著者
山本 泰彦 武田 厚 長合 友造
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 = Proceedings of JSCE (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.704, pp.187-199, 2002-05-20
被引用文献数
1

十分な空気を混入したコンクリートが約半日から14日までの各材齢に保有している耐凍害性能を通常の急速水中凍結融解試験によって実験的に調べた. 実験結果の解析には, 試験中にセメントの水和が継続する影響を排除する手法として著者等が過去の研究で提示したデータ解析手法を適用した.<br>本研究では, 若材齢コンクリートの耐凍害性も, 強度および含水量に大きく左右され, 水セメント比の直接的な影響は小さいこと, 飽水状態にあるコンクリートに満足すべき耐凍害性を付与するためには24N/mm<sup>2</sup>以上の圧縮強度が必要であること等を示した. また, 寒中コンクリートの養生方法に関し, わが国で標準となっている湿潤養生よりも封かん養生に近い養生方法を採ることが望ましいことを示した.
著者
武田 洋 樫田 義彦
出版者
Journal of Radiation Research Editorial Committee
雑誌
Journal of Radiation Research (ISSN:04493060)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.174-185, 1979-05-15 (Released:2006-07-14)
参考文献数
18
被引用文献数
17

Distribution and retention of tritium in various tissue of a rat after administration of tritiated water (HTO) was investigated during about 100 days. Tritium incorporated into the body was rapidly and uniformly distribution in the whole body and excreted immediately with a biological half-life of 3.5 days for almost all the tissues. However, excretion of tritium incorporated into the tissue constituents was relatively slow and the retention curves were considerably different from tissue to tissue. At the end of this experiment, the highest concentration of total tritium was observed in the fat tissue, followed by brain and muscle. These results suggested that the intake of tritium from HTO into organic compounds and the excretion of tissue-bound tritium would be related to metabolic activity of the tissue. This prediction was reinforced by the experiment on age dependence. The radiation dose to each tissue after the administration of 6.0 μCi/g body weight of HTO ranged from 2.0 to 9.5 rem, which was the highest in blood and the lowest in fat tissue. Contribution from tissue-bound tritium was within 10% of the dose from total tritium for each tissue, except for fat tissue which was 64%.
著者
深沢 七郎 武田 泰淳
出版者
文芸春秋
雑誌
文芸春秋
巻号頁・発行日
vol.50, no.6, pp.114-126, 1972-05
著者
武田 由比子 河村 葉子 山田 隆
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.178-183_1, 1998-06-05 (Released:2009-12-11)
参考文献数
19
被引用文献数
4 7

アルミホイルから各種食品擬似溶媒へのアルミニウム溶出について検討したところ, 溶媒により溶出挙動は大きく異なった. 水への溶出は少なく, 水道水では超純水よりわずかに高かった. 4%酢酸及び0.5%クエン酸溶液では, 水道水の25~200倍であった. また,4%酢酸へは0.5%クエン酸溶液の2倍以上の溶出量であった. 酸性溶媒への溶出は温度及び時間に相関して増加した. 一方, アルカリ性溶媒への溶出は, 2時間以内に急激に増加し, その後はほぼ一定の状態となった. 市販アルミ箔製品10種類の溶出調査を行ったところ, 95℃30分で超純水への溶出は0.1-0.2μg/cm2, 0.5%クエン酸溶液では4.4-14.6μg/cm2, 4%酢酸では24.4-37.6μg/cm2であった.
著者
門脇 孝 齊藤 康 篠原 康雄 武田 健
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.36, no.9, pp.759-764, 2000-09-01

現在, 日本人の死亡原因のうち, 心臓病, 脳卒中など血管病といわれる病気の占める割合は極めて大きいものがある.肥満はこれらの血管病の他にも糖尿病など多くの生活習慣病のリスクファクターになっており, 肥満制御は21世紀の医療を考える上で必須の課題と思われる. 本日は3人の先生方に, 最近飛躍的に進んだといわれる肥満の分子機構に関する研究結果をもとに肥満と生活習慣病の関わり, 創薬への展望を語って戴いた.
著者
武田 尚子
出版者
武蔵社会学会
雑誌
武蔵社会学論集 : ソシオロジスト : Journal of the Musashi Sociological Society (ISSN:13446827)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.5, pp.49-66, 2003-03-22

市街地の落書きについて,近年,これまでにない対応がみられるようになった。例えば,県レベルで,落書きを禁止する条例が制定されるようになった。また,街路全体をカバーする防犯・監視カメラが設置されるようになった。本稿では,岡山県岡山市,栃木県大田原市,東京都新宿区の3つの事例を取りあげ,地域共同管理論の視点から,各事例の特徴を考察した。地域共同管理論で,管理の主体として着目されているのは町内会・自治会である。しかし,調査した事例では落書き問題に対して,行政や当該町内会・自治会の対応には限界があり,近接する地域の住民のネットワークや労働組合が地域共同管理に関与していた。このような当該町内会・自治会所属とは異なる人々が地域共同管理に参加することが地元のメディアの関心をよんだ。そして,地元メディアによって報道されたことが,結果的には落書きに対する抑止力につながっている。本稿では,落書きというリスクに対して,町内会・自治会以外にどのような人々がどのような過程を経て,共同管理の担い手として参加し,複合的な地域共同管理の態勢を構成しているかを明らかにした。
著者
上羽 葵 武田 哲也 岡田 至弘
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第48回, no.人工知能及び認知科学, pp.11-12, 1994-03-07

従来の情景画像からの文字領域抽出の手法では、画像中の領域境界線を抽出し、文字領域の抽出処理を行っている。ここでは、文字領域が平坦な均一色である背景情報の上にのみ存在するという拘束条件を前提としている。しかし、文字領域の背景情報は、均一色であるとは限らず、グラデーション的な色情報を持つなど、極めて複雑な色情報を含む場合も多い。そこで、本研究では背景情報に依存しない文字領域候補抽出を行う。本研究の文字領域候補抽出手法として、グラデーション構造の記述に有効な等色線を用いる。等色線は、色の変化を記述するための一手法である。等色線は線の現れる位置の情報だけでなく、色変化も情報として持つ。また、色変化が急激な部分を領域分割線とすることによって、等色線による領域分割も可能となる。
著者
大嶋 弘子 内藤 俊夫 久木野 純子 福田 友紀子 坂本 直治 三橋 和則 武田 直人 奥村 徹 礒沼 弘 渡邉 一功 林田 康男
出版者
順天堂大学
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.167-173, 2005-06-30
参考文献数
18
被引用文献数
1

目的:特定の診療科を決めかねる病態として不明熱がある.順天堂大学医学部附属順天堂医院総合診療科を初診し入院を要した不明熱患者215症例について,今後の診断の参考とするためその特徴を解析し検討した.対象および方法:1994年10月から2004年8月までに当科を初診し,入院治療が必要となった成人の原因不明の発熱患者215名について検討した.対象患者の発熱の原因を疾患別に分類し検討した.また,65歳以上の高齢者と65歳未満の非高齢者での原因疾患について比較を行った.結果:原因疾患として,感染症が102名(47.4%),非感染性炎症性疾患が40名(18.6%),悪性疾患が14名(6.5%),その他の疾患が21名(9.8%),原因不明が38名(17.7%)であった.頻度の高かった伝染性単核球症・髄膜炎・深部膿瘍・感染性心内膜炎の中で,初診時の平均年齢は深部膿瘍で有意に高く,平均体温は伝染性単核症で有意に低かった.65歳以上の高齢者では65歳未満の患者に比較し,感染症を原因とする不明熱の割合が低く,原因不明の症例が多かった.85歳以上の超高齢者も7名含まれた.考察:不明熱の原因の約半数は感染症であった.特に,伝染性単核球症・感染性心内膜炎・深部膿瘍・髄膜炎の頻度が高く注意が必要である.HIV関連不明熱・麻疹・風疹の患者も比較的多く認められた.悪性腫瘍は多岐に渡ったが,画像検査の普及や進歩のため不明熱の原因となることは少なくなっており,過去の報告に比べ割合が低下していた.7症例は診断確定までに60日以上を要しており,周期的な発熱のみを症状とし,診断の手掛かりが得られ難かった症例であった.この中で死亡後に病理解剖により原疾患が判明した患者が2名おり,共に悪性リンパ腫と診断された.不明熱患者の診断には,感染症を中心とした多疾患にわたる知識が必要であると考えられた.
著者
小寺 悦子 武田 義明 青木 務
出版者
神戸大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1993

研究の目的を,1.年齢計数可能な樹種の範囲の拡大 2.立木の年齢計数の実施に設定し,その基礎としての木材(樹木)の弾性的性質(音速,減衰定数など)の測定,年齢計数の実行を目標とした。1)青木は,各種木材の打音の周波数,時間特性測定と官能評価の相関性および材質評価との関連性を調べ,木材の吸湿度,表面加工(ラッカー塗装)が周波数分布,減衰特性に影響すること,樹種による違いを明らかにした。2)武田は,西宮市の標高300m付近における森林の生態解析の際,95〜130年の6本のアカマツの年齢計測を従来の方法で行い,成長特性を(年輪半径)^2で表現できることを示した。3)小寺は,ベイマツ材からの超音波パルスエコーの波形解析を行い,ノイズ部分が1MHz成分を多く含むのに対し,木を伝播した後受信される反射波の周波数分布では,1MHzよりずっと低い位置にピークを持つことを明らかにし,より内部の年輪からの反射波をノイズから分離して計測できるようにした。しかし,ベイマツ材の場合では1年輪からの反射ごとに超音波の音圧は約1/3に減衰するので,13年輪を透過した超音波は(1/3)^<13>(124dB)に減衰し,市販の超音波探傷器の最大増幅度程度となる。超音波探傷器のパルスエコー検出限界の改善を行ったとしても,百年輪の検出には不十分であると予想されるが,1MHz程度の超音波の減衰定数の文献値には大きなばらつきがあるので今後は更に樹種の検討を必要とする。また,研究の方向の変更も考え,1本の木について各所で年輪を検出し,そのデータの総合の結果として樹齢を求めること,これまでの超音波による年齢計測で得られた蓄積を利用して木材(樹木)の物性研究に利用する方向を積極的に模索することを予定している。
著者
武田 誠一 Takeda Nobukazu
出版者
吉備国際大学大学院社会福祉学研究科
雑誌
最新社会福祉学研究 (ISSN:18809545)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.93-99, 2014-11-18

本研究では,特定事業所加算を取得している居宅介護支援事業所の「管理者」が「主任介護支援専門員」のどの役割を重要と捉えているのか,またその役割が機能しているかを明らかにするため,新潟県内の居宅介護支援事業所の「管理者」(210ヶ所)に対して郵送によるアンケート調査を実施した.結果,有効回答は81ヶ所(38.6%)であった.居宅介護支援事業所の「管理者」は「主任介護支援専門員」に対して以下の2点を期待していることが判明した.1.「事業所内」での他の介護支援専門員への教育的な役割.2.「事業所外(地域)」で「主任介護支援専門員」の能力の発揮すること.しかし,2点目の「事業所外(地域)」での役割については,十分に機能しているとはいえないことも明らかになった.In the present study, a questionnaire survey has been carried out by postal mail to Managers of Home Care Support Offices within the Niigata Prefecture (210 offices), in order to clarify what roles of a Senior Care Manager, the Managers of Home Care Support Offices that are qualified as designated offices, regard as being important ones, and whether or not those roles are effectively functioning. As a result, valid responses were obtained from 81 offices(38.6%). The survey revealed that Managers of Home Care Support Offices were expecting the following 2 roles from Senior Care Managers 1. An educational role in regards to other care managers within the office. 2. Exercise their abilities as Senior Care Managers outside the office(in the community). However, the survey also revealed that the role outside the office(in the community) stated in 2 above is not functioning satisfactorily enough.
著者
横田 理 佐藤 央 杉戸 雄四郎 水尾 圭祐 武田 健
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本トキシコロジー学会学術年会 第36回日本トキシコロジー学会学術年会
巻号頁・発行日
pp.4093, 2009 (Released:2009-07-17)

【目的】ディーゼル排ガス (DE) 由来の排気微粒子 (DEP) は、大気環境中の浮遊粒子状物質の約半数を占めている。当研究室ではこれまでに DE 胎仔期曝露によって、ドパミン神経系の機能低下を引き起こすことを報告している。一方で、大脳や海馬等において、血管周囲の細胞で DEP 様粒子の蓄積、さらには細胞の変性像や末梢血管の閉塞などを観察した。しかし、DEP 曝露の影響は未だ未解明である。そこで本研究では、胎仔期に DEP を曝露したマウスを用いて行動学的解析を中心に脳神経系への影響を検討することとした。【方法】DEP (Lot. No. 060612) は結核研究所のディーゼルエンジン (いすゞ、排気量 2,369 cc) の希釈トンネルより採取したものを用いた。これを 0.05 % Tween 80 を含む生理食塩水に懸濁し、投与直前に超音波処理を約 2 時間行った。胎仔期曝露では、ICR 系妊娠マウスに対して DEP 100 μg / body / time を妊娠 6、9、12、15、18 日目に皮下投与した。雄性産仔は 3 週齢時に離乳し 5 週齢より行動試験を行った。行動試験は Spontaneous motor activity (自発運動量の評価)、Rotating rod test (運動協調性の評価)、Elevated plus maze test (不安情動性の評価)、Water maze test (空間学習・記憶の評価)、Passive avoidance test (学習・記憶の評価)、Forced swimming test (モチベーションの評価) により詳細な解析を行った。【結果・考察】胎仔期 DEP 曝露により、Elevated plus maze test では Open arm へのエントリー回数の減少が認められた。また、Water maze test において DEP 曝露マウスはプラットホームに到達するまでの時間が有意に長かった。本研究において、胎児期DEP 曝露が不安惹起並びに空間学習・記憶の低下を引き起こす可能性が示唆された。
著者
武田 清賢 濱田 靖弘 本間 富士夫 小川 まどか 佐藤 博紀 花野 翔眞 板野 愉朋 熊本 功 佐藤 英男 相馬 英明 佐伯 英樹
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.73-77, 2016

<p>This study aims to develop an operation control method for residential CHP (Combined Heat and Power) systems with BD (Buffer Device) and PV (Photovoltaics). Energy saving and operation properties of SH (Smart House) were analyzed through demonstration experiments.</p>
著者
橋本 佳延 中村 愛貴 武田 義明
出版者
日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.103-111, 2007-11-30
被引用文献数
4

中国原産のトウネズミモチは近年、日本において都市の空地、都市林、里山、都市河川等に逸出、急速に分布拡大していることが確認されており、生育と繁殖力が旺盛で早期に優占群落を形成することから在来の生態系や生物多様性に多大な影響を与える侵略的外来種となることが危惧されている。本研究では都市河川に侵入した外来樹木トウネズミモチの個体群が洪水によって受ける分布拡大への影響を明らかにするために、平成16年10月に大規模な洪水が発生した兵庫県南西部を流れる猪名川低水敷の5.3haの範囲において、その洪水直後と洪水翌年にトウネズミモチ個体群の調査を行い、結果を洪水前に行われた既存研究の結果と比較した。調査ではトウネズミモチの個体数、各個体のサイズ、結実の有無、倒伏状況を記録したほか、空中写真撮影を行い調査地における裸地面積および植被部分の面積を測定した。結果、洪水によって陸域に占める裸地の面積は洪水前に比べ871%拡大し、個体群の主要な構造を形成するサイズ1m以上の個体の1/3が消失した一方で、実生・稚樹個体数は洪水直後の24個体から洪水翌年には49個体に増加した。また洪水によってサイズ1m以上の個体の1/3が倒伏し、洪水後の個体群の平均樹高は洪水前の3.3mから2.2mに低下した。個体群に占める結実個体の割合は洪水翌年が24.5%となり、洪水前の46.8%の約1/2に低下した。洪水翌年における立木個体に占める結実個体の割合は37.5%であったのに対し倒伏個体に占める結実個体の割合は4.5%であった。これらのことから、河川敷のトウネズミモチ個体群は洪水による個体数の減少によってその規模が縮小するとともに、個体の倒伏に伴い結実状況は悪化する一方で、洪水によって形成された裸地に新規個体が参入し、残存個体の繁殖力も立木個体を中心として翌年より緩やかに回復するものと考えられ、洪水によるトウネズミモチ個体群の分布拡大を抑制する効果は軽微であることが示唆された。
著者
南場 淳司 阿部 尚央 井上 卓 武田 育子 新川 秀一
出版者
日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.70-77, 2011 (Released:2011-04-16)
参考文献数
12

労災認定において詐聴, とくに誇大難聴が存在することは広く知られているところである。今回我々は2006年1月から2009年12月までの4年間に当科を受診し騒音性難聴の労災認定を希望した14症例を対象として, 従来施行してきた検査に加えて聴性定常反応検査 (ASSR) を行った。詐聴の診断はASSR閾値と純音聴力閾値を比較し, 純音聴力閾値がASSR閾値よりも高い場合を詐聴とした。結果は14症例中7例 (50%) を詐聴と診断し, その7例いずれも難聴の存在自体は明らかであり誇大難聴と考えられた。詐聴と診断した7例中6例は, 従来行ってきた検査からも詐聴と診断可能であり, ASSR検査結果と一致した。これまで騒音性難聴の意見書作成の際に, 詐聴の判断に苦慮するケースを少なからず経験してきたが, ASSR検査を行うことによりこれまでよりも正確に詐聴の診断ができる可能性が考えられた。
著者
武田 徹
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1588, pp.80-83, 2011-04-25

東日本大震災が起きたのは、成田国際空港からトルコ航空機で離陸したわずか27分後のことだった。事態を知ったのは、イスタンブールに到着してからだった。以来、ホテルではネット情報を追い、テレビで映像を見続けた。衝撃を受けたのは、福島第1原発1号機の水素爆発だ。日本の安全安心が吹き飛んだ 原子炉建屋が吹き飛ぶ様子を見ることになるとはーー。