著者
杉山平助 著
出版者
万里閣
巻号頁・発行日
1941
著者
梅村 幸生 山口 敏雄
出版者
日本矯正歯科学会
雑誌
日本矯正歯科学会雑誌 (ISSN:0021454X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.303-312, 1997-10
被引用文献数
9 3

骨格性反対咬合(男子22名, 女子13名, 合計35名)症例の後戻りは, どの時期に, どの様な変化を生ずるのかを検討するために初診時, 動的治療終了時, 保定1年後, 保定3年後, 保定5年後の各時期に撮影した側位頭部X線規格写真を用いて評価した.1. 骨格系では, SNP, Mand. planeに変化があり, 下顎骨の前上方への変化による後戻り現象が認められた.歯系ではU1-FH, U1-SN, I.I.A, L1-Mand. plane, Overjetに変化があり, 下顎前歯の唇側傾斜, Overjetの減少の後戻り現象が認められた.2. 咬合平面は保定1年-保定3年の期間で, 口蓋平面-咬合平面において変化が認められた.しかし, SN-咬合平面, 下顎下縁-咬合平面角に対しては安定していた.以上より, 骨格性反対咬合の矯正治療の後戻り変化は, 骨格系では下顎骨の前方移動および歯系では下顎前歯の唇側傾斜であった.この結果から, 骨格性反対咬合の治療に際しては, 下顎骨の前方への成長変化に対しては, chin cap装置を治療中および保定期間においても使用が必要である.また, 下顎骨の前方成長に対して, 前歯が唇側傾斜および舌側傾斜に変化して, 下顎骨の位置変化を防止しているものと考えるので, 動的治療終了時には大きな量のoverbiteの獲得が必要であると思われる.また, 咬合平面の角度は, 本研究からSN平面に対して約13°の角度が骨格性反対咬合症例の骨格形態に適応した平面角と考える.

1 0 0 0 OA 人種と社会

著者
新明正道 著
出版者
河出書房
巻号頁・発行日
1940
著者
Tha KhinKhin 寺坂 俊介 工藤 與亮 山本 徹
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

電流の流れやすさを示す指標である導電率は、体内臓器や組織系によって値が異なる。導電率を非侵襲的に測定できれば異なる組織の区別が可能となり、病的状態での組織系の予測診断の補助が期待できる。本研究は、脳MRIによる非侵襲的導電率イメージングを開発し、この方法による頭蓋内構造の導電率測定の正確性を明らかにすることを目的とした。脳MRIによる非侵襲的導電率測定法の正確性、非侵襲的導電率測定の有用性等について検討した。脳MRIによる非侵襲的導電率測定の再現性の高さ、電極を用いての組織の導電率測定結果との一致率の良さ、神経芽腫をより悪性度の低い神経膠腫から区別できること、等が示された。
著者
亀山 充隆 張山 昌論
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2000

知能自動車の知能処理は将来のシステムLSIの応用として期待されている.知能自動車への応用が実現可能となれば,ありとあらゆるリアルワールド応用が可能になる。このようなシステムの実現には,システムLSIのハイレベル階層の開発技術要素を研究する上での好例となる.本研究ではこのような観点から,主に以下の要素技術に関する研究を行った。1.高安全知能自動車用VLSIプロセッサチップファミリの形成高安全知能自動車のための世界最高性能VLSIプロセッサチップファミリの開発を行った。これらは,ステレオビジョンVLSIプロセッサ,オプティカルフロー処理VLSIプロセッサ,軌道計画VLSIプロセッサ,確率推論に基づく軌道予測などであった。これらのVLSIコンピユーティングの計算量減少を目的とした,VLSI向きアルゴリズムレベルも考察した。また,システムLSIの実用化を推進する1つの方策として,現在のFPGAの性能をはるかに超えるフィールドプログラマブルVLSIの開発も行った。2.システムインテグレーションと知能アルゴリズムリアルワールドの環境情報をセンシングし,将来起こるであろう環境の変化を予測することが必要である。計測値にも予測値にも誤差が含まれることを十分考慮したシステムインテグレーションが重要であり,一定サンプル周期毎に同一処理を繰返すリアルワールド信号処理をモデルを構築し,サンプル周期の満たすべき要件を考察した。3.VLSIプロセッサの構成理論メモリと演算部との間の配線による性能ボトルネックを解決するため,記憶と演算を一体化させたロジックインメモリアーキテクチャに基づくVLSIプロセッサの構成法を提案し,その有用性を実証した。リニアアレーやバス構造などの簡単な相互結合回路網を有するロジックインメモリアーキテクチャモデルにおいて,ハードウェア量制約下での処理時間電力最小化問題の解法を考察した。これらも含めた一般化されたVLSIプロセッサのハイレベルシンセシス問題への拡張も行い,高安全知能自動車用VLSIプロセッサの具体例を通して,以下のような最適化問題に対し実用的な段階により近づけることができた。・「チップ面積制約下での,演算遅れ時間最小化」・「演算遅れ時間制約下での,チップ面積最小化」・「チップ面積と処理時間制約下で消費エネルギーの最小化」
著者
越後 拓也
出版者
筑波大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2005

生物圏起源の有機物が岩石圏に固定されるプロセスとメカニズムを明らかにすることを目的として、代表的有機鉱物である芳香族炭化水素鉱物の生成原理に焦点を絞って研究を行った。炭化水素鉱物は、そのほとんどを多環芳香族炭化水素(PAH)を主成分とする鉱物が占める。その中でも今回はイドリアライト(米国カリフォルニア州産)の生成機構を考察するため、結晶構造解析と炭素同位体組成分析を行った。結晶構造解析の結果、イドリアライトはピセン分子(C_<24>H_<12>)がファンデルワールス力によって結合した有機分子結晶であることが判明した。ピセンは高い芳香族性をもつ有機分子であり、高い安定性をもつ。イドリアライト結晶がオパールや黒辰砂と共生して産出していることから、シリカ成分を含むような熱水活動によって生成されたことは明らかである。また、δ^<13>C=-24.429±0.090‰という値は海洋生物起源であることを示唆している。すなわち、海洋有機堆積物が熱水変質を受けてピセンとなったものが、その高い安定性のため、ほかの有機分子は分解・揮発し、最終的にカーパタイトとして結晶化したと結論づけた。カリフォルニア州沿岸部にみられるような、堆積物中の有機物が熱水活動によって有機鉱物へと変化するような状況は、日本列島においても見出せる可能性は高い。この観点から、カーパタイトが多産する水銀鉱床区に類似した、北海道イトムカ鉱山の水銀鉱石を詳細に観察、分析した。その結果、石英脈の表面にフィルム上に析出した固体状有機物を発見することができた。有機物の正確な同定および生成機構については目下検討中である。イトムカ鉱山の水銀鉱物は自然水銀の割合が高いことが特徴であるが、有機物による還元作用が寄与していることが示唆された。
著者
山口 幸生
出版者
福岡大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究では地域集団戦略の発想から,地域住民のまちなか移動における歩行や自転車利用促進に関係する心理社会的要因を明らかにし,効果的な身体活動促進プログラムを開発することを目的とした.結果として,かしこい車利用を促す情報冊子の効果は,自宅と最寄り駅との距離の違いによって異なっていた.また,自転車の利用に関する行動意図と,自転車利用に関する態度,社会的支援,自宅周辺の主観的環境要因、自己効力感、阻害要因が関係していた.
著者
楫 靖 杉村 和朗 藤井 正彦 守殿 貞夫 黒田 輝
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

平成15年度は未治療前立腺癌患者5名で協力の同意が得られた.超高磁場MR装置(Signa VH/I3.0T)を用いて,前立腺MRI撮像とMR spectroscopy(MRS)測定を行った.4名で前立腺生検後血腫が残存しており,ヘモジデリンによる磁場不均一化で,MRSでは雑音の多いスペクトルとなった.MRIでも血腫の影響が強かったが,血腫の無い前立腺健常部については導管構造が詳細に描出されており,通常の1.5テスラMR装置の画像よりも細かい構造評価が可能と考えられた.平成16年度は血腫の影響を避けるため生検前患者51名にMR検査を行った.血腫は同定できなかったが,腸管ガス貯留により磁場が乱れ,良質のスペクトルを得られないことがあった.これには検査前夜に下剤を投与することで対応した.スペクトルを解析すると非常に高品質なスペクトルと雑音の多いものが混在していた.対象となった患者の前立腺の体積は大きく全領域を均一に励起できないことが理由と考えられ,現装置の限界であった.質の高いスペクトルが得られたのは,25症例の辺縁域40領域,移行域40領域であった.生検結果と対比させると,MRSで得られた(コリン+クレアチン)/クエン酸比(CC/C)は,辺縁域癌(5領域)で1.94,移行域癌(3領域)で1.84を呈し,健常な辺縁域(0.46)や移行域(1.03)と比べて有意に高かった.CC/Cと病理学的悪性度を表すGleason scoreを対比させると,関連性が示唆されたが有意ではなかった.期間内の研究では,MRSの情報を加味した新たな侵襲性を予測する指標を作成することはできなかった.しかし,均一に励起されている領域のスペクトルの質は,一般の1.5テスラMR装置を使用した場合よりも格段に信号雑音比,スペクトル分解能に優れており,MR装置の改善により前立腺癌の診療に有用な情報をもたらす可能性があると考えられた.
著者
千田 俊太郎 チダ シュンタロウ Tida Syuntaro
出版者
熊本大学文学部言語学研究室
雑誌
ありあけ : 熊本大学言語学論集 (ISSN:21861439)
巻号頁・発行日
no.12, pp.1-30, 2013-03

本稿ではまづドム語による口承傳統、つぎにドム1方言と比べたドム2方言の特徴を記述し、最後にドム2方言によるテキストを付す。
著者
舘村 卓 野原 幹司
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

パラタルリフトpalatal lift prosthesis(PLP) は, 軟口蓋を挙上して鼻咽腔閉鎖機能を改善する装置であるが, PLPによって音声言語障害が改善できても, 嚥下時の鼻咽腔閉鎖不全症による嚥下障害が改善されていないことにより, 「食べて, 話す」日常生活機能の改善ができていない例も認められる. このようなPLPによる機能改善効果の乖離は, 嚥下時と音声言語活動時での鼻咽腔閉鎖機能の調節様相の相違が考えられる. 本研究では, PLPによる治療法の開発の先行研究として, 嚥下時の鼻咽腔閉鎖機能の調節に, どのような因子が関与するかについて, とくに摂取食物の量, 物性に焦点を当てて検討した.その結果、嚥下時の軟口蓋運動の調節様相は、嚥下された食物の摂取量と物性(とくに粘性) の影響を受け、その影響の発現の様相はニュートン性の有無によって大きく異なることが示された。このことから、PLP 装置による嚥下機能の補完治療を行なうためには, まず食品の持つ種々の因子による口蓋帆咽頭閉鎖機能への影響を明らかにすることが必要であることが明らかとなり, 今回の研究結果は嚥下補助食やトロミ食品の開発に大きく貢献することが示された.
著者
佐久間貞次郎著
出版者
東亜研究會
巻号頁・発行日
1933
著者
市野 素英 田村 智彦 西山 晃 堀田 千絵
出版者
横浜市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

寄生虫感染症のマラリアでは、免疫応答で重要な役割を果たす樹状細胞(DC)の成熟阻害が起こり、宿主が免疫抑制状態に置かれることが知られている。しかし、その分子メカニズムはよく判っていない。本研究では、マラリア原虫感染赤血球が宿主の骨髄細胞に作用し、DCの分化に必須の転写因子IRF4/IRF8の発現を転写レベルで抑制してDCの分化異常を起こすことを、マウスマラリアモデルを用いた解析により明らかにした。
著者
田中 源吾
出版者
群馬県立自然史博物館
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

カンブリア紀の地層は日本に露出しておらず、海外調査に重点をおいて研究を行った。スウェーデン南部のカンブリア紀の地層が露出する地域を調査し、そこから眼の細部まで3次元的に保存された、三葉虫をはじめとした微小(1mm未満)な節足動物化石を発見した。電子顕微鏡を用いた調査の結果、複眼やノープリウス眼様の眼、1つの単眼様の眼など、様々な眼をもった節足動物が古生代の初めのカンブリア紀にはすでに地球上に現れていたことが初めて明らかになった。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ヘルスケア21 (ISSN:13463799)
巻号頁・発行日
no.157, pp.69-72, 2002-11

未収金の回収にはどの医療機関でも手を焼いているが、最近では、ソーシャルワーカーの活用で未収金の発生防止に取り組む例が増えつつある。そうした病院では、ソーシャルワーカーが高額療養費の貸し付けなど支払いに役立つ各種制度の案内を行ったり、利用申請を手助けするなど患者の事情に合わせたサポートに力を入れている。