著者
安武 正剛 藤井 善博 内藤 郁夫 飯岡 正麻
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 45
巻号頁・発行日
pp.246-247, 1998-10-30 (Released:2017-11-08)

Using standard color chips for architecture, effects of lightness on perceived qualities were studied by means of a rank test (qualites : gloss, transparency, deepness, thickness, metallic, planarity, and silkyness senses). A few qualities increased (transparency, planarity and silkyness senses) and the others decreased with increasing the Munsell lightness value (deepness, thickness and metallic senses) . The effect of hue on the percieved qualities were also detectable in the deepness and silkyness senses.
著者
田妻 卓 杉本 太路 阿部 貴文 大野 成美 儀賀 麻由実 内藤 裕之 河野 智之 野村 栄一 山脇 健盛
出版者
一般社団法人 日本頭痛学会
雑誌
日本頭痛学会誌 (ISSN:13456547)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.193-197, 2021 (Released:2021-09-01)
参考文献数
15

症例は16歳男性.10歳時より視野の左側に出現する点状の模様に続いて後頭部痛があり,その頻度が増加し,全身強直間代性痙攣を生じて入院した.MRIで両側後頭葉に瘢痕脳回を認めた.視覚症状は後頭葉てんかん発作としての要素性幻視と考えられた.レベチラセタム投与により幻視および頭痛は消失し,痙攣の再発なく経過した.要素性幻視は,片頭痛ではジグザグした模様が視野の末梢へ緩徐に動くが,後頭葉てんかんでは円状または点状で視野の中心や出現部位と対側へ速く動くことから,病歴聴取が鑑別に有用であった.前兆のある片頭痛と後頭葉てんかんの鑑別には,視覚症状の詳細な病歴聴取と頭部MRI画像が有用と考えられた.
著者
堀田 昂己 三井 完太 岩下 太樹 岡田 遼人 岩坂 桃果 阪本 大地 内藤 秀太 畑中 良紀 原田 良也 松本 実夏 吉岡 雄馬 福本 悠樹 鈴木 俊明
出版者
一般社団法人 大阪府理学療法士会生涯学習センター
雑誌
総合理学療法学 (ISSN:24363871)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.17-24, 2022 (Released:2022-06-30)
参考文献数
31

【目的】運動イメージ戦略の違いが脊髄神経機能の興奮性と運動の正確さに及ぼす影響について検討した。【方法】対象は,健常者13名(平均年齢20.3 ± 0.5歳)とした。安静時にF波を測定し,ピンチ力を50%MVCに調節する練習を与えた後,ピンチ課題において規定値と実測値との誤差を算出した。その後,順不同でそれぞれ別日に筋感覚的イメージ,1人称的視覚イメージ中のF波を測定した後,再度ピンチ課題を与えた。【結果】安静を基準とした各イメージ戦略間における振幅F/M比増加量に差異を認めなかった。また,安静を基準とした各イメージ戦略間における50%MVCからの絶対誤差改善度に差異を認めなかった。【結論】1人称的視覚イメージが1人称の視点に立って運動イメージを行うという点において筋感覚的イメージと類似したことで,同程度の脊髄神経機能の興奮性増大をもたらし,運動の正確さを維持させた。
著者
川北 大 飯田 修平 内藤 秋光 藤田 拓也 小瀧 敬久 佐藤 絵美 岡田 雄大 池田 喜久子 玉利 光太郎 阪井 康友
出版者
The Society of Physical Therapy Science
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.56-62, 2023 (Released:2023-02-15)
参考文献数
28

〔目的〕回復期の片麻痺患者に対してロボット型短下肢装具(R-AFO)を用いたリハビリの効果を検討すること.〔対象と方法〕対象は24名の脳血管障害片麻痺患者.介入期間は10日間で,評価は介入前,介入後の2回実施した.R-AFO群は,通常の理学療法練習60分と,R-AFOを使用した起立や歩行練習を20分の計80分間,非実施群は,通常の理学療法練習を80分間行った.〔結果〕通常群よりもR-AFO群で有意に効果が認められた項目は,歩行速度,麻痺側片脚支持時間,片脚支持時間の左右対称性割合,機能的自立度評価法(FIM)であった.〔結語〕R-AFO装着下での麻痺側に荷重を促す歩行訓練を反復して行ったことで,麻痺側片脚支持時間の割合の増大による,歩行左右対称性の改善効果を有する可能性を示唆した.
著者
原科 幸彦 田中 充 内藤 正明
出版者
社団法人 環境科学会
雑誌
環境科学会誌 (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.85-98, 1990-04-30 (Released:2010-06-28)
参考文献数
7
被引用文献数
5

環境の快適さの評価は住民の主観によるところが大きく,環境基準というような一律の尺度で行うことはできない。また,快適さの状態も従来の公害項目のように機器計測により把握することは困難である。そこで本研究では,これまでの環境指標の考え方を一歩進め,環境の快適性を人々の目や耳などの五感でとらえ「計量化」することを考えた。すなわち,住民自らが環境を観察してその結果にもとづき評価できる環境観察指標の開発を試みた。 このため,川崎市において小学校5年生の児童とその保護者を対象に環境観察調査を実施し,市内全小学校111校から約3800票が得られた。この調査では,児童に対しては自然観察を,保護者に対しては都市環境の快適面の5つの側面についての観察と評価を行ってもらった。この調査結果の分析から以下の諸点が明らかとなった。 自然環境の観察結果からは,セミ,カブトムシ,ヘビなど特定の生きものの発見率と快適環境評価との間に強い関連のあることがわかった。また環境の快適さの観察と評価からは,機器による計測にはなじまない「街の落ち着きやたたずまい」と「緑のゆたかさ」の2つが住民観察による有力な指標となりうることが示された。これら2つは快適性の総合評価に,特に強く寄与していることも明らかとなった。そして,従来から機器計測が行われてきた大気汚染と騒音も,「空気のきれいさ」と「静かさ」という観察によりかなり適切に把握できることが明らかとなった。さらに,生活環境を安全,健康,利便,快適,地域個性,人間関係の6項目で総合的に評価した場合,快適面は最も高い寄与を示すことが明らかになり,都市環境評価における快適性の重要性が確認された。
著者
小泉 智史 矢田貝 智恵子 内藤 佐和 柳澤 泰任 須見 洋行
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.44, 2004 (Released:2005-04-02)

【諸言】ビタミンKは血液凝固因子の合成のみならず骨粗鬆症との関係が注目されている。これまで当研究室では納豆菌が生産するビタミンK2(MK-7),ナットウキナーゼ(NK)について報告してきた。今回,市販納豆及び納豆菌によるビタミンK2,NKについての培養温度,振盪速度による生産性の変化などを検討した。【実験方法】納豆菌は(Bacillus subtilis natto)納豆の製造に用いられる宮城野株,朝日株,高橋株,医薬用に用いられる日東株,目黒株,中国雲南省の納豆から分離した雲南株,金沢株の計7種類の菌株を基本培地2%ポリペプトンS(和光純薬),3%グリセリンを用い,液体振盪培養を行った。また比較対象として市販納豆7種類の乾燥物を試料とし,MK-7は当研究室で確立したHPLC法(Sumi et al.,Food Sci.Tech.Res,5:48,1999;農化,73:599,1999)で測定した。またNKの血栓溶解活性は標準フィブリン平板の溶解面積(mm2)(Sumi et al.Experientia,43:1110,1987)で測定した。【結果】市販納豆7種類でのMK-7含量は11.9±8.6μg/g(dry wt)で,液体振盪培養による菌体内MK-7含量は2,852.0±2,774.2μg/gとはるかに高含量であり,最も多く生産したものは29℃の金沢株の12,800μg/g(dry wt)であった。培養液上清の場合,特に目黒株は100rpmよりも30rpmの方が高い数値を示した。またNKの血栓溶解活性はMK-7とは相関せず,29℃よりも37℃,30rpmよりも100rpmの方が生産性のよいことが確認された。
著者
内藤 輝
出版者
山形大学
雑誌
山形大学紀要. 医学 : 山形医学 = Bulletin of the Yamagata University. Medical science : Yamagata medical journal
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.155-169, 2003-08-15

運動ニューロンの興奮性は、中枢からの命令や末梢からの情報により調節される。神経結合は、脊髄反射回路の一つであり、筋由来の低閾値求心性線維( I 群線維)からの興奮性(促通性)や抑制性の入力により運動ニューロン興奮性を調節する機構である。 近年、神経生理学的手法の進歩から、ヒト上肢筋神経結合の研究が報告されるようになり、動物前肢筋との違いが指摘されるようになってきた。本総説では、ヒトに対する神経結合の研究法、これまで明らかにされたヒト上肢筋神経結合、これら神経結合の機能的意義について、動物との比較を交えながら解説する。 キーワード:ヒト上肢筋、脊髄反射回路、筋求心性線維( I 群線維)、H 反射法“triggered ”PSTH 法 The excitability of motoneurons is modulated by central command and peripheral information. Neural connections are spinal reflex arcs, which modulate the excitability by excitatory and inhibitory inputs from low threshold muscle afferents (group I afferent fibers). Recent advance of neurophysiological techniques has enabled us to investigate the connections among muscles in the human upper limb. Several reports have indicated differences in the connections between the human upper limb and animal forelimb. This paper has reviewed the techniques for human studies, connections identified in humans, and functional significances of the connections. Also, comparisons of those between humans and animals have been briefly described. Key words : human upper limb muscles, spinal reflex arcs, muscle afferents (group I afferent fibers), H-reflex technique, triggered PSTH technique
著者
小池 敏靖 渕崎 晶弘 一杉 芽美 小野寺 秀一 金子 祐次 岩間 輝 平山 順一 柴 雅之 宮島 晴子 林 宜亨 有澤 史倫 布施 久恵 内藤 祐 若本 志乃舞 藤原 満博 茶谷 真 栗原 勝彦 森 純平 寺田 あかね 大橋 祥朗 永井 正 佐竹 正博
出版者
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
雑誌
日本輸血細胞治療学会誌 (ISSN:18813011)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.490-495, 2018-06-30 (Released:2018-07-13)
参考文献数
16
被引用文献数
1 2

今般,安定的な血小板製剤(PC)の確保を目的とし,成分採血装置Trima Accelに,一人の献血者から2本分の10単位PCを一度に採血できるプログラムが搭載された.この採血方法では従来の方法と異なり,一つのポリ塩化ビニル製採血バッグ(PVCバッグ)に通常の2倍量の血小板原料が入る.さらに,その状態で採血当日または翌日まで保管後,2分割する必要がある.本検討では,採血翌日に分割した分割対象血小板原料血液由来10単位PC(分割PC)の品質を解析した.採血後4日目までのTrima Accel由来の分割PCとCCS採血由来の非分割PCの品質を比較した結果,補体であるC5a濃度とpHは分割PCにおいて有意に高値であったが,正常範囲内であった.また,その他の血小板機能等に差はなかった.そのため,分割PCの品質は,従来の非分割のPCと同等であることが明らかになった.
著者
生馬 道紹 内藤 宗夫
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.1_27-1_31, 2011 (Released:2011-12-01)
参考文献数
1
被引用文献数
1 1
著者
志戸岡 惠子 内藤 直子
出版者
日本看護技術学会
雑誌
日本看護技術学会誌 (ISSN:13495429)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.26-35, 2019 (Released:2019-04-20)
参考文献数
21

慢性期脊髄損傷 (脊損) 者の排便形態・便失禁の有無が, 自尊感情 (自尊) と自己効力感 (効力) に与える影響の明確化を試みた. Webと郵送募集に応じた対象者114人 (男92, 女22) に, 調査票を配付した. 対象者の年齢中央値は47歳 (8-80) , 脊損後経過年数中央値は14年 (1-55) であった. 排便形態は, 摘便・坐薬・浣腸が96人, 人工肛門が5人, また, 便失禁あり (失有) 85人, なし (失無) 29人であった. 自尊指標平均値は, 失有群26.1±7.0で, 失無群の29.4±6.1より有意に低かった (P=0.027) . また, 人工肛門群は33.6±6.1で, 摘便・坐薬・浣腸群の26.8±6.9より有意に高かった (P=0.034) . さらに, 便失禁頻度が「月数回」の場合に, 他の群より有意に高かった (P=0.042, ANOVA) . 一方, 失有群の効力指標平均値は8.4±4.2で, 失無群の10.2±4.4より有意に低かった (P=0.045) . 排便形態, 便失禁頻度による差はなかった.  本研究では, 脊損者の便失禁が自尊・効力の低下に影響し, また脊損者が自ら選択した排便形態に適応していることが明らかになった.
著者
内藤 久士 小林 裕幸 内田 桂吉 大森 大二郎 千葉 百子 山倉 文幸 米田 継武
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.203-210, 2000-10-25 (Released:2014-11-12)
参考文献数
28
被引用文献数
2

目的: 老化および持久的トレーニングがラット骨格筋の熱ショックタンパク質 (HSP72) の発現に及ぼす影響を遅筋および速筋に分けて検討することであった. 対象および方法: 若齢 (12週齢) および老齢 (100週齢) のF344雌ラットが年齢群ごとに, コントロール群および運動群の2群に分けられた (各群n=6). 両年齢群のトレーニング群は, トレッドミル上での持久的ランニングを75-80%Vo2maxの強度で1日60分, 週5日の頻度で10週間にわたって行われた. トレーニング期間終了72時間後, ヒラメ筋 (遅筋) および長指伸筋 (速筋) が摘出され, ウェスタンブロット法により, HSP72が定量された. 結果: コントロール群のHSP72の発現量は, ヒラメ筋の若齢群95±5ng・老齢群100±6ngおよび長指伸筋の若齢群22±2ng・老齢群20±5ngであり, 各筋とも年齢による差が見られなかった (P>0.05). 一方, トレーニング群のHSP72の発現量は, ヒラメ筋の若齢群116±3ng・老齢群116±4ngおよび長指伸筋の若齢群66±2ng・老齢群43±6ngで, 各筋ともに同年齢のコントロール群よりも有意に (P<0.05) 高い値を示した. しかしながら, その増加率は, ヒラメ筋 (若齢群+22%・老齢群+15%) と長指伸筋 (若齢群+200%: 老齢群+115%) では異なるものであった. 結論: 持久的トレーニングは, 骨格筋のHSP72の発現を増加させるが, 老化は速筋 (長指伸筋) において, その応答性を低下させる.
著者
内藤 隆文 川上 純一 佐藤 聖 石田 卓矢
出版者
浜松医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

がん悪液質を有する患者では、うつ、傾眠、せん妄などの中枢症状を生じる。これらの中枢症状にはがんの組織浸潤に伴い分泌されたサイトカインによる影響が関連することが推測されている。さらにはサイトカインの濃度上昇は、肝臓のチトクロムP450(CYP)の活性を低下させる。しかし、がん悪液質の病態時におけるオピオイドの薬物動態、中枢症状の発現および血中サイトカインとの関係は十分に明らかにされていない。本研究ではCYP3A4により代謝を受けるオピオイドのオキシコドンをモデル薬物として、がん患者における悪液質の進行度に基づきオキシコドンの薬物動態、中枢症状の発現およびサイトカインの血中動態について評価した。
著者
山本 隆之 西村 雅恵 宮島 進 岡田 奈津子 内藤 雅文 阿部 泰士 小林 晏
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.112, no.4, pp.385-391, 2002-03-20 (Released:2014-12-27)

48歳,女性.1986年頃からRaynaud症状がみられ,1988年に手の浮腫性硬化,開口障害,が出現し強皮症と診断された.以来,両足趾に小潰瘍が反復出現し,逆流性食道炎,食道潰瘍を伴うようになった.1998年に生検にて十二指腸にamyloid A(AA)蛋白の沈着を認め,続発性アミロイドーシスと診断され,翌年には直腸にもアミロイドの沈着を指摘された.同時期に心機能の軽度低下,軽度の肺線維化を認め,同年12月心不全,腎不全に陥り,血液透析導入となった.心機能は回復したが,腸管運動の著明な低下がみられるようになった.2000年2月突然心肺停止に陥り,永眠された.剖検の結果,心はアミロイドの高度沈着と強皮症による小型の線維化巣,壊死巣を多く認め,腎はアミロイドの高度沈着と強皮症による弓状―小葉間動脈の求心性内膜肥厚像を認めた.また食道,空腸から結腸にかけては内輪筋の萎縮,消失,線維化がみられ,アミロイドも高度沈着していた.強皮症に続発性アミロイドーシスを合併することは稀であるが,長年の経過を有する強皮症は続発性アミロイドーシスの合併を考慮に入れる必要があると思われた.