- 著者
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鈴木 大
- 出版者
- 東海大学
- 雑誌
- 若手研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2016-04-01
ニホンイシガメとクサガメは日本に広く生息する.前者は日本固有種であり,後者は外来種である.マイクロサテライトマーカーを用いて,これらの2種と交雑個体の遺伝的構造を調べた.ニホンイシガメにおいては先行研究により2つの遺伝的に異なる系統が存在するとされていた.本研究の結果,先行研究結果を支持し,両系統が遺伝的交流を生じていることがわかった.クサガメ日本列島集団は同じく先行研究より3系統の存在が知られている.本研究では2系統が存在し,さらに一部の個体においては両系統のDNAを保持していることが示された.交雑個体88個体について同様に調べた結果,30個体が雑種1代目,33個体が戻し交雑個体とみられた.