著者
鈴木 凱 丸岡 陽 松川 寿也 中出 文平
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.346-353, 2020-10-25 (Released:2020-10-25)
参考文献数
4

本研究は、都市計画法施行令第8条1項2号イを根拠に、これまで指定されてきた市街化区域に対して公共交通がどの程度担保されてきたのかを把握し、今後の市街化区域内の公共交通の在り方に示唆を与えることを目的とする。対象都市に対して、市街化区域の拡大状況、公共交通網の変遷を再現し、公共交通が担保されていない箇所がなぜ市街化区域として指定されているのかをヒアリングで把握した。その結果、各都市ともにこれまでの市街化区域の指定は公共交通網の状況のみを以て区域を画定していないことが明らかとなった。郊外部の人口増加や都市機能の集積の変化に対応するため、適切にバスターミナルなどの交通結節点を設けるべきである。
著者
鈴木 恵子 岡本 牧人 鈴木 牧彦 佐野 肇 原 由紀 井上 理絵 大沼 幸恵 上條 貴裕 猪 健志
出版者
日本聴覚医学会
雑誌
Audiology Japan (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.588-595, 2009-12-28
参考文献数
10
被引用文献数
2 4

『きこえについての質問紙2002』のうち “聞こえにくさ” に関わる10項目を, 補聴器適合のための主観評価法として応用することを目指し, 補聴器装用者232例 (軽~高度難聴), および補聴器適合を行った軽中等度難聴82例 (補聴器装用前・装用後ともに資料あり) の回答を解析した。解析結果をもとに, 軽中等度, 高度の群別に得た各項目の回答スコアの中央値, および装用前からの1以上のスコア軽減を評価基準とする補聴器適合のための評価表を試作した。中央値以下のスコアを得た項目数が, 補聴器に対する全体としての満足度, および装用時の語音明瞭度と有意な正の相関を示し, スコアの中央値を評価基準とすることの妥当性が示唆された。以上から, “聞こえにくさ” 10項目と評価表を, 適合評価のために応用できると結論した。
著者
岸 秀忠 前鼻 啓史 鈴木 宏哉
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.70, pp.229_1, 2019

<p> 2018年に日本アンプティサッカー協会はフィジカルフィットネス測定を開始した。アンプティサッカーの競技力向上に関する研究はこれまでほとんど行われていない。したがって、本研究ではアンプティサッカー競技の日本代表選考に対する体力の影響を検討することを目的とした。対象者は日本代表候補選手の男性アンプティサッカー競技者18名とした。基本属性とする身長、体重、年齢、競技歴とともに、体力テストとして基礎的体力を測定する握力、足趾把持筋力、立ち幅跳び、メディシンボールスロー、専門的体力(クラッチ操作技能を含む)を測定する30mスプリントテスト、5m×5シャトルランテストを行った。統計解析には、日本代表に選出された選手10名(選出群)と選出されなかった選手8名(非選出群)の2群に分け対応のないt検定を行った。その結果、基本属性に関して両群の間に有意差は認められなかったが、体力テストでは、30mスプリントタイムおよび5m×5シャトルランテストにおいてのみ、選出群は非選出群よりも有意に高い値を示した(p < 0.05)。したがって、クラッチ操作技能を含む専門的体力がアンプティサッカーの日本代表選考に影響を及ぼすことが示唆された。</p>
著者
鈴木 政登 坂木 佳寿美 松原 茂 三浦 次郎 塩田 正俊 飯島 好子 町田 勝彦 井川 幸雄
出版者
The Japanese Society of Physical Fitness and Sports Medicine
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.39, no.4, pp.231-242, 1990-08-01 (Released:2010-09-30)
参考文献数
32
被引用文献数
1

成長期にあるスポーツ選手の運動と栄養摂取の実状を把握するとともに適正な運動と栄養のあり方を考える目的で, 次のような実験を行なった.高校生野球部員17名 (15~16歳, 169.1cm, 59.Okg) を対象に, 1週間の夏期強化練習 (自宅通学) 時にエネルギー消費量 (EE) , 栄養摂取量 (CI) , 摂取食品目数, 体重および血圧を毎日測定し, 12分間走は4回行なった.血液・尿成分は強化練習初日, 4日目および最終日 (7日目) の3回測定した.本実験結果は, 次の通りであった.1.強化練習1週間の平均EEは53.4±7.5kcal/kg/dayであった.CIはEEの87.2%に相当し, 1日あたり平均7.4kcal/kg少なかった.しかし, 体重の経日的変化は観察されなかった.2.強化練習経過にともなう血圧変化はみられなかったが, 12分間走成績は低下した.3.炭水化物 (C) , 脂肪 (F) および蛋白質 (P) の熱量比は, 1週間の平均でそれぞれ66.0, 20.3および13.8%であり, 動物性蛋白質は47.8%であった.4.食事内容は各家庭でほぼ決まっており, 個人内変動が少なかった.概ね摂取食品目数が少なく, 10品目に満たない者が35%みられ, それがほぼ1週間継続していた.5.血液成分のうち顕著に変化したのは1血清TG, TP, Hgb濃度およびCPK活性であり, 強化練習4日目から最終日にかけてCPK活性が著しく上昇し, 他は低下した.とくにTG濃度低下が著しく4日目には初日の1/3以下に激減した.6.強化練習4日目, 最終日にかけて, 無機燐 (Pi) , 尿素窒素 (UN) およびカテコールアミン (CA) 排泄量が著増し, Na, Cl排泄量は低下した.7.強化練習1週間の体重, 12分間走成績, EEおよびCIと血液・尿成分変化との相互関連を調べた結果, 負のエネルギー出納 (CI-EE) が増すほど, 尿中CA排泄量や血清CPK活性が上昇し, TG, TPおよびHgb濃度が逆に低下することが示された.以上の実験結果から, 現状の運動量と栄養摂取状態が持続すれば体重が減少し, 貧血を生じる可能性は十分あり, 体力のみならず十分な技術向上も期待できない, と考えられる.この運動量で野球練習を続けるならば, 摂取食品目数および総摂取熱量の増加, とくに脂肪 (現在の熱量比の平均20.3%) , 蛋白質 (現在平均1.509/kg/day) の摂取増加など栄養摂取面の改善が必要であると思われる.稿を終えるにあたり, 本研究遂行に御協力いただいた栄養士, 三浦かおり, 横田あけみの両氏に厚く御礼申し上げます.また, 被検者として御協力いただいた千葉県立流山中央高校野球部々員諸君ならびに大井監督に御礼申し上げます.
著者
千葉 壮太郎 近藤 秀樹 兼松 聡子 鈴木 信弘
出版者
日本ウイルス学会
雑誌
ウイルス (ISSN:00426857)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.163-176, 2010-12-01
被引用文献数
4 2

マイコウイルス(菌類ウイルス)は菌類の主要な分類群から広く報告されている.特に近年のウイルス探索の結果,新しいマイコウイルスが次々と報告され,新規のウイルスゲノム構造,遺伝子発現様式,粒子構造の発見を齎した.また,同時にウイルスの多様性,進化の理解へと繋がった.マイコウイルスの多くは2本鎖RNAをゲノムにもつ球形ウイルスであるが,粒子化されない1本鎖RNAウイルスも多く見つかっている.自然界では,マイコウイルスは宿主菌の細胞分裂,細胞融合,胞子形成により水平・垂直伝搬するが,細胞外からの伝搬・侵入経路は知られていない.マイコウイルスの多くは無病徴感染をするが,一部のウイルスは宿主菌に病徴を惹起し,巨視的表現型の変化を齎す.マイコウイルスが植物病原菌の病原力を低下させる場合は,ウイルスを利用した生物防除(ヴァイロコントロールと提唱)が試みられている.ヨーロッパではクリ胴枯病菌のヴァイロコントロールの成功例があり,一方,日本でも果樹の白紋羽病菌を標的としたヴァイロコントロールが試みられている.本稿では,マイコウイルスの一般的性状を概説し,ヴァイロコントロール,さらにはそれに関係するウイルスについて紹介する.
著者
佐藤 利夫 水口 純 鈴木 周一 戸倉 正利
出版者
The Chemical Society of Japan
雑誌
日本化學雜誌 (ISSN:03695387)
巻号頁・発行日
vol.88, no.2, pp.216-220, 1967

ヤマノイモ科イチョウィモ(Dioseorea Batas Decne forma Icho)の根茎粘質物をその特性である高粘性を失なわないように抽出精製する方法を案出し,精製粘質物の化学的および物理化学的性質を明らかにした。<BR>イチョウイモ根茎の水抽出液にドデシル硫酸ナトリウムと塩化ナトリウムとを加えておだやかに除タソパクをくり返すことにより,高粘性でしかも超遠心的に均一な粘質物を収得した。ここに得られた精製粘質物をさらにドデシル硫酸ナトリウム処理しても多糖とタソパク質との比(10:4)は変わらず,また相対粘度の上昇も認められなかった。<BR>精製粘質物の絶対粘度は2.7X10<SUP>3</SUP>ml/g,分子量14.6X10<SUP>4</SUP>,比旋光度は-60°の値が得られた。この粘質物はマンナンとして48%,水酸基をもつアミノ酸残基に富むタソパク質10%,リソ3,8%を含む一種のリン糖タソパク質であることがわかった。
著者
鈴木 蒼
出版者
公益財団法人 史学会
雑誌
史学雑誌 (ISSN:00182478)
巻号頁・発行日
vol.129, no.3, pp.38-62, 2020

本稿は、文化史上特に重要とされながら、これまで研究が僅少であった、平安時代における書筆に優れ文字を巧みに書いた人々、「能書」の性質について考察を行ったものである。当該期における「能書」は、種々の依頼(命令)に応じてさまざまな文書の清書を行うという、彼らにしか行い得ない独自の社会的役割を持っていた。こうした彼らの書に関する能力は、九世紀初頭より十世紀後葉頃までは、紀伝道を中心とする大学での学習、あるいは親族間による書の技術の伝習という、二つの方法を中心として育成された。この二つを巧みに利用した小野氏をはじめとするいくつかの一族は、能書の一族として九・十世紀の間勢力を保持した。また、彼らはその能力を、天皇・皇太子といった権力者と人格的関係を築く一助としても活用した。<br> 十一世紀前後より、能書は自身の臣従する主君(権門)の命令による清書のみを行うようになる。また、十一世紀中葉までに摂関家に臣従した能書とその後裔以外の人物は、能書としては没落してしまう。こうした変化の背景として、十世紀後葉以降、権門が官人を掌握するようになるという、貴族社会の質的変容が考えられる。<br>  またこの時期、故実や特定の血統といった単純な書の能力以外のものが、能書にも求められるようになる。その中で、藤原行成という優れた能書を祖に持ち、故実の創出を行った世尊寺家(藤原行成子孫)が、十一世紀後葉には有力な能書の一族として立ち現れてくる。しかしそのために、九・十世紀に比べ、大学出身者の能書は大幅に減少する。また、鳥羽・後白河院政期には、院近臣の一族である勧修寺流藤原氏が、摂関家の能書藤原忠通との人格的関係や、複数の権門と良好な関係を築いたことによって、書の一族として急成長する。しかし、後白河院政の終了後、彼らは急速に能書役から退いたため、平安時代以降に書の一族として残ったのは世尊寺家のみであった。
著者
山本 元久 鈴木 知佐子 苗代 康可 山本 博幸 高橋 裕樹 今井 浩三 篠村 恭久
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会総会抄録集
巻号頁・発行日
vol.36, pp.129, 2008

48歳女性、元看護師。2001年9月より膝関節水腫が出現、仕事や肥満が原因と考えられていたが、2002年2月から発熱・CRP上昇を認め、当科紹介となった。膝関節腫脹と左下腿に結節性紅斑を認め、少量プレドニゾロン(PSL)を開始した。2003年3月より両下腿腫脹、皮膚潰瘍を認め、皮膚生検で血管炎を確認した。末梢神経障害による四肢のしびれ以外、臓器障害はなく、ANCA・抗リン脂質抗体は陰性であり、皮膚型結節性多発動脈炎(cPN)と診断した。PSL増量によりCRP低下や下肢腫脹の消退を認めたが、減量し復職すると、下腿腫脹・疼痛が悪化、潰瘍を形成するため、PSL減量が困難であった。2005年末に離職・自宅療養となったが、下腿腫脹の悪化、皮膚潰瘍の多発・拡大と下肢痛を認め、PSL 40 mgに増量、2006年8月からエンドキサンパルス療法を3回施行した。その後、PSL17.5mgにまで減量したが、発熱・CRP再上昇を呈し、同意を得た上で、2007年10月からエタネルセプト(ETA)の併用を開始したところ、速やかに解熱、炎症反応の陰性化をみた。現在、PSL12.5mgにまで減量しているが、潰瘍形成を含め、再燃は認めていない。ETAが奏効したcPNの一例を経験したので、考察を加えて報告する。

1 0 0 0 OA 禅の思想

著者
鈴木大拙 著
出版者
日本評論社
巻号頁・発行日
1943
著者
鈴木 正昭 野依 良治
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.534-544, 1982-06-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
77
被引用文献数
5 5

Trialkylsilyl triflates are a new class of super-reagents, which act as efficient agents for silylation of active hydrogen compounds and catalysts of nucleophilic addition and displacement reactions in aprotic media. The synthetic utility is exemplified by a variety of functional group transformations and carbon-carbon bond-forming reactions. Immobilization of the silyl reagent on a resinsulfonic acid is also described.
著者
蛭間 基夫 鈴木 浩
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.E0728, 2008

【はじめに】高齢者を対象とした住宅改善支援は介護保険によって全国統一した仕組みで実施されている.ただし,一制度のみでは高齢者の多様なニーズに十分対応しきれない例も少なくない.このような例を補完するには自治体独自の支援制度の整備・拡充が期待される.しかし,このような制度の実態調査はこれまで大規模自治体や東京都特別区あるいは制度の利用実績のある自治体に限定され,地方都市を対象としたものは少ない.本報告の目的は高齢者の住宅改善に対して質の高いサービス提供のために有効な自治体独自の住宅改善費用支援制度の実態を明らかにし,今後の活用を促進する一助とすることである.<BR>【方法】調査対象は東北6県内全63市である(02年度時点).調査は質問紙によるアンケート票を郵送にて配布・回収している.期間は02年8月から2ヶ月で,回収率81.0%である.<BR>【結果】(1)高齢者や障害者を対象とした独自の費用支援制度を整備しているのは42市(82.0%)で,これら42市で費用支援制度の合計は77制度(補助制度46制度,融資制度31制度)である.費用の補助制度を整備しているのは37市(72.5%),融資制度は24市(47.1%)である.両制度を同時に整備しているのは19市(37.3%)である.独自制度が整備されてないのは9市(17.6%)で,このうち整備していた制度を中止した・中止予定とする3市(5.9%)が含まれている.(2)制度の実態として対象者規定では心身機能低下を有する者とした制度が50制度(64.9%)で,反対に低下のない者とした制度は27制度(35.1%)である.(3)制度利用の制限規定としては46助成制度では障害等級(76.1%),回数制限(76.1%),所得制限(73.1%),介護保険との併用不可(39.1%)が上位で,31融資制度では障害等級(45.2%),家族形態(38.7%),納税完済(38.7%)である.(4)制度の利用実態について助成制度の助成限度額は「25万円未満」が23制度(50.0%)で最多である.また,過去3年間の平均利用件数は「1-9件」が最多で18制度(43.9%)である.過去3年間の1件当たりの平均助成額は99年度58.8万円,00年度49.5万円,01年度31.2万円である.<BR>【考察】東北6県内市部の支援制度の整備状況は先行研究で報告されている大都市部の実態と比較すると低い傾向を示し,経済基盤の大きい自治体ほど制度化しやすい傾向を示唆している.また,融資制度が制度として整備されているが,経済能力が不安定な者では利用が難しい内容となっている.助成制度であれば経済能力が不安定な者であっても利用できるが,実際の利用率は低く,年々助成額も低下傾向にある.本報告は調査時期から5年以上経過し,その間介護保険も改正されている.従って,現状を反映した結果とは位置づけられないが,今後の実態を明らかにする上で比較検討の対象になると考えられる.<BR>【まとめ】東北全市を対象として住宅改善費用支援制度について調査を行った.制度は整備されているが利用実績が少ないことが明らかになった.
著者
矢野 裕基 鈴木 悠子 安本 和正 原田 和彦 玉内 登志雄
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集 (ISSN:18801749)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.68, 2008

<B>〈緒言〉</B>近年地方の医療を取り巻く問題に患者の医療費負担増・地域間格差の拡大などがある。今回,医療福祉制度面での地域間格差を検証することと医療ソーシャルワーカー(以下,MSW)や病院が用いる制度改善の最も有効な手段を検討することを目的に,全国の市町村が実施する重度心身障害者医療費助成制度(以下,助成制度)の現状とその改善手段についてのアンケート調査を2007年11月に実施した。その結果,今後検討するべき課題が明確となったので報告する。<BR><B>〈調査方法〉</B>1,対象 全国120の厚生連病院MSW 2,調査方法 郵送によるアンケート調査 設問(1)から(7)助成制度の内容,設問(8)から(13)制度改善の手段<BR><B>〈結果〉</B>76病院(病院所在地14町56市)より回答(回収率63%)<BR>(1)対象障害の範囲<BR> 1)身体障害 「2級まで対象」 23(33%),「3級まで対象」 38(54%),「心臓や肺,腎臓などの内部障害について対象拡大あり」 20(29%) 2)知的障害 「A判定(IQ35以下)」 38(54%) 3)複合障害その他の対象 「対象範囲あり」 23(32%)<BR>(2)助成方法 「現物給付」 45(64%)<BR>(3)所得制限 「あり」 53(76%)<BR>(4)年齢制限 「あり」 6(9%)<BR>(5)自己負担 「あり」 36(52%)<BR>(6)助成の時効 「あり」 40(63%)〈BR> 時効期限 最短6ヶ月 1 最長5年 4 最多2年 9<BR>(7)助成制度の問題 「あり」 40(68%)<BR> 助成制度のどこが問題か(複数回答)<BR> 「対象障害の範囲」 28(34%)<BR> 「所得制限」 18(22%)<BR> 「助成方法」 17(21%)<BR>(8)MSWの問題解決の実践 「実践あり」 26(63%)<BR> 実際にMSWが多く用いた手段(複数回答)<BR> 「行政担当との直接交渉」 18(32%)<BR> 「個別ケース援助」 17(30%)<BR>(9)MSWの採る最も有効と思う手段<BR> 「地域の患者団体との連携」 9(17%)<BR> 「行政担当との直接交渉」 8(15%)<BR> 「地域の福祉関係者との連携」 7(13%)<BR>(10)病院の問題解決の実践 「実践あり」 8(11%)<BR> 実際に病院が行った手段(複数回答)<BR> 「行政機関への直接交渉」 5(41%)<BR>(11)病院の採る最も有効と思う手段<BR> 「地域の医療関係団体との連携」 21(39%)<BR> 「行政機関への直接交渉」 11(20%)<BR>(12)各県MSW協会の実践 「実践あり」 4(6%)<BR>(13)各県MSW協会の採る最も有効と思う手段<BR> 「制度改正の提言」 19(37%)<BR><B>〈考察〉</B>今回の結果から,全国の助成制度に地域間格差が存在することは明らかである。制度に問題があると感じているMSWも多く,何らかの制度改善に向けたアクションが必要である。しかし,実際にはMSWや病院は制度を改善するために最も有効と思う手段を実践できていない。何故なのか,その理由を探る必要がある。実践を難しくしている要素を明らかにし,今後は地域の患者団体や医療・福祉の関係団体と連携を強化し,共に制度改善を図ることが必要である。各県MSW協会には制度改正の提言など目に見える活動が求められている。各地域の制度はそれぞれの地域の病院や団体が行動を起こさなければ改善は実現しないものと考える。<BR>
著者
佐藤 文秋 佐々木 邦治 安田 健一 鈴木 岳志 野部 達夫
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.254, pp.1-9, 2018

<p>熱源の省エネルギーには負荷に併せた最適化が必要なため実態に近い負荷を予測することが重要である。地域冷暖房は供給先負荷熱量が計測されており、集積された多数の供給施設を含み平均化された負荷実態を把握することができる。本研究は大阪、名古屋、東京に供給する既存の地域冷暖房の供給先負荷の実績を分析することで、負荷予測の参考となる負荷の実態と特性を検討し、効率向上のために負荷持続曲線による熱源の部分負荷運転を最小とする容量分割検討と低負荷時の効率向上および低負荷を集積し高効率とする地域冷暖房の効果について検討を行うものである。 </p>
著者
鈴木 仁美 中村 貴代美 丸山 和博
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
工業化学雑誌 (ISSN:00232734)
巻号頁・発行日
vol.69, no.5, pp.955-958, 1966-05-05 (Released:2011-09-02)
参考文献数
35

t-ブチル基を保護基に用い,m-キシレン→5-t-ブチル-m-キシレン→2-クロル-5-t-ブチル-m-キシレン→2-クロル-m-キシレンの経路で-m-キシレンから2-クロル-m-キシレンを合成した。最終段階でt-ブチル基の受容体にm-キシレンを用いれば5-t-ブチル-m- キシレンが再生し, 循環操作が可能となる。この反応につき各種のルイス( Lewis ) 酸触媒を用いてこのt-ブチル基の転移の容易さを検討した。その結果塩化アルミニウムが触媒として最も有効で,塩化鉄(III),塩化アンチモン(V)は脱t-ブチル化反応の触媒と同時に,それによって再生された5-t-ブチル-m-キシレンのクロル化剤としての作用も示し,2-クロル-m-キシレンの見かけ上の収率は高くなる。

1 0 0 0 岩石学辞典

著者
鈴木淑夫著
出版者
朝倉書店
巻号頁・発行日
2005
著者
出原 信大 桑原 慎子 鈴木 伸吾 小髙 優子 藤川 清三 荒川 圭太
出版者
低温生物工学会
雑誌
低温生物工学会誌 (ISSN:13407902)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.155-160, 2017 (Released:2018-04-14)

It is known that some polyphenols with anti-ice nucleation activity decrease freezing temperature of the solution containing ice nucleators, resulting in maintenance of supercooling state of the solution for a long periods. In the previous study, recombinant proteins of Erwinia ananas ice nucleation protein, inaA with histidine-tag (His-inaA) were expressed in Escherichia coli cells and ice nucleation activity was detected in the cell suspension. In the present study, the purification and the characterization of His-inaA proteins from transformed E. coli cells were done to study the mechanism of anti-ice nucleation of these polyphenols in solutions containing inaA. When the extracts of E. coli cells expressing His-inaA were fractionated into soluble, membrane and inclusion body fractions, ice nucleation activities were detected in all three fractions. Then, His-inaA was purified from the soluble fraction by affinity column chromatography and ice nucleation activity of the purified His-inaA fraction was detected. Further, it is confirmed that anti-ice nucleation activity of polyphenols was detected in solutions containing His-inaA.
著者
庄 莉莉 村上 かおり 鈴木 明子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.71, no.4, pp.231-239, 2020 (Released:2020-04-23)
参考文献数
12

現在, ブラジャーは女性の生活必需品となっており, 第二次性徴期から乳房の発達やブラジャー装着についての知識をもってブラジャーを正しく装着することが求められる. 多くの研究によって第二次性徴期における女子の下着装着の課題と下着教育の必要性が明らかにされているが, 下着教育に重要な役割を担っている母親は娘にどのような影響を及ぼしているのかは明らかになっていない. 本研究では, 質問紙調査によって母親とその娘である女子高校生のブラジャー装着に関する意識や行動の実態を明らかにし, 母娘間の関係性を分析することによって, 今後の下着教育の在り方に, 示唆を得ることを目的とした. 結果として, 母娘とも体の変化やブラジャー装着に関する意識は高いとは言えず, 装着に関する実態も望ましくないことが明らかになった. ブラジャー装着に関する知識・理解および関心・意欲の観点には, 母親と娘との関係性は見られなかった一方, 母親の実態や行動は娘に影響をもたらしていることが検証された. また, 娘は下着教育の場は家庭であるという認識が強いことが示されたが, 母親は自分の知識に自信をもっておらず, 下着装着について学校教育に期待している実態が見られた. 娘だけではなく, 母親を対象とした下着教育が必要であり, また, 母娘が交流できる場も求められると考える.
著者
橋口 倫介 鈴木 宣明 シロニス R.L. ペレス F. リーゼンフーバー K. 大谷 啓治
出版者
上智大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1989

本計画の2年目で最終年度に当る平成2年度は13世紀から15世紀までの学者の自己理解と知識観の変遷との関係が研究課題となった。この研究テ-マを計画通りに時代区分に従って3つの分野に分けて研究が進められた。1.13世紀の知識観は、大学とくに神学部と哲学部において形成されたものなので、パリ大学とオックスフォ-ド大学における学問論が主題となり、2.14・15世紀に関して、フランス・ドイツ・イギリスにおける「古き道」と「新しき道」という2通りの学問理解が研究され、3.14世紀後半〜15世紀は、イタリアの人文主義にみられる学問観が研究課題となった。1.に関して、13世紀大学において展開された知識観の内、3つの基本形態が区別できるようになった。(1)12世紀サン=ヴィクトル派の学問観を継承・発展させた旧フランシスコ会学派とくにボナヴェントゥラに代表される神学的学問観では、諸学問を神学の下で統一しようとする伝統的知識観、(2)ボエティウスを通して媒介されたアリストテレスの哲学的学問論を受け継いだドミニコ会とくにトマス・アクィナスによって代表される認識論的知識観、(3)オックスフォ-ドにおける、アラブ哲学とアウグスティヌス主義の光論を基盤とし、中期フランシスコ会学派とくにロジャ-・ベ-コンによって代表される数学的・実用主義的な知識観。2.に関して、14・15世紀ヨ-ロッパ北方において、(1)いわゆる「古き道」のアルベルトゥス学派、トマス学派、スコトゥス学派における体系的で思弁的な学問観、(2)「新しき道」を自称した形式論理的・唯名論的・経験論的な学問観、(3)とくにフランスにおいて登場した自然学・経済学・歴史学などの新学問によって特徴づけられた知識観。3.に関して、14・15世紀イタリアにおける学問を生活・文芸・人間形成と結びつけて考察する初期ルネサンスの知識観を研究し、その社会的背景と学者の精神性との連関性を明確にとらえることができた。