著者
Shin-ichi Todoroki
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
IEICE Electronics Express (ISSN:13492543)
巻号頁・発行日
vol.8, no.23, pp.1978-1982, 2011 (Released:2011-12-10)
参考文献数
11
被引用文献数
1 7

The propagation threshold power through a white tight-buffered single-mode optical fiber was found to be 3% less than that through a transparent acrylate-coated fiber. This is because the white pigments in the buffer layer backscatter the visible emission that pumps a fiber fuse. Namely, the backscattered light is absorbed by the thermal decomposition product SiO in the glass melt surrounding the traveling plasma. This self-pumping effect was revealed by comparing the void trains left in fiber segments coated with white or black oil paint. This threshold reduction compels us to re-examine the power tolerance design of optical networks and fiber fuse terminators.
著者
橋本 創一 伊藤 良子 菅野 敦 大伴 潔 林 安紀子 池田 一成
出版者
東京学芸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

発達障害児の就学を支援するためのシステム化されたプログラムはまだ少ない。この研究では、発達障害児の就学における支援ニーズを明らかにするために、発達障害児の親と発達障害児への支援の専門家たちに対して調査をおこなった.さらに、調査によって得られた知見と文献研究から発達障害児の就学のための支援プログラムを作成した。そして、子どもたちに対してそのプログラムを実施し、効果を調べた。その結果、コミュニケーション支援を中心としたグループ指導の必要性が示唆された。一方で、一人一人のニーズに応じた個別支援の必要性が明らかになった。加えて、発達障害児の個別の支援ニーズを評価するための支援ツールを活用する必要がある。それにより、個別の発達段階や特性に応じた就学支援が可能になると考えられる。
著者
Malte SCHWARTZ Karen R. MUÑANA Natasha J. OLBY
出版者
JAPANESE SOCIETY OF VETERINARY SCIENCE
雑誌
Journal of Veterinary Medical Science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.73, no.11, pp.1505-1508, 2011 (Released:2011-12-01)
参考文献数
14
被引用文献数
19 28

A 9-year old female spayed Rottweiler was diagnosed with cryptogenic epilepsy and started on zonisamide monotherapy (8.3 mg/kg, PO, q 12 hr). Three weeks after the 1st dose of zonisamide the dog presented for vomiting, inappetence and icterus. Serum biochemistry showed marked elevation of liver enzymes, consistent with hepatocellular damage and cholestasis. No underlying cause for liver disease was identified and a drug-induced hepatopathy was suspected. Zonisamide was discontinued and replaced by potassium bromide. Supportive therapy consisted of intravenous fluids, antiemetics, antibiotics and hepatoprotectants. The dog made a complete recovery and serial serum biochemical examinations showed complete normalisation of liver parameters 8 weeks after discontinuation of zonisamide. Based on a human Drug-induced Liver Injury Diagnostic Scale, the likelihood for zonisamide-induced hepatopathy was classified as "possible". Veterinary practitioners and owners should be educated about the potential for an idiosyncratic drug reaction to zonisamide. If signs of hepatotoxicity are recognised early and zonisamide is discontinued, complete recovery is possible.
著者
Bo-Ram LEE Su-Hyung LEE Hyekyung LEE Hyunwook KIM Dae-Yong KIM Jihye CHOI
出版者
JAPANESE SOCIETY OF VETERINARY SCIENCE
雑誌
Journal of Veterinary Medical Science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.73, no.11, pp.1473-1476, 2011 (Released:2011-12-01)
参考文献数
25
被引用文献数
5 7

A 14-year-old, mixed breed dog was presented with acute pain and paresis of the hindlimbs. Ultrasonography revealed an intraluminal mass and an abrupt halt of blood flow signal in the distal abdominal aorta. The mass had homogeneous hyperechoic echotexture compared with blood flow. Although clinical presentation suggested a thromboembolism and pituitary dependent hyperadrenocorticism was suspected as a predisposing cause based on adrenal function tests and ultrasonography, an aortic chondrosarcoma originating from the distal abdominal aorta was diagnosed with histologic examination. Primary aortic sarcoma is extremely rare, and extraskeletal chondrosarcoma is only reported in 2 cases previously. Aortic neoplasm should be included in differential diagnosis when an intraluminal aortic mass is observed on ultrasonography and acute paresis of hindlimbs is shown.
著者
伊庭 幸人
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05272997)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.346-349, 1987-07-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
大庭 一郎
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
図書館学会年報 (ISSN:00409650)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.111-127, 1998-12-30

「司書および司書補の職務内容」(以下,「職務内容」と略す)は, 1950年9月に, 文部省が文部事務次官通牒(文社施第370号)として通達した文書で, 図書館の専門的職員としての司書と司書補の職務内容を示している。本稿の目的は,「職務内容」の成立過程, 内容, 基本的性格を明らかにすることである。そのため,「職務内容」と関連文献の計39点を収集・分析し, 更に,「職務内容」の成立事情に詳しい3人の方にインタビューを行なった。その結果, 以下のことが明らかになった。1)「職務内容」の主な目的は, (1)新しく養成する司書と司書補の職務内容を明らかにし, 養成内容(教育教科)を明確化すること, (2)図書館に勤務する現職者に対する暫定資格付与の判断基準を提示することである。2)「職務内容」は, 図書館の専門的職員である司書と司書補の職務内容を明示したものである。3)「職務内容」に示された司書補の職務は, 米国の公共図書館における非専門的職務に対応している。4)「職務内容」は, 実質的には職務区分表である。5)司書補は, 専門的職員として位置づけられているが, 専門的職務と非専門的職務を担当するように考えられている。
著者
越村 俊一
出版者
東北大学
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

巨大地震災害発生直後の津波災害インパクトの即時的開示を目標とした広域被害把握技術の体系を構築した.広域被害把握までの流れは,数値解析と津波被害関数による浸水域内建物棟数および被害棟数の推定,衛星画像解析による津波浸水状況の把握,浸水域内建物棟数の推計,航空写真の判読による建物被害の把握,航空写真・衛星画像による瓦礫量の把握という,4つの技術で構成する.本研究では,2011年東北地方太平洋沖地震津波災害を事例として上記研究の実証を行い,その有効性と課題を明らかにすることができた.
著者
野村 幸弘
出版者
岐阜大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2006

ミケランジェロの「扮装像」の表現を受け継いだのが、カラヴァッジョである。カラヴァッジョは大きく分けて、十代と思われる少年、ひげを生やした成人男性として、その初期作品から登場する。《病めるバッカス》、《果物籠を持つ少年》、《聖フランチェスコの聖痕拝受》である。《聖痕拝受》は、ミケランジェロの《サウロの回心》を下敷きにし、《ダヴィデとゴリアテ》もミケランジェロの《最後の審判》における聖バルトロメオの表現を意識して描かれている。カラヴァッジョは、これらの作品で、ミケランジェロの扮装表現を、官能的に解釈し直したり、描かれた人物の視線を通して、交感、感情移入の表現を行い、絵画の心理的表現を実現している。そうした心理的、感情的、主観的な扮装表現を推し進めたのが、アルテミシア・ジェンティレスキである。《ユーディットとホロフェルネス》では、画家自らが、絵の中のいわば脇役に甘んじず、主役として積極的に物語に参加する。この作品で彼女はアブラに扮し、ホロフェルネスの殺害に関与する。それが彼女の実人生と深い関わりを持っているのである。ルネサンス以降、絵画表現が、広く宗教や社会、文化との関係というよりも、むしろ画家個人の性格や人間関係、セクシュアリティ、あるいは実生活上のプライベートな出来事と密接な関係を持ち始めることが、扮装論の視点から見えてくる。扮装は、芸術家の個性、あるいは自意識に関わる問題である。しかし、自作の中で扮装する画家が、作品の言わば「造物主」でありながら、かならずしもそこで神のように振る舞うわけではない点が興味深い。そこには複雑な心理過程や屈折、韜晦があって、ストレートな自己表現や全能感に満ち溢れた表現となっているわけではない。ルネサンスの画家は外界の目に見える世界を正確に認識するために、絵画を描き始め、それはやがて科学的な物の見方へと受け継がれていったわけだが、それと同時に、自己の内面という目に見えない世界を認識しようという欲求が芽生え始めていたのである。
著者
岩田 茂樹 武永 康彦 笠井 琢美 伊藤 大雄
出版者
電気通信大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究は、ゲーム情報学全般にわたる研究のうち、(1) And-Or 木のコンピュータによる探索、と (2) ゲームやパズルの複雑さに関する研究を行う、ことを目的とする。And-Or 木(ゲーム木)のコンピュータによる探索では通常、評価関数が用いられる。ゲーム木の自然なモデルを定め、ゲーム木のある深さにおいて深さ優先探索により探索する局面数を考える。完全な評価関数に確率 p(0<p<1) で近い評価関数を用いたときは、完全な評価関数と比べて、ゲーム木の深さの多項式倍の数の局面数を探索することを示した。ゲームやパズルの複雑さの研究では、いくつかのゲーム・パズルの計算複雑さを明らかにした。
著者
梅崎 重夫 濱島 京子 清水 尚憲
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SSS, 安全性 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.43, pp.13-16, 2009-05-15

人間機械作業システムで発生する労働災害を防止するには,機械の設計・製造者が行う設備的な保護方策(機械安全)と機械の使用者が行なう管理的対策(安全管理)の連携が不可欠である。しかし,本質的安全設計方策や安全防護物の適用などの設備的な保護方策と人の注意力に依存する管理的対策では確定性が異なるために,両者を連携させたリスクの定量的評価手法の確立は困難を伴う。そこで,安全か危険か不確定なものはすべて危険とみなす"安全の原理"にしたがって,人間機械作業システムの災害発生率の確定的上限値をマルコフ解析に基づいて定量的に推定できる評価式を提案した。この式は,設備的な保護方策のパラメータである制御システムの安全関連部の冗長度,不信頼度,危険側故障率,チェック間隔だけでなく,管理的対策のパラメータである人の誤り発生率や回避失敗率なども含むために,人間機械作業システムの汎用的な安全性評価指標として利用できる。
著者
池田 研介 清水 寧 中田 俊隆 篠原 晋 山田 弘明
出版者
立命館大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2002

<高速拡散過程の研究:>本年度は力の性質がはっきりしているアルカリハライド(AH)クラスターの高速混晶化過程の研究に一応のメドをつけた。AHクラスターでは表面空孔配列が異なる構造異性体に加え、体積内で空孔をもつ構造異性体(高位の異性体)がクラスターでは比較的低いエネルギーをもって安定に存在する。これらの異性体を巡る遍歴現象が動的に発生する。特に高位の異性体を巡る過程で混晶化が誘発される事が判明した。混入の活性化エネルギーが評価され1eV程度である事が分かった。この値はバルク中の拡散過程の2eVに比べその半分程度である。常温では混入速度が少なくとも$10^{12}$倍程度高速化する事が分かった。我々が関心をもつ、メソタイムスケールダイナミクスの観点からすると活性化エネルギーを与える、遷移状態とそれを乗り越える力学過程の解明が今後の大きな課題である。同時にanion-cation半径が顕著に異なるNaIの様なクラスターでは<動的ガラス状態>が現れる事が判明した。一方、数十個程度の超微小AHクラスターでは平衡状態であるにも拘わらず温度勾配があらわれる事。それが角運動量の保存の為である事も判明した。<カオス的トンネル効果の研究:>単純で且つトンネル効果をモデル化できる系としてHenon系をトンネルイオン化の基礎モデルに据えトンネルイオン化過程をカオスが理想的状態になく混合相空間として回転領域と混在する場合に解明してゆく作業がかなり進行した。重要な結果はトンネル効果に主要な寄与をもたらすLaputa chainに階層構造が存在し、しかも高次のchain構造が混合相空間でのカオス的トンネル効果に本質的役割を果たす事が解明された事である。理想的なカオス的トンネル効果では高次構造は効かず、低次構造のみでトンネルが良く近似できた事と大いに異なる。高次構造の役割は回転領域がカオス領域に占める割合に比べ相対的におおきくなる程重要になってくると考えられる。なお、本研究課題に対し、2005年8月25日-9月1日立命館大学に於いて国際研究集会{bf Complexified Dynamics, Tunnelling and Chaos}を挙行した。
著者
山田 哲 山城 迪 佐々木 正和 荒木 修一
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌. B, 電力・エネルギー部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. B, A publication of Power and Energy Society (ISSN:03854213)
巻号頁・発行日
vol.123, no.8, pp.1011-1017, 2003-08-01
被引用文献数
12 8 11

Various models for the equivalent circuit of EDLC (Electric Double Layer Capacitor) have been presented so far. The multi-stage connection of RC circuit is a representative model to simulate the EDLC's charge-discharge characteristic. However, since high energy density type EDLC for electric power storage has the electrostatic capacity of thousands F, the phenomenon of being almost uninfluential for the case of conventional capacitor appears in an actual measurement notably. To overcome this difficulty, we develop an equivalent circuit model using a nonlinear model that considers the voltage dependency of the electrostatic capacity in this paper. After various simulations and comparison with experimental results, we confirmed the effectiveness of the proposed model.
著者
川嶋 かほる
出版者
埼玉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

さまざまな調理済み食品、半調理済み食品が、外食や中食などのかたちで日常食の一端として広く使われるようになっている。これらの家庭外で調理された食品については、栄養バランスの悪さや添加物の多使用とともに、呈味の画一化と濃厚化が問題点として指摘されている。本研究は、家庭外で調理された食品の呈味の実態を化学分析を通して明らかにする一方、これら食品の利用の実態と意識を調査紙調査により、また嗜好・味覚を官能検査によって調査し、これらの実態を把握するとともに、食生活のありかたと味覚・嗜好の現状の関連をみることを目的とするものである。1:調理ずみ食品の呈味市販調理ずみ食品のうち、主食類、主菜、副菜、汁ものについて、手作り品と対比しながら、その呈味の特徴をみるために、塩分、糖、グルタミン酸、有機酸の分析を行なった。一般に市販の調理済み食品および半調理済み食品では、手つくり品に比べてはるかに高い塩分含量を示し、グルタミン酸含量も高かった。糖は、含量の変動が大きかったが、市販品で高い傾向を示した。2:利用意識市販調理ずみ食品は、その利便性で多く利用されていた。味に対しては濃いと考える人が多く、手作りのもののほうを好むとする回答が多かった。3:人々の嗜好一般にうす味より濃い味を嗜好する者が多かった。手つくり品との対比の官能検査では、調理ずみ食品より手つくり品の塩分を高く感じる者が多かった。意識調査の結果とはことなり、圧倒的に調理ずみ食品が好まれた。
著者
Saito Genki Hosokai Sou Akiyama Tomohiro
出版者
Elsevier B.V.
雑誌
Materials Chemistry and Physics (ISSN:02540584)
巻号頁・発行日
vol.130, no.1, pp.79-83, 2011-10-17
被引用文献数
41

We synthesized ZnO nanoflowers using a solution plasma. We examined the effects of the applied voltage and the concentration of the electrolyte on the morphology of the products. In the experiments, the zinc wire (cathode) was immersed in an electrolysis solution of K2CO3 (concentration: 0.01 to 5.00 M) and was electrically melted by a glow discharge at different voltages ranging from 42 to 200 V. The results revealed that the products were nanoflowers having many nanorods (size: <100 nm). The ZnO nanoflowers had a wurtzite structure with the [0001] orientation in the growth direction. The product morphology changed with a change in the concentration of the electrolyte, C, and the applied voltage, V; that is, nanoflowers were generated under the limited conditions of (C, V) = (1.0 M, 66 V), (0.5 M, 80 V), and (0.1 M, 105 V).
著者
瀧本 裕士
出版者
富山県立大学短期大学部
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2005

富山県諏訪川用排水地区の洪水調整池は地下水涵養にも資する浸透型に計画されている.しかし,浸透型洪水調整池は全国的にも例が無く,その構造や維持管理手法については未解明である.本研究では浸透メカニズムの定量的な解明を目的として,様々な実験を通じて調整池の浸透機能を評価した.本研究で明らかになった知見を以下に示す.1.カラム実験による目詰まりと浸透量の関係濁質と浸透量の関係について,調整池を繰り返し使用する場合には,濁質の累積によって目詰まりが生じ浸透機能が低下する傾向にあった.特に,基礎地盤がむき出しの場合には,累積濁水投入量が約2000g/m2になると浸透機能が60%に低下することがわかった.基礎地盤に侵入した濁質は除去が困難なことからフィルターを設置するなどの対策が必要である.2.フィルター材の性能評価現地砂をフィルター材として設置した実験では,浸透機能が60%に低下するのに要した累積濁水投入量は約4000g/m2であった.また濁質はフィルター材の上部で捉えられるので,表層部の入れ替えで浸透効果を復帰させることも可能である。したがって,フィルター材の採用はメンテナンスを考える上でも効果的であることがわかった.3.現地湛水実証試験の結果処理区として諏訪川水系内の砺波西中(中流部),神島(上流部)および対照区として太郎丸の3調整池において湛水実証試験を行った.その結果,いずれの調整池も気泡の出現による不飽和浸透の現象がみられた。これは飽和に比べ浸透量が低下する要因となる.また,土壌水分計を設置して,深度方向の水分変化を調べ,浸透解析も行った.その結果,砺波西中では,神島,太郎丸と大きく異なる浸透挙動が確認された.土層の差異もあるが,特に調整池底面から地下水面までの距離が浸透挙動に大きく影響していることがわかった.調整池の運用,管理では地下水位の変動を考慮し,設置場所に応じた対策が必要である
著者
宮崎 誠一 東 清一郎 村上 秀樹
出版者
広島大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2006

自己組織化形成したシリコン量子ドット上にNi薄膜を形成後、水素プラズマ処理を施してNiシリサイドナノドットを形成すると共に、このNiシリサイドナノドットが極薄シリコン酸化膜を挟んでシリコン量子ドット上に配置したハイブリッドナノドット構造を作成し、フローティングゲートメモリへの応用研究を推進した。ハイブリッドナノドットMOSデバイスにおいて、パルスゲートバイアス印加により、電荷注入放出過程を調べた結果、シリコンナノドットの離散化したエネルギ-準位を反映した多段階の電荷注入・放出特性が得られると共に、Niシリサイドの深いポテンシャル井戸を反映した、良好な電荷保持特性が得られた。
著者
戸田 英夫 多田 昌裕 野間 春生 蓮花 一己
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.33, no.54, pp.37-40, 2009-12-03

近年の交通事故原因の特徴として安全不確認,脇見運転,動静不注視が上位を占めており,運転手の危険認知不足によって引き起こされる事故が多発している.そのため,運転手が危険認知不足に陥りやすい箇所を抽出し,それを認知させる技術の確立は予防安全の観点からみても重要である.本研究では,運転手に装着型センサを取り付けて運転手の一挙一動を計測し,計測した動作データから危険認知不足にともなう行動を推定し,推定した行動が頻発する領域を潜在的危険領域として抽出する.抽出した潜在的危険領域に基づき交通ハザードマップを生成し,これら一連の仕組みを自動化する手法を提案する.