著者
松岡 心平 天野 文雄 磯田 道史 小川 剛生 落合 博志 高桑 いづみ 高橋 悠介 竹本 幹生 橋本 朝生 姫野 敦子 宮本 圭造 山中 玲子 横山 太郎
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

本研究は、観世文庫が所蔵する貴重な能楽関係文献資料の調査・整理・保存・公開によって、今後の能楽研究の発展の基礎を築いた。資料はマイクロフィルムに撮影・保存したうえで、これをデジタル画像化し、文献調査に基づく書誌情報と統合してデータベース化した。これはデジタルアーカイブとしてWeb上に公開され、資料が世界中から検索・閲覧可能になった。さらに「観世家のアーカイブ展」の開催を通じて、研究によって得られた知見の普及をはかった。
著者
林 泰秀 外松 学 朴 明子 大木 健太郎 佐野 弘純 小川 誠司
出版者
群馬県衛生環境研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

ALK遺伝子の解析で神経芽腫(NB)では、部分欠損型ALKも腫瘍化に関与することが示され、ユーイング肉腫では新規のミスセンス変異の4例は活性化変異であることが判明した。横紋筋肉腫50検体の解析では高頻度にALKの高発現を確認した。IDH1/2遺伝子の解析ではNBを含め4種の腫瘍で変異が同定された。さらに次世代シーケンサーのエクソーム解析とALK経路に関連する遺伝子群の解析で新規異常を複数検出し、ALK経路はNBの発症と進展に重要な役割を果しており、治療標的になりうることが示唆された。
著者
平野 稔泰 小川 美敬 後藤 仁 清水 亀平次 野呂 新一 桜田 教夫
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:00215295)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.633-638, 1985-08-15

1980〜83年に, 北海道帯広市の十勝総合食肉流通センターで収集したブタ血清3,701例について, 香港型(H3N2)インフルエンザウイルスに対する抗体調査を行った. 1980〜82年では抗体陽性率は0.7〜7.4%で, 1980年には7〜8月に集中して陽性血清が認められた. これらのブタは屠殺時に7か月齢であり, 同年1〜3月に帯広地区学童間に確認されたH3N2ヒトインフルエンザウイルス流行時に若齢豚への感染がおこったものと考えられた. 一方, 1983年には3月に抗体陽性例が出現し, 3〜7月を通じて高率(4.8〜53.4%)に陽性例が認められ, 同年1〜3月におこったH3N2ウイルスのヒトにおける流行時に成豚も含めてブタが感染したことが示唆された.
著者
萩原 秋男 小川 一治
出版者
名古屋大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1991

1.実験林及び実験方法 19年生(1993年現在)ヒノキ林からサイズを異にする5個体を選び、2台の立木同化測定装置を順次、各個体に移し替えながら個体レベルのCO_2ガス交換速度を昼夜連続して測定した。また、測定個体の毎木調査(樹高、生枝下高、生枝下高幹直径、樹高の1割高での幹直径、地際から50cm間隔での幹直径)を毎月、実施した。2.結果 個体レベルで測定された年総光合成生産量p[kg(CO_2)tree^<-1> yr^<-1>]は個体の幹材積v[dm^3]が大きいほど大きく、両者の関係は以下に示す拡張されたべき乗式で表された。p=g(v-v_<min>)^h (g,v_<min>,h;係数) (1)上式は、個体幹材積がv_<min>に近づくにつれて、個体の年総光合成生産量が急激に減少してゼロとなることを示しており、v_<min>は林分で生存可能な最小個体の幹材積と見なすことが出来る。また、べき指数hの値はほぼ2/3となり、サイズの大きな個体の年総光合成生産量は個体の表面積にほぼ比例していると言えた。また、年呼吸消費量r[kg(CO_2)tree^<-1> yr^<-1>]は年総光合成生産量pに比例していた。r=kp (k;定数) (2)比例定数kの値は0.38となり、年呼吸消費量は年総光合成生産量のほぼ4割に相当していた。式(1)と式(2)を仮定することにより、年呼吸消費量rの個体幹材積vへの依存性は次式で与えられる。r=g'(v-v_<min>)^h (g'=kg) (3)実測結果は、式(3)に良く適合していた。以上の結果は、時間経過に伴う林分の物質生産機構の推移を、個体レベルでの物質経済の面から説明可能であることを示唆している。
著者
谷垣 真理子 塩出 浩和 容 應萸 林 少陽 日野 みどり 神長 英輔 山本 博之 山本 博之 陳 広漢 毛 艶華 程 美宝 魏 志江 黄 紹倫 鄭 宇碩 ポール・バン ダイク 飯島 典子 小川 正樹 和仁 廉夫 崔 学松 内藤 理佳 八尾 祥平
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本プロジェクトは華南を起点とする華人ネットワークが北東アジアから東南アジアまでをどのように結びつけ、ヒト・モノ・金・情報の交流が行われているのかを検討した。本プロジェクトは北東アジアを視野に入れたことが特徴であり、現地調査を大きな柱とした。具体的には、北洋におけるコンブ貿易、北海道華僑社会、東南アジア華人の複合的アイデンティティ、広東省関元昌一族、マカオのハブ機能、珠江デルタにおける人材交流、台湾の客家文化運動、珠海の三竈島についての研究が実施された。この間、中国の厦門大学と中山大学、香港城市大学香港大学との研究交流が積極的に行われた。
著者
小川 敦司
出版者
愛媛大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

特定の分子が存在する時にのみ、その濃度に応じてタンパク質が発現する仕組みを2つ作った。1つは原核細胞の翻訳システム中で働くもので、もう1つは真核細胞の翻訳システム中で働くものである。これらの分子応答性タンパク質発現システムは、生体システムを利用しているため、生体内外におけるバイオセンサーとして期待できる。また、簡単な調整によって、ターゲット分子を変換することができるため、汎用性も高い。
著者
小川 徹
出版者
としょかん村
雑誌
としょかん村
巻号頁・発行日
no.8, pp.2-5, 2011-01-01
著者
槇野 博史 和田 淳 小川 大輔
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

糖尿病性腎症の病態の初期には細胞肥大が重要であり、その後慢性炎症が糖尿病性腎症の進展を促進させている。核内受容体のmodulatorはこれらの病態を総合的に改善する薬剤の候補である。Peroxisome proliferator-activated receptor (PPAR)-δアゴニストおよびLiver X receptor (LXR)アゴニストは抗炎症作用によって治療効果を発揮し、Retinoid X receptor (RXR)アンタゴニストは主として細胞周期の異常を是正して細胞肥大を抑制することが判明した。核内受容体のmodulatorは糖尿病性腎症に有効であると考えられる。
著者
小黒 康正 浅井 健二郎 小黒 康正 杉谷 恭一 小川 さくえ 増本 浩子 桑原 聡 恒吉 法海 東口 豊 恒吉 法海 福元 圭太 杉谷 恭一 小川 さくえ 坂本 貴志 増本 浩子 濱中 春 山本 賀代 岡本 和子 北島 玲子 桑原 聡 クラヴィッター アルネ オトマー エーファ
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

ドイツ現代文学は、言語に対する先鋭化した批判意識から始まる。とりわけホーフマンスタール、ムージル、カフカの文学は、既存の言語が原理的機能不全に陥っていることを確信しながら、言語の否定性を原理的契機として立ち上がっていく。本研究は、ドイツ近・現代文学の各時期の代表的もしくは特徴的な作品を手掛かりとして、それぞれの作品において<否定性>という契機の所在を突き止め、そのあり方と働きを明らかにした。
著者
荒牧 正也 小川 修三 小川 修三 廣川 俊吉 沢田 昭二 早川 幸男 小沼 通二 荒牧 正也
出版者
名古屋大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1987

坂田昌一氏は、氏の複合模型の提案にかぎらず夙に研究における方法論の重要性を強調していた。氏はまた湯川秀樹、朝永振一郎両氏の4年後輩として京都大学を卒業し、以来研究上でも両氏と緊密な関係をもっていた。そこで複合模型展開の研究に先立ち、坂田昌一氏の研究開始の時期に遡ってその足跡を辿り、氏の遺作や遺稿の収集・整理から手を付け、それを目録として纏めることとした。この仕事は未だ不十分なところが残っているが一段落し、「坂田記念史料室 資料目録第一集」として出版できた。これによって、坂田昌一氏の研究活動についてその背景を含めて検討する手立てが得られた。この目録作成と平行して、坂田昌一氏の社会的・文化的背景の検討を行ない、京都大学卒業論文から第二次大戦終結までに至る氏の方法論的考察の伸展と具体的研究との関連、とくに湯川博士との研究の進め方に関する考え方の違いが極く初期に遡ること及び武谷三男博士との緊密な関係と微妙な違いなどを追求し、その結果を「坂田昌一氏における『物理学と方法』」なる表題のもとにいくつか発表した。加えて坂田昌一氏とは研究の進め方及びその内容において相補的な朝永振一郎氏を提唱者とする、くりこみ理論、展開の歴史研究「Development of the renormalization Theory in Quantum Electrodynamics」が行なわれたが、これは複合模型の展開に至る坂田昌一氏の方法論に別の面から光を与えるだけでなく、日本の素粒子論発展の解明に大きく寄与すると考えられる。
著者
野上 智行 小川 正賢 稲垣 成哲 川上 昭吾 中山 迅 小川 義和 竹中 真希子
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

本研究では,『科学技術コミュニケーター』としての能力を備えた理科教師の育成を目指すために,大学・大学院と科学系博物館の連携を前提とした教師教育プログラムの開発と評価に取り組んできた。総括グループでは,科学系博物館との連携をベースとした『科学技術コミュニケーター』としての教師教育プログラムを開発するための基本的な諸要件,すなわち,プログラムの根幹となる目的・目標論,学習論,方法論,内容論,評価論について検討が行われた。5つの地域グループでは,各地域の科学系博物館等と連携して,教師教育プログラムの具体的な開発がなされた。主要な研究成果としては,愛知グループでは,愛知県内の博物館と連携したワークショップの企画・実施,博物館のハンズオン展示の調査,博物館を利用した国語教育と理科教育を結ぶための教師支援の実践的研究等が行われた。宮崎グループでは,宮崎県総合博物館との共同によって,火山灰に関する授業をべースとした中学理科教師のサイエンス・コミュニケータとしての力量を育成するための実践的研究が行われた。広島グループでは,広島市子ども文化科学館や広島市森林公園昆虫館における子ども向けの科学普及教室の分析や小学校と連携した授業開発をベースとした教師教育プログラムの試案が作成された。兵庫グループでは,携帯電話からアクセス可能なバーチャル博物館が構築されるとともに,その有効性が実験的に評価された。高知グループでは,高知県立牧野植物園などを対象にして教師教育プログラム開発のための可能性が検討された。特筆すべきこととして,本研究における一部の業績に対して,日本科学教育学会(JSSE)の論文賞(2007年8月),日本科学教育学会(JSSE)の年会発表賞(2006年8月)の2件が授与されていることを指摘できる。
著者
小川 由紀子
出版者
九州大学
雑誌
若手研究(スタートアップ)
巻号頁・発行日
2008

本研究ではカーボンナノチューブ(CNT)と糖鎖を分子レベルで複合化させることを目的として、始めに非水系溶媒中での酵素反応による糖鎖合成を検討し、次にCNTと親和性のある両親媒性糖鎖誘導体の合成を行った。オリゴ糖とアゾベンゼンからなる両親媒性糖鎖誘導体を用いることで、CNTの高効率分散と表面の糖鎖修飾を達成した。
著者
小川 智弘 星野 俊一
雑誌
脈管学 (ISSN:03871126)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.323-328, 2005-05-25
参考文献数
40
被引用文献数
2