著者
小林 翔太 宮川 将士 武政 奨 高橋 直希 渡邉 好夫 加納 学
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第35回 (2021)
巻号頁・発行日
pp.4F1GS10l03, 2021 (Released:2021-06-14)

ケミカルトナー製造プラントでは,収集されるプロセスデータを活用し,機械学習を用いた品質自動制御を実施している.精度の高い機械学習モデルを構築する際に,入力変数と出力変数を対とする多くのデータを必要とするが,トナー製造プラントでは,毎日1ロットという生産量であるため,長期間データを収集しなければならない.一方,製造現場ではしばしば工法や材料の改良が行われており,データの再収集と予測モデルの再構築の間は,手動操作による多大な工数が必要となる.そのため,少数ロットのデータを用いて精度の高い予測モデルを構築することが求められている.本稿では工法の改良後の少量データと改良前のデータに対して転移学習を活用した品質予測手法について提案する.提案手法では,簡単な特徴空間の拡張で実装が可能なFrustratingly Easy Domain Adaptionを転移学習に用い,予測手法にはガウス過程回帰(GPR)とバギングを組み合わせる手法を用いた.提案手法をトナー製造プラントに活用した結果,品質管理者の工数75%低減を達成した.
著者
堀内 正子 相良 篤信 吉田 梨紗 小林 百代 竹ノ谷 文子 琉子 友男 小林 哲郎 仲間 若菜 黄 仁官 里 史明 湯本 哲郎
出版者
日本社会薬学会
雑誌
社会薬学 (ISSN:09110585)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.27-35, 2021-06-10 (Released:2021-06-29)
参考文献数
19

Introduction: Recently, doping among athletes has been on the rise, and pharmacists have an important role in both the promotion of anti-doping (AD) and in providing accurate information and effective support. In this study, we examined various fact-finding surveys that targeted physical education university (PEU) students, and we focused on their use of pharmacies/drugstores, their involvement with pharmacists, and knowledge about AD. We also examined the necessary AD-related professional competencies of pharmacists. Method: Questionnaire surveys were prepared, and the responses of 1,249 students were analyzed. Results : From a survey on what students buy at pharmacies/drug stores it showed that medicines for flu common colds sell the most. Most of the students did not receive any drug consultations at pharmacies/drug stores before purchasing, because they preferred to make their own decisions about drug use. Also, many students were wary of doping with supplements. Although the students who participated in international sports competitions and events possessed a wealth of doping-related knowledge and awareness, PEU students lacked them. Discussion : We determined that it was necessary to gather relevant patient information and explore methods so that intentions could be discussed when purchasing medications from pharmacies/drug stores. We also recognized the need for early doping education programs in light of the inadequate AD-related knowledge and awareness among university student-athletes. Therefore, all pharmacists should strive to acquire a wide range of knowledge to support athletes in this effort. Furthermore, we believe that expanding the professional functions of pharmacists would increase the awareness of AD among athletes.
著者
小林和男
出版者
海洋科学技術センター
雑誌
JAMSTEC
巻号頁・発行日
vol.1, no.4, 1989-10-01

1 0 0 0 IR 漢代の飲食

著者
林 巳奈夫
出版者
京都大學人文科學研究所
雑誌
東方学報 (ISSN:03042448)
巻号頁・発行日
no.48, pp.p1-98, 1975-12
著者
小林 昭 田中 一成
出版者
The Japan Society for Precision Engineering
雑誌
精密機械 (ISSN:03743543)
巻号頁・発行日
vol.20, no.231, pp.208-216, 1954
被引用文献数
1

8. 1. 砥石の選択<BR>(1) 砥粒としてはGCが良い。<BR>8. 2. 研削条件の選定<BR>(1) 砥石の種類にかかわらず研削条件を変えれば正常研削範囲が存在する。<BR>(2) 鋼研削の場合に比べ,重研削が可能である。<BR>(3) 研削液は相当豊富に供給した方がよい。<BR>8. 3. 最適粗研削条件の目安<BR>表6に示すものである。<BR>8. 4. 久本の実験結果との比較(表6)<BR>3種のガラス(BK,F,S)の平面研削め実験から次の結論を得ている。<BR>(1) 溶融を起さないための切込限度を提案し,<BR>(イ) C砥粒の方がA砥粒よりも大きい。<BR>(ロ) 粒度の粗い方が大きい。<BR>(ハ) C砥粒の場合,結合度H,QよりもLの方が大きい。<BR>(ニ) 砥石周速の小さい方が大きい。<BR>(ホ) 砥石送り速度の小さい方が大きい。<BR>パイレツクスガラスの外周円筒研削では研制液が充分かゝるようにして研削すれば溶融摩耗を起さない。別に加工物を回転しないで砥石送りだけ与えて研削して平面研削に近づけて見ても溶融摩耗は起さなかつたので,パイレツクスガラスについては溶融摩耗を基にした切込限度による良否の判定は無意味と思われる。研削抵抗を基にした筆者の判定と比べ,(イ)(ロ)(ニ)は一致し,(ハ)については結合度により研削条件を変えれば,適正使用範囲が存在することが判り,(ホ)は逆で300φのガラスボビンについて砥石送り速度を小さくしたときにむしろ溶融摩耗を起すことがあつた。<BR>(2) 研削抵抗について砥石送り速度と切込み深さとの関係は,傾向としては一致している。<BR>(3) 比研削抵抗については前述したように疑問の点がある。
著者
関口 秀夫 山口 裕一郎 小林 裕
出版者
日本水産學會
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.499-504, 1982
被引用文献数
1 5

A giant isopod <i>Bathynomus d&ouml;derleini</i>, captured by the baited trap in the Kumano-nada region, central Japan, was investigated to elucidate its geographical distribution and bathymetric occurrence.<br> <i>B. d&ouml;derleini</i> is distributed mainly at depths from 250m to 550m and completely absent from the traps set in the water shallower than 150m. So these bathynomids are classified as the littoral-bathyal benthos. The abundance of specimens of <i>B. d&ouml;derleini</i> appears to be dependent on the topographic features of bottom.<br> Summing up the informations known to date, <i>B. d&ouml;derleini</i> has not been found from the marginal seas of the northwestern Pacific, and then its geographical distribution accords with the warm Kuroshio Current area along the Pacific coasts of Japan.
著者
竹林 征三 中済 孝雄
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.437-451, 1995-06-09 (Released:2010-06-15)
参考文献数
16

野洲川は近江太郎と呼ばれる琵琶湖最大の流入河川である。上中流域は、風化花崗岩地帯で土砂流出が多く、そのため、下流域は典型的な天井川で、古来より破堤の歴史を繰り返してきた。野洲川の決潰記録は南北流がほぼ固定された14世紀から野洲川放水路が新たに開削されるまでの間に74回に及ぶ。洪水破堤記録を整理し、同じ場所が繰り返し破堤している事実を明らかにした。その箇所は河川工学的には、水衝部や断面変化部であることは教訓的である。74回の破堤記録のうち特に被害甚大で、多くの記録があるものとして、(1) 天文の戸田切れ (2) 享和2年洪水 (3) 明治18年洪水 (4) 明治29年洪水 (5) 大正2年笠原切れ (6) 昭和28年台風13号 (7) 昭和40年の水害を抽出し、被害を整理し、教訓・意義を考察した。
著者
何 永森 森西 洋平 小林 敏雄
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.p39-42, 1988-01

特集 乱流の数値シミュレーション(NST) その4
著者
大槻 涼 村上 優香 小林 護
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2019, 2019

<p><b>概要</b></p><p></p><p> 駒澤大学マップアーカイブズは、駒澤大学が所蔵する地図資料の周知、保存、活用を目的として、2004年に始まった、学生主体のプロジェクトである。設立から10年以上経過した現在も、新規地図資料の収集と整理作業を継続している。学生が主体であることと、現在も整理作業が続いていることの2点は他に例のないプロジェクトである。これまでに成果として2冊の目録、『駒澤大学所蔵外邦図目録』(2011)と『駒澤大学所蔵外邦図目録 第2版』(2015)を刊行した。刊行以降も駒澤大学の学内から外邦図を含む新たな地図資料の受け入れを行い、整理作業と目録編纂作業を行なっている。次期地図目録編纂にあたり現状を報告する。</p><p></p><p></p><p></p><p><b>外邦図とは</b></p><p></p><p> 明治期から第二次世界大戦終戦まで、旧日本陸軍参謀本部・陸地測量部が作成した、日本領土以外の地域の地図である。駒澤大学には、多田文男教授(1966〜1977)より寄贈された外邦図を中心としたコレクションが所蔵されている。『駒澤大学所蔵外邦図目録 第2版』時点で、収蔵されている地域は、樺太千島126枚、朝鮮1277枚、台湾97枚、中国3196枚、インド1293枚、東南アジア1641枚、オセアニア地域188枚、アメリカ国内111枚、ヨーロッパ34枚、海図947枚など、地域としては中国が多い傾向にある。</p><p></p><p></p><p></p><p><b>新規受け入れ資料</b></p><p></p><p> 駒澤大学外邦図目録 第2版の刊行(2016年)以降、新たに図書館と駒澤大学地理学科から新しく地図資料を受け入れた。この中には前述の外邦図ばかりではなく、国内を対象地域とした旧版地形図や、海図、兵要地誌、航空図のほか、関東大震災発生時の消失地域図といった主題図、海外の旅行図も含まれる。</p><p></p><p></p><p></p><p><b>新規受け入れ資料の概要</b></p><p>駒澤大学図書館から地理学科地図室へ移管:454枚(航空図7枚含む外邦図のほか、日本国内の主題図や中国の地質図などが含まれる。) 地理学科所蔵の旧版地形図:2234枚 駒澤大学外邦図目録に未収録資料:204枚</p><p>外邦図22枚</p><p></p><p>海外の領域の海図10枚</p><p></p><p>旧版地形図23枚</p><p></p><p>米軍作成都市計画図18枚</p><p></p><p>駒澤大学 地理学教室からの受け入れ資料</p><p></p><p>高木正博名誉教授から 79枚</p><p></p><p>橋詰直道教授から 401枚</p><p></p><p>(千葉県内の二万分の一正式図と全国の五万分の一の地形図など)</p><p></p><p></p><p></p><p><b>学生主体の地図整理作業の意義</b></p><p></p><p> 駒澤大学マップアーカイブズの活動の特徴として、学生主体であることが挙げられる。作業方針や資料の収集、日々の整理作業は、課外活動として学生自身の自主的な活動で行われている。確かに目録の完成だけを目指すのであれば業者やアルバイトに依頼する方が短時間で完了することが期待できる。しかし、学生が時間をかけ、一枚一枚地図を読み取ってリスト化する作業の過程では作製年代や目的、作製方法、用途も様々な地図を直接読み取る経験を得ることができると考えられる。</p><p></p><p></p><p></p><p><b>駒澤大学マップアーカイブズの活動</b></p><p></p><p> 現在、学部生17名(1年生1名、2年生5名、3年生2名、4年生9名)、大学院生1名が週1回(90分)集まり整理作業を行なっている。未整理の地図資料については駒澤大学での整理番号(駒大番号)を付け、図幅名、縮尺、経緯度、製作者などを読み取りリスト化している。すでにリスト化が完了している地図は地域ごとやコレクションごとに分類し整理を続けている。また、受け入れた地図資料のうち、未整理のコレクションは地図ケースに納め管理している。</p><p></p><p> また、駒澤大学学園祭「オータムフェスティバル」や駒澤大学禅文化博物館での企画展示、地理学科の授業への資料提供を実施している。</p><p></p><p></p><p></p><p><b>今後の展望</b></p><p> これまでの外邦図、海図ばかりではなく、多くの地図資料を盛り込んだ、第3版の目録編纂作業を実施している。また、作製されてから70年以上が経過した地図も多く、退色や劣化、破損が目立つ資料も多い。今後はこうした地図の修復や管理も行う予定である。</p>
著者
小林 茂 渡辺 理絵
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.58, 2005

演者らはここ数年来、第2次世界大戦終結まで日本がアジア太平洋地域で作製してきた地図について、地域環境資料として評価するとともに、その作製過程にアプローチしてきた。近代国家における地図作製への関心のたかまりに応じて(Edney, 1997; トンチャイ, 2003)、日本についても関連の研究を展開する必要が大きいと判断されたからである。この結果、日本の旧植民地における地形図作製は、土地調査事業と密接に関係しつつ展開されたこと、さらに陸地測量部と密接な関係がもちつつも、非軍事的色彩がつよいことが注目された。本報告では、この概要を紹介し、共通する特色について検討する。1. 植民地における土地調査事業の展開 日本の植民地では、初期より土地所有の近代化にむけて土地調査事業が積極的に推進された。台湾では臨時台湾土地調査局(1898-1905年)、朝鮮では朝鮮総督府臨時土地調査局(1910-1918年)、さらに関東州でも関東庁臨時土地調査部(1914-1924年)によってそれぞれ実施され、土地台帳や地籍図が整備された。この意義については、多方面から検討される必要がある(宮嶋, 1994)が、いずれでも地籍図作製に際し三角測量により図根点が設定され、それにもとづく地籍原図を縮小しつつ地形図の作製にいたっている。2.三角測量の導入と地形図の作製 地籍図作製への三角測量の導入は、沖縄土地整理事務局による同種の事業(1899-1903年) が最初であり、台湾では沖縄の事業の視察後にこれを決定した(江, 1974, p. 135)。ただし朝鮮・関東州の場合は、事業当初より導入を決定していたと考えられ(『朝鮮土地調査計画書』1910年、「関東州土地調査事業概要」1923年)、これが標準化していったことがうかがえる。他方沖縄県で実施に至らなかった地形図作製については、台湾・朝鮮・関東州いずれでも当初予定していなかったが、事業開始後しばらくして付帯的な事業として実施することにした点は注目される。3.目賀田種太郎(1853-1926)の役割 沖縄県の土地整理事業における三角測量の採用は、これを指揮した当時の大蔵省主税局長、目賀田種太郎の指示によるものとされている(『男爵目賀田種太郎』1938, pp.250-251)。目賀田はこれ以前に大蔵省地租課長などとして地価修正と地押調査を推進しており、この指示はその時の体験をふまえたものである。また目賀田は、のちに韓国財政顧問(1904-1907年)として朝鮮の土地調査事業の準備に関与し、三角測量の導入を指示している(p.498-499)。くわえて目賀田は、1901年台湾総督府に赴任する宮地舜治(殖産局長)に地図をつくるようすすめたという(p.253)。台湾の地形図(堡図)作製のための作業は1902年から開始され、時期的にも符合するので、これが土地調査事業にともなう地形図作製の発端になった可能性がある。なお、目賀田はベルギーとフランスにおける類似の事業に関心をもっており(pp. 168, 253-255)、これらの指示や勧誘との関係をさらに検討する必要が大きい。4.植民地における地図作製の非軍事的性格 上記のように、大蔵官僚のイニシアティブにより、非軍事機関によって作製された地形図の刊行には、台湾の場合は台湾日々新報社、朝鮮の場合は朝鮮総督府、関東州の場合は関東庁が関与し、要塞地帯などをのぞいて、各地域で最初の本格的近代地形図となった点も留意される。
著者
日本応用地質学会平成20年岩手・宮城内陸地震調査団 橋本 修一 千木良 雅弘 中筋 章人 日外 勝仁 亀谷 裕志 野崎 保 森 一司 高見 智之 菖蒲 幸男 小林 俊樹 山本 佑介
出版者
一般社団法人日本応用地質学会
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.98-108, 2009-06-10
参考文献数
11
被引用文献数
6 5

平成20年6月14日朝,岩手県内陸南部を震源としてM7.2の地震が発生した.震源域の山地では,地中で1G超の加速度,地表で2mを超える隆起など大きな地盤変動が観測され,巨大な斜面崩壊や多くの河道閉塞が発生するなど,大小さまざまな規模の地盤災害が多発した.これらの地盤災害を理解するには,地質,地質構造および岩盤特性を正しく把握する必要があるものと考えられた.日本応用地質学会は災害実態を把握するために災害調査団を組織し,9月中旬に第一次現地調査を行い,その概要を平成20年度研究発表会(10月31日横浜)および学会誌(Vol.49,No.6)で速報し,その内容は同学会ホームページに公開している.本報告は,上記現地調査結果を中心にして,調査地区の特徴的な斜面災害状況を記載し,その発生の過程・メカニズムについて現段階までの知見を加えて考察したものである.
著者
小林 正法 大竹 恵子
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集 日本認知心理学会第15回大会
巻号頁・発行日
pp.143, 2017 (Released:2017-10-16)
被引用文献数
1

科学技術の発展により様々な情報を外部記憶装置に容易かつ迅速に保存することが可能となった(例. スマートフォンによる写真撮影)。このような外部記憶装置の利用はヒトの記憶にも影響を与える。Henkel (2014)は,写真撮影によって長期記憶として保持される必要がなくなった情報は,忘却されることを示した。これは外部記憶装置への保存による認知的負荷の低減を示唆している。これに関連して,本研究では,ニュートラル語に比べて,記憶成績が高いとされる感情語(e.g., Kensinger, 2004)に対し,写真撮影による忘却が生じるかを検討した。指示忘却手続き(Bjork, 1970)を参考とした実験を実施した結果,写真撮影をした単語の再生成績が低下し,その程度に感情価の影響は少なかった。本研究により,感情語という記憶されやすい情報に対しても写真撮影による忘却が適用されることが示唆された。
著者
安立 多惠子 平林 伸一 汐田 まどか 鈴木 周平 若宮 英司 北山 真次 河野 政樹 前岡 幸憲 小枝 達也
出版者
THE JAPANESE SOCIETY OF CHILD NEUROLOGY
雑誌
脳と発達 = OFFICIAL JOURNAL OF THE JAPANESE SOCIETY OF CHILD NEUROLOGY (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.177-181, 2006-05-01
参考文献数
12
被引用文献数
2

注意欠陥/多動性障害 (AD/HD), Asperger障害 (AS), 高機能自閉症 (HFA) の状況認知能力に関する特徴を検討するために, 比喩文と皮肉文から構成されている比喩・皮肉文テスト (MSST) を開発した. 今回はAS群66名, HFA群20名, AD/HD群37名を対象とし, MSSTの得点プロフィールを比較した. その結果, AS群では皮肉文の得点が特異的に低かったが, HFA群とAD/HD群では比喩文と皮肉文の得点に差がなかった. 以上より, AS群の特徴は言語能力が良好であるにもかかわらず, 皮肉という状況の理解困難であろうと考えられた.
著者
内田 悠介 枝廣 育実 水野 恒史 高橋 弘充 大野 雅功 北口 貴雄 勝田 隼一郎 幅田 翔 大橋 礼恵 岡田 千穂 内田 和海 渡辺 伸 深沢 泰司 伊藤 真義 武田 伸一郎 田島 宏康 湯浅 孝行 他HXI/SGDチーム 太田 方之 林 克洋 小高 裕和 一戸 悠人 米田 浩基 都丸 亮太 高橋 忠幸
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.71, pp.373, 2016

<p>2016年2月に打ち上げられたX線天文衛星「ひとみ(ASTRO-H)」に搭載された軟ガンマ線検出器(SGD)の主検出器はコンプトンカメラである。これまでに、実験による性能評価の一方で、シミュレーションによる検出器応答の作成が行われた。検出器の応答は、バックグラウンドや入射光子の偏光の影響を受ける。2015年11月に行われたSPring-8偏光ビーム試験の結果を含めて、本講演ではSGDコンプトンカメラの検出器応答について報告する。</p>
著者
田中 勲 小林 麻子 冨田 桂 竹内 善信 山岸 真澄 矢野 昌裕 佐々木 卓治 堀内 久満
出版者
日本育種学会
雑誌
育種学研究 = Breeding research (ISSN:13447629)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.39-47, 2006-06-01
参考文献数
31
被引用文献数
18

イネ日本型品種コシヒカリとアキヒカリの交雑F<sub>1</sub>の葯培養に由来する半数体倍加系統群を用いて,食味に関与する量的形質遺伝子座(quantitative trait loci: QTLs)の検出を試みた.食味は食味官能試験による「外観」と「粘り」,アミロース含量およびビーカー法による炊飯光沢によって評価した.その結果,第2染色体のDNAマーカーC370近傍,OPAJ13および第6染色体のR2171近傍に,コシヒカリの対立遺伝子が食味官能試験の「粘り」を増加させるQTLが検出された.また,第2染色体のOPAJ13近傍にコシヒカリの対立遺伝子がアミロース含量を低下させるQTL,第2染色体のC1137近傍にコシヒカリの対立遺伝子が炊飯光沢を増加させるQTLが検出され,「粘り」を増加させるQTLとの関連が示唆された.以上の結果から,コシヒカリの良食味には,第2染色体に見いだされる一連のQTLが大きく影響していると推察された.<br>
著者
小林 和美
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要 2 社会科学・生活科学 (ISSN:03893456)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.1-12, 2005-02

本稿は,韓国における高齢者の暮らしと福祉サービスの利用について,テグ市およびプサン市において行った高齢者にたいするインタビュー調査の事例を中心に検討したものである。高齢者の暮らしは,居住地域(都市/農村)と社会階層によって大きく異なるものとなっている。都市中上層の高齢者がジルバータウン,老人福祉館,老人大学などを選択的に利用しながら活動的な日常を送っているのにたいし,都市下層の高齢者は,敬老堂,老人福祉館,社会福祉館,近所の公園などで単調な毎日を過ごしていた。農村の高齢者は,敬老堂を中心に,緊密な近隣関係に支えられて生活していた。