- 著者
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田中 信雄
辻田 純三
堀 清記
千賀 康利
大槻 寅之助
- 出版者
- 日本体力医学会
- 雑誌
- 体力科學 (ISSN:0039906X)
- 巻号頁・発行日
- vol.28, no.1, pp.47-55, 1979-03-01
1)男子大学生の1年生一般学生126名,3年生の一般学生178名および運動選手114名について身体計測を行って,次のような結果を得た。2)3年生の一般学生は1年生の一般学生と比較すると身長はわずかに高く,体重,胸囲,腹囲,上腕囲,大腿囲の平均値もわずかに大きく,皮下脂肪および体脂肪含有量は著しく増加していた。3)3年生の運動選手は一般学生と比較して,身長,体重,胸囲,腹囲,上腕囲,大腿囲の平均値ははるかに大きく,比胸囲およびローレル指数も有意に大きかった。皮下脂肪および体脂肪含有量については同学年一般学生より著しく少なく,1年生の一般学生とほとんど変わっていない。運動選手の身体的特徴は運動鍛練によって加令による体脂肪の増加傾向が抑えられ,秀れた呼吸循環機能をもつに至ったことに対する身体的な変化をよく現わしている。4)身長および体重の統計より身長(Hcm)に対する体重(Wkg)の過不足を評価するために,身長より予知される標準体重直線をそのグループの個人の測定値が不明であっても,身長の平均値(H^^-),体重の平均値(W^^-),およびそれらの標準偏差σH,σWから W=3W^^-/H^^-H-2W^^- 又は W=(σW)/(σH)H-(σW)/(σH)・H^^-+W^^- を用いる方がBrocaの標準体重を基準とするより秀れていることを示した。5)縦軸に体重と体脂肪含有量,横軸に身長の3年生の一般学生を基準とした標準測度で表わした図で運動選手と一般学生の体構成と体型を比較した。