著者
蓮村 哲 新谷 稔 高木 一郎
出版者
東京慈恵会医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1997

肝臓は血漿蛋白の産生臓器として重要な機能を有している。特にアルブミンは血漿蛋白の50%を占める重要な蛋白である。従来よりヒト由来の肝癌細胞株を用いて、ビタミンやホルモンによるアルブミンやAFPの産生の変化について検討してきた。さらにこの細胞をラジアルフロー型バイオリアクターを用いて3次元培養した際の、両蛋白の産生量の変化を検討した。ラジアルフロー型バイオリアクターによる培養細胞の3次元構築は、SEM TEMで確認し、球形の細胞の配列と、相互の細胞の緩やかな接着(接着装置の存在を認める)、細胞小器官の極性の存在を認めた。FLC4細胞の3次元培養では単位細胞あたりのアルブミン産生量は単層培養の6.9倍に増加し、AFPは400分の1に減少した。またFLC7細胞では3次元培養により、AFP産生が優位であったものがアルブミン産生優位となり、より正常肝細胞に類似の機能を発現すると考えられた。以上より、これら肝細胞の機能発現には、ホルモン、ビタミン、その他の生理活性物質だけでなく、細胞組織の3次元的構築が大きく関与することが明らかとなった。また肝由来蛋白である、thorombopoietinも本研究に用いた肝由来細胞株において産生され、その産生量はラジアルフロー型バイオリアクターを用いた際には、細胞数の増加、アルブミン産生量の増加に一致して漸増し、ほぼヒト正常肝の1日産生量に近い量を400mlバイオリアクターで産生可能であった。ラジアルフロー型バイオリアクターによる肝特異蛋白の高産生能が示された。
著者
狩野 泰則
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

深海の熱水噴出孔・冷湧水域の化学合成群集,クジラ骨・沈木などの生物遺骸群集に生息する腹足綱貝類の6系統(ユキスズメ科・ネオンファルス上目・ホウシュエビス上科・ワダツミシロガサ上科・ワタゾコニナ上科・ミジンハグルマ科)について, DNA塩基配列の比較に基づく分子系統樹を構築した.その結果,深海の化学合成生物群集がこれまでの一般的認識より開放的な系である可能性が示された.
著者
藪谷 勤 吉原 法子 井上 公一 濱砂 紳也 黒木 鉄治 松尾 勇一朗
出版者
宮崎大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

ダッチアイリスにおけるアントシアニンとフラボンのコピグメンテーション分子機構を解明するために本研究を実施した。その結果、アントシアニン生合成遺伝子として、CHS、CHI(断片)、F3H、DFR、ANS及び3GT遺伝子を単離し、花蕾の発育時期別のこれら遺伝子の発現レベルとアントシアニンやフラボンの蓄積量との関係も明らかにした。さらに、コピグメンテーション発現の鍵酵素、F3Hの基質特異性を解明するともに、F3H遺伝子のペチュニアへの導入にも成功した。
著者
近藤 信太郎 内藤 宗孝 松野 昌展 高井 正成 五十嵐 由里子
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

下顎骨の外側面に見られる隆起の形態的特徴と機能を明らかにするために非ヒト霊長類778個体を観察した。比較検討のために下顎骨外側面に見られる窩を同時に観察した。マカク属,サバンナモンキー属,マンガベイ属では隆起と窩の両方が見られた。隆起は緻密骨から成り,ヒトの下顎隆起に類似していた。発達の良い隆起は頬袋の入り口に近接していた。深く大きい窩はヒヒ属,ゲラダヒヒ属,マンドリル属の全個体に見られた。窩は第一大臼歯部が最も深く,この部位では骨質が薄くなっていた。隆起より前方に位置した。隆起と窩は下顎骨を補強する,あるいは負荷の軽減の機能をもち,咀嚼に対する適応的な形態と考えられる。
著者
長内 剛 丸山 清
出版者
松本歯科大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1990

我々は昭和63年以来、X線CTに組み込まれた3D(3次元画像)ソフトを用いて顎口腔領域疾患の3D像を構成し、観察を行ってきた。平成2年度においては、顎口腔領域特に顎関節部の撮影補助装置の改良と、その性能の検定に力点を置き、実験代用骨・顎骨疾患の摘出物・臨床検査例を被写体として、3D像の処理条件を検討した。平成3年度に入り、3Dソフトに「カッティング」という機能が加わり、一旦構成された3D像から、観察に不用な部分を切り取ることが可能になった。我々はこの手法を用いて、顎骨内襄胞性疾患を対像に、3D画像上で手術のシミュレーションを試み、成功した。今年度に入ってからCT値の選択によって、下顎骨の輪廓をかろうじて示す程度の、極めて疎造な3D像(輪廓像と仮称)を構造することに成功した。この画像と、病巣の3D像を同一画面内に併せて描出した結果、病巣の顎骨内に占める位置、形、大きさ、方向が一目瞭然となり、同時に病巣の体積も表示される様になった。病巣体積に比し、輪廓像の体積が占める割合は極めてわずかで、病巣体積測定の成績に殆ど影響を与えなかった。これを開窓手術症例に適用して、手術後病巣の縮少して行く過程を、3D像の上で観察し、その術式と臨床応用例について学会に報告した。術式が定着してから日数が浅いため、未だ多数症例の成績は得られていないが、顎骨疾患のX線診断に、新手法を来たしたと考えている。
著者
中山 文
出版者
神戸学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究は中国と日本における女性演劇の可能性を探るものである。楊小青演出の『班昭』のヒロイン像が、女性ばかりで演じられる越劇と男女合演の昆劇では大きく変化していることを明らかにした。また中国女性演劇の現状を把握するために、大阪で女性演出家銭〓の講演会を実施した。さらに国によるジェンダー認識の差異を明らかにするために、『それでもワタシは空を見る』上海公演をサポートし、日中女性演劇人による座談会を行った。
著者
久保田 ひろい
出版者
千葉大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2010

本研究では、英語発話に見られる"語尾上げ口調(High rising terminals:以下HRT)"の多用の拡大という言語現象を対象とし、その機能を解明することを目的とする。1.映像資料への非言語情報および韻律のラベリング作業統計的な分析に向けデータ量を増やすため、昨年度に引き続き、収集したチュートリアル形式の説明談話の映像資料に対し、動画編集ソフト上で、動作・視線・句末音調のラベリングを行った。2.節・発話・談話情報のラベリング作業1.で統語的・語用論的境界によって分割した「発話」をさらに、韻律的境界で「節」に分割し、発話と節の関係性を表現するために、それぞれにIDを付与した。さらに談話構造との関係性も変数として取り入れるために、談話境界の認定を行い、談話IDも追加した。これによりどの発話がいくつの節から構成され、どの談話のどの位置にあるのかというような情報を分析に取り入れられるようにした。3.データベースの分析1.2.により作成したデータベースを用い、昨年度の事例分析で示唆された「新しいトピックへの移行段階でのHRTの生起とそれに同期する指さし、視線の切り替え」という傾向を統計的に検討した。これにより、HRTの生起はそれぞれの工程の冒頭部に集中し、多くの場合、指さし、視線の切り替えという順番で生じていることが確認された。また、上記の結果について「視点の操作」という観点から考察を行った。新情報を導入する際に、視線と指さしによって聞き手との間に視覚の共有状態を作り出した上で、それを共有基盤に追加したという確認の合図としてHRTのような音調が使用されているだけでなく、非言語情報・発話・それに伴う韻律が協働して新たな工程へ移行する場面が定型化されることにより、結果として全体の談話の構造化が促されていると考えられる。
著者
大形 徹
出版者
大阪府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

神仙思想の仙人の起源は、秦・漢時代の死生観の変化に由来すると思われる.仙人は、たんに長生きした人ではなく、むしろ、本来は死者であり、死者の魂の永世という観念が屈折して、肉体も不死であるという仙人が生み出されてきたのであろう。この内容に即して、以下のような考察をおこなった。一、僊の文字と魂・死についての文字学的考察-魂と骨の観点から-・厚葬と薄葬-神仙思想の観点から-・「仙」と「僊」-神仙思想の形成と文字の変化-二、列仙図と列仙傳:・祀られる仙人-列仙図をめぐって-・『列仙傳』の仙人-黄帝・関尹子・涓子-三、蓬莱山と博山炉・博山炉と香-蓬莱山との関わりから-四、崑崙山と渾沌・『荘子』にみえる北と南と中央五 房中術の精気・房中術の精気と鍼灸の精気これらは、いずれも、神仙思想の生み出される基盤を形成していたと考えられる。
著者
原 俊介 河原 正治 大武 信之 佐藤 浩史
出版者
筑波技術短期大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

(1)現在、中途失明者の多くが点字の書き方の学習には比較的容易に取り組むことができても、点字触読の学習には困難を感じていると言われている。点字触読の学習の初期の段階では、大きな点字、またはマス間や行間の広い点字を用いる方が効果的な場合もあると思われるが、現存のほとんどの点字印刷機器では、点字の大きさ、間隔等が標準サイズに固定されているため、標準と異なるサイズの点字のテキストを作成するには多くの困難を伴う。この問題を解決するため本研究では、点字における、点の直径、2点間の間隔、マス間、行間などをユーザーの必要に応じて自由に設定できる点字印刷システムの開発を行った。このシステムを利用して、点字使用者の点字習熟度、または使用者の触覚の機能にあった点字印刷物の作成が可能になるとともに、点字触読の能力を高めるための学習、点字触読の過程及び点字パターンの認識を規定する諸要因の研究、読みやすい点字サイズの研究等が促進されることが期待される。(2)情報処理機器の発達により、視覚障害者の情報収集は比較的容易になってきたが、情報発信、特に数式等を含む科学技術文書の作成にはまだ困難が伴い、晴眼者の助力が必要になることが多い。我々は視覚障害者自身で数式を含む科学技術文書の作成を可能とするため、Windows上で動作するLaTeX文書作成支援システムを開発した。このシステムはWindows画面読み上げソフトウェアを用いて音声出力を行う。このシステムを用いることで視覚障害者はLaTeX文書の修正および作成した文書の確認が容易に行える。我々は実用に耐えるシステムをほほ完成した。現在このシステムを搭載したノート型パソコンを筑波技術短期大学及び他の機関に設置して、全盲の学生及び研究者に数式を含むLaTeX文書作成時における実際の利用及びシステム・チェックを兼ねた支援システムの検証作業の協力を依頼し、LaTeXコマンドの追加、LaTeX文書作成時におけるエラー・メッセージの改良等を続けている。
著者
南 真木人 安野 早己 マハラジャン ケシャブラル 藤倉 達郎 佐藤 斉華 名和 克郎 谷川 昌幸 橘 健一 渡辺 和之 幅崎 麻紀子 小倉 清子 上杉 妙子
出版者
国立民族学博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

2008年、マオイストことネパール共産党(毛派)が政権を担い、王制から共和制に変革したネパールにおいて、人民戦争をはじめとするマオイスト運動が地域社会や民族/カースト諸団体に与えた影響を現地調査に基づいて研究した。マオイストが主張する共和制、世俗国家、包摂・参加の政治、連邦制の実現という新生ネパールの構想が、大勢では変化と平和を求める人びとから支持されたが、事例研究からその実態は一様ではないことが明らかになった。
著者
岸本 健
出版者
大阪大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2007

本課題では、ヒトの有する文化の伝播に関わる能力の発達的基盤を明らかにするために、幼児が同年齢の幼児との間で行う情報授受の行動がいかに発達するかを明らかにする。本年度は、同年齢の幼児間で行われる教示行動の発達について縦断的に検討を行った。教示行動は「知識の欠如している相手の知識や理解を高めるために遂行される意図的な行動」とされる(Strauss et al.,2002)。本研究では、幼児が保育園の3歳齢クラスに所属している時と4歳齢クラスに所属している時の2時点で、下記のような状況を実験的に設定し、幼児の教示行動を観察した。観察対象児が他児と2名で向かい合って遊んでいるとき、他児の背後で人形を提示する。このとき、観察対象児には人形が見え、他児には見えない。このとき、人形を見ることのできた観察対象児が他児に対して、人形の位置を教えるような教示行動を行うのかどうかを記録した。分析の結果、観察対象児が指さしを行う割合が、3歳齢から4歳齢にかけて増加した。また、観察対象児が相手に対して行う発話の内容にも発達的変化が見られた。具体的には、3歳齢時において幼児は「叫び声」(「あ!」など)と「人形の名称」(「アンパンマン!」など)だけを述べる場合が多かった一方、4歳齢時にはそれらの発話に加え、「人形の状態の叙述」(「飛んでるよ」など)、「人形の位置情報」(「後ろ」など)、「相手に見ることを促す発話」(「見て!」など)、「相手の名前」(「○○ちゃん」など)の発話を述べるようになった。幼児が1歳齢時には指さしによって相手の知らない情報を相手に対して教えることはこれまでも知られていた(Liszkowski et al.,2008)。それに対し本研究は、3歳齢から4歳齢の間に、発話による教示行動が幼児間で行われるようになることが初めて示された。
著者
北口 暢哉 川口 和紀 中井 滋 伊藤 信二 加藤 政雄 酒井 一由 伊藤 健吾
出版者
藤田保健衛生大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

血中Aβ除去で脳内Aβを減少させるアルツハイマー病治療機器を創製するために、血中Aβがよく除去される血液透析で以下の検討を行った。1) 血液透析患者の死後脳では、非透析者に比して脳内Aβの蓄積(老人斑数)が有意に少なかった。2)横断的研究:非透析者では腎機能が低下するにつれて血中Aβは増加し認知機能は低下したが、血液透析患者では透析歴が長くなっても血中Aβは増加せず、認知機能はほぼ維持された。3) 前向研究:非透析腎不全患者5例 (平均64.0歳)は透析導入とともに、血中Aβ濃度は低下し、認知機能は改善傾向を示した。以上から、血中Aβ除去器がアルツハイマー病治療につながる可能性が示唆された。
著者
河崎 昌之
出版者
和歌山大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012-04-01

和歌山県和歌山市西部の加太沖に残存する「友ヶ島第2砲台跡」を計測対象として,撮影時のカメラの縦・横位置が,デジタル写真測量ソフトによる3次元モデル生成に,影響を及ぼし得るかを,実験協力者の印象評価から判断し,より適切な画像取得の方法を考察した.モデリングのベースとなる画像セット(64ファイル)を撮影し,そこから互いに組み合わせが異なる4種類のセット(各32ファイル)を作成した.各画像セットから生成されたモデリング画像の計測対象の再現性の優劣を評価した.その結果,横位置で撮影した場合が高評価を得た.また再現性が,必ずしもソフトウェアが処理するファイルの数に依存しない可能性が示唆された.
著者
木村 淳
出版者
東京工業大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

3つの巨大氷衛星の異なる内部および表層の特徴を説明するために,含水シリケイト始原核(以後,含水核)を導入したモデルを構築した.半径・密度ともに最大のガニメデでは,岩石中の放射性核種が含水核を加熱して深部が脱水すると,脱水に伴う高粘性率化からさらなる昇温が起こり,含水核深部温度はやがて金属成分の融点を超え,金属核が形成する.脱水したH2Oは上昇して衛星全体が膨張し,表面の伸張性テクトニクスを作り出す.半径と平均密度がガニメデよりやや小さいカリストでは脱水が不十分で金属核は形成しない.2衛星の中間的な半径と密度を持つタイタンは,ガニメデより規模は小さいものの脱水と衛星膨張が生じることが分かった.
著者
小澤 弘明 栗田 禎子 粟屋 利江 鈴木 茂 橋川 健竜 秋葉 淳
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、歴史学の立場から新自由主義時代を把握し、新自由主義の同時代史的分析にとどまらず、古典的自由主義時代からの連続面と断絶面の双方を明らかにした。また、新自由主義の世界史を構想するさいの方法として、新帝国主義という視角を検証し、それが構造化の特徴を把握するさいに有効であることを確認した。また、社会史研究、ファシズム研究の方法を新自由主義の研究に応用する視点を確立した。
著者
小栗 慶之 長谷川 純 小川 雅生
出版者
東京工業大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

注射針を患部に刺入して針内部に粒子線を通し,先端の標的に照射してガンマ線を発生し,ガン治療に用いる新しい方法について調べた.予備実験でガンマ線強度が小さいことが判明し,代りに陽子線照射により重金属標的から発生する特性X線を用いた.針の軸出しを精密に行い,内径で決まる値の80%のビーム透過率を得た.先端にAg標的を取り付けてX線を発生させたところ,針の壁の遮蔽効果により目的とするAgの特性X線のみを取り出すことに成功した.
著者
小笠原 弘幸
出版者
(財)政治経済研究所
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2009

オスマン帝国末期からトルコ共和国初期にかけての国民史の形成過程を、前近代の歴史叙述との関係も視野に入れつつ検討した。本研究の結果次の点が明らかとなった。近代のオスマン史家は、前近代の歴史叙述を国民史に取り込もうと試み、とくにオスマン帝国の起源の扱いに腐心した。またトルコ共和国初期に主張された公定歴史学においては、先行研究では反オスマン的な史観であるとされていたのに対し、相対的に妥当な内容で書かれていることが明らかとなった。
著者
小林 謙一
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

神奈川県大日野原遺跡の縄紋中期重複住居、および愛媛県上黒岩第2岩陰の縄紋早期岩陰居住を発掘調査し、年代測定をおこなった。山梨県堰口遺跡の火災住居構築材の準ウイグルマッチングなど縄紋中期を中心に測定し、先史時代集落の継続期間や住居の構築・作り替えの時間を検討した。住居作り替えが 10~15 年程度が平均的で数年間で作り替えた例も指摘でき、縄紋では住居構築時に木材はその都度に伐採した可能性や、廃絶後 10 年以内で埋没した例と 300 年以上窪地が残った例を確認した。多様な集落景観から、移住・定住を含め様々な居住形態が復元可能である。
著者
溝口 勝 山路 永司 小林 和彦 登尾 浩助 荒木 徹也 吉田 貢士 土居 良一 鳥山 和伸 横山 繁樹 富田 晋介
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

SRI 農法が東南アジアの国々で爆発的に普及しつつあるが、その方法は国や農家ごとに異なり、適切な栽培管理技術は未だ確立できていないのが現状である。そこで本研究では、日本で気象や土壌・地下水位等の科学的なパラメータを測定するための最新のモニタリング技術を開発しつつ、主としてインドネシア、カンボジア、タイ、ラオスの東南アジア4 カ国にこのモニタリング技術を導入して、農業土木学的視点からSRI 農法の特徴を整理し、SRI栽培の標準的な方法について検討した。加えて、現在懸念されている気候変動に対する適応策として、各国の農家が取り得る最善策を水資源・農地管理に焦点を当てながら考察した。
著者
船越 明子 アリマ 美乃里 郷良 淳子 田中 敦子 土田 幸子 土谷 朋子 服部 希恵 宮本 有紀
出版者
三重県立看護大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究の目的は、児童・思春期精神科病棟に入院中の子どもに対して、エビデンスに基づいた効果的な看護ケアを提供するための看護援助ガイドラインを開発することである。看護ケア実施時の困難、疑問点について自記式質問紙調査を行い、ガイドラインに含むべきクリニカルクエスチョンを抽出した。文献検討と臨床家へのヒアリング調査を行い、クリニカルクエスチョン毎にエビデンスを整理し、『児童・思春期精神科病棟における看護ガイドライン 児童・思春期精神科病棟の看護 基本のQ&A』を作成した。