著者
河合 雅司 北村 康司 後藤 佑介 川口 清司
出版者
公益社団法人 日本航海学会
雑誌
日本航海学会論文集 (ISSN:03887405)
巻号頁・発行日
vol.135, pp.19-26, 2016 (Released:2016-12-25)
参考文献数
4
被引用文献数
1

It is known that there are periodic water level fluctuations off the coast of Toyama Wan. Investigation on the periodic water level fluctuations was carried out to prevent wave disasters by wave observations and wave generating experiment. Water levels were observed at three points of Toyama New Port, Iwasehama and Iida Wan. The water level fluctuations with the periods of about 10 minutes or more were investigated using the water level data observed at the three points and wave generating experiment data.The results of this investigation are:(1)The water level fluctuations with the periods from about 10 minutes to about 1 hour are proper oscillations driven by water level fluctuations due to moving low atmospheric pressure or earthquake, in horizontal shallow water off the coast.(2)Proper oscillation with the period of about 36 minutes between the Toyama coast and the southern coast of apex of Noto peninsula, causes a beat phenomenon with the same period as the proper oscillation period to swells which invade Toyama Wan from north.(3)There is greater tsunami risk on the coast of Iida Wan as compared with the Toyama coast.
著者
櫻井 彩乃 菅原 ますみ 後藤 景子 渡辺 基子 岡村 仁 北村 裕梨 中井 克也 飯島 耕太郎 岡崎 みさと 魚森 俊喬 崔 賢美 村上 郁 櫻井 晃洋 齊藤 光江 新井 正美
出版者
一般社団法人 日本遺伝性腫瘍学会
雑誌
遺伝性腫瘍 (ISSN:24356808)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.74-83, 2023-12-15 (Released:2023-12-15)
参考文献数
20

BRCA1/2遺伝子検査が保険収載後に,本検査受検を考慮した乳癌患者の実態調査を行った.順天堂大学医学部附属順天堂医院乳腺センターにて,保険適用でのBRCA1/2遺伝子検査を提案された外来通院中の乳癌患者31名(受検者29名,非受検者2名)を対象に,検査時と結果開示後に調査を実施した.BRCA1/2遺伝子検査の保険収載は受検を明らかに促進していた.同胞や子どもを心配し受検をした対象者がもっとも多く,受検者の90%以上が血縁者への情報伝達を予定していた.血縁者への情報提供やキャリア診断の遺伝カウンセリング体制も整備する必要性が示された.また病的バリアントが検出されなかった約半数の対象者でネガティブな情緒の変化である「総合的気分状態」の上昇がみられた.乳癌診療や遺伝カウンセリングにおいては,病的バリアント非保持者でも心理支援を考慮すべき対象者がいることが示された.
著者
大根 久美子 可児 里美 北村 由之 鷺 陽香 金子 敦 大橋 実 菊池 祥平 田中 靖人 井上 貴子
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.64, no.12, pp.656-659, 2023-12-01 (Released:2023-12-11)
参考文献数
1

We developed and reported a fully automated, high-sensitivity hepatitis B core-related antigen assay (iTACT-HBcrAg). This study aimed to evaluate the impact of carryover during the use of iTACT-HBcrAg by analyzing samples with high HBcrAg levels. A negative sample tested immediately after a sample with an HBcrAg of 8.7 LogU/mL showed an HBcrAg of 2.4 LogU/mL, thus confirming carryover. The sample with an HBcrAg of 8.8 LogU/mL and collection tubes containing the negative samples were continuously opened to check for the effects of sample splashing and aerosols. The results showed that sample splashing and aerosols did not account for the carryover. The iTACT-HBcrAg is a highly sensitive assay; therefore, carryover can occur when magnetic particle-antigen complexes are introduced into the next sample via the BF wash nozzle. Any sample determined to be positive for HBcrAg after the testing of a sample with an HBcrAg above the measurement range should be retested for confirmation.
著者
佐宗 章弘 中村 友祐 北村 圭一 長田 孝二 太田 匡則 市原 大輔 杵淵 紀世志
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2021-04-05

本研究では、衝撃波面前方に僅かな流速場を誘起すること(流速場nudge)によって波面を消失させるくらい積極的に背後圧力の増加を抑制する方法を原理実証し、ソニックブームなどの衝撃波被害緩和に応用することを目的とする。主要実験装置として「流動衝撃波管」を開発し、既設の屋内自由空間も活用して実験サイトを整備し、数値解析と光学可視化計測と密接にタイアップして研究を推進する。流速変化領域の有限長さや多次元性の影響等も含めて、関連する流体力学現象を解明し、衝撃波緩和・消失デバイスを原理実証、機能評価し、応用展開につなげる。
著者
北村 郁生 前田 将輝 田中 博人 劉 浩
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
年次大会 2013 (ISSN:24242667)
巻号頁・発行日
pp._J027041-1-_J027041-5, 2013-09-08 (Released:2017-06-19)

Hummingbirds are the only species in birds capable of performing continuous hovering flight. However, the precise aerodynamic force generating mechanisms, which should be associated with the dynamic wing-morphing, still remains unclear. In this study, targeting at hummingbird Amazilia amazilia, we aim at conducting a systematic analysis of flapping-wing kinematics and dynamic configuration of the wings during hovering flight. With use of a filming system consisting of four synchronized digital high-speed video cameras operating at 2000 frames per second, we recorded a sequence of hovering with sufficiently high resolution. With the video images, characteristic points on the right wing of the hummingbird were tracked. Additionally, we conducted the flapping experiment to evaluate the effect of the wing-morphing on lift generation. Two time-variant wing deformation parameters were obtained: wing surface area and spanwise twist. We found that the wing area shows a variation up to 20% within a wingbeat cycle. Our results indicate that the time variation of the angles between adjacent primary feather shafts is the main cause of the variation of the wing area. The wing twist shows asymmetric variation during upstroke and downstroke, and this asymmetry is prominent for the inboard part of the wing. The hummingbird-inspired flapper experiment shows it is generating sufficient aerodynamic force to support the original hummingbirds weight based on which it is modeled.
著者
清水 健太郎 北村 哲久 前田 達也 小倉 裕司 嶋津 岳士
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.473-479, 2023-08-31 (Released:2023-08-31)
参考文献数
23

背景:高齢者の救急搬送におけるDNAR(do not attempt resuscitation)の影響を地域網羅的に検討した報告はほとんどない。方法:大阪市消防局の救急搬送記録を用いて,救急隊が医療機関を選定した65歳以上の心停止症例1,933例を対象に検討した。三次医療機関への搬送の有無を目的変数とし,年齢,初期心電図波形,発生場所,DNARなどを説明変数として多変量解析を行った。結果:心停止症例1,933例において,DNARの保持率は8.3%であった。DNARの有無は三次医療機関への搬送選定に関して有意差があった(DNAR有8.1% vs 無45.5%,p<0.05)。発生場所が老人ホームの372件に関しても同様に有意差があった(DNAR有7.2% vs 無33.0%,p<0.05)。三次医療機関への搬送を目的変数として多変量解析を行うと,年齢,初期心電図波形,発生場所,普段の生活状況,DNARに統計学的有意差があった。とくに,DNAR有のオッズ比は0.157(95%信頼区間(0.088-0.282)であった。考察:高齢者心停止症例の救急搬送時には,DNARに対する意思表明が三次医療機関への搬送を有意に減少させていた。心停止症例に対し適切な医療を提供するために,アドバンス・ケア・プランニング,地域と救急医療機関とのより密接な連携が重要と推察された。
著者
谷口 葉子 加納 裕也 北村 太郎 三浦 敏靖 山田 健太郎
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.239-242, 2021 (Released:2021-04-21)
参考文献数
14
被引用文献数
5

症例は1ヶ月前に三叉神経第一枝領域の帯状疱疹をアメナメビル内服で治療された78歳女性.帯状疱疹後神経痛に対し入院治療中に左片麻痺が出現し,頭部MRIで右放線冠に急性期梗塞を認め転院した.発熱と意識障害がみられ,髄液検査と頭部造影MRIで帯状疱疹性髄膜脳炎と脳血管炎の合併と診断した.抗血栓療法に加えアシクロビル点滴とステロイドパルス療法で加療したが,意識障害が遷延した.アメナメビルは髄液移行性がほとんどないため,結果的に脳神経領域の帯状疱疹に対して不完全な治療となり,本例が重症化した経過に関連している可能性が示唆された.
著者
牛尾 聡一郎 北村 佳久 江角 悟 座間味 義人
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学会年会要旨集 第95回日本薬理学会年会 (ISSN:24354953)
巻号頁・発行日
pp.1-P-062, 2022 (Released:2022-03-21)

Hochuekkito (HET), a Kampo medicine, is used to treat post-operative and post-illness general malaise and decreased motivation. HET is known to regulate immunity and inflammation. However, the mechanism underlying the anti-anxiety effect of HET is unknown. In this study, we revealed the effect of HET on lipopolysaccharide (LPS) -induced anxiety-like behavior and examined the mechanism underlying LPS induced anxiety-like behaviors. Following the administration of LPS (300 µg/kg, i.p.), mice demonstrated inflammation-induced anxiety-like behaviors in hole-board and light-dark box tests. Systemic administration of LPS increased the serum levels of interleukin-6. Repeated administration of HET (1.0 g/kg, p.o.) once a day for 2 weeks before LPS treatment ameliorated anxiety-like behavior and reduced LPS-induced serum levels of interleukin-6 in 5 h after LPS treatment. Additionally, HET decreased LPS-induced secretion of interleukin-6 in human macrophage cell line (THP-1) and mouse macrophage cell line (RAW264.7) as in mouse models. Therefore, our findings suggest that HET may be useful in treating inflammation-induced anxiety-like behavior.
著者
金井 健吾 岡 愛子 赤松 摩紀 渡部 佳弘 上斗米 愛実 北村 寛志 今西 順久 野口 佳裕 岡野 光博
出版者
日本鼻科学会
雑誌
日本鼻科学会会誌 (ISSN:09109153)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.300-309, 2023 (Released:2023-07-28)
参考文献数
26

嗅覚障害は,感冒罹患,鼻副鼻腔の慢性炎症,外傷,薬物や毒物の吸入,神経変性疾患や脳血管疾患などによって生じる。原疾患のコントロールを行うことで改善することもあるが,治療に難渋する症例も経験する。最近では新型コロナウイルス感染症に罹患し嗅覚障害を生じる症例も存在する。嗅覚機能検査として,T&Tオルファクトメーターを用いる基準嗅力検査や静脈性嗅覚検査などが一般的に施行される。嗅覚障害に対する新しい治療法として,患者が嗅素を積極的に嗅ぐことで,嗅覚の再生を促す嗅覚リハビリテーション(嗅覚刺激療法)が注目されており,欧州では安全で有効な治療法として診療に取り入れられている。嗅覚刺激療法は当院倫理審査で承認され,リハビリテーション科医師の指導の下で言語聴覚士が行っている。当院を受診し嗅覚障害と診断された患者を対象として,嗅覚刺激療法を3か月以上行い,治療前後の嗅覚を比較した。1日2回(朝・夕)4種類の嗅素(バラ・レモン・ユーカリ・シナモン)を一つの嗅素につき10秒ずつ嗅ぎ,3か月後には4種類の嗅素をラベンダー・オレンジ・ヒノキ・バニラへ変更している。治療前後の嗅覚の変化において,基準嗅力検査(平均認知域値と検知域値)では有意差は認めなかったが,日常のにおいアンケート,嗅覚に関するQOL質問紙,VASでは有意に改善を認めた。日本人にとって,より有効で統一的なプロトコールが確立されることが期待される。
著者
小宮 友根 北村 隆憲 森本 郁代 三島 聡 佐藤 達哉
出版者
東北学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2023-04-01

本研究は、裁判員裁判の評議において裁判官がおこなうファシリテーションについて、その技法とそれが評議の展開に及ぼす影響を解明しようとするものである。現職裁判官をはじめとする法曹の協力のもと、現実の裁判員裁判に限りなく近い模擬裁判を実施し、その録画を主として会話分析の手法を用いて分析することで、裁判官が用いるファシリテーション技法の会話的特徴とそれが評議にもたらす帰結を体系的に解明するとともに、それに対する学際的な分析と評価をおこなう。
著者
浅木 茂 西村 敏明 岩井 修一 北村 英武 増田 幸久 迫 研一 佐藤 玄徳 渋木 諭 榛沢 清昭 佐藤 彰 大方 俊樹 後藤 由夫
出版者
Japan Gastroenterological Endoscopy Society
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.23, no.6, pp.792-798_1, 1981-06-20 (Released:2011-05-09)
参考文献数
25
被引用文献数
6

著者らは,高周波電流による内視鏡的胃ポリペクトミー時の大出血例7症例と,緊急内視鏡検査で,大出血のため止血が必要と判断した出血性胃・十二指腸潰瘍9例の出血部に,直視下に99.5%エタノールまたは純エタノールを局注し,全例止血に成功した.局注止血後の再出血例はなく全身状態の急速な改善がみられ,全例外科的処置を必要とせず内科的に管理できた.本法は操作が簡単で,出血血管の周囲に適確に局注できる内視鏡のエキスパートであれば誰れでも,どこででもできる方法で,静脈瘤以外の出血に対して効果的な止血法と考える.
著者
木田 亮平 北村 言 磯部 環 武村 雪絵
出版者
公益社団法人 日本看護科学学会
雑誌
日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.305-314, 2023 (Released:2023-10-12)
参考文献数
13

目的:本研究は,認定看護管理者(CNA)の偏在是正と養成の普及推進のため,CNA所属施設の分布及び所属の有無と関連する二次医療圏や施設特性を明らかにすることを目的とした.方法:本研究は,5つの公開データを施設名で連結し,CNA教育機関所在医療圏と地域分類に区分した地図にCNA所属施設と非所属施設をプロットし地図を作成した.さらに,二次医療圏特性とCNA所属施設数との関連,施設特性とCNA所属の有無との関連を確認するため二変量解析を実施した.結果:CNAがいない二次医療圏はほとんどが過疎地域型医療圏であり,教育機関がない医療圏では有意に圏内のCNA所属施設数が少なかった(p < .001).施設レベルでは,病床数,教育機関までの距離,開設者,DPC区分が施設のCNAの有無と関連していた(p < .001).結論:地域特性と施設特性による全国のCNA分布の偏在状況が確認された.
著者
橋本 まき 小谷口 美也子 松本 裕貴 琴浦 聡 湯浅 浩気 青木 基 中根 正人 北村 進一
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
pp.NSKKK-D-23-00058, (Released:2023-09-27)

機能性表示食品の機能性関与成分のルーチン分析で求められるスループット性を考慮して, 構築したNP-HPLC簡易法の定量値の妥当性を検証した. ソフトカプセル2粒当たりのプラズマローゲン量をNP-HPLC簡易法と2D-HPLC法で分析し, 得られた定量値と比較したところ, 有意差はみられず定量値の妥当性が確認できた. NP-HPLC簡易法はソフトカプセルやその他の食品中プラズマローゲン含有量について日々のモニタリングに活用できると考える.
著者
依田 充代 北村 薫
出版者
Japan Society of Sports Industry
雑誌
スポーツ産業学研究 (ISSN:13430688)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.2_163-2_175, 2017 (Released:2017-04-15)
参考文献数
44

This study compares awareness about doping between Japan, which has less doping cases, and Italy, where doping is widespread, second only to that of Russia. The research sample was comprised of university physical education students. The item “opinion about doping” was divided into a doping item and a sports standards item, and the reliability of the scale was demonstrated by confirming the hypothesis model through structural equation modeling.  Result 1: The Japanese group had a significantly lower value than the Italian group with regard to awareness of special doping (awareness to justify doping for the success of famous athletes and teams).   Result 2: Italian students showed significantly stronger negative influences on “the spirit of fair play” and “doping awareness” than Japanese students. A stronger “spirit of fair play” significantly negatively influenced “doping awareness”. Furthermore, the Japanese students showed significantly stronger positive influences on “special doping” and “doping awareness” than Italian students.    Conclusion: We can conclude the following: (1) Italian university students do not generally approve of doping but tend to approve of doping for the success of famous athletes and teams, whereas Japanese students do not; (2) in Italy, there is a tendency to not approve of general doping, reflecting a higher spirit of fair play; however, in Japan, there is only a weak relation between the spirit of fair play and doping awareness; and (3) the relation between special doping awareness on doping awareness is stronger in Japan than that in Italy.
著者
松島 憲一 伊藤 卓也 北村 和也 根本 和洋 南 峰夫
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.391-399, 2022 (Released:2022-12-31)
参考文献数
34

日本産在来トウガラシ52品種を用いてRAPD法により多型解析を行いその類縁関係を解析した.その結果に基づくUPGMA法による系統樹ではI~Vの5つのクラスターに分類することができ,そのうちのクラスターIVは2つのサブクラスターに分けることができた.クラスターIおよびIIは京都の伏見系4品種と石川県の ‘剣崎なんばん’,クラスターIIIは上向き着果の香辛料用品種,クラスターIVのサブクラスターIV-aは観賞用開発良品種および果実色に特徴を有する品種で構成されたが,最大の品種数によって構成されたサブクラスターIV-bは雑多な品種群が混合して構成された.残るクラスターVはベル・ブロッキー型の大果品種によって構成された.以上の結果,大まかな日本の在来品種の類縁関係や遺伝的関係が明らかになり,その一部は文献などの史実と一致した.
著者
新熊 悟 小林 信彦 前田 真紀 森戸 啓統 北村 華奈 浅田 秀夫 宮川 幸子
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
雑誌
皮膚の科学 (ISSN:13471813)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.169-174, 2007 (Released:2010-12-06)
参考文献数
20

57歳,女性。解離性障害による昏迷状態のため経口摂取が不可能となり,当院精神科に入院中,顔面にびまん性の紅斑・浮腫が出現した。その後,口囲に鱗屑が付着するようになり,びらん・膜様鱗屑を伴う紅斑が急速に全身に拡大した。Nikolsky 現象陽性。迅速凍結切片により表皮浅層での裂隙形成を確認し,staphylococcal scalded skin syndrome(SSSS)と診断した。起炎菌はMRSAであった。アルベカシンの点滴静注により皮疹は速やかに治癒した。成人SSSSの鑑別診断として最も重要な疾患は中毒性表皮壊死剥離症型薬疹であり,両疾患を病理組織学的に鑑別する迅速診断法に習熟する必要がある。
著者
北村 達也 真栄城 哲也 竹本 浩典
出版者
甲南大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

鼻腔は複雑な形状をもっており,さらに大小さまざまな副鼻腔が接続されている.鼻をつまんで声を出せば声質が変わることからもわかるように,鼻腔や副鼻腔は音声の生成に大きく寄与しているが,従来,鼻腔や副鼻腔の影響は軽視され,それらの音響特性は十分に検討されてこなかった.本研究では,X線CTデータを用いて詳細な3次元形状を抽出し,音響計測や音響シミュレーションなどによって音響特性や個人差を明らかにする.

1 0 0 0 OA 睡眠と認知症

著者
北村 拓朗 鈴木 雅明 鈴木 秀明
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.63, no.6, pp.302-306, 2020-12-15 (Released:2021-12-15)
参考文献数
23