著者
水谷 政美 山本 英樹 工藤 哲三
出版者
宮崎県工業技術センター
雑誌
研究報告 = Report of Miyazaki Prefecture Industrial Technology Center & Miyazaki Prefectural Food & R&D Center (ISSN:13455974)
巻号頁・発行日
no.52, pp.85-87, 2009-01 (Released:2011-03-05)

芋焼酎には、麦焼酎や米焼酎と比較して多くのメタノールが含まれていた。メタノールは、もろみ中でエタノールと同様に時間とともに増加し、蒸留においてもエタノールと同様の留出挙動を示し、分離除去することは困難であると考えられた。そこで、酵母添加前の芋焼酎一次もろみを加熱処理したところ、エタノール収率や香気成分量等に影響せずにメタノール生成量を削減できると考えられた。
著者
山本 了平 大原 美保 目黒 公郎
出版者
Institute of Industrial Science The University of Tokyo
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.64, no.6, pp.829-833, 2012

緊急地震速報は,地震被害の軽減手段として期待されているが,企業における緊急地震速報の利用はごく一部に限られており,更なる普及が望まれる.本研究では,アンケート調査に基づいて,企業による東日本大震災における緊急地震速報の利用状況を分析した.東日本大震災においては,工場などの生産施設で緊急地震速報を受信した場合に特に被害軽減効果が高くなった.しかし,企業の多くが緊急地震速報受信後に館内放送を行っているが,放送基準を高めに設定しているため,緊急地震速報(予報)を十分に活用できていない点が明らかとなった.情報利用の更なる普及には,受信端末や受信料のコストの問題だけでなく,速報自体の信頼性の課題も大きいことがわかった.[本要旨はPDFには含まれない]
著者
小久保 秀之 世一 秀雄 山本 幹男
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.294-301, 2004

いわゆる遠当てと呼ばれる武道の技を研究した。遠当ては、離れた相手に対する非接触の攻撃技と言われている。1回の実験で、武道熟練者6ペア(日本の武道3ペア、中国の武術系気功3ペア)、対照として非訓練者6ペアを用いた。各ペアの被験者は別室に入り、通常の情報伝達経路を遮断した。そして、送信者が受信者に向かって信号伝達動作を行ったときの受信者の応答を測定した。受信者は静電遮蔽室に座り、2重盲験・無作為の条件下で、送信者は1試行80秒間に1回だけ送信動作を行った。送信者・受信者はそれぞれスイッチボタンを持ち、そのボタン動作の記録が生理データとともに記録された。実験の結果、送信時刻前後における受信者の左手労宮の皮膚表面温度の異常な変化は見られなかった。受信動作・送信動作の時間一致性について、有効データ797を解析した結果、全体としては顕著な時間一致性は見られなかった。中国の武術系気功ペア2組において、+11秒の時点に統計的有意なピークが見られた(p<0.05, one-tail)が、この遅延ピークが遠当てによるものであるなら、その理由は送信動作が比較的長めだったためと考えられた。
著者
山本 英明
出版者
東北大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2013-08-30

細胞培養液中で基板表面の細胞親和性を局所的に改質することにより,神経細胞の突起伸長経路を制御できる.これまでに,酸化チタン(TiO2)の光触媒作用を活用して,表面の細胞接着阻害膜を培養液中において分解除去し,そこに足場タンパク質を物理吸着させることで,細胞を液中パターニングできることを示してきた.しかし,神経細胞への応用を試みたところ,足場タンパク質の安定性が不十分で,細胞を接着させることができなかった.そこで,ribosomal protein L2 (Si-tag)をリンカーとして用いることで,タンパク質を被改質領域に安定に固定し,その領域に初代神経細胞を選択的に接着させることを試みた.
著者
大倉 輝 山本 寛 山崎 克之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.95, no.5, pp.1081-1090, 2012-05-01

近年,人間の行動を日常的にデータとして記録するライフログに注目が集まっている.人の位置を計測する手法は,屋外ではGPSが利用可能であるが,屋内では衛星からの電波が遮断されるためGPSの利用は困難である.そこで,GPSを用いずに人の位置を推定できる手法の確立が求められている.本論文では歩行経路を推定するために,加速度データから歩行周波数とエレベータ搭乗区間を,方位データから曲がり(歩行者の進行方向の変化)を推定する手法を提案し,システムを開発した.更に,開発したシステムを利用した評価実験を行うことで,歩行経路の推定精度を検証した.その結果,評価に使用した経路全てにおいて80[%]以上,更に,エレベータを含まない場合は92[%]以上という高い推定精度が得られ,屋内での歩行経路推定に有効であることが分かった.
著者
山本 幹男 町 好雄 伊藤 正敏 河野 貴美子 木戸 眞美 菅野 久信 小久保 秀之 世一 秀雄 劉 超
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.60-69, 2002-03-01

近年、米国では補完代替医療の予算が急増し、研究の活発化が著しい。筆者らは2001年11月末から約1週間ハワイを訪問し、ハワイ大学の視察、スピリチュアルヒーリングの科学国際会議への参加・発表、ハワイ遠隔視能力者組合の視察を行い、東洋と西洋との研究交流の促進を図った。ハワイ大学では、2005年までに代替医療学部を設立する計画が進行していた。また、ハワイ遠隔視能力者組合では、インターネットによる実験・教育訓練が行われていた。スピリチュアルヒーリングの科学国際会議では、微細エネルギー研究、特殊生体機能、伝統中国医学と西洋医学、瞑想と精神的体験の誘導と神経生理学的測定、意識の生物学、非局所的連結の神経生理学的測定、自由応答型サイ実験、直観診断などをテーマとする約40件の発表・講演があった。研究テーマには各国とも共通するものが多かったが、その一方で、欧米の研究と比較して日本・中国・台湾の研究は、研究対象の個別性を重視する傾向がみられた。
著者
池沢 道子 山本 健詞 丸山 勝一 河上 牧夫
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.313-313, 1993-03-25

第11回学内病理談話会 平成4年11月28日 東京女子医科大学臨床講堂1
著者
河合 秀樹 大野 淳 岩下 由佳 横井 朋子 中尾 彰宏 山本 順一郎 前田 伸治 坂野 章吾 尾崎 行男
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.42, no.9, pp.1212-1218, 2010 (Released:2012-04-21)
参考文献数
19

症例は68歳, 男性. 2008年8月ころより下腿浮腫, 2009年4月に入り浮腫増強, 発熱, 労作時息切れを認め, 同月下旬, 当院内科初診. 著明な心嚢水および両側胸水を認め, 同日精査加療目的で入院. 入院後, 胸腔・心嚢穿刺そのほか, 各種精査行うも原因不明. 採血にて抗核抗体1,280倍, 抗DNA抗体300倍など, 膠原病を示唆する所見を認めたが, 臨床的には非典型的であった. 診断的治療目的で抗生物質, 次いで, 抗結核薬を投与するも奏効せず, 感染性漿膜炎は否定的と考えた. 各種検査結果と臨床経過より, 稀な疾患ではあるが高齢発症ループスの可能性が高いと考え, ステロイド投与を開始したところ, 徐々に症状改善し, 心嚢水, 胸水とも減少を認めた. 各種精査を行っても原因のはっきりしない漿膜炎にたびたび遭遇するが, その中に本疾患が潜在している可能性があると考えられる.
著者
加 三千宣 山本 正伸 中村 有吾 竹村 恵二 守屋 和佳 谷 幸則
出版者
愛媛大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

地球温暖化に伴って、数十年スケールで大変動する太平洋のイワシ資源は、今後どのような変動を示すのか。中世温暖期におけるイワシ存在量の数十年スケール変動の振幅変化とそのメカニズムの解明を試みた。マイワシには過去1000年間において300年スケールの変動が見つかり、中世温暖期とそれにつづく小氷期という汎地球規模の気候変動に対して応答しないことがわかった。一方で、マイワシ存在量の300年スケール変動の背後には太平洋とその東西陸域を含む空間規模を持つ気候変動と関連している可能性が示唆された。日本マイワシ資源変動の環境要因として、北西太平洋の餌環境が重要である可能性が示唆された。
著者
山根 隆志 松田 兼一 山本 健一郎 西田 正浩 小阪 亮 丸山 修 山本 洋敬
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

緊急に除水が必要な患者から,簡便かつ安全に除水する可搬型除水システムを開発し,在宅医療や被災地医療にも役立つ装置の構築をめざす.本研究では透析液が不要な濾過方式を採用し,血液回路には羽根直径3cmの小型遠心ポンプを採用した.溶血試験では,1号機の溶血率は市販体外循環ポンプの3/10程度から,2号機では1/20程度に改善したが,摩耗に注意すべきことがわかった.模擬血栓試験ではピボット周辺以外に血栓は観察されなかった.さらに今回の血液濾過実験では,血流流量および濾液流量を一定に維持できたが,今後,長時間使用では中空糸目詰りやファウリングによって性能が劣化しないことを引続き立証する必要がある.
著者
山本 陽大
出版者
同志社大学
雑誌
同志社法學 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.1285-1380, 2010-11

研究ノート(Note)本稿は、我が国における解雇の金銭解決制度をめぐる議論に示唆を得るために、ドイツ解雇制限法における解消判決・補償金制度(9条、10条)の分析・検討を行うものである。検討順序としては、我が国における解雇の金銭解決制度を巡る議論を紹介したのち、ドイツ解消判決・補償金制度の歴史的形成過程から、連邦労働裁判所の判例および学説による要件・効果論の展開をフォローした。結論においては、我が国において解雇の金銭解決制度を考察するには、その基本理念を明確にする必要があり、憲法規範との関係で規範的正当化を検討すべきことを論じている。
著者
青島 利久 武市 宣之 泉 達也 山本 栄次
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.40, pp.1144-1145, 1990-03-14

我々は、高速なCommon LISPの処理系HiLISPを開発し、その上にエディタを中心とするプログラミング支援環境を開発してきた。今回、 日立ワークステーション2050上での効率的なプログラム開発を支援するために、既存プログラムの再利用や動作解析ツールを統合化した開発環境を試作したので報告する。