著者
堀内 元 豊嶋 陵司 鈴木 雄貴 桜井 伸二
出版者
一般社団法人 日本体育・スポーツ・健康学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.841-854, 2019-12-16 (Released:2019-12-20)
参考文献数
24

The purpose of this study was to clarify the kinematics of the jump floater serve in volleyball to provide basic data for research. The jump floater serve motions of 9 female volleyball players (body height: 174.4±6.2 cm, body weight: 67.7±6.1 kg, age: 23.6±4.6 yr, career: 14.4±5.1 yr) were recorded using a motion capture system with 10 cameras (500 Hz). The three-dimensional coordinates of retro-reflective markers on the volleyball were also collected using a motion capture system. The primary variables examined were the hand velocity of the swing arm at impact, the velocity and angular velocity of the volleyball after impact, the joint angles of the swing arm and torso, and the segment angle of the lower torso during the jump floater serve. The main results were as follows. 1. The speed of the volleyball was about 14 m/s, and the spin of the volleyball was about 1 rps. 2. No significant correlation was found between the number of volleyball rotations around each axis and the impact parameters of the swing hand. 3. The maximal right rotation angle of the torso joint in the jump floater serve was smaller than that of the spike motion. 4. The abduction angle of the shoulder joint at ball impact in the jump floater serve was similar to that of a spike motion. 5. From the end of take back to the middle of the serve motion, the standard deviation in the abduction angle of the shoulder joint was notably large. 6. The maximal external rotation of the shoulder joint was smaller in comparison with a baseball pitch or a tennis serve. 7. The extension angle of the elbow joint at impact was smaller in comparison with the volleyball spike motion.
著者
塩塚 かおり 宇都宮 昭裕 鈴木 晋介 上之原 広司 西野 晶子 近江 三喜男 桜井 芳明
出版者
Japanese Association for Acute Medicine
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.16, no.6, pp.261-266, 2005-06-15 (Released:2009-03-27)
参考文献数
9

症例は41歳,男性。既往歴特記なし。自殺企図にて縫い針を後頸部に1針と前胸部に2針刺した。その後,乗用車を運転し側溝に転落した状態で発見された。他院にて気胸に対し胸腔ドレーンを挿入後,当院へ救急搬送された。来院時,強い胸部痛を訴えるも呼吸循環動態は落ち着いていた。各針の刺入点は皮膚上に観察されたが,いずれも皮下に埋没していた。神経学的所見としては,意識清明,四肢麻痺なく,明らかな感覚障害もなかった。頭部単純X線像では,後頸部皮下にその先端が大孔内まで達する約3cmの縫い針を認めた。胸部単純X線像では,左胸部に2本の縫い針を認めた。頭頸部CTでは,針の先端は延髄背側に達していた。胸部CTでは,1本の針が心臓壁に埋没しており,もう1本の針は胸壁にあるのが確認された。脳血管造影では,血管系への針による外傷はなかった。搬入当日に全身麻酔下に針の摘出術を行った。腹臥位にて針の刺入部を中心として開創した。X線透視を使用し皮下に埋没した針を捕らえた。針を全体に渡り露出した後,直視下に抜去した。針先端は延髄背側下部にまで達していた。次に,右側臥位にて心臓壁内に埋没した針と胸壁内の針を直視下に摘出した。術後,感覚異常等の神経症状はなかった。術後5日目に全身状態良好で,精神障害との診断で精神科入院となった。
著者
谷口 忠大 山川 宏 長井 隆行 銅谷 賢治 坂上 雅道 鈴木 雅大 中村 友昭 谷口 彰
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第36回 (2022)
巻号頁・発行日
pp.2M6OS19d04, 2022 (Released:2022-07-11)

本発表では著者らが提案し推進する全脳確率的生成モデル(WB-PGM: Whole-Brain Probabilistic Generative Model)のアプローチとその展望について概説する。世界モデルはセンサ・モータ情報を行動主体の主観的な視点からコーディングする予測モデルである。マルチモーダルな情報を統合し、複雑な身体を統御し、環境に適応できる人間の知能、および発達的なロボットの構成をその延長線上で捉えようとすると、その認知アーキテクチャとしての構造を検討する必要が現れる。WB-PGMは、人間の全能の構造に学ぶとともに、予測学習を基礎に据えた確率的生成モデルにより認知アーキテクチャを構築しようというアプローチである。本発表ではその基本的な考え方と展望に関しての報告する。
著者
鈴木 秀幸
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.309-313, 2013-05-01 (Released:2013-09-06)
参考文献数
6

本論文では,交通信号の数理モデルとカオスボルツマンマシンを紹介する.また,これらのモデルを含むハイブリッドシステムのクラスとして,ビリヤードスピン系を提案する.ビリヤードスピン系は,複雑で大規模な工学システムに対する統計物理の観点からの理解の手掛かりとして期待できるほか,機械学習,アナログ計算等の分野への応用が期待できる.
著者
野田 誠 鈴木 文男 藤波 竜也 山本 康人 吉川 俊治 田代 宏徳 薄井 宙男 市川 健一郎 瀬崎 和典 磯部 光章
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.40, no.Supplement4, pp.12-19, 2008-11-30 (Released:2013-05-24)
参考文献数
8

三尖弁輪自由壁のatrio-fascicular型Mahaim(M)線維は,左脚ブロック型wide QRS頻拍の原因となりうるが,発生学的には“遺残副房室結節”がその本体と考えられる.M線維伝導を,房室結節・His束伝導(A-H-V伝導)のごとくA-M-V伝導として考えた場合,M伝導ブロックはAM blockとMV blockに分類しうる.持続性MV blockのためにMahaim頻拍の出現を認めないと推察された“innocent bystander Mahaim”の1例を報告する.【症例】68歳,女性.電気生理検査よりslow-fast型AVNRTが診断された.いかなる電気刺激にても心室早期興奮波形は出現しなかったが,三尖弁輪においた20極カテーテルよりM電位と推察されるスパイク電位を記録しえた.AM伝導は減衰伝導を示し,ATPによりAM blockが誘発された(房室結節類似組織の診断).心房期外刺激法において,AH blockが出現しH波・V波がともに消失したがAM伝導は保たれ,MV blockが明らかとなった.検査中,左脚ブロック型QRS波形が全く出現しないことより持続性のMV blockと考えられた.【結語】電気生理学的・発生学的観点より『MVblockを合併するMahaim線維(遺残副房室結節)』が考えられた.持続性MV blockのためにMahaim型QRS波形・Mahaim頻拍が出現しないものと推察された.
著者
鈴木 和正
巻号頁・発行日
2017

教員採用試験における教育史関係の問題は,教育哲学・思想関係の問題と同様に,思想家の名前や著作,法令名などの細かい知識を暗記して問うものが目立つ。採用試験にまったく関知しない教職専門科目を維持することは,多くの大学(特に教員養成を重要視する大学)において容易なことではない。今,教育史は,実践的指導力を育成する「大学における教員養成」原則の下で,いかに教育されるべきか問われている。本稿では,筆者が教育史講義で使用している教材を紹介し,講義内容の一端を知ってもらえるようにした。筆者の研究領域である大正新教育運動は,1910年代から30年代前半にかけて展開された,主として初等教育における児童中心主義的な思想と実践である。従来の画一的・形式的な一斉教授法に対して,児童の個々の特性や主体性,活動性に配慮した教授・学習方法を導入した点に特徴がある。本稿においては,大正新教育運動の拠点となった新学校の教育実践を明らかにするとともに,綴方教育や芸術教育運動についても考察している。
著者
今村 幸太郎 大竹 豊 鈴木 宏正
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2011年度精密工学会秋季大会
巻号頁・発行日
pp.289-290, 2011 (Released:2012-03-05)

単眼写真を用いた低解像度スキャンメッシュの精細化方法を提案する.本研究では単眼の写真から物体表面の反射特性を見積もる.その後Lambertの拡散反射光のモデルを基本とした光の反射の式から,見積もった反射特性,低解像度スキャンメッシュの法線,写真の輝度値を手掛かりとして,局所的な光源ベクトルと法線ベクトルを推定する.推定された法線ベクトルを用いて形状変更をする.これにより物体表面の細かな凹凸が復元できる.
著者
中原 晋 足立 加那 鈴木 修 山本 佳史 竹中 幸則 安井 俊道 花本 敦 福角 隆仁 道場 隆博 瀬尾 雄二 礒橋 文明 吉岡 靖生 小川 和彦 猪原 秀典
出版者
日本頭頸部癌学会
雑誌
頭頸部癌 (ISSN:13495747)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.452-457, 2015-12-25 (Released:2016-01-16)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

ルビエールリンパ節 (RLN) とは外側咽頭後リンパ節のことであり,頭頸部癌からしばしば転移をきたす。今回,RLN転移を認めた頭頸部扁平上皮癌のうち2003年から2012年の間に治療した19例について検討を行った。後発転移病変の治療として当科ではサイバーナイフ (CK) を利用することが多いため,特にその効果に着目した。CKを施行していたのは7例であり施行後の短期奏効率は100%であったが,長期においては再発や出血をきたす症例もありRLN制御率や生存率に関してはCKの効果が高いとはいえなかった。一方,RLN制御に影響を与える因子の検討では「年齢」が有意差を認め,高齢になるほど制御良好であるという結果であった。RLN転移病変に対しては全例放射線中心の治療を施行していたが,全体の2年全生存率が55%と過去の報告と同程度であり,放射線治療でも手術と同等の治療効果が期待できると思われた。
著者
鐘本 英輝 数井 裕光 鈴木 由希子 佐藤 俊介 吉山 顕次 田中 稔久
出版者
一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
雑誌
高次脳機能研究 (旧 失語症研究) (ISSN:13484818)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.15-22, 2017-03-31 (Released:2018-04-01)
参考文献数
26
被引用文献数
2 1

漢字の純粋失書を伴う皮質基底核症候群 (CBS) を呈したアルツハイマー病 (AD) 症例を経験したので, 本例の漢字の純粋失書の発現機序について検討を行った。症例は右利き男性で, 58 歳頃から軽度の物忘れを自覚。64 歳の当科初診時には日常生活に支障はなく, 口頭言語や読字に障害は認めなかったが字形想起障害による漢字の失書が目立ち, 右優位の軽度のパーキンソニズム, 右上肢の肢節運動失行を認めた。頭部 MRI では両側性の前頭葉と頭頂葉の軽度萎縮を認め, IMP-SPECT では左側頭葉後下部を中心に左半球の血流低下を認めた。臨床的に CBS が疑われたが, 髄液バイオマーカーから AD が示唆された。本症例の失書はAD で報告されている特徴に合致する一方, 皮質基底核変性症における失行性などの運動性要因を含むものが多いという失書の報告とは異なっていた。CBS の背景病理は多彩であることが知られているが, CBS における失書の様式はその背景病理を推定する一助となるかもしれない。
著者
大原 賢了 鈴木 マリ子 新潟 尚子 白井 千香 井戸口 泰子 川平 茉智子
出版者
公益社団法人 日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
pp.2020-039-B, (Released:2020-12-19)

目的:病気を理由とした退職(転職)は,病気の種類や障害の程度,職場の支援など,様々な要因の影響を受ける.指定難病を理由とした退職(転職)防止のため,介入すべき要因を明らかにする.対象と方法:2019年度(7~12月)に枚方市保健所に医療費助成の更新申請を行った全指定難病患者3,210人にアンケート調査を行い,この内,発病時に正社員,契約社員・派遣社員,パート・アルバイトであった20~59歳の539人を分析対象とした.指定難病を理由とした退職(転職)をイベントの発生,調査時に指定難病の理由で退職(転職)していない者を打ち切り例として,発病後就労期間別の退職(転職)者の割合の推移をKaplan-Meier法により求めた.また,対象者の性,発病時年齢,疾患群,日常生活動作(ADL),発病時雇用形態,発病時の会社で経験した支援内容(勤務時間の短縮,時間単位の休暇の取得など),発病時の会社で病気治療に関する解決できない困りごとといった要因と指定難病を理由とした退職との関係について,Coxの比例ハザードモデルを用いて検討を行った.結果:指定難病を理由とした退職(転職)者の割合は19.4%であった.指定難病を理由とした退職(転職)に有意につながりやすい独立した要因は,発病時年齢50歳代(30歳代基準,HR=2.55,95%CI(1.21–5.37)),外出介助必要以上(一人で外出可能基準,2.31(1.13–4.71)),契約社員・派遣社員(正社員基準,2.66(1.20–5.89)),解決できない困りごとあり(困りごとなし基準,4.15(2.43–7.09))であった.経験した会社の支援には,有意に退職(転職)防止につながる支援はなかった.結論:指定難病を理由とした退職(転職)は,発病時年齢,障害の程度,雇用形態,会社での治療上の困難の存在と有意に関連していた.会社による患者支援と退職(転職)との関連は明確では無かったが,会社での治療上の困難を減らすため,支援を拡大する必要がある.仕事と治療の両立支援は,事業者の義務ではない取組であり,支援拡大のためは事業者が取り組みやすい制度の構築が望まれる.
著者
鈴木 勇己 二村 和視 小泉 鏡子
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.166-170, 2021-04-15 (Released:2021-04-26)
参考文献数
12

To elucidate the effect of processing methods on the iron content of hijiki produced from the west coast of the Izu Peninsula, we analyzed the iron content and tested its correlation with the boiling time in an iron pot or the boiling and holding times in the iron pot. The iron content of the dry material of hijiki averaged 112.0±50.2 mg/100 g dry matter, and the iron content of the products processed in the iron pot was higher than that of the dry material, averaging 112.0±50.2 mg/100 g. There was no correlation between the iron content of the products and the boiling time, whereas a positive correlation was found between the boiling and holding times in the iron pot. Based on our findings, hijiki products from the west coast of the Izu Peninsula that were processed in an iron pot had a higher iron content than other sources of hijiki, and it was due not only to the length of the boiling time in the iron pot, but also the length of the holding time.
著者
鈴木 修
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.66-81, 2012-06-20 (Released:2022-08-27)
参考文献数
24

「探索」と「活用」のバランスを考察するために,携帯電話端末のプラットフォーム・モデルと派生モデルの開発を題材に分析を実施した.プラットフォーム・モデル,派生モデルの双方で競合組織を上回る開発効率が実現されている組織が存在し,これらの組織ではプラットフォームに付随するリスクが適確に管理されていることが示された.「探索」と「活用」のバランスの観点から,プラットフォーム戦略に関する示唆が得られた.
著者
山村 喜之 梅本 一史 鈴木 友啓 加藤 航平 武藤 潤 中西 喜嗣 吉岡 達也 村川 力彦 大竹 節之 大野 耕一
出版者
日本外科系連合学会
雑誌
日本外科系連合学会誌 (ISSN:03857883)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.933-937, 2015 (Released:2016-10-31)
参考文献数
15
被引用文献数
2 2

再発直腸癌に対するmFOLFOX6療法により,高アンモニア血症を経験したので報告する.症例は73歳,男性.直腸癌に対してハルトマン手術を施行した.術後補助化学療法としてUFT/UZELを6カ月間内服した.術後9カ月に腹膜播種を認めたため,バイパス手術施行後にmFOLFOX6療法を施行した.治療開始2日目に意識障害を認め,MRIを施行したが,異常所見は認めなかった.血液検査では高アンモニア血症を認めた.5-FUに起因する高アンモニア血症による意識障害と診断し分岐鎖アミノ酸投与と持続的血液透析を施行した.翌日には意識障害および血中アンモニア値は改善した.mFOLFOX6やFOLFIRI療法など高容量の5-FUを投与した際に,意識障害を認めた場合は,高アンモニア血症に留意すべきである.
著者
鈴木 遼 長 幾朗
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.493-494, 2018-03-13

Enrect(エンレクト)は、年齢、母国語、身体能力等にかかわらず、あらゆる人々が情報技術を日常生活で主体的に活用することを支援する新しいビジュアルプログラミング言語である。本稿では、ブロックとノード・リンクを融合した斬新なユーザインタフェースと、強力な C++ バックエンド・フレームワークにより実現する Enrect の機能性について、既存のビジュアルプログラミング言語との比較を交えて解説する。
著者
鈴木 則夫 翁 朋子
出版者
一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
雑誌
高次脳機能研究 (旧 失語症研究) (ISSN:13484818)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.356-363, 2019-09-30 (Released:2020-10-01)
参考文献数
22

認知症の構成障害評価に多用される立方体模写課題 (CCT) と重なった五角形模写課題 (PCT) は, 時にその成否が二重に乖離する。成否が一致しなかった症例の偏りに疾患ごとに何らかの傾向がみられるか否かを検討した。対象 672 例中, CCT, PCT ともにできた者は 404 例 (60.1% ) , ともにできなかった者は 103 例 (15.3% ) , CCT ができ PCT ができなかった者は 50 例 (7.4% ) , PCT ができ CCT ができなかった者は 115 例 (17.1% ) だった。2 つの課題が乖離する例において, 脳血管性認知症 (VaD) と前頭側頭葉変性症 (FTLD) では PCT ができ CCT ができない者が有意に多かったが, アルツハイマー病 (AD) とレビー小体病 (DLB) では有意な偏りを示さなかった。CCT は注意や遂行機能の影響を受け, 前頭葉の機能低下によってもできなくなることが考えられた。PCT は CCT と比べて前頭葉機能低下の影響をあまり受けずに頭頂葉機能低下としての構成障害を検出し, AD や DLB を他疾患から鑑別するのに役立つ可能性があるが, 強い天井効果が認められ, 採点法など解釈の工夫が必要と考えられた。