著者
遠藤 智子
出版者
京都大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

出産・育児のための採用中断を経て採用を再開し、最終年度の後期半年分のみとなる今年度は、データ公開のための準備と学会発表を中心に行った。データ公開のための準備として、まずサーバをレンタルしホームページを開設、国内外の研究者に研究状況や会話データの存在を周知できる環境を整えた。そして、既存の会話データを再度見直し、書き起こしの精緻化を進めた。関連する研究者とは既に連絡を取っているが、今後も学会等で共有可能な中国語自然会話データの存在をアピールし、当該分野の発展に寄与していく予定である。9月に行われた日本認知言語学会では、「会話の中の文法と認知 : 相互 : 行為言語学のアプローチ」と題したワークショップを企画、実行した。相互行為言語学の背景や研究手法の特徴を説明したのち、自身の研究発表ではターン中間部における"我覚得"の使用に焦点を当て、自然会話という時間的制約がある中での発話構築のための時間稼ぎと、対面会話という社会的行為においてスタンス表明が持ちうる危険の回避という観点からその機能を論じた。10月に行われた日本中国語学会では中国語の自然会話における舌打ちについて発表した。舌打ちという、一見したところ言語現象ではないような要素を文法との関連で研究するのは特に当該学会では非常に珍しいことであるが、100例以上のデータの観察に基づいた分析の妥当性を来場者とともに検証し、新たな文法研究の可能性を模索した。
著者
竹内 健司 遠藤 守信
出版者
信州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究は、カーボンナノチューブ(CNT)の構造、CNTの均一分散技術および細孔共連続構造ポリマーであるポリマーモノリス技術を最適に融合することにより、軽量高強度樹脂複合材の技術基盤の構築を目的としている。目標を達成するために複合材に適したCNTの検討に加えてポリマーモノリス材の調製および構造解析について検討した。調製したポリマーモノリス/CNT複合材は、ポリマーソリッド材のような脆性破壊が起こらず、CNT未添加のポリマーモノリス材よりも高い初期応力、圧縮破断強度、柔軟性を有し、圧縮後も構造の割れや破断が見られないことを示した。
著者
遠藤 潤一
出版者
跡見学園女子大学国文学科
雑誌
国文学科報 (ISSN:03886204)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.8-25, 1994-03

比較対照表あり
著者
遠藤 潤一
出版者
跡見学園女子大学国文学科
雑誌
国文学科報 (ISSN:03886204)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.1-14, 1995-03

比較対照表あり
著者
味村 俊樹 山名 哲郎 高尾 良彦 積 美保子 遠藤 智美 勝野 秀稔 松岡 弘芳 大毛 宏喜 角田 明良 吉岡 和彦 貞廣 荘太郎 前田 耕太郎
出版者
日本大腸肛門病学会
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.109-117, 2012 (Released:2012-03-27)
参考文献数
30
被引用文献数
2 2

目的:多施設共同による本邦における便失禁診療実態調査に伴って,仙骨神経刺激療法(sacral nerve stimulation,以下SNS)の適応に関して検討した.方法:2009年の1年間に便失禁を主訴に9施設を初診した患者を対象に, SNSの適応に関して調査した.結果:対象症例は293例で,女性214例,初診時平均年齢65歳であった.266例(91%)に何らかの治療が行われ,症状改善率44~93%と,ある程度良好な成績をおさめていた.しかしそれでもSNSの適応に関して,「良い適応」8例,「適応になるかも知れない」73例と合計81例(28%)に,更なる治療としてSNSの適応ありとされていた.適応ありとした理由は,「現在の治療法では症状の改善が不十分だから」が47%,「SNSの効果に期待するから」が38%であった.結語:多くの症例に検査や治療が行われていたが,症状改善が不十分でSNSの効果に期待する症例が28%いた.今後,本邦へのSNSの導入・普及によって便失禁治療の選択肢が拡がることを期待する.
著者
榛沢 和彦 林 純一 大橋 さとみ 本多 忠幸 遠藤 祐 坂井 邦彦 井口 清太郎 中山 秀章 田中 純太 成田 一衛 下条 文武 鈴木 和夫 斉藤 六温 土田 桂蔵 北島 勲
出版者
新潟大学
雑誌
新潟医学会雑誌 (ISSN:00290440)
巻号頁・発行日
vol.120, no.1, pp.14-20, 2006-01-10
被引用文献数
4

新潟中越地震の車中泊では地震による心的ストレス,窮屈な下肢屈曲姿勢,そして脱水により下肢深部静脈に血栓が発生しエコノミークラス症候群(肺塞栓症)が多発した.10/31,11/3,11/7には厚生連佐久総合病院の診療チームと計69名(男性4名)にポータブルエコーで,11/15から12/20までは厚生連魚沼病院に通常のエコー装置を設置しマスコミを通じて呼びかけ82名(男性13名)に下肢静脈エコー検査施行した.2005/2/28から3/31まで再度魚沼病院で検査した方を対象に再度下肢静脈エコーを行った.10/31-11/7に検査した69名中車中泊経験者は60名で,8名にヒラメ静脈浮遊血栓(そのうち1名はCTで肺塞栓症を認めた),14名に壁在血栓を認め,血栓陽性例は全員車中3泊以上であった.11/15-12/20の検査では車中泊は66名(6名は30日以上連泊),そのうち60名が下肢の疼痛や腫脹を訴えヒラメ静脈の充満血栓1名,9名で壁在血栓を含めた血栓を認め,血栓陽性例は全員震災直後から車中4泊以上であった.血栓陽性率は震災後からの経過時間とともに低下し12/20では10%であったが2/28から3/31の診療結果では新たな血栓も認め血栓陽性率は21.9%と上昇を認めた.11/7までの下肢静脈エコーにおける車中泊者のヒラメ筋最大静脈径は8.8±2.5mm(車中泊経験の無いヒラメ筋最大静脈径7.1±2.0mm)より有意に大(n=55,p<0.05),また血栓を認めた被災者のヒラメ静脈最大径10.0±2.6mmで血栓の無い被災者(7.5±4.4mm)より有意に大であった(n=67,p<0.0001).本診療調査により大災害時における車中泊は急性期に肺・静脈血栓塞栓症を起こすだけでなく,静脈の損傷により慢性期に反復性の血栓を生じて血栓後症候群になる危険性も大であることが示唆された.
著者
関川 浩司 渡辺 岩雄 川口 吉洋 遠藤 辰一郎
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.17, no.12, pp.2226-2229, 1984-12-01
被引用文献数
4

胆嚢病変に起因した自発性外胆嚢瘻の報告は比較的まれで,本邦では自験例を含め22例を数えるにすぎない.このうち本瘻孔の基盤となった病変は胆石症17例であり4例が胆嚢癌例であった.今回われわれは胆石症および胆嚢癌症例で腹壁に自潰することにより外胆嚢瘻の形成をみたきわめてまれな一例を経験したので報告するとともに臨床的特徴像について本邦報告例を集計し報告する.
著者
遠藤 信一
出版者
日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.21-25, 1992-03-30

本研究は、重症心身障害児施設に入所している一人の重度・重複障害幼児との具体的な取り組みを通して、子どもの意思の表出を促す際に、関わり手側に求められる視点を明らかにすることを目的とした。子どもに対して一方的な関わりにならないようにあらゆる場面で子どもの意向を問いかける工夫を続けていくと、指導開始当初は一人遊びをしていることが多かった対象児が、ものに働きかける動きがより明確になり、さらに人に近付いて要求を伝えようとするなどの動きがみられるようになった。重度・重複障害児の意思の表出を促すためには、あらゆる場面でコミュニケーションを図っていくことが大切であり、その際子どもにみられた何らかの動きをある意思の現れと"仮に"受け止めていくことや子どもが意思を発現しやすくするために活動の開始や終了を明確にすることなどが大切であるといえる。
著者
遠藤 新
出版者
工学院大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

米国都市におけるリンケージデザインには3つの現代的課題がある。第一に総合的なオープンスペース計画の策定(Comprehensive Open Space Plan)、第二にグリーン・インフラストラクチャーの計画と整備(Green Infrastructure)、第三に都市内大公園の整備(Great Urban Parks)である。先進的取り組み等を行っている都市群において、これら3つの課題は連動している。特に古くから空洞化に悩んできた旧工業都市では、市内に分散する空地・未利用地の再生(未利用地マネジメント)が総合的オープンスペース計画の主要課題であり、グリーン・インフラストラクチャーの整備や都市内大公園の整備がそのパイロットプロジェクト的な役割を果たしている。
著者
奥田 稔 深谷 卓 小林 恵子 伊藤 依子 調所 廣之 設楽 哲也 八尾 和雄 小川 浩司 橋口 一弘 佐伯 哲郎 山越 隆行 濱田 はつみ 川崎 和子 石井 豊太 鳥山 稔 増田 哲也 杉山 博 川端 五十鈴 川島 佳代子 八木 昌人 田部 浩生 岡村 浩一郎 木場 玲子 斉藤 晶 安藤 一郎 野村 恭也 吉見 健二郎 窪田 哲明 大谷 尚志 波多野 吟哉 竹山 勇 上杉 恵介 林崎 勝武 鈴木 淳一 澤木 誠司 石塚 洋一 古屋 信彦 安達 忠治 坂井 真 新川 敦 小林 良弘 佐藤 むつみ 山崎 充代 斎藤 洋三 舩坂 宗太郎 斉藤 啓光 石井 正則 浅井 和康 森山 寛 遠藤 朝彦 小林 毅 関 博之 林 成彦 石井 哲夫 窪田 市世 水谷 陽江 荒 牧元 大竹 守 北嶋 整 上田 範子 山口 宏也 牛嶋 達次郎 坊野 馨二 菊地 茂 佐橋 紀男 臼井 信郎 原 俊彰 宮川 晃一 田中 康夫 喜友名 朝盛 井上 庸夫 八木 聰明 大久保 公裕 服部 康夫 町野 満 大塚 博邦 稲葉 真 島田 早苗 添野 眞一 星 慎一 頼 徳成 大橋 和史 村山 貢司 飯塚 啓介 市川 朝也 冨田 寛 小山 明 山内 由紀 渡辺 健一 佐藤 かおる 山田 久美子 木田 亮紀 牧山 清 亀谷 隆一 藤田 洋祐 井上 鐵三 田村 悦代 野原 理 阿部 和也 水野 信一 岩崎 真一 小川 裕 加賀 達美
出版者
The Society of Practical Otolaryngology
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.88, no.6, pp.797-816, 1995-06-01
被引用文献数
6 3

To evaluate the effectiveness, safety and utility of Emedastine difumarate (ED) in the treatment of Japanese cedar pollinosis, a multicentered, double-blind comparative study was performed in 290 patients in 1994.<br>Patients with Japanese cedar pollinosis were divided into two groups; the first group was treated with ED at a dose of 4mg/day starting two weeks before the season and continuing for the whole season. The second group was given an inactive placebo instead of ED during the pre-season and the early portion of the season and then replaced with ED during the later portion of the season.<br>As a result, the final improvement rate was significantly higher in the first group than that in the second group.<br>All subjective symptoms such as sneezing, nasal discharge, nasal obstruction and eye itching were suppressed due to ED treatment.<br>In conclusion, it was better to continuously administer ED to patients with pollinosis from the preseasonal period till the end of the season.<br>However, when the ED treatment was started in the midseason, the outcome was good, although less satisfactory than the outcome of continuous treatment given throughout the entire pollen season.
著者
遠藤 玄 福島 E.文彦 桑原 裕之 広瀬 茂男
出版者
一般社団法人 日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.198-205, 2013 (Released:2013-04-15)
参考文献数
11
被引用文献数
1

This paper introduces the outline of a creativity education course “machine creation” that has been conducted at the Department of Mechano-Aerospace Engineering, Tokyo Institute of Technology, for 21 years. The course is designed to provide students with extensive opportunities to work with real objects to bridge classroom lectures and hands-on experiences. The students work as a team within a time limitation under budget to create a “street performance robot” which can entertain audience. We assume that students can efficiently learn about a process of product development through this course from planning of the robot to the final presentation of the robot. To evaluate this assumption, we carried out questionnaire survey for the current students and alumni who are currently working as engineers in the real world. The results suggest that this course can provide a valuable experience for students and many alumni agree with our educational methodology.
著者
伊藤 英之 遠藤 千尋 山地 明子 阿部 素子 村瀬 哲磨 淺野 玄 坪田 敏男
出版者
日本野生動物医学会
雑誌
Japanese journal of zoo and wildlife medicine (ISSN:13426133)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.79-84, 2005-09

タカ目の多くの種は他の多くの鳥類と同様に外部形態から性判別をすることが困難である。この問題は, タカ目に関する生態学の研究を妨げ, 保存のための計画を作製することを困難にする。そのため, タカ目における性判別方法の開発が望まれていた。我々は, CHD1WとCHD1Zの遺伝子間のイントロンの長さの違いを利用する方法を用いて, 日本に生息する8種類のタカ目において, 性判別を試みた。今回用いた方法は, これまでに開発された他の性判別方法よりも容易で迅速に行うことができる。また, 今回調査したすべての種において性判別が可能であった。さらに, わずかなサンプルから抽出したDNAからでも性判別が可能であり, この方法が野生個体/集団の研究に適用することが可能であることが示唆された。結論として, この研究において用いた方法は, タカ目の性判別に非常に有用であり, 希少なタカ目の将来の保全に大きな価値があると考えられた。

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著者
遠藤 泰樹
出版者
社団法人 日本分光学会
雑誌
分光研究 (ISSN:00387002)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.1-2, 2003-02-15 (Released:2010-06-28)
著者
遠藤 卓郎
巻号頁・発行日
2013

科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告書:基盤研究(C)2009-2012
著者
遠藤敏 著
出版者
芝川堂
巻号頁・発行日
1916
著者
木村 真三 三浦 善憲 高辻 俊宏 三宅 晋司 佐藤 斉 遠藤 暁 中野 正博
出版者
獨協医科大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

チェルノブイリ原発事故発生から30年後の被災地域において、一年間にわたってホールボディカウンタによる住民の内部被ばく調査、陰膳法による食事調査を行い、関連を分析。内部被ばく調査では、予備調査で最大23,788Bq/body, 本調査で最大7,437Bq/bodyの放射能が確認され、冬季は高く、夏季は低い傾向がみられた。食事調査では、年間合計で1,446サンプルを分析。森林由来のキノコ、ベリー類や牛乳で高い放射能が確認され、最大は乾燥キノコで24,257Bq/kgであった。30年経過時点でも食事から放射性物質を取り込んでいる実態が明らかになり、食生活の観点から被ばく予防を行う必要性が確認された。
著者
山田 和祐 角田 哲 篠木 邦彦 梅津 康生 遠藤 義隆 阿部 洋子 川村 仁 丸茂 一郎 藤田 靖 林 進武 猪狩 俊郎 飯塚 芳夫 越後 成志
出版者
東北大学
雑誌
東北大学歯学雑誌 (ISSN:02873915)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.133-144, 1983-12-25
被引用文献数
1

昭和50年11月1日から, 昭和58年8月31日までの最近8年間に, 本学第一口腔外科を受診した歯科治療時の偶発症患者460名について, 臨床的検討を行なった。偶発症の症例は, 口腔外科治療時の偶発症, 保存治療時の偶発症に分類し, さらに症例を細別して検討を行なった。偶発症患者460名のうち, 男性は207名で, 女性は253名であった。偶発症別で最も多いのは, 歯根破折による抜歯中断で, 偶発症患者総数の28.5%であった。年齢別では, 20代, 30代に集中してみられ, 両者あわせて266名で, 偶発症患者総数の57,8%であった。発症より当科来院までの期間別では, 当日より3日目までの来院が170名で, 偶発症患者総数の40.0%であった。