著者
藤田 淳也 小倉 貴志 大河内 一弥 松本 典剛 澤田 賢治 金子 修
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.142, no.3, pp.328-338, 2022-03-01 (Released:2022-03-01)
参考文献数
25
被引用文献数
2

Threat modeling is a process to determine effective cybersecurity measures to secure industrial control systems (ICSs). However, deep cybersecurity knowledge is required to perform threat modeling processes and those results including prioritization of cyber attack scenarios are depended on security analysts. To reduce the dependency of analysts, it is required to express cyber attack scenarios with a structured model. In this study, a new structured model that expresses cyber attack scenarios for ICSs is proposed. The proposed model is based on the Diamond model and capable of expression behaviors of adversary in a targeted system by a structured form. The model makes it possible to express structured cyber attack scenarios and reduce dependency of analysts. This paper provides a detail of the proposed model and evaluation results of the model in terms of the usefulness of threat modeling.
著者
小倉 宗
出版者
關西大學文學會
雑誌
關西大學文學論集 (ISSN:04214706)
巻号頁・発行日
vol.71, no.1, pp.61-99, 2021-09

本研究は、JSPS科研費JP19K01256、JP21H00659、JP20K00968の助成を受けたものです。
著者
藤井 康成 泉 俊彦 小倉 雅 東郷 泰久 栫 博則
出版者
日本肩関節学会
雑誌
肩関節 (ISSN:09104461)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.609-612, 2011 (Released:2011-11-02)
参考文献数
8
被引用文献数
2

The purpose of this study is to show the relationship between the thoracic flexibility, and rotator cuff function and mobility and stability of the scapula in throwing athletes. We studied 20 athletes (16 males and 4 females, average age: 17.8 years old) to examine the effect of thoracic stretching on rotator cuff and scapular function. We evaluated the rotator cuff function with the elbow extension test (ET) and scapular function with the punching test (PT) and the sternoclavicular joint mobility test (SCMT), presented in the 36th JSS meeting, before and after thoracic stretching. The thoracic stretching was performed with a stretch pole. Subjects lay down on the stretch pole along their spinal line, breathing deeply several times to stretch the thoracic cage with the intercostal muscles and costolvetebral joints relaxed. We compared the positive ratio of the ET, PT and SCMT before and after the stretching. In the non-dominant side, all subjects showed each test negative irrespective of the stretching, while in the dominant side the pre-stretching positive ratios of the ET, PT, and SCMT were all 100%, and the post-stretching positive ratios of the ET, PT, and SCMT were 10, 25, and 0% respectively. There were significant differences between before and after the stretching in each of the 3 tests. All cases with the ET and PT positive after the stretching had an apparent improvement compared with the pre-stretching results. The thoracic flexibility greatly influenced the rotator cuff and scapular function in throwing athletes.
著者
内村 真之 Faye Etienne Jean 嶌田 智 小倉 剛 井上 徹教 中村 由行
出版者
国立科学博物館
雑誌
Bulletin of the National Science Museum. Series B, Botany (ISSN:03852431)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.129-150, 2006-09
被引用文献数
1

Halophila japonica sp. nov. is described from Japan. Although this entity has long been referred to as H. ovalis, data obtained from detailed morphological examination of field collections and herbarium specimens, geographical distribution records and ITS sequence analyses demonstrate that it is distinguishable from all other members of this genus and can be recognized as a new species. H. japonica is presently reported to occur from Ibusuki (Kagoshima Prefecture, Kyushu region, Japan) in the south, to Mutsu Bay (Aomori Prefecture, Honshu region, Japan) in the north. In order to better characterize H. ovalis materials from Japan, some observations on this species were also provided. As an outcome of this study, there are now four species of Halophila known from Japan: H. ovalis, H. euphlebia, H. decipiens and H. japonica.
著者
原口 英之 小倉 正義 山口 穂菜美 井上 雅彦
出版者
NPO法人 日本自閉症スペクトラム支援協会 日本自閉症スペクトラム学会
雑誌
自閉症スペクトラム研究 (ISSN:13475932)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.51-58, 2020-02-29 (Released:2021-02-28)
参考文献数
5

全国の都道府県と政令指定都市(以下、指定都市)におけるペアレントメンター(以下、メンター)の養成及び活動の実態を調査し、今後の自治体でのメンターの養成及び活動の普及に向けた課題を検討した。都道府県39箇所(83%)と指定都市16 箇所(80%)から回答を得た結果、個々の自治体の取り組みの実態にはばらつきがあるものの、都道府県、指定都市の実態には概ね共通する部分が多いことが明らかとなった。都道府県、指定都市ともに、5 ~6 割の自治体でメンターの登録制度があり、6 ~7 割の自治体で養成研修修了者への研修が実施されていた。メンターの活動は、6 ~7 割の自治体で実施され、グループ相談、保護者向け研修、保育者向けの研修が多く実施されていた。また、メンター活動の予算のある自治体は6 割、活動の謝礼・報酬のある自治体は4 ~5 割、コーディネーターが配置されている自治体は4 割であった。一方、養成研修の修了者のうちメンターとして登録し活動する人数の割合、養成研修の実施状況、活動評価の方法、情報交換・協議の場の有無については、都道府県、指定都市で違いが見られた。本研究の結果は、都道府県と指定都市、さらには市町村におけるメンターの養成と活動を評価、検討する上での基礎資料となり得るものである。今後、全国でメンターの養成及び活動の普及を目指すためには、メンター養成と活動の取り組みの有無に影響する要因、取り組みを促進するための要因について抽出することが必要である。
著者
福島 駿介 小倉 暢之 屋比久 祐盛 山里 将樹
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住宅建築研究所報 (ISSN:02865947)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.385-394, 1986 (Released:2018-05-01)

本研究は沖縄における民家の発展過程を木工技術に着目し,歴史的,地域的背景との関わりにおいて総合的に明らかにしようとするものであり,これまで沖縄の文化史の中で断片的に扱われてきた木工技術を中心とする民家の発展過程に少しでも脈絡を与える事を意図している。本章は7章よりなるが,第1章「研究の目的と背景」では琉球王朝の中国及び日本との関わりと,その政策的背景の歴史を概観し,第2章「調査概要」で実地調査の方法,対象を説明している。第3章「民家形態」では沖縄において穴屋と貫屋が相互に関わり合いながら発展してきた様子を述べ,日本本土との長い影響関係の中で定着した貫屋技術について沖縄の風土に対する独特な構法的,形態的対応の様子を明らかにした。第4章「木工技術の継承」では沖縄の木工技術と職人の歴史は中国よりむしろ日本本土との交流に負うところが多い事,そしてその関係もかなり古く遡り得ることを明らかにした。又,沖縄における様々な構法的特色について述べている。第5章「建築材料」では大径材の不足する沖縄における行政的努カの過程と用材入手の歴史的,地域的な経路について述べ,又,木材入手の困難さと経済的要因に対応して用材確保と耐久性増加のための工夫がなされている事を明らかにした。第6章「建築儀礼と生産組織」では,沖縄においてみられる様々な建築的仕来りに,構法における場合と異なり,中国の風水等の影響が強く表われている事,そして沖縄における結組織とその建築生産過程への関わり方について明らかにした。
著者
清水 健太郎 小倉 裕司 高橋 弘毅 和佐 勝史 平野 賢一
出版者
一般社団法人 日本臨床栄養代謝学会
雑誌
学会誌JSPEN
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.95-102, 2020

<p>リフィーディング症候群は,飢餓状態にある低栄養患者が,栄養を急に摂取することで水,電解質分布の異常,心合併症を引き起こす病態であるが,低血糖との関連は明らかではない.BMIが14未満の低血糖を伴うリフィーディング症候群を発症した12例の本邦報告例を検討したところ,たこつぼ型心筋症や心停止を含む致死的な心合併症を10例に発症していた.機序は不明な点が多いが,低栄養状態でのエネルギー供給による過剰なインスリン分泌が低血糖を生じ,低血糖によるカテコラミンの過剰分泌がたこつぼ型心筋症をひきおこすことが推察された.また,心筋への不十分なエネルギー供給が心合併症の要因と考えられた.この病態は重症化する可能性があるため,極度の低栄養患者には心電図モニターや血糖値および電解質管理等の全身管理を要する.目標投与エネルギー量を適切に設定し,リフィーディング症候群およびそれに伴う合併症を予防しつつ厳密な栄養管理が必要である.</p>
著者
加藤 理 中田 八洲郎 住吉 正孝 久岡 英彦 小倉 俊介 桜井 秀彦 山口 洋 中里 祐二 南塚 只雄 羽里 信種
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.22, no.11, pp.1317-1320, 1990-11-15 (Released:2013-05-24)
参考文献数
18

ペースメーカー植え込み後にジェネレーターが回転しリードの捻れを生じる現象はPacemaker-twiddler'ssyndromeとしてよく知られているが,その発生は比較的まれである.我々は335例のペースメーカー症例のうち2例で本症候群を認めたので報告する.症例1は72歳,症例2は75歳の女性で各々身長(cm)153,146.5,体重(kg)75.5,64,で房室ブロックのため前胸部皮下にペースメーカーを植え込んだ.症例1では術後早期よりジェネレーターの回転が認められたが一過性に筋攣縮(twiching)が出現する程度でその後無症状であるため放置,4年後の現在も捻れは進行しているが右側臥位でジェネレーターが回転しそうになった時に患者自ら整復しペーシングも順調で経過観察中である.症例2では術後4カ月に筋攣縮出現リードの複雑な捻れを認め症状も持続するため再手術を行いジェネレーターを大胸筋に固定し,破損していたリードを修復した.2症例はいずれも高齢で高度の肥満があり皮下組織が粗であることが発生要因と考えられた.
著者
小倉 由紀子 北川 眞理子
出版者
一般社団法人 日本助産学会
雑誌
日本助産学会誌 (ISSN:09176357)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.333-344, 2010 (Released:2011-04-07)
参考文献数
27
被引用文献数
2

目 的 本研究の目的は,家庭での性教育における親の果たすべき役割を親子双方の視点から明らかにすることである。研究参加者と方法 研究参加者は,A県下M市内中学校1年生から3年生の親子の中から,10組21名を抽出し文書で通知,その後電話で研究の説明をおこない内諾が得られたものとした。親が10名、子どもが11名で、親子別々に家庭での性教育実施における親の果たすべき役割について非構成化面接を行い,データ収集を行った。得られたデータを質的に記述し分析を行った。結 果 家庭での性教育実施における親の果たすべき役割について11カテゴリーが抽出された。その中で、親が考える家庭での性教育における親の果たすべき役割は、【学校教育での性教育の内容を知る】【学校教育との連携をはかる】【性の相談に対応し知恵を伝授する】【子どもの成長発達を受け止める】【正しい性知識を伝える】【親子の関係性を調整する】【性情報の氾濫に対応する】【夫婦の関係を円満にする】の8カテゴリーが抽出された。また子どもが考える家庭での性教育における親の果たすべき役割は、【子どもが望む性教育実現への支援】【子どもの求める性問題へ介入する】【家庭環境を調整する】の3カテゴリーが明確となった。結 論 本研究より,家庭での性教育における親の果たすべき役割は,知識だけではなく経験の中での知恵や細かい実践部分での対応に関連していた。子どもと親との関係において,どれくらい親が子どもに向き合い子どもにとって話しやすい相手であることかが重要であった。
著者
高原 滋夫 小倉 義郎 岡崎 英生 千葉 和夫 三谷 恭夫 前田 剛志
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.135-138, 1969-02-20

I.はじめに 現在わが国において普及発展の途上にある難聴学級についてまずその歴史と概要について簡単に述べたいと思う。 従来,普通児における普通小学校とろう児におけるろう学校とは,種々の面で一応完備の状態にあるが,第1図に示すように,普通児とろう児の中間的な存在である中等度難聴および一部の高度難聴児で,しかも現在の医学では治療の困難な難聴児については長い間教育上の何らの対策も講じられないままに放置されていた。
著者
川上 晋一郎 赤木 成子 松本 憲明 木村 守 水河 幸夫 東川 俊彦 増田 游 小倉 義郎
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.169-175, 1987-03-20

はじめに 昭和34年岡山市で難聴児調査が行われ中等度難聴児が全児童の約0.1%に認められた1)。彼らは普通児とろう児の中間的存在であったため教育的配慮がなされず放置されていた。昭和35年4月高原ら2)により中等度難聴児に聴能訓練,言語指導と学習指導を目的として岡山市内山下小学校にわが国で最初の難聴学級が開設された(図1)。その成果が発表されると難聴学級の必要性が痛感され日本全国でつぎつぎと開設された。そして現在小学校311校,中学校92校の難聴学級が開設されている。内山下小学校難聴学級開設以来25年が経過し,いろいろな点で変化が起きてきた。その歴史を振り返り今までの成果と難聴学級が現在抱えている問題点について検討した。
著者
熊田 恵介 村上 啓雄 吉田 実 豊田 泉 小倉 真治 福田 充宏
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.18-22, 2017-02-28 (Released:2017-02-28)
参考文献数
18

対象と方法:平成22年1月から平成26年12月末まで5年間の下呂市消防署管轄における入浴関連救急搬送事例と基幹病院へ搬送となった重症事例を対象に,重症度別,月別,時間帯別,要請元・発生場所別ならびに画像を含めた所見を回顧的に検討した。結果:全死亡例のうち入浴関連の割合は35.2%であったこと,月別では冬季に,時間帯別では夜間帯に重症例の発生件数が多かったこと,ホテル・旅館等と自宅等からの要請が多いこと,浴槽内での死亡例が多かったことが明らかとなった。また,重症例では血管系の内因性疾患が多く予後不良で,死後画像診断の実施率は80%で確定診断に至ったものは25.7%であった。考察:地方では温泉地など地域特性を明確化したうえで,関連諸機関が一体となった有効かつ効果的な救急医療支援策を講じておく必要がある。
著者
佐柳 秀明 原 洋 山内 一明 小倉 良平
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
栄養と食糧 (ISSN:18838863)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.341-346, 1978 (Released:2010-03-01)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

ミトコンドリア懸濁液に紫外線を照射すると, 過酸化脂質の増量や呼吸鎖の脱共役が観察されるが, これに抗酸化剤としてのグルタチオンがいかなる影響をあたえるかを検討した。1) 11.2×106erg/cmcm2量の紫外線照射をうけたミトコンドリアは電顕的に明らかに膨潤がみられ, KCl-Tris緩衝液中でも520nmの吸光度の低下をみた。しかし, グルタチオンを添加すると, 膨潤ミトコンドリアの収縮が観察された。2) 11.2×106erg/cmcm2の照射をうけたミトコンドリア懸濁液にグルタチオンを10-5mol加えて室温に10分間放置すると, 照射にもとづくRCR, ADP/Oの減少やstate 4の開放などが回復し, また, 過酸化脂質の減少がみられた。以上の紫外線照射によるモデル実験系より, 細胞内に普遍的に存在するグルタチオンが抗酸化作用を有することを, ミトコンドリアの形態的観察や生化学的検討から確認しえた。