著者
宮内 進吾 馬場口 登 北橋 忠宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.569, pp.63-70, 2002-01-11
参考文献数
15
被引用文献数
2

映像メディアを効率よく扱うには, 映像の意味内容に基づいてインデクスを付与しておく必要がある.本稿では, 放送型のスポーツ映像を対象に, インデクシングの対象として特に重要であると考えられる意味的なイベントの検出法を提案する.本手法では, まずクローズドキャプションと呼ばれる言語ストリームにおける語の出現情報を特徴として, イベントの候補区間を検出する.次に, これらの区間を音特徴に基づいて再評価し, 誤検出と思われるものを棄却する.最後に, 得られたイベント区間を画像情報を利用してショットに分割し, 音特徴からイベントショットを同定する.本手法を実際のアメリカンフットボール中継の映像に適用した結果, 再現率77%, 適合率84%でイベント区間を効率良く検出し, また良好な精度でショットに対するインデクシングが行えた.
著者
田崎 和江 野村 正純 森井 一誠 佐藤 和也 馬場 奈緒子 中西 孝 横山 明彦 CHAERUN Siti Khodijah
出版者
地学団体研究会
雑誌
地球科學 (ISSN:03666611)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.325-330, 2008-09-25

The magnitude-6.8 Chuetsu-Oki Earthquake struck at 10:13 a.m. 16^<th> July 2007, off the northwestern coast of Japan in Niigata Prefecture, Japan. The hypocenter was Chuetsu-Oki region 37.33N, 138.36E (17km in depth). The quake started under the ocean about 9km North of Kashiwazaki Kariwa nuclear plant, killing 11 peoples, and flattening several hundreds of buildings. In this study, Radon has measured in air and ground fissures using portable natural gamma ray system on July 16-17, and 20-21^<th>, 2007. The quite high gamma ray of 300-340 cpm was detected on July 21^<th> at Ohminato, Kariwa village which is the nearest of the fault fissure zone. The abnormal increase (200-300cpm) was detected at large deep subsidence and new crack on the paved road. For comparison, normal air radon without earthquake was counted as low as 60-80cpm. The car-borne and hand-borne measurement system was assembled for easily and rapidly detecting full features of the fissures buried in the ground.
著者
中嶋 貴子 馬場 英朗 中嶋 貴子
出版者
非営利法人研究学会
雑誌
非営利法人研究学会誌
巻号頁・発行日
vol.14, pp.69-79, 2012

(C)非営利法人研究学会:このデータは、非営利法人研究学会の許諾を得て作成しております。市民の公共サービスに対するニーズが多様化し、社会的課題の解決に取り組むNPO法人が活躍している。しかし、多くのNPO法人では活動資金が不足しており、公共サービスの担い手として財源の成長性と安定性を確保することが大きな課題となっている。本研究では、愛知県所轄NPO法人137団体について、2003年度から2007年度まで5年間の財務パネル・データを作成し、財務的な成長性と安定性に関する4つの仮説に基づいた実証分析を行った。その結果、活動財源の成長に事業収入が寄与する一方、寄付や会費を得ることによって団体の評価を高め、新たな財源開拓に結びつける「寄付の外部効果」は実証されなかった。しかし、収入の安定には会費や補助金などの財源多様化が一定の効果を有することが明らかとなった。NPO法人の持続的な財政基盤を確立するために、「寄付の外部効果」を活用した資金の好循環を作り出し、多様な財源にアクセスできる環境を整えていくことが重要となる。
著者
馬場 治 除本 理史 川辺 みどり
出版者
東京水産大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

アサリの全国生産量は1980年代半ばまでは12〜14万トン程度で比較的安定して推移してきたが、それ以降一貫して減少を続け、近年では5万トンを下回る水準にまで低下している。その中にあって、かつて熊本県に次ぐ全国2位の産地であった千葉県は、東京湾の臨海部開発の影響等を受けて全国の産地の中でもいち早く生産を低下させてきた。しかし、1980年代前半に生産低下に歯止めがかかり、それ以降は1万トン前後で比較的安定し、近年では愛知県に次ぐ全国2位の生産を維持している。千葉県における生産維持の背景として、木更津沖合に比較的条件のよい干潟が残されていたことと、そこを利用した養貝事業(特定区域に稚貝を放流し、成長してから採捕する養殖事業)が、地元漁協によって積極的に実施されていることがあげられる。千葉県の東京湾沿岸部では古くからノリ養殖とアサリ漁業が地域経済を支える重要な産業であったが、沿海部埋立が進行した今日においても木更津周辺においては依然としてこれらの漁業が重要な位置を占めている。そこで、残された干潟の効率的利用と地域産業振興という観点から、漁協だけでなく地元自治体も種苗放流に対して財政支援策を講じてきた。また、木更津周辺では、干潟を利用た潮干狩り事業が各地区漁協の手で行われており、都市部に位置することから多くの都市住民の関心を集め、木更津漁協だけでも年間約8万人にのぼる潮干狩り入場者がある。潮干狩り事業は都市住民に貴重な自然環境の中でのレクリエーション機会を提供するとともに、漁協経営の維持にとっても重要な位置を占めている。このように、干潟の存在は、漁業者および漁協の経営維持という機能だけにとどまらず、都市住民に対するアメニティーの提供、そしてレジャー客の来訪にともなう地域経済への波及効果等、この地域にとっては極めて重要な意義を持っていることが分かった。今後は、干潟の持つこのような重要な意義に注目して、臨海部開発と干潟の保護のあり方を注意深く検討する必要があろう。
著者
玉井 健三 中川 清昌 藤元 栄輔 中新 敏彦 室木 俊美 押尾 武 松原 完也 加藤 隆三 馬場 利人 岩井 正博 織田 武吉 岡部 孝一 野尻 孝司 北 登代志
出版者
Japanese Stomatological Society
雑誌
日本口腔科学会雑誌 (ISSN:00290297)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.109-118, 1988

最近, 抗生剤の開発はめまぐるしく展開され, 中でもセフェム系抗生剤は数年前から著しい開発が進んでいる。各科臨床でも, 起因菌に感受性の高いセフェム系抗生剤の使用頻度は高い。<BR>今回われわれは, 新たに開発されたエステル型経口セフェム剤T-2588について, 口腔外科手術 (抜歯術を含めて) を施行する患者10名に本剤を投与し, 血清中濃度と歯肉・顎骨への移行濃度を測定した。また, 口腔内感染症20例に本剤を投与し, その臨床効果を検討するとともに, 本剤の有用性・安全性についても検討した。
著者
藤元 栄輔 野尻 孝司 北 登代志 馬場 利人 岩井 正博 織田 武吉 岡部 孝一 松原 完也 加藤 隆三 仲井 雄一 室木 俊美 中新 敏彦 中川 清昌 山本 悦秀
出版者
Japanese Stomatological Society
雑誌
日本口腔科学会雑誌 (ISSN:00290297)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.1-6, 1990

Hospitalized cases of surgical procedure for oral lesions in diabetic patients during 4 years (1984-1987) were investigated in this paper. Thirty-four subject cases were older than 40, and the ratio of male to female was 2 to 1. Twenty-one patients were referred from medical doctors, 9 patients from dentists, and 4 patients visited directly. The distribution of oral diseases in diabetic patients was as follows: 14 cases, inflammatory disorders, 11 cases tumors, 4 cases cysts, 3 cases injuries, and 2 cases others. Thirty-one patients sufferred from not only diabetes mellitus but also other systemic complications. At preoperative precautions 34 patients were controlled, with the advice of physician, for fasting blood glucose was less than 150 mg/dl and ketone bodies were negative. As to results, 28 patients got well, but in 6 patients some problems i. e. slow healing, infections, were observed. In conclusion, the factors related to healing process were discussed.
著者
馬場 智一
出版者
一橋大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2010

平成24年度は交付申請書に記載した研究実施計画のうち(1-3)~(1-5)および(2-1)~(2-3)を遂行した。これによりレヴィナスによる西洋哲学批判には以下の二つの重なり合う焦点があることが明確になった(1)パルメニデス、プラトンから始まる「融即」の哲学の歴史。(2)特にその中でも近代哲学の前提する主体概念の「照明」構造。上記の二つの焦点は、レヴィナスが翻訳したフッサールの『デカルト的省察』とレヴィナスが聴講したハイデガー講義『哲学入門』における相互共存在をめぐる対立にその出発点がある。融即概念はハイデガーがこの講義で「前学的」な現存在の相互共存在を特徴づける際に訴える「マナ表象」に近いものである。レヴィナスは、社会性の存在論的基礎をこうした相互的な合一に置くことに対して強く反対し、またフッサールのように照明の構造を備えた「閉じた」モナドから出発することも拒否した。この批判はしかし外在的批判ではなく、そもそも融即状態とは何かについての現象学的な分析に支えられている。この分析がいわゆる「イリヤ」の概念であり、ハイデガーやフィンクの「像」論への批判もこうした背景から初めて理解される。レヴィナス自身の立場は、同僚のジャコブ・ゴルダンの影響下、マイモニデス以来の無限判断の論理に基づいている。レヴィナスは西洋哲学を〈同〉の哲学の歴史として大胆に批判していることはよく知られているが、それが前提とする「融即」概念がどのようなものなのか、正確な吟味はなされてこなかった。また非常によく知られた「イリヤ」概念がそうした批判的哲学史観とどのような関係にあるのかも余り論じられなかった。さらにはその出発点にあるフライブルク留学期の意義が、その後の思想展開に照らし合わせて推し量られることも稀であった。平成24年度の研究成果はこうした現状に対して大きな貢献ができたといえる。
著者
豊田 裕 中潟 直己 馬場 忠 佐藤 英明 斉藤 泉 岩倉 洋一郎
出版者
東京大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1993

1)卵成熟と受精の制御A)卵胞液から卵丘膨化を促進させる熱に安定な物質を分離した。また本物質は精子核の膨化に対しても促進的に作用することを明らかにした。B)c-mos遺伝子欠損マウスの卵成熟と受精について解析するとともに、c-mos遺伝子欠損により単為発生が誘起されることを明らかにした。また、遺伝子ターゲット法によりアクロシン遺伝子欠損マウスを作製した。このようなマウスから得た精子は透明帯を通過し卵子に侵入するものの、受精成立に要する時間が長くなることを明らかにした。C)膨化卵丘に含まれる液状成分に受精促進作用のあること明らかにした。2)初期卵割の制御A)プロジェステロンにより単為発生の誘起されることを明らかにした。また、XX型胚とXY型胚を凝集したキメラ胚は雄になるが、組織学的に解析しキメラ胚における性腺の分化過程を明らかにした。B)エンドセリン遺伝子欠損マウスを作製しホモ化したものでは頭蓋顔面に奇形を誘発することを明らかにした。C)ラット初期胚の内部細胞塊に由来する多分化能細胞株を樹立した。3)初期胚保存の制御A)マウス初期胚の凍結保存条件、特に凍結に用いる溶液や平衡時間について解析し、胚保存の最適条件を決定した。また、超急速凍結法によりラットの受精卵の凍結保存に成功した。
著者
坂東 宏和 佐藤仁美輩 大即洋子 馬場 康宏 澤田 伸一 小野 和
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.74, pp.41-48, 2006-07-08
被引用文献数
3 1

本稿では,パーソナルコンピュータを活用することにより,幼稚園の先生方の負担軽減,および 遊びの拡張を図ることを目的とした 幼稚園における活動的な遊びを支援するツールの設計と試作について述べる.具体的に,本稿では 従来から保育に取り入れられている遊びの一つである,様々な形で提供されるヒントを基に宝物を探し出す「宝探しゲーム」を支援するツールについて述べる.試作した支援ツールを幼稚園で試用した結果 園児の意欲的な行動や発言が多く見られるとともに,先生方からも好意的な意見を得ることができ,本ツールの有用性が示唆されたと考える.同時に,園児へのヒントの与え方,宝物を隠す場所など,先生方が事前に行う設定に関して,今後検討すべき課題が明らかになった.This paper describes about the design and trial production of a tool for active playtime in preschools, which by applying a personal computer will achieve pressure reduction of preschool teachers and will aim to expand the sphere of playing activity. Tb be specific, this paper describes about the educational supporting tools of the game "treasure hunt", which provides various hints about finding the treasure, often played by the traditional nursery system. The tool produced as an experiment was tried out at a preschool. As a result, there were many motivated, initiative actions and statements from the preschoolers observed. Also we received favorable remarks from the teachers as well. This suggests the usefulness of this tool. At the same time, it was found out problems to be solved when setting beforehand by teachers, for example how to give preschoolers hints and where to hide the treasure.
著者
馬場 優 藤井 正人 加藤 靖正
出版者
奥羽大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

頭頸部扁平上皮癌患者に対する治療の進歩にもかかわらず、その生存率は有意に改善されていない。それゆえ、今回、私はアフリカの食物Mundulea sericea由来の天然物デグエリンの抗腫瘍効果を調査した。デグエリンは舌癌由来細胞株においてEGFで活性化されたAKTを阻害することに伴いアポトーシスを誘導することを示した。また、デグエリンは舌癌由来細胞株においてIGF1R-AKT pathwayを抑制することによりアポトーシスを誘導することを示した。IGF1R-AKT pathwayがEGFR阻害剤耐性機構の一つであると推察されているため、デグエリンがEGFR阻害剤耐性を克服する可能性が示唆された。
著者
馬場 新悟 菅 幹生 大城 理 湊 小太郎 松田 哲也 小森 優 高橋 隆 徳富 義宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.350, pp.23-27, 2000-10-06
被引用文献数
4 1

近年, ロボット手術支援など医療分野で力覚提示技術が注目されている.しかし, そのヒューマンインターフェースに関する性質は必ずしも十分には検討されていない.この研究では, 力覚フィーフォバックディスプレイ装置でペン型ジンバルのインターフェースを利用する場合を対象に, 人間の力覚特性, すなわち, 振動刺激閾値周波数特性とその弁別閾の特性を心理物理的実験によって明らかにした.これらの結果は, 力覚デバイスを用いてVRシステムを設計する際の基礎的データとして利用できる.
著者
馬場 安希 菅原 健介
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.267-274, 2000-09-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
34
被引用文献数
13 8

本論文では現代女性の痩身化の実態に注目し, 痩身願望を「自己の体重を減少させたり, 体型をスリム化しようとする欲求であり, 絶食, 薬物, エステなど様々なダイエット行動を動機づける心理的要因」と定義した。痩身は「幸福獲得の手段」として位置づけられているとする立場から, 痩身願望の強さを測定する尺度を構成するとともに, 痩身願望が体型への損得意識を媒介に規定されるモデルを検討した。青年期女子に質問紙による調査を行い, 痩身願望尺度の一次元構造を確かめ, ダイエット行動や摂食行動との関連について検討し, 尺度の信頼性, 妥当性が確認された。また, 体型への損得意識に影響を及ぼすと考えられる個人特性と, 痩身願望との関連性を検討した結果, 「賞賛獲得欲求」「女性役割受容」「自尊感情」「ストレス感」などに関連があることが示された。そこで, これらの関連を検討したところ, 痩せれば今より良いことがあるという「痩身のメリット感」が痩身願望に直接影響し, それ以外の変数はこのメリット感を媒介して痩身願望に影響することが明らかになり, 痩身願望は3つのルートによって高められると考えられた。第1は, 肥満から痩身願望に直接至るルートである。第2は, 自己顕示欲求から生じる痩身願望で, 賞賛獲得欲求と女性役割受容が痩身によるメリット感を経由して痩身願望と関連しており, 痩身が顕示性を満足させるための手段となっていることが示唆された。第3は, 自己不全感から発するルートである。自尊感情の低さと空虚感があいまったとき, そうした不全感の原因を体型に帰属し, 今の体型のせいで幸せになれないといった「現体型のデメリット感」を生じ, さらにメリット感を経由して痩身願望に至ることが示された。これらの結果から, 痩身願望が「女性的魅力のアピール」や「自己不全感からの脱却」を日的として高まるのではないかと考えられた。
著者
馬場 史郎
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュ-タ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.503, pp.222-223, 2000-08-28

システム・インテグレータのSEマネジャとして,9人いる部下のSEたちとシステム開発や営業担当者の支援などを手がけています。いつも悩むのは, 慢性的なSE不足です。営業からサポート要請が来たり,プロジェクトを受注するたびに,SEの体制作りでバタバタしています。協力会社を探すのも一苦労です。部下のSEには無理を言ってしまい,不評も買っています。打開策はないでしょうか。
著者
馬場 敦
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

高等生物は管腔様構造の臓器ネットワークを有しており、形成過程での破綻はヒトにおいてもよく見られるが、その原因は遺伝的要因と環境的要因とが交差しており不明な点が多い。申請者はCelsr1欠損マウスが生殖器系管腔様構造の形成不全を呈し、この表現型が糖転移酵素Fringeの欠損マウスの表現型と酷似することを発見した。Celsr1蛋白質は2箇所のEGF-like motifにおいてO-フコシル化かつFringe修飾され、細胞内分布が制御された。以上の結果から「翻訳後の糖鎖修飾がCelsr1蛋白質の局在を制御する」ことが明らかとなり、管腔様構造の形成に特異的な、糖鎖修飾による制御機構が明らかとなった。
著者
北山 長貴 馬場 景子
出版者
山形県立米沢女子短期大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

平成23年度に必修科目化された小学校外国語活動の教材は次年度に『Hi, friends!』となった。本研究は新教材『Hi, friedns! 1, 2 』の語彙と表現の分析を行った。特別支援教育、特に視覚障害児童には音声教材の整備充実が急務である。本研究では平成26年に「小学校外国語活動5年生用、Hi, friends! 準拠音声ペン教材 Hello English 1」、平成28年に「小学校外国語活動6年生用、Hi, friends! 2 準拠音声ペン教材 Hello English 2」を作成した。工学機器と触図教材を活用した補助教材の使用により晴眼者と同等の教育情報が保障される。
著者
馬場 敏幸 苑 志佳 相澤 龍彦 河村 哲二 近藤 章夫 兼村 智也 折橋 伸哉 佐藤 隆広 田中 美和
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

今年度はブラジルサンパウロ、ジョインビレ、カシアスドスルを訪問した。ジョインビレとカシアスドスルはこれまでの調査で判明したブラジルの金型クラスターである。ジョインビレはドイツ系移民による工業都市であり、ブラジル第一の金型集積地である。ブラジル金型工業会もジョインビレに位置する。ジョインビレの金型技術は大手配管メーカーと大手家電メーカーの部品成形およびそれらの成形のための金型作成を核として形成されていった。やがて蓄積された技術をもとにして自動車など他産業向けの金型作成も盛んに行われるようになった。ジョインビレでは金型メーカーおよび中核企業である家電メーカーの金型部門を訪問した。金型はドイツ・マイスター風の金型製作手法がとられ、製作される金型品質はグローバルレベルであった。カシアスドスルはプラスチック射出成形が盛んなイタリア系の移民都市である。金型製作はイタリアカロッチェリア風の金型手法がとられ、製作される金型品質は高かった。今年度の訪問により、これまでの企業のグローバル化および企業の成立・調達・技術系製などの経営学的・工学的知見に加え、ブラジル金型産業クラスターの成立という経済地理的観点からも大きな知見が得られた。特に興味深かった点は、金型クラスターごとに異なる形成経緯である。すなわち、コスモポリタン的な形成がなされたサンパウロABC地域は1950年代以降の自動車産業振興に伴って金型クラスターはコスモポリタン的に形成されたが、ジョインビレ地域はドイツ系移民のもちこんだ工業蓄積と共に形成され、カシアスドスル地域はイタリア系移民のもちこんだ工業蓄積と共に形成された。ブラジルの金型産業の形成・発展に「移民」のキーワードが重要であるとの点が明らかになった。これはアジア地域の地場民族による金型産業・クラスター形成とは異なるタイプの金型産業・クラスター形成であり、大きな発見であった。
著者
遠藤 忠相 八月朔日 猛 馬場 孝幸
出版者
一般社団法人エレクトロニクス実装学会
雑誌
エレクトロニクス実装学術講演大会講演論文集 第18回エレクトロニクス実装学術講演大会
巻号頁・発行日
pp.95-96, 2004 (Released:2004-09-01)

我々は、低熱膨張、高弾性を特長とし、環境保護のためにハロゲン・リンフリーでの難燃性と、鉛フリー半田実装時の高温リフローにも十分な高耐熱性を有する実装基板材料LαZシリーズを開発した。本報告では信頼性データと高信頼性を得るための要素技術について述べる。