著者
中田 高 徳山 英一 隈元 崇 室井 翔太 渡辺 満久 鈴木 康弘 後藤 秀昭 西澤 あずさ 松浦 律子
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.240, 2013 (Released:2013-09-04)

2011年東北地方太平洋沖地震以降,中央防災会議によって,南海トラフ沿いの巨大地震と津波の想定がなされているが,トラフ外れた海底活断層については詳しい検討は行われていない.縁者らは,詳細な数値標高モデルから作成した立体視可能な画像を判読し,南海トラフ東部の南方に位置する銭洲断層系活断層の位置・形状を明らかしたうえで.その特徴および歴史地震との関連を検討する.
著者
金 洙列 松浦 智典 松見 吉晴 玉井 和久 安田 誠宏 TOM Tracey H. 間瀬 肇
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.I_516-I_520, 2013
被引用文献数
3

This paper describes the performance of the weather research and forecasting (WRF) model applied for Typhoon Maemi in 2003 in the mid-latitude (N35°_55°) using grid point value (GPV) data of NCEP FNL (ds083.2) and NCEP/NCAR Reanalysis (ds090.0), by changing planetary boundary layer scheme and cloud microphysics. It was found that typhoon tracks are closer to the best track when using ds090.0 data, while intensity is well simulated by using ds083.2 in the range of over N30°. In addition, wind is more sensitive to the planetary boundary layer scheme than the cloud microphysics. Sea level pressure is similarly sensitive to both schemes of the planetary boundary layer scheme and the cloud microphysics.
著者
山﨑 さやか 篠原 亮次 秋山 有佳 市川 香織 尾島 俊之 玉腰 浩司 松浦 賢長 山崎 嘉久 山縣 然太朗
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.65, no.7, pp.334-346, 2018-07-15 (Released:2018-07-31)
参考文献数
38

目的 健やか親子21の最終評価における全都道府県の調査データを使用し,母親の育児不安と母親の日常の育児相談相手との関連を明らかにすることを目的とした。方法 対象は,2013年4月から8月の間に乳幼児健診を受診した児の保護者で調査票に回答した75,622人(3~4か月健診:20,729人,1歳6か月健診:27,922人,3歳児健診:26,971人)である。児の年齢で層化し,育児不安(「育児に自信が持てない」と「虐待しているのではないかと思う」の2項目)を目的変数,育児相談相手および育児相談相手の種類数を説明変数,属性等を調整変数とした多重ロジスティック回帰分析を実施した。結果 育児に自信が持てない母親の割合と,虐待しているのではないかと思う母親の割合は,児の年齢が上がるにつれて増加した。すべての年齢の児の母親に共通して,相談相手の該当割合は「夫」が最も多く,相談相手の種類数は「3」が最も多かった。また,「夫」,「祖母または祖父」を相談相手として選んだ母親は,選ばなかった母親と比べてオッズ比が有意に低かった。一方,「保育士や幼稚園の先生」,「インターネット」を相談相手として選んだ母親は,選ばなかった母親と比べてオッズ比が有意に高かった。育児不安と相談相手の種類数との関連については,すべての年齢の児の母親に共通した有意な関連はみられなかった。一方,児の年齢別にみると,1歳6か月児と3歳児の母親において,相談相手が誰もいないと感じている母親は,相談相手の種類数が「1」の母親と比べてオッズ比が有意に高く,「虐待しているのではないかと思う」の項目では,相談相手の種類数が「1」の母親と比べると,相談相手の種類数が「3」,「4」,「5」の母親はオッズ比が有意に低かった。結論 相談相手の質的要因では,すべての年齢の児の母親に共通して有意な関連がみられた相談相手は,夫または祖父母の存在は育児不安の低さと,保育士や幼稚園教諭,インターネットの存在は育児不安の高さとの有意な関連が示された。相談相手の量的要因(相談相手の種類数)では,幼児期の児を持つ母親においては,相談相手の種類数の多さが育児不安を低減させる可能性が示唆された。
著者
田村 伊知郎 松浦 真一 嶋津 龍弥 木村 康治
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.84, no.862, pp.17-00403, 2018 (Released:2018-06-25)
参考文献数
11

The ductility factors of nonlinear SDOF systems at Service Limits Ds “using elastic analysis design” in JEAC4601 are investigated, and it was confirmed that the ductility factors depend on the natural frequencies of systems, seismic motions and constant loads. Based on the above results, an acceptance criterion of components to prevent ductile failure and plastic collapse is proposed. The criterion is given as a limit of ductility factor for Service Limits Ds “using elastoplastic analysis design”. The proposed limit of ductility factor allows single state for nonlinear systems, and doesn't depend on the natural frequencies of systems, seismic motions and constant loads.
著者
松浦 啓一
出版者
The Ichthyological Society of Japan
雑誌
魚類学雑誌
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.171-174, 1976

琉球諸島の石垣島から採集した71個体のクマドリの成魚とラバウルから得た1徊体の幼魚の外部形態および生殖巣を調査した.これらの個体は, (1) 体側および吻部にオレンジ色の波状の色帯を持ち, 吻部の背部外郭線が, やや凹状のもの, (2) 体側のみに色帯を持ち吻部は茶褐色で背部外郭線が, 直線的かやや凸状のものに分けられた. (1) には, すべての雌, 小形の雄および幼魚が含まれ, (2) には大形の雄が含まれた.また (1) の小形の雄の体長に対する眼径の割合は, 大形の雄と雌のそれの中間の値を示した.これらのことからクマドリの斑紋と体形は, 性と成長に関連して変化する事が明らかになった.即ち, 雄では成長にともなって吻部の色帯が消失して茶褐色を呈し背部外郭線は, 直線的かやや凸状となり, 雌では幼魚の吻部の特徴は, 成魚まで保持される.
著者
末田 泰二郎 福永 信太郎 浜中 喜晴 松浦 雄一郎 後藤 誠 佐藤 雅文 右原 義久 吉本 文雄 土谷 太郎
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.381-384, 1991

シリコーン中空糸を用いた新しい膜型人工肺を開発した。熱交換器の周りに巻かれたシリコーン中空糸の外部を静脈血は落差で灌流し、ガス交換され動脈血が貯血される膜型肺である。実験は緬羊10頭を、高灌流量群(Qb=4.7±0.5L/min、6頭)、低灌流量群(Qb=11/min、4頭)に分け、8時間の常温体外循環を実施し、ガス交換能や血液適合性の検討を行った。全例順調に8時間の体外循環が実施できた。V/Q1の条件下、両群ともにガス交換能は良好であつた。また8時間の体外循環中、ガス交換能は安定しており経時的低下は認められなかつた。溶血、血小板数の変化、血中酵素の上昇は僅かであつた。フイブリノーゲンの消費も認められなかつた。本人工肺はガス交換能や血液適合性に優れ、動脈血貯血方式のため、拍動流や分離体外循環にも対処し得る膜型肺である。
著者
清見 紗希 永井 祥希 松浦 昭洋
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告
巻号頁・発行日
vol.40, pp.213-214, 2016

本稿では,加法,減法の筆算の主要処理である各桁における加算,減算,繰り上がり・繰り下がり等が直接的な筆算のタスクとしてではなく,ゲームのタスクの中に自然に現れ,直感的でエンターテインメント性のある操作を楽しみながら,それらの処理に取り組むことのできるiPhone/iPad向けアプリを提案する.
著者
松浦 信夫 藤枝 憲二 福島 直樹 三上 裕平 原田 正平
出版者
THE JAPAN DIABETES SOCIETY
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.225-231, 1987

IDDM小児35例に半合成ヒトインスリン100単位製剤を使用し, その臨床鮪用性, 安全齢よび免疫原性にっいず検討した.ヒトインスリン使用前のインスリン製剤により対照を2群に分けて検討した.A群 (n=15) にブタ純化インスリン (モノタード, アクトラピットインスリン), B群 (n=20) はU-100レントインスリンおよびアクトラピットインスリン使用群であり, ヒト純化インスリン治療に変更後に比較して以下の結論が得られた.<BR>1.同じ組成, 単位のU-100レントインスリンまたはブタ純化インスリンとヒトインスリン注射後の血糖変化, 血漿Total, Free insulinの変化には差がみられなかった.<BR>2.U-100レントインスリン治療群 (B群) のIgG型抗インスリン抗体価はブタ純化インスリン群 (A群) に比し有意な高値を示した.<BR>3.ヒトインスリン変更後, 特にIgG型抗インスリン抗体価は有意に低下した.<BR>4.ヒトィンスリン変更後, A群ではインスリン使用量に大きな変化はみられなかったが, B群では有意にその使用量が低下した.<BR>5.U-100レントインスリンからヒトインスリンに変更するときには低血糖発生の確率が非常に高く, 充分な注意が必要であり, ほぼ20%減のヒトインスリンで変更するのが安全と思われた.
著者
松浦 充宏
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.50, no.appendix, pp.213-227, 1998-03-31 (Released:2010-11-17)
参考文献数
42
被引用文献数
1

Physical processes of earthquake generation may be divided into three different stages, such as tectonic loading, quasi-static nucleation, and subsequent dynamic rupture propagation. The basic equations governing the earthquake generation process are; the equation of motion in elastodynamics that relates slip motion on a fault surface with deformation of the surrounding elastic media, the fault constitutive law that prescribes the relation between shear stress and fault slip (and/or slip velocity) on the fault surface during earthquake rupture, and the loading function that gives the increase rate of eacternal shear stress induced by relative plate motion. Recent development in physics of earthquake generation enables us to simulate the entire process of earthquake generation by solving these nonlinear coupled equations. For long-term prediction of earthquake occurrence the detection of crustal movements associated with tectonic loading is important. For short-term prediction the detection of precursory phenomena associated with rupture nucleation is important. In either case it is necessary to establish an interactive forecast system based on theoretical simulation and continuous monitoring of earthquake generation processes.
著者
松浦 啓 蒔田 直輝 石井 亮太郎 藤田 泰子 古野 優一 水野 敏樹
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.7, pp.378-382, 2017 (Released:2017-07-29)
参考文献数
25
被引用文献数
1

Chronic lymphocytic inflammation with pontine perivascular enhancement responsive to steroids(CLIPPERS)の病変は一般的に後脳から離れるに従って縮小することが多いが,側頭葉に最大病変を示す症例を経験した.症例は49歳男性.来院22日前から発熱が,その後左眼視野障害が出現し入院となった.神経学的に左眼視野の中心部に暗点を認め,MRIで右側頭葉に粒状のガドリニウム造影効果を伴うFLAIR高信号病変を認めた.その後,橋及び小脳に病変が拡大し,複視・滑動性眼球運動障害・輻輳麻痺が出現した.右側頭葉病変から開頭脳生検し,CLIPPERSと診断した.ステロイド投与により病変・症状ともに軽快した.病初期に後脳から離れた病変が大きい症例であっても,CLIPPERSの可能性を考慮する必要がある.
著者
中根 和昭 Marcio Gameiro 鈴木 貴 松浦 成昭
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.97-108, 2012-09-25 (Released:2017-04-08)
参考文献数
18
被引用文献数
1

病理診断とは,人体から採取された材料について顕微鏡で観察し,病理学の知識や手法を用いて病変の有無や種類について診断することである.日本では病理医の絶対数は症例数に比べ圧倒的に不足しているため,計算機による病理診断支援技術の開発は緊急の課題である.ここでは,位相幾何学的な概念を基にしたアルゴリズムを提案し,生体組織画像から病変部を抽出する手法と,大腸癌の組織に対して適用した結果を紹介する.
著者
松浦 秀夫
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.88, no.2, pp.255-261, 1999-02-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
5
被引用文献数
1

高血圧症治療におけるライフスタイルモディフィケーションの意義と実際について,それぞれの問題点,注意点を挙げながら概説した.いずれの項目も患者に理解されやすいものであるが,指導する上でいかに具体的にかつ分かり易く説明するかが重要である.また,生活習慣の改善による降圧効果発現には時間がかかること,効果の程度が薬物療法に比べ小さいことから,患者の努力が中断しないように治療計画を立てることが必要である.
著者
松浦 孝明
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集 第67回(2016) (ISSN:24241946)
巻号頁・発行日
pp.343_2, 2016 (Released:2017-02-24)

[はじめに] 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律が施行され、教育現場においても施設設備だけでなく、授業内での適切な教材の使用や障害の特性に配慮した指導が求められている。しかし、文部科学省等から合理的配慮事例集が示されているが、体育授業に関する事例はほとんど見られない。本研究では、地域の小学校等に在籍する肢体不自由児に対する合理的配慮事例集を作成し、今後のインクルーシブな体育授業の充実に寄与することを目的とする。[方法] 筑波大学附属桐が丘特別支援学校の教育相談による支援事例および地域の小学校や中学校から転入した児童生徒に対するアンケート結果から、体育授業の参加を困難とすると思われる要因(障害特性、認知特性など)を整理するとともに、適切な配慮について整理する。[まとめ] 体育授業への参加を困難にする要因は、身体の動かしにくさ、ボールや用具の扱いにくさ、車いすなど補助具の利用、視覚情報処理の難しさ等に整理された。また、合理的配慮の事例は、施設設備、教材、指導法、人的配置などに分類し、体育授業全般に共通するものと個別の指導内容に応じたものに整理することで利用しやすい事例集になると思われた。
著者
小林 文彦 小川 幹男 松浦 稔 吉崎 敏夫
出版者
公益社団法人 日本化学療法学会
雑誌
CHEMOTHERAPY (ISSN:00093165)
巻号頁・発行日
vol.37, no.Supplement1, pp.1084-1092, 1989-11-30 (Released:2011-08-04)
参考文献数
9

7432-Sまたは7432-SのNa塩 (7432-S・Na) の1000mg/kgをウサギに1回経口または静脈内投与して腎毒性の有無を調べた。得られた成績は次の如く要約される。1. 7432-S経口投与および7432-S・Na静脈内投与群とも摂餌量は, 有意に減少し, 体重の増加抑制傾向がみられた。2. 7432-S経口投与群では。尿の酸性化, 血漿中のクレアチニン, 総コレステロール値などがやや高かったが, 病理学的検査で腎毒性を反映した変化は認められなかった。3. 7432-S・Na静脈内投与群の腎臓では, 4例中3例に軽度から中等度の近位尿細管上皮細胞の壊死がみられた。これらの例では, 尿中に蛋白や糖および顆粒円柱がみられた。また, 血液生化学検査では, 中等度の近位尿細管上皮細胞壊死例のみに血漿中のクレアチニンおよび尿素窒素の上昇傾向がみられたが, 対照群との有意差はなかった。4. 従って, ウサギでは, 7432-S 1000mg/kgの1回経口投与で腎毒性の発現はみられず, 7432-S・Na 1000mg/kgの静脈内投与でのみ病理学的に弱い腎毒性が認められた。