaptic inputs to NRM neurons. This facilitatory action of neurotropin on serotonergic NRM neurons may have an important role for the neurotropin-induced analgesia.
著者
大竹 文雄 坂田 桐子 松尾 佑太
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学 (ISSN:21853568)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.71-93, 2020-11-25 (Released:2020-11-25)
参考文献数
18

本論文では,豪雨災害時に早期避難を促すナッジメッセージの効果検証を行った.広島県民を対象にしたアンケート調査をもとに,仮想的に災害が発生した状況で,行動経済学的なメッセージが住民の避難意思に対して与える影響について分析する.また,メッセージの効果の異質性に関しても分析を行った.さらに,8ヶ月後に行った追跡調査によって,長期的な意識や行動変容についても検証した.その結果,社会規範と避難行動の外部性を損失表現あるいは利得表現で伝えるメッセージが直後の避難意思形成に効果的であることを明らかにした.一方,追跡調査の結果によれば,避難行動の外部性を利得表現で示したメッセージが長期的な避難意識や避難準備行動につながっていた.
著者
佐々木 春喜
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.333-337, 2013 (Released:2014-01-10)
参考文献数
35

臨床検査において感度・特異度などベイズの定理が利用されていた. 近年, 病歴や身体所見の尤度比が報告されるようになりベイズの定理を用いた確率的推論が可能になってきた. シャーロック・ホームズの探偵術における確率の発言に注目し, 逆向きの推理はベイズの定理に一致することを示した.
著者
石橋 鼓太郎
出版者
日本文化人類学会
雑誌
文化人類学 (ISSN:13490648)
巻号頁・発行日
vol.87, no.3, pp.421-440, 2022-12-31 (Released:2023-04-21)
参考文献数
43

本論文は、現代日本における行政を主催とした市民参加型の音楽実践〈千住だじゃれ音楽祭〉を研究対象とし、そこで探究される「だじゃれ音楽」なる新たな音楽の形態と、行政が期待する「つながり」との相互関係を明らかにするものである。それによって、現代日本において制度的に規範化された関係としての「つながり」やそれに基づく音楽観を相対化するとともに、その只中において別様の関係や音楽のありようを模索する「ポスト関係論」的な音楽研究の可能性を提示することを目指す。 だじゃれ音楽において見られる「だじゃれ的」な関係とは、思いついただじゃれをつい言ってしまうように、内的な必然性にしたがってふるまうことで、外的な規範から「浮いた」ままの状態を保つような関係である。一方このような関係は、「つながっているか、いないか」を問う行政的なつながりの規範に基づくと、「つながっているような、いないような」ものとして映り、それによって両者の関係は「浮いた」ままにされ、音楽実践の制度的な基盤は保たれ続けている。 以上の記述を通じて、人類学者にとっての関係概念や音楽概念を対象に即して組み直していく戦略としての「ポスト関係論」を、あらゆる関係へと開かれているがそれ自体は関係に満たない「プロト関係論」によって実行することを試みる。
著者
上林 憲司 田戸岡 好香 石井 国雄 村田 光二
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.130-138, 2016 (Released:2016-09-07)
参考文献数
28
被引用文献数
2 3

社会における善悪判断を左右する道徳性が,外的要因により意識されないまま変化することが知られている。本研究は道徳性に変化を及ぼす要因の一つとして,着衣に注目した。特に,道徳性が白色および黒色と結びついていることに基づき,白色または黒色の着衣が,着用者の道徳性に関する自己認知に及ぼす影響を検討した。参加者は白色または黒色の衣服を着用した状態で,自己と道徳性の潜在的な結びつきを測る潜在連合テスト(IAT)に取り組んだ。その後,道徳性について顕在的な自己評定を行った。その結果,潜在認知と顕在認知のどちらにおいても,白服着用者の方が黒服着用者より,自己を道徳的に捉えていた。これらの結果を踏まえ,着衣が認知や行動に影響を及ぼす過程や,道徳性を変化させる要因について議論した。
著者
小室 元政
出版者
The Robotics Society of Japan
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.15, no.8, pp.1104-1109, 1997-11-15 (Released:2010-08-25)
参考文献数
4
被引用文献数
1
著者
斎藤 雅文 堀 由美子 中島 啓
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.69-75, 2013 (Released:2013-04-19)
参考文献数
28
被引用文献数
1 1

人工甘味料の摂取が糖代謝に及ぼす影響を明らかにすることは,糖尿病患者や減量に関心のある人々にとって重要である。しかし,わが国では人工甘味料に関する疫学研究が進んでおらず,その摂取状況の把握と評価は困難であり,適否を判断することが難しい。そこで我々は,国内外の文献検索データベースから人工甘味料と肥満や糖尿病に関する論文を抽出し,研究デザインごとに内容を整理することとした。観察研究では,人工甘味料入り飲料の飲用習慣が肥満や糖尿病の発症に影響すると報告されており,介入研究では,人工甘味料の負荷は糖代謝へ影響しないこと,ショ糖を人工甘味料に代替した食事は体重や糖代謝に影響しないことが報告されていた。これらは欧米人を対象としたものであり,結果についても一様ではなかった。今後は,人工甘味料に関するわが国でのエビデンスを蓄積するために,日本人での記述疫学や観察研究などによる情報の集積が求められる。
著者
Ryota Kusakabe Masahide Yamato
出版者
The Mycological Society of Japan
雑誌
Mycoscience (ISSN:13403540)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.55-62, 2023-02-28 (Released:2023-03-20)
参考文献数
44
被引用文献数
2

Gentiana zollingeri (Gentianaceae) is an initial mycoheterotrophic plant that depends on a specific group of arbuscular mycorrhizal (AM) fungi for carbon source during underground growth after seed germination. In this study, a mycorrhizal fungus dominant in mycoheterotrophic seedlings of G. zollingeri was successfully isolated from a soil core collected from a point close to a flowering G. zollingeri. The AM fungal isolate was identified as conspecific or closely related to Dominikia aurea (Glomeraceae) by spore morphology and molecular phylogeny. Basic Local Alignment Search Tool (BLAST) searches against the MaarjAM database showed that the nuclear small subunit ribosomal DNA sequences of the isolate matched the AM fungal sequences obtained from a wide range of plants in various ecosystems, including several mycoheterotrophs. Thus, it is suggested that the AM fungal isolate is one of the cheating susceptible AM fungi. Furthermore, the sequences corresponded to those of a group of AM fungi dominantly detected in Japanese temperate forests. Accordingly, there is a possibility that mycoheterotrophic plants, including seedlings of G. zollingeri, may target AM fungi with a wide host range and ubiquitous distribution.
著者
上田 哲也
出版者
国際忍者学会
雑誌
忍者研究 (ISSN:24338990)
巻号頁・発行日
vol.2022, no.5, pp.1-14, 2022 (Released:2023-09-01)

本稿は近世大名家臣団の研究事例として本多家を取り上げ、この本多家が召し抱えた忍びについ て考察を行う事を目的とする。本多家は譜代大名として明治維新まで存続していたが、途中で断絶 しなかった事で多くの史料が残されている。本稿ではこれらの史料を用いて呼称、人員、職掌など に関する検討を行った。 呼称の考察からは、本多家には「忍同心」と「関東忍」と呼ばれる二つの忍びの組が存在してお り、本国と江戸に分かれて活動を行っていた事が判明した。家臣の考察では、最初に召し抱えられ た忍びが徳川家康から本多忠勝に与えられた兵の一人であった事が明らかになった。また、忍びの 役職だけで代々仕え続けられた家臣は少なく、途中で役替えとなった忍びが複数いた事が確認され た。 これらの忍びに与えられた職務には、探索、城の警備、城下町での事件調査、家中の調査などが あり、時代の推移と共に活動内容が変化した様子も明らかになった。
著者
石ヶ坪 良明 寒川 整
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.34, no.5, pp.408-419, 2011 (Released:2011-10-31)
参考文献数
59
被引用文献数
10 10

ベーチェット病は口腔粘膜の再発性アフタ性潰瘍,皮膚症状,眼症状,外陰部潰瘍を主症状とする全身性炎症性疾患である.ベーチェット病の原因は未だ不明だが,HLA-B51抗原陽性率が優位に高く,一部のStreptococcusに対する免疫反応においてインターロイキン2(IL-2),インターフェロンγ(IFN-γ)といったTh1優位のサイトカイン上昇を認めTh1型自己免疫疾患と考えられている.   一方で,ベーチェット病の病巣部では好中球優位の炎症細胞浸潤を伴う所見が認められ,病態の主要な役割を好中球が担うことも示唆されている.近年注目されている自己炎症疾患の病態は遺伝子異常による好中球機能亢進が原因と考えられており,ベーチェット病との関連が注目されている.その理由として,自己炎症疾患では口腔内アフタ性潰瘍やぶどう膜炎,陰部潰瘍といったベーチェット病で特徴的とされる症状を伴うことが多く,治療方法も一部共通していることが挙げられる.   ベーチェット病と自己炎症疾患の関連性を示唆する所見は多いが,ベーチェット病では免疫抑制薬が有効であり,自己炎症のみならず自己免疫の病態も関与していると考えられる.   ベーチェット病の自己免疫に関する視点では,最近ではTh1だけでなくTh17の関与も注目されており,大規模ゲノム解析ではTh17関連の疾患感受性遺伝子が同定されている.   一方で,ベーチェット病に対する新たなIL-1β阻害薬の有効性が報告され,ベーチェット病の病態については今後さらなる解析が必要である.現在,国内外の大規模ゲノム解析からベーチェット病疾患感受性遺伝子が同定されており,今後の発症機序の解明や治療の向上が期待されている.

19 0 0 0 OA 科学史と科学者

著者
高橋 正樹 編
出版者
日本行動計量学会
雑誌
行動計量学 (ISSN:03855481)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.107-124, 2004 (Released:2005-11-22)
被引用文献数
1 2