著者
梶田 武俊 後藤 正代 辰己 雅子 丸山 悦子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.133-136, 1980-07-30

奈良農試製および木津高校製の煎茶のフッ素含有量を測定し,品質との関係を検討した結果,同一産地においては下級煎茶ほど含有量が高くなる傾向が認められた。また浸出液においても原茶のフッ素含有量が多いほど,その溶出量も多くたるという結果が得られ,茶の品質とフッ素含有量との間に有意な相関が認められた。さらに浸出条件とフッ素溶出量との関係をしらべたところ,浸出温度が高く,また時間が長くなるほどフッ素溶出量が多くなり,両者間には有意な相関がみられた。浸出回数においては第一煎と第二煎で茶葉に含有されるフッ素の約90%が溶出し,含有フッ素の大部分が水溶性の形態であることがわかった。茶葉量においては量が多くなるほどフッ素溶出量も多くなったが必ずしも比例的な関係にあるとはいえなかった。なお浸出液中のフッ素量は虫歯予防に有効とされている1ppm前後であり,緑茶の飲用はこの観点からも意義深いものと考えられる。
著者
梶田 耕平 吉野 孝 宗森 純
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.106, pp.7-12, 2003-10-23

多人数対応型リアルタイム4コマ漫画作成支援システムAB-DOKAN IIを開発した.AB-DOKAN IIは,新たに過去の作品を閲覧できるデータベース機能と,描画支援するテンプレート機能を搭載したリアルタイムに多人数で4コマ漫画作成をするためのシステムである.今回,3人の作業者で,4コマ漫画作成実験を行った.その結果,機能追加前の実験結果と比べると,漫画作成時間が短くなった.しかし,4コマ漫画の面白さはあまり変わらないことがわかった.We have developed a four-frame strip cartoon creation system AB-DOKAN II. AB-DOKAN II supports the database function and the templete function for the four-frame strip cartoon. We experimented on four-frame strip cartoon creation 7 times by three persons. The results of experiments showed that AB-DOKAN II could reduce the time to complete the cartoon. We found that there was no difference in the fun of a four-frame strip cartoon.
著者
篠原 琢 戸谷 浩 吉岡 潤 割田 聖史 青島 陽子 古谷 大輔 小森 宏美 秋山 晋吾 中澤 達哉 小山 哲 池田 嘉郎 平田 武 梶 さやか
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本プロジェクトは、ポーランド=リトアニア連合王国(ロシア帝国西部諸県)、ハプスブルク帝国、沿バルト地域を中心に、近世から現代にいたるネーション、およびナショナリズムの動態を分析してきた。ここでは近世から20世紀にいたる各時代の政治社会におけるネーションの多次元的な機能と構成が分析された。近世期のネーションは、多様な政治的、文化的文脈で構築され、さまざまな価値と関連付けられ、ネーション理解は単一の政治社会に収斂しない。近代のネーションは政治社会における多様な交渉を全的に文脈化する傾向をもつ。本研究は個別研究と比較史の方法で境界地域におけるこの過程を明らかにした。
著者
相田 勇 梶浦 欣二郎 羽鳥 徳太郎 桃井 高夫
出版者
東京大学地震研究所
雑誌
地震研究所研究速報
巻号頁・発行日
vol.8, pp.58-62, 1964-09

昭和39年6月16日新潟地震調査概報
著者
北谷 秀樹 梶本 照穂 河野 美幸 小沼 邦男 野崎 外茂次 桑原 正樹
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.32, no.6, pp.884-890, 1996

小児の包茎への対応には,社会・文化的背景も考慮に入れる必要がある.そこで小児の包茎の治療指針の一助にする目的で男児をもつ父母の意識調査を行った.対象は当科関連の産院で男児を出産した1466家族で,封書によるアンケート方式で行った.また,当大学病院の看護婦330名にも同様のアンケートを行った.質問内容は,どのような状態を包茎と考えるか,どんな害があると考えているか,どのように対処したのか等に加え父親自身の体験も聞いた.その結果,父母からは420通の回答(有効回答率 : 31.5%)を,看護婦からは98%の回答を得た.回答者の3分の2は真性包茎の状態を包茎と考えていた.また包茎の害は不潔,亀頭包皮炎,早漏の原因,結婚生活の支障,等が多数を占めたが,その認識には父親,母親,看護婦の間で違いが見られた.父親の50%が中学生の頃に,25%が高校生の頃に亀頭が露出するものだと思っていた.父親の33%がかつて自分が包茎ではないかと悩んだことがあり,その平均年齢は15.2歳であった.この調査の結果から,亀頭の露出時期には個人差が大きく,多くは中学生頃から始まるものと推察される.従って,小児の包茎が病的か正常範囲内かの判定は思春期以降に行われるべきで,幼小児期の手術適応は一定の臨床症状のあるものに限るべきであるとおもわれる.今後,社会的な面を含めた検討が必要である.
著者
今田 洋三 林 公子 岸 文和 梶川 信行 高坂 史朗 浅野 洋
出版者
近畿大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1993

18世紀は、旧来のメディア構造が大幅に組み替えられ、新しいメディアが続々と創出される時代であった。本研究では、おもに、18世紀における日本経済の中心地であった大阪に焦点を当てて、さまざまな「発信者」と「受信者」の間を媒介するメディアの〈多様性〉と〈多層性〉を、そしてその歴史的な〈変容〉と〈組み替え〉の過程を考察することを試みた。具体的には、先行の出版都市であった京都の圧倒的な力量(仏・儒書・史書・医書等の内典・外典、和文古典類約7000点)に対して、新興都市・大阪が生み出した「大阪(上方)的」なメディアの《新しさ》を、さまざまジャンル(文芸書・実用書・市民的学芸書・戯場書・絵本・一枚刷りなど)において検証することを行なった。研究代表者・今田は、メディアの≪新しさ≫を、出版物の「指示世界」の≪新しさ≫、「著者」と「読者」の≪新しさ≫、そして、両者を統合する〈仲介者〉としての「本屋」の《新しさ》の点で分析することを試み、江戸の須原屋市兵衛と大阪の柏原屋清右衛門を比較することを通して、18世紀における出版事業の革新性を検討した。共同研究者・浅野は、石川五右衛門をめぐるさまざまな伝説を18世紀大阪におけるピカレスク・ロマン(悪漢小説)の生成という観点から検討し、また梶川は、大友皇子の伝承を18世紀の地誌類を手がかりにして考察した。同じく高坂は、ヨーロッパの天文学が本木良永や志筑忠雄といった人物によってどのように受容されたかを検討し、岸は、「各所案内記」や「名所図会」に収められたイメージの分析を通して、18世紀後期における挿絵の〈メディア的性格〉の変容について考察した。また林は、『戯場楽屋図会』の分析を通して、歌舞伎をめぐる情報とメディアについて検討を加えた。
著者
梶山 耕成
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.308-309, 2006

液体の屈折率を測定する簡単な屈折計を製作した。光が屈折するときの光路を確かめることができること,また,光源装置を使わないことが特徴である。生徒実験に使用した結果,概ね好評であった。
著者
梶本 修身
出版者
大阪外国語大学
雑誌
大阪外国語大学論集 (ISSN:09166637)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.143-150, 1998-09-30

A randomized, double-blind, cross-over trial was carried out in 20 out-patients with asthenopia to compare the efficiency of oral treatment with 62.25mg of Vaccinium myrtillus anthocyanoside or placebo daily in two divided for 8 weeks. 10 typical symptoms of asthenopia,for instant,eye strain, visual haziness, headache etc., were scored at 2 weeks intervals. Critical fusion frequency of flicker and visual analogue scale of general fatigue were also recorded before and after each treatment. During first 4 weeks, each symptom improved in both groups, but in the group treated with the Vaccinium myrtillus anthocyanoside to a faster and greater extent During the maintenance periods, a further significant improvement was recorded in the patients treated with the Vaccinium myrtillus anthocyanoside in 6 of 10 symptoms, whereas in those on placebo the symptoms didn't improved any more. Although there is no significant difference on the effects between the Vaccinium myrtillus anthocyanoside and placebo in the other 4 symptoms, the percentage of improvement in the group treated with Vaccinium myrtillus anthocyanoside, was higher than that with placebo. The Vaccinium myrtillus anthocyanoside also improved the critical fusion of flicker and visual analogue scale of general fatigue more significantly than did placebo. Clinical tolerance was excellent with all treatments, with no complaints being recorded. So it's suggested that oral treatment with the Vaccinium myrtillus anthocyanoside should be basic therapy for the management of asthenopia.
著者
梶田 健史 山守 一徳 長谷川 純一
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.47, pp.337-338, 1993-09-27
被引用文献数
1

スペースの限られたパンフレットや広告では,デフォルメ(変形)された道案内地図がよく使われる。しかし,これらのデフォルメ地図は,単に物理的制約を満たすためというより,むしろ表現の簡潔さや美しさにその価値を求めて作成されることが多い。また,デフォルメ地図はスケッチを利用したマンマシンインターフェースの観点からも大変興味深い。しかし,位置関係に矛盾が生じない範囲で道路などを変形させる一般的手法がないこと,地図の見やすさや美しさの基準は人間の主観によるところが大きいことなどのため,実際のデフォルメ地図はすべて手作業で作成されているのが現状である。そこで我々は,デフォルメ地図を自動生成するシステムの開発に着手した。今回我々が対象とするのは,道路地図のデフォルメである。ベクトルデータで構成された道路地図の線構造に注目し,交差点間の位相関係に矛盾が生じない程度に変形を加えることで,デフォルメ道路地図を作成するシステムの開発が今回の目標である。本稿では,実際のデフォルメ地図に対する調査と分析の結果と道路のデフォルメのための手法(水平垂直化,平坦化)について説明し,最後に実際のデータを用いた予備的な実験の結果を報告する。
著者
梶谷 洋司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. VLD, VLSI設計技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.548, pp.61-66, 2007-03-01
被引用文献数
8

平面配線領域を信号ピンを点とするグラフでシミュレートし、点に仮想ポテンシャルを与えて電界を生成し、付随する等ポテンシャル線をポテンシャル勾配を表す枝で制御して配線経路として使う新しい配線パラダイムを提供する。本文の前半では、このモデルをグラフ理論的に解明する。後半ではこのグラフが配線を一意に決める枠組みを提案する。等ポテンシャル線は「存在する、切れない、交わらない」ので配線は等ポテンシャル線の選択作業である。また配線の切断や制限が考察の対象である奇体な配線アルゴリズムである。無限の配線多様性を備えたField-Unprogrammable-Pin-Array(FUPA)と呼べるアーキテクチャーである。また配線の本質的困難と考えられている配線順序依存性から脱却している。
著者
岩口 陽子 大町 達夫 翠川 三郎 梶 秀樹 藤岡 正樹
出版者
地域安全学会
雑誌
地域安全学会梗概集
巻号頁・発行日
no.23, pp.94-97, 2008-11

As the imminence of a large-scale earthquake is said to be rising, an increasing number of organizations is starting to produce their own business continuity plans (BCPs) in both public and private sectors. This paper is to review the status quo of the measures universities generally take against earthquakes and examine how their BCPs could develop and should be.