著者
根本 正之 小林 茂樹 川島 榮 金木 良三
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.198-204, 1983-10-25
被引用文献数
2

永年草地の強害草であるエゾノギシギシの生態的特性を把握するため、静岡県富士宮市の朝霧高原に位置する優占草種の異なる採草地を対象に調査した結果、以下のことが判明した。1. ラジノクローバー優占草地やオーチャードグラスが優占していてもその株化が進行している草地ではエゾノギシギシの被度が高かった。オーチャードグラスとラジノクローバーが混在するケンタッキーブルーグラス優占草地では、生育する雑草の種数は多かったが、エゾノギシギシも含めそれらの発生量は少なかった。リードカナリーグラスを5年前に追播し、それが優占している草地では、そこに生育する雑草の種数、量とも少なく、エゾノギシギシは確認できなかった。2. 5月上旬、草地内の裸地には多くのエゾノギシギシの芽ばえが発生した。大きな裸地ほど多数の芽ばえを許容できるが、裸地内の芽ばえの発生は不均質であった。3. エゾノギシギシはラジクノローバーおよびケンタッキーブルーグラス優占草地ではこれらの牧草よりも草丈が高くなるが、リードカナリーグラス優占草地ではそれによって被われた。またエゾノギシギシの主茎の直径はリードカナリーグラス<ケンタッキーブルーグラス<ラジノクローバー<エゾノギシギシ純群落の順に大きくなった。4. エゾノギシギシの出現頻度が高い草地に形成されたリードカナリーグラスのパッチの内部では、エゾノギシギシはパッチの中心部に近い個体ほど徒長し、茎は細く、一株当りの茎数は少なかった。一方葉は立ち上がり受光体勢をよくするが、リードカナリーグラスとの競合期間の最も長い中心部では枯死消滅していた。
著者
金澤 昭彦 池田 富樹 長瀬 裕
出版者
日本液晶学会
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集
巻号頁・発行日
no.2000, pp.381-382, 2000-10-23

Liquid-crystalline behavior and optical property of novel ionic liquid crystals, which are surfactant complexes containing rare-earth ions, were evaluated by differential scanning calorimetry, polarizing optical microscopy, X-ray diffractometry, absorption spectroscopy, and fluorescence spectroscopy. The rare-earth complexes were found to show a smectic A (S_A) phase in which a homeotropic structure was formed spontaneously. It is significant that the rare-earth complexes exhibit a stable liquid-crystalline phase and a simple phase transition behavior in comparison with the parent compounds without rare-earth ions. In addition, it was demonstrated that the complexes form a unique structure in the self-organization. Such rare-earth-containing liquid crystals will be expected to act as new light-emitting materials in optoelectronic device applications.
著者
金谷 整一 大谷 達也
出版者
独立行政法人森林総合研究所
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2008

本課題は、琉球列島における森林生態系の保全に資するべく、特異な生活型をもつアコウについて、種子散布者が遺伝的多様性の維持や集団間の遺伝的分化にどのように影響しているのかを検証することを目的として実施した。遺伝解析に先立ち、アコウ独自の核マイクロサテライトマーカー(nSSR)を17座開発した。1座当たりの対立遺伝子数は5~18(平均:9.5)であり、ヘテロ接合度は0.054~0.787(平均:0・594)であった。解析には、琉球列島から九州本土(五島列島含む)までの22集団から533個体(3~44個体/集団)を採取して実施した。集団に特異的に出現した対立遺伝子数は、与那国島で9、石垣島で7であり先島諸島で多かった。各集団の遺伝的多様性を示すヘテロ接合度(He)は0.484~0.764、アレリックリッチネス(Ar)は2.26~3,32であった。分布北限(九州本土)の集団は琉球列島の集団より、若干低い多様性を示したが、琉球列島北端の屋久島は、九州本土ほど多様性は低くなかった。集団の遺伝的分化の程度(Gst)は0.074であり、海洋による遺伝的隔離が生じていると考えられた。屋久島において大型種子散布者であるサルの糞内にあった大量の種子を発芽させ、解析したところ非常に多様性が高かった。また屋久島では、一樹冠内に異なる遺伝子型の樹幹が含まれていることが確認された。このことは、樹冠内にあったサルの糞より発芽した実生が成木に成長している可能性を示唆している。すなわち、サルによる種子散布は大量かつ多様な種子を広範囲に分散させるとともに、花粉による遺伝子交流(近距離あるいは一樹冠内)の機会を増加させることに寄与していると推察される。したがって、大型の種子散布者は、アコウの遺伝的多様性の維持あるいは高めるために非常に重要な存在であると考えられた。
著者
伊東 栄志郎 BRIVIC Sheldon BROWN Richard 戴 从容 金 吉中 會 麗玲
出版者
岩手県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009-04-01

本研究「ジェイムズ・ジョイスと東洋文化の系譜学」は、従来20世紀ヨーロッパ文学最高峰として論じられてきたジョイス作品の東洋文化的要素を検証したものである。ジョイスの活躍した20世紀前半はアジアにおいては大日本帝国の時代でもあった。研究者は日本の帝国主義を一方的に断罪する研究が増える可能性を危惧しており、東アジア諸国の研究者たちも納得できる形で、日本や東アジア文化とジョイスとの関係を学術的かつ体系的にまとめる役割を担いたいと願い、積極的に韓国や中国の関連学会に研究発表をした。交付を受けた5年間において、国際学会発表9件、学術雑誌掲載論文8件(内3件を韓国、1件中国で出版)という成果を上げた。
著者
大津 浩二 松田 宜之 金森 吉成 増永 良文 脇山 俊一郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.86, pp.71-78, 1994-10-13
被引用文献数
5

本論文は、画像データベースのアプリケーションを容易に開発できるオブジェクト指向のスクリプト言語の設計について述べる。この言語を用いて、ユーザは計算機環境から独立した高水準なシナリオを記述することができる。言語は、画像処理オブジェクト定義、シナリオ構造記述、データベース問合せオブジェクト定義、シナリオ起動メッセージなどの機能を持っている。このスクリプト言語の特色は、検索された画像オブジェクトに種々な画像処理を適用することが簡単に表現できることである。さらに、著者等が提案している画像データベースアーキテクチャ上でスクリプトがどのように解釈、実行されるかを例を使って説明した。This paper describes a design of object-oriented script language to ease application developments for image databases. User can make a high level scenario written in the script, which is independent of computing environments. The script has many functions: definition of image processing objects, description of scenario structure, definition of query objects, start message for scenario, and etc. There is a characteristic of the script: it is ease to write the scenario that users apply some kind of image processing functions to image objects retrieved from databases. Furthermore, we have explained how the script is interpreted and executed under an image database architecture which we have proposed.
著者
石井 淳蔵 嶋口 充輝 栗木 契 西川 英彦 松井 剛 村下 訓 水越 康介 岸谷 和広 清水 信年 宮内 美穂 金 雲鎬 棚橋 豪 小田部 正明 山本 奈央 吉田 満梨
出版者
流通科学大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

本研究では、マーケティング競争下におけるデザイン戦略の重要性について、近年注目されつつある「ロバストデザイン」を核概念として、理論的・歴史的・実証的な研究が実施された。その主要な研究成果として、デザイン概念についての再構築が行われるとともに、競争優位性をもつデザイン戦略の現実と意義、そしてその背景としてのマーケティング競争のメカニズムが明らかにされた。
著者
金澤 章
出版者
北海道大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2005

本研究では、二本鎖RNA分子が、植物のゲノムDNAに対して配列特異的なメチル化ならびに転写不活性化を誘導することを利用してエピジェネティックな転写不活性化(TGS)の系を確立すること、ならびに、その不活性化状態の維持機構を解明することを目的として研究を行った。CaMV 35Sプロモーターにより転写制御されるカルコーン合成酵素遺伝子を導入することで花色の変化を誘導した形質転換ペチュニアを用いた研究により、外来遺伝子がTGSを受けるためには、プロモーター近位配列が高い頻度でメチル化を受けることが関連していることを明らかにしていた。本年度は、外来遺伝子が転写不活性化されているペチュニア植物体に対して、DNAメチル化の阻害剤5-アザシチジンによる処理を行うことにより、TGSが解除されるか否か、また、その際にメチル化の程度、および、特定の領域の脱メチル化がTGSに影響を及ぼすか否かを検討した。その結果、TGSは部分的に解除され、その際に、転写開始点の上流約300 bpの領域においてメチル化の程度が低下した。同様な効果は、ヒストン脱アセチル化阻害剤として知られるトリコスタチンAによる処理によっても得られた。この実験と並行して行った、ウイルスベクターを用いてプロモーター領域に対する二本鎖RNAを産生し、その機能によるエピジェネティックな変化を誘導する実験により、このプロモーター領域の全域のメチル化はTGSに必ずしも必要な条件ではないが、部分的にメチル化が誘導されることがTGSと密接に関連することを見出した。以上の研究から得られた知見を総合し、高い効率でTGSを誘導するため、ならびに、それを維持するためには、このプロモーターの転写開始点から約300 bp上流の領域の一部に対して高い頻度でメチル化が誘導されることが必要であり、この領域全体にわたって高いメチル化が存在することは、世代を越えて安定にTGSの状態が伝達されるために十分な条件であるという結論を得た。
著者
福土 審 青木 正志 金澤 素 中尾 光之 鹿野 理子
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2003

脳腸相関とは、中枢神経系と消化管の機能的関連を言う。これは発生学的に古い現象であるが、不明な点が多い。脳腸相関には大きく分けて2つの現象・経路がある。一つはストレスにより、中枢神経系興奮が自律神経内分泌系を介して消化管機能を変容させる現象・経路である。もう一つは、消化管からの信号が求心路から中枢神経系に伝達され、中枢神経機能を変容させる現象・経路である。われわれは、ストレスにより、あるいは、消化管刺激により、脳の特定部位でcorticotropin-releasing hormone(CRH)を中心とする神経伝達物質が放出され、局所脳活動を賦活化する、そして、過敏性腸症候群においてはこの現象が増強されている、と仮説づけた。本研究は、この仮説を動物実験とヒトに対する脳腸検査によって検証することを主目的とし、positron emission tomography(PET)と脳波power spectra、topographyをはじめとする脳機能画像と併せ、脳腸相関におけるCRHならびにその他の物質の役割を明確にした。平成15-18年度の科学研究費により、過敏性腸症候群の動物モデルを作成することができた。この動物モデルの病態はCRH拮抗薬により改善した。また、消化管への物理ストレスにより内臓痛が生じ、視床と辺縁系で脳血流量が増加した。同時に、脳波power spectra、topogramが変化し、腹痛とともに不安が生じた。この時、消化管運動も変化した。過敏性腸症候群ではこれらの現象が顕著であるが、これらもCRH拮抗薬により改善した。過敏性腸症候群あるいはその病態を示す動物では、辺縁系におけるCRH遊離がこれらの結果を招くことが示唆された。これらの知見を平成15-18年度に得たことにより、脳腸相関におけるCRH系の関与を明らかにするという研究目的を達成することができた。
著者
御厨 貴 翁 邦雄 飯尾 潤 牧原 出 金井 利之 清水 唯一朗 菅原 琢 高橋 洋
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

1990年代は、戦後の日本政治の転換点として、長く記憶される10年となろう。特に、内閣と省庁に関しては、90年代前半には自民党の下野と政権交代、後半には省庁改革と内閣機能の強化が図られ、大きく変容を遂げることとなった。本研究では、こうした変化の背景や原因のみならず、その帰結に至るまでを、オーラル・ヒストリーと省庁人事の研究、ならびに多分野の専門家との共同研究によって複合的に明らかにした。
著者
原 朗 山崎 志郎 加瀬 和俊 金子 文夫 岡崎 哲二 寺村 泰 西野 肇 池元 有一 伊藤 正直 植田 浩史 柳 沢遊 沼尻 晃伸 山口 由等 渡辺 純子
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

本共同研究では、制度設計と市場経済の関係性の観点から、20世紀の日本経済を概観し、高度成長期の特徴を捉えた。このため、世界経済およびアジア経済の枠組み、日本の産業構造、産業組織、経済政策、企業間関係、労働市場、消費動向、消費者意識の変化について分析した。その結果、戦後世界の安定化と日本と対アジア関係の再構築、産業政策と産業調整、企業間取引、消費構造の高度化など1950年代から60年代に現れた制度設計と市場経済の安定的で特徴的な様相を明らかにした。
著者
佐藤 毅 佐藤 卓巳 川浦 康至 市川 孝一 津金沢 聡広
出版者
一橋大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1991

本研究は情報化が大衆文化のありかたにどのような変容をもたらしつつあるかを明らかにしようとしたものである。この研究の初年度にあたる本年度は、先行研究の収集とその分析を試みつつ、研究の粋組づくりと、若干の個別研究にふみこんだ。研究に大別して二つに分れて行なわれた。その第1は、関東グル-プによって行われた「ヴィデオゲ-ム」を事例にとった研究である。ここではまず研究の粋組づくりが行われ、“人ーメディア相互行為"の位置づけを試みた。すなわち、メディア内世界での人々のメディア依存の深化と高度化が、同時に、そこでの経験の自在感や自律性を高めることを指摘した。次に先行研究を国内と国外に分けてレビュ-し、また新聞と雑誌の記事の分析を通じて、ヴィデオゲ-ムをとりまく、論調の分析を行った。そこでは新しいソフトの開発がきっかけで論調の量と内容に変化が生まれていることがわかった。さらに、来年度の継続研究として、事例調査とアンケ-ト調査に着手している。第2は、関西グル-プによる、「カラオケ」を事例とする研究である。ここではまず家庭における情報・メディア機器の利用実態調査をふまえて、カラオケ歌唱行動やカラオケ文化の変容と類型化の試み、そのメディア社会史の分析などを行った。ここでは、カラオケ文化が高度情報化時代の産業的=技術的基盤の上に成立した現象であること、テ-プ・カラオケからLDカラオケへの移行のなかで、ナイト文化、ボックス文化、ワゴン文化、ホ-ム文化と四つの類型に分けられるに至っていること、そしてそれぞれに人々の仮想の「生きがい」が発散されていることが見出された。なお、本研究の詳細は別冊「情報化と大衆文化ー実績報告書」を参照されたい。
著者
岩崎 稔 八尾師 誠 大川 正彦 今井 昭夫 工藤 光一 金井 光太朗 小川 英文 米谷 匡史 篠原 琢 藤田 進 岩田 重則
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

国民国家内とそれを越える広域的空間として、南北アメリカ、アイルランド、ドイツ(旧東ドイツを含む)、オーストリア、フランス、イタリア、ベトナム、北朝鮮、韓国、中国、沖縄、日本を選択し、それらの「想起の文化」つまり過去の想起のあり方が、グローバル化・新自由主義の影響によって、大きく変容を遂げていることを、理論・方法論の構築ならびに事例解釈・思想史的分析を通じて明らかにした。それらの成果は世界各地の国際シンポジウム等で発表され、論文・著作として公刊された。
著者
藏田 伸雄 新田 孝彦 杉山 滋郎 松王 政浩 石原 孝二 伊勢田 哲治 黒田 光太郎 調 麻佐志 金光 秀和
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

リスク管理については熟議民主主義的な社会的意思決定の枠組みが必要である。またリスク-費用便益分析の「科学的合理性」とは別の「社会的合理性」があり、参加型の意思決定がそれを確保する手段となる。またリスク評価や社会的なリスクの軽減のために専門家(特に技術職)の果たす役割は大きいが、非専門家にも意思決定への「参加義務」があると考えられる。
著者
金澤 章
出版者
北海道大学
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2003

本研究の研究代表者は、これまでの研究過程において、CaMV 35Sプロモーターの制御下で転写を行うトランスジーンに関して、DNAメチル化を伴うエピジェネティックな変化によって転写の不活性化が起きる現象を見出している。プロモーター配列のメチル化と転写不活性化の関連を詳細に解析する目的から、新規なウイルスベクターを用いて植物ゲノム中に存在する配列をトランスにメチル化し、転写段階でのジーンサイレンシング(TGS)を誘導する系の開発に成功した。この系では、CaMV 35Sプロモーター配列を組み込んだベクターを構成成分としてもつウイルスを、同じくCaMV 35Sプロモーター配列によって転写が制御されるGFP遺伝子をレポーターとしてゲノム中にもつNicotiana benthamiana植物体に接種することを行っている。このようなTGSと転写後のジーンサイレンシング(PTGS)による遺伝子の不活性化の効率の比較を行うために、同じ形質転換植物に対して、GFP遺伝子のコード領域を持つウイルスの接種を行った。その結果、接種後6日後には、TGS誘導ベクターとPTGS誘導ベクターの両者によりmRNA量の減少が誘導された。その後のmRNA蓄積量の減少はPTGS誘導ベクターを用いた場合により顕著であった。また、ウイルス感染の後代にはTGSは遺伝したが、PTGSは遺伝しなかった。したがって、ウイルス接種当代での強いサイレンシングを目的とする場合にはPTGSを誘導するベクターを、次世代への伝達を目的とする場合にはTGSを誘導するベクターをそれぞれ利用することが望ましいという結論を得た。この他、TGSを利用して有用な植物遺伝資源を創成するための標的配列を明らかにする目的から、ダイズの種子貯蔵タンパク質β-コングリシニンのαサブユニット遺伝子の上流域に関してレポーター遺伝子を用いた発現解析を行い、種子における転写制御に関与する配列を同定した。
著者
平川 慶子 小池 薫 大野 曜吉 崔 范来 金涌 佳雅 佐藤 格夫 大野 曜吉 崔 范来 金涌 佳雅 佐藤 格夫 増野 智彦 栗林 秀人
出版者
日本医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

MRI装置を用いた死後画像診断におけるスペクトルデータの活用に関する基盤研究を行なった。ラット死体の骨格筋および脳組織の死後早期の代謝物質の変化について、^1H NMRスペクトルデータをパターン認識した結果、死後経過時間の推定や死因の検索に有用な解析結果を得た。また、死体のMRI画像測定データを用いて、組織内の温度分布の時間変化を可視化することができた。
著者
金岡 恒治
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、様々なスポーツ選手の腰痛発症率や腰椎椎間板変性率を調査し、腰部障害発生リスクの高い競技に対して動作解析や筋電図解析を行い、各競技での腰部障害発生要因を検討した。さらに、近年腰痛の運動療法として注目されている腰部安定化トレーニングや骨盤傾斜運動時の体幹深部筋(ローカル筋)活動をワイヤ電極により測定し、腰部障害発生を予防するために有効な運動療法を検証した。