著者
正木 隆 中岡 茂 大木 雅俊 青木 理佳 朝倉 嘉勇 五十嵐 徹也 星野 大介
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.130, 2019

<p>巨大なクロマツが生育する神奈川県真鶴町の森林、通称「お林」で調査を行い、クロマツの成長と生存を予測するモデルを作成した。約50haのお林に面積400m<sup>2</sup>の円形プロットを約100m間隔で43箇所設置し、2015~2018年にプロット内の全個体の胸高周囲長を測定した。また、クロマツの樹高と枝下高を2017~2018年に測定した。Matsushitaら(2015)のモデルを基本に、クロマツの年直径成長量を応答変数とし、自身の直径と樹冠長率、プロット内の他個体BA、個体差を固定効果として定式化しパラメータを推定した結果、高精度の成長モデルが得られた(r=0.92)。クロマツの枯死確率については、2015~2016年の直径と直径成長量を固定効果に2017年(通常年)と2018年(稀な巨大台風が直撃)の生存・枯死を定式化し、パラメータを推定した。その結果、通常年の枯死率は直径成長量のみに左右されるが、巨大台風直撃年にはさらに直径の影響も加わり、巨大かつ低成長の個体が枯死しやすい傾向が見られた。以上から、直径、樹冠長率、周囲の広葉樹BAを計測することで成長量の推定が可能であり、それにより通常年および巨大台風が来襲した際の枯死リスクも事前に個体ごとに見積もることができる。</p>
著者
江木 盛時 小倉 裕司 矢田部 智昭 安宅 一晃 井上 茂亮 射場 敏明 垣花 泰之 川崎 達也 久志本 成樹 黒田 泰弘 小谷 穣治 志馬 伸朗 谷口 巧 鶴田 良介 土井 研人 土井 松幸 中田 孝明 中根 正樹 藤島 清太郎 細川 直登 升田 好樹 松嶋 麻子 松田 直之 山川 一馬 原 嘉孝 大下 慎一郎 青木 善孝 稲田 麻衣 梅村 穣 河合 佑亮 近藤 豊 斎藤 浩輝 櫻谷 正明 對東 俊介 武田 親宗 寺山 毅郎 東平 日出夫 橋本 英樹 林田 敬 一二三 亨 廣瀬 智也 福田 龍将 藤井 智子 三浦 慎也 安田 英人 阿部 智一 安藤 幸吉 飯田 有輝 石原 唯史 井手 健太郎 伊藤 健太 伊藤 雄介 稲田 雄 宇都宮 明美 卯野木 健 遠藤 功二 大内 玲 尾崎 将之 小野 聡 桂 守弘 川口 敦 川村 雄介 工藤 大介 久保 健児 倉橋 清泰 櫻本 秀明 下山 哲 鈴木 武志 関根 秀介 関野 元裕 高橋 希 高橋 世 高橋 弘 田上 隆 田島 吾郎 巽 博臣 谷 昌憲 土谷 飛鳥 堤 悠介 内藤 貴基 長江 正晴 長澤 俊郎 中村 謙介 西村 哲郎 布宮 伸 則末 泰博 橋本 悟 長谷川 大祐 畠山 淳司 原 直己 東別府 直紀 古島 夏奈 古薗 弘隆 松石 雄二朗 松山 匡 峰松 佑輔 宮下 亮一 宮武 祐士 森安 恵実 山田 亨 山田 博之 山元 良 吉田 健史 吉田 悠平 吉村 旬平 四本 竜一 米倉 寛 和田 剛志 渡邉 栄三 青木 誠 浅井 英樹 安部 隆国 五十嵐 豊 井口 直也 石川 雅巳 石丸 剛 磯川 修太郎 板倉 隆太 今長谷 尚史 井村 春樹 入野田 崇 上原 健司 生塩 典敬 梅垣 岳志 江川 裕子 榎本 有希 太田 浩平 大地 嘉史 大野 孝則 大邉 寛幸 岡 和幸 岡田 信長 岡田 遥平 岡野 弘 岡本 潤 奥田 拓史 小倉 崇以 小野寺 悠 小山 雄太 貝沼 関志 加古 英介 柏浦 正広 加藤 弘美 金谷 明浩 金子 唯 金畑 圭太 狩野 謙一 河野 浩幸 菊谷 知也 菊地 斉 城戸 崇裕 木村 翔 小網 博之 小橋 大輔 齊木 巌 堺 正仁 坂本 彩香 佐藤 哲哉 志賀 康浩 下戸 学 下山 伸哉 庄古 知久 菅原 陽 杉田 篤紀 鈴木 聡 鈴木 祐二 壽原 朋宏 其田 健司 高氏 修平 高島 光平 高橋 生 高橋 洋子 竹下 淳 田中 裕記 丹保 亜希仁 角山 泰一朗 鉄原 健一 徳永 健太郎 富岡 義裕 冨田 健太朗 富永 直樹 豊﨑 光信 豊田 幸樹年 内藤 宏道 永田 功 長門 直 中村 嘉 中森 裕毅 名原 功 奈良場 啓 成田 知大 西岡 典宏 西村 朋也 西山 慶 野村 智久 芳賀 大樹 萩原 祥弘 橋本 克彦 旗智 武志 浜崎 俊明 林 拓也 林 実 速水 宏樹 原口 剛 平野 洋平 藤井 遼 藤田 基 藤村 直幸 舩越 拓 堀口 真仁 牧 盾 増永 直久 松村 洋輔 真弓 卓也 南 啓介 宮崎 裕也 宮本 和幸 村田 哲平 柳井 真知 矢野 隆郎 山田 浩平 山田 直樹 山本 朋納 吉廣 尚大 田中 裕 西田 修 日本版敗血症診療ガイドライン2020特別委員会
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.28, no.Supplement, pp.27S0001, 2020 (Released:2021-02-25)
被引用文献数
2

日本集中治療医学会と日本救急医学会は,合同の特別委員会を組織し,2016 年に発表した日本版敗血症診療ガイドライン(J-SSCG) 2016 の改訂を行った。本ガイドライン(J-SSCG 2020)の目的は,J-SSCG 2016 と同様に,敗血症・敗血症性ショックの診療において,医療従事者が患者の予後改善のために適切な判断を下す支援を行うことである。改訂に際し,一般臨床家だけでなく多職種医療者にも理解しやすく,かつ質の高いガイドラインとすることによって,広い普及を目指した。J-SSCG 2016 ではSSCG 2016 にない新しい領域[ICU-acquired weakness( ICU-AW)と post-intensive care syndrome(PICS),体温管理など]を取り上げたが,J-SSCG 2020 では新たに注目すべき4 領域(Patient-and Family-Centered Care,sepsis treatment system,神経集中治療,ストレス潰瘍)を追加し,計22 領域とした。重要な118 の臨床課題(clinical question:CQ)をエビデンスの有無にかかわらず抽出した。これらのCQ には,本邦で特に注目されているCQ も含まれる。多領域にわたる大規模ガイドラインであることから,委員25 名を中心に,多職種(看護師,理学療法士,臨床工学技士,薬剤師)および患者経験者も含めたワーキンググループメンバー,両学会の公募によるシステマティックレビューメンバーによる総勢226 名の参加・協力を得た。また,中立的な立場で横断的に活躍するアカデミックガイドライン推進班をJ-SSCG 2016 に引き続き組織した。将来への橋渡しとなることを企図して,多くの若手医師をシステマティックレビューチーム・ワーキンググループに登用し,学会や施設の垣根を越えたネットワーク構築も進めた。作成工程においては,質の担保と作業過程の透明化を図るために様々な工夫を行い,パブリックコメント募集は計2 回行った。推奨作成にはGRADE方式を取り入れ,修正Delphi 法を用いて全委員の投票により推奨を決定した。結果,118CQ に対する回答として,79 個のGRADE による推奨,5 個のGPS(good practice statement),18 個のエキスパートコンセンサス,27 個のBQ(background question)の解説,および敗血症の定義と診断を示した。新たな試みとして,CQ ごとに診療フローなど時間軸に沿った視覚的情報を取り入れた。J-SSCG 2020 は,多職種が関わる国内外の敗血症診療の現場において,ベッドサイドで役立つガイドラインとして広く活用されることが期待される。なお,本ガイドラインは,日本集中治療医学会と日本救急医学会の両機関誌のガイドライン増刊号として同時掲載するものである。
著者
中村 浩明 岡本 高志 山本 友紀 加藤 太郎 五十嵐 進 伊藤 大起 古野 薫 横井 秋夫
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.34 Suppl. No.2 (第42回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.C0998, 2007 (Released:2007-05-09)

【はじめに】顎関節症患者の顎関節だけを一時的にアプローチしても、また症状が元に戻ってしまうことを多く経験する。今回、顎関節に疼痛、違和感を訴えている患者を、疼痛増強主訴である歩行から関連を捉え、足部からのアプローチを行い、良い結果が得られたので報告する。【症例紹介】26歳、男性。理学療法士。診断名:左顎関節症、変形性頚椎症。18歳頃より左顎関節に違和感出現。25歳に総合格闘技で、右足部にアンクルホールドを極められ左顎関節症状が悪化。その後、全身体調不良となった。主訴は、口を開けるとクリック音がして痛い。左顎が常に重だるく違和感がある。よく顎を鳴らしたくなる。両足首に不安定感があり歩行中、歩行後に全身に違和感、疲れやすさがあるとの事であった。【理学療法評価および治療】Passenger Unitへアプローチを座位から行い、顎関節へのメカニカルストレス軽減を狙ったが、歩行するとLocomotor Unitの不安定性から身体が崩れてしまう傾向があり、良い治療結果が残せなかった。特に本症例の場合、疼痛、違和感が増強するという訴えは、歩行時のLoading Response~Mid Stance、Mid Stance~Terminal Stanceにかけて著名であった。Loading Response~Mid Stanceでは距骨下関節が過回内し、Ankle Rocker機構機能不全、また、Mid Stance~Terminal Stanceでは横足根関節が過外反しForefoot Rocker機構機能不全の状態がみられた。その機能不全状態を、足部からのテーピングにより各Rocker機構が機能的に作用する環境に整えた。【結果】テーピング後は、下顎が真っ直ぐ下制するようになり、顎関節の疼痛、違和感の消失。開閉の最終時の左顎関節のクリック音が消失した。歩行時も前方への推進力が発揮できるようになり、全身状態も楽であるとのことであった。【考察】歩行時に違和感を訴えたLoading Response~Mid Stance、Mid Stance~Terminal Stanceは、荷重期の特に下肢の支持性、推進力の維持、下肢と体幹の支持性が必要な相である。これらの相に必要な骨での支持は、足部ではRocker機構の事を指し、身体のアライメント、軸の形成には不可欠であると考えられた。各相でLocomotor Unit、または、Locomotor UnitとPassenger Unitのアライメント、軸形成を足部から同時に図ったことにより、顎関節へのメカニカルストレスは開放され疼痛、違和感が消失したと考えられた。【まとめ】顎関節症患者を足部からコントロールし、姿勢アプローチをした。特に主訴であった歩行時の足部Rocker機構に注目してアプローチを行なった。軸の形成は、各々の組織が、分化的に働けるような環境を作る意味で重要であると考えられた。
著者
五十嵐 豊 付 佳楽 角田 晋一 田中 享 中沖 靖子 佐野 英彦
出版者
北海道歯学会
雑誌
北海道歯学雑誌 (ISSN:09147063)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.177-192, 2012-03

本研究は,4-META/MMA-TBBレジンのプラチナナノコロイド(CPN)処理をした象牙質に対するサーマルサイクリング(TC)試験前後での接着強さについて検討することを目的とした.0.5% クロラミンT水溶液に保存されていた18本の健全ヒト抜去智歯を歯冠中央部で切断し,健全な象牙質を露出させた後,#600の耐水研磨紙を用いて研磨したものを被着面とした.Control群として被着面を10% クエン酸3% 塩化第二鉄溶液(10-3溶液)でエッチングした.また,10% CPN群,100% CPN群として,被着面を10-3溶液でエッチングし,10%または100%のプラチナナノコロイド(アプト,東京)を塗布した.その後,全ての象牙質被着面にスーパーボンド(サンメディカル,滋賀)を用いてPMMAブロックを接着させた.試料は全て1日水中浸漬後に1mm2の棒状にした.さらに,これらを5℃および55℃の水中に各60秒間浸漬を1サイクルとするTC試験0回群,10,000回群,および20,000回群に分けて行った.TC後の試料は,クロスヘッドスピード1mm/minにて微小引っ張り接着強さを測定した.微小引張り接着強さの測定によって得られた測定値については,Games-Howell検定を用いて有意水準5%にて統計処理を行った.レジンと象牙質の接着界面はSEMとTEMを用いて観察した.Control群の微小引っ張り強さ(μTBS)は29.3MPa(TC 0回),36.6MPa(TC 10,000回),32.8MPa(TC 20,000回)であった.10% CPN群のμTBSは30.4MPa(TC 0回),40.3MPa(TC 10,000回),32.1MPa(TC 20,000回)であった.100% CPN群のμTBSは24.2MPa(TC 0回),12.0MPa(TC 10,000回),10.7MPa(TC 20,000回)であった.Control群と10% CPN群はTC試験前後で接着強さに有意差は認められなかった.100% CPN群の接着強さはTC試験後に有意に低下した.接着界面のSEM観察において100% CPN群ではTC試験後にControl群と10% CPN群と比べて短いレジンタグが観察された.接着界面のTEM観察では10% CPN群,および100% CPN群において,樹脂含浸層の上縁に細かい粒子状構造物の存在が認められた.プラチナナノコロイド表面処理した象牙質接着強さには濃度が影響していると考えられた.
著者
五十嵐 保隆 金子 敏信 橋口 陽介 江口 悠 末吉 隆太郎 村井 貴広 福島 誠治 八野 知博
雑誌
インターネットと運用技術シンポジウム2012論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.1-7, 2012-12-06

CLEFIA は 2007 年に SONY の白井らが提案したブロック暗号アルゴリズムである。ブロック長は 128 ビットであり、鍵長は 128、192、256 ビットがサポートされている。データ攪拌部の段数は鍵長によって異なり、鍵長が 128、192、256 ビットの場合それぞれ 18 段、22段、 26 段となっている。これまでに、 CLEFIA の 8 段目出力 128 ビット中の 64 ビットについては、その 96 階差分がゼロとなる特性が知られており、我々はこの特性を利用した CLEFIA の 11 段 96 階差分攻撃を報告している。この攻撃には選択平文数 298.3、暗号化計算量 2159 を要する。本稿では Ferguson らが提案した部分和法を用いて、解読時の中間データの mod2 頻度分布表を逐次導出することにより攻撃に要する計算量を削減する。さらに攻撃方程式の計算過程において、繰り返し計算ループの入れ子構造を採用し、入れ子の順序を適切に設定することにより計算量を削減し、 11 段 96 階差分攻撃を高速化できることを報告する。結果としては従来よりも 251.4 倍高速化でき、選択平文数 298.3、平均暗号化計算量 2107.6 で攻撃できることを示す。
著者
五十嵐 隆幸
出版者
一般財団法人 アジア政経学会
雑誌
アジア研究 (ISSN:00449237)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.1-19, 2020-10-31 (Released:2020-11-19)
参考文献数
92

The period when Chiang Ching-kuo served as Premier of the ROC largely overlapped the process of normalization of US-PRC relations. How did the ROC government, which in effect relied on the US to defend “Taiwan” by the Mutual Defense Treaty signed in 1954, attempt to survive the security crisis of de-recognition from the US with the termination of the treaty? Meanwhile, the ROC government, which was leaving the UN and losing support from the international community, had maintained the “Unity of Offensive and Defensive” strategy. How did the ROC government consider about “Retaking the Mainland,” which aimed to restore lost land, as the legitimate China?The leaders of the ROC government and the military were deeply concerned about the trend of US-PRC normalization negotiations and aware of the day to come in the near future. However, hey hardly envisioned a situation in which the ROC would defend “Taiwan” independently after the “Expected de-recognition from the US.” Behind this was estimation of the PLA’s forces remaining at the stage of preventing “Retaking the Mainland.” (from the ROC military). Namely, the leaders of the ROC did not feel anxiety about “Defending Taiwan” on their own because there was no immediate danger in preparation for the PLA’s invasion of Taiwan.The ROC military officers had the realistic belief that conducting “Retaking the Mainland” was difficult, but they also strongly felt that it was their responsibility to accomplish the mission. Nonetheless, meanwhile, “Retaking the Mainland” was essentially the task of some special operations forces. Above all, the ROC government as a whole lacked awareness of achieving “Retaking the Mainland.” For this reason, even if the power struggle that unfolded after Mao’s death was considered a chance for counterattack, it was not possible to complete such task.Premier Chiang Ching-kuo had limitations in leading national defense development. He had virtually full control of the military shortly before taking office as premier, but he was on behalf of the President during Chiang Kai-shek’s life. Until then, he was assumed to have taken leadership in national defense development, as well as political reform and economic construction. Yet, those were to continue the orthodox of the emphasis of “Retaking the Mainland.” Shortly after Chiang Kai-shek’s death, Chiang Ching-kuo showed his vision for military reform, but it was implemented specifically only after he became the President in 1978 and seized control of the military’s supreme power, both in name and in reality.
著者
阿部 学 藤川 大祐 山本 恭輔 谷山 大三郎 青山 郁子 五十嵐 哲也
出版者
一般社団法人 CIEC
雑誌
コンピュータ&エデュケーション (ISSN:21862168)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.67-72, 2018-12-01 (Released:2019-06-01)

本研究では,脱・傍観者の視点を取り入れたいじめ防止授業プログラム「私たちの選択肢」の開発を行った。授業においては,クラスの雰囲気といじめ抑止の関係について学んでもらうことをねらい,選択と分岐という工夫を取り入れた動画教材を活用した。実践結果についての考察から,本授業の有効性が概ね示された。
著者
五十嵐 修
出版者
公益財団法人 史学会
雑誌
史学雑誌 (ISSN:00182478)
巻号頁・発行日
vol.109, no.6, pp.1121-1142,1257-, 2000

In early medieval times, penance took on two forms : public and private, corresponding to how widely a certain sin was known to people. The synodal courts of the carolingian period represented one form of public penance. The main purpose of this essay is to illuminate the context in which public penance functioned during the Carolingian period. The revival of public penance was, in the view of this paper, one of the most important outcomes of the Carolingian theocracy. The author examines this form of penance for this period, because it has been very underestimated by historians to date. Public penance included not only strictly religious penances, but also sanctions invoked by both secular and ecclesiastical authorities, since there was the idea that both secular and ecclesiastical authorities should suppress crime and maintain the public order. Public penance is seldom mentioned in the penitentials, but we find much mention of it in the capitularies, episcopal decrees and conciliar acts. Through studying public penance, we can learn the basic ideas about preservation of public law and order during this period.
著者
五十嵐 博和
出版者
北関東医学会
雑誌
北関東医学 (ISSN:00231908)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.99-150, 1968

群馬県一農村における第1次の腰痛アンケート調査によりみいだした腰痛者約600名より腰痛現症・既往の者男女計274名を抽出して, 腰痛による労働日数の損失及び腰痛時における支障の程度を観察し, 腰部X線所見と対比した.これらの結果より腰痛の程度及びそのdisabilityを判定評価した.<BR>1) 腰痛の持続日数は男女とも約5分の4は1週間以内である.1ヵ月以上常時と称するものは男女の約3分の1にみられる.<BR>2) 年間の腰痛日数は通算1週間以内は男女23.0%24.0%で, 4ヵ月以上年間におよぶもの男45.2%, 女35.3%で男に多い.<BR>3) 腰痛に関連した日常生活における支障の程度は年令とともに高度となる傾向がある.腰痛者の60才以上は男の歩行, 女の歩行と草むしりに支障の程度がより高い.一般に疹痛の大なるものほど日常生活におけるdisabjlityは高度である.<BR>4) 腰痛者の約60%は医療をうけていない.そのうち約半数は自宅療法をおこなっているが, 残りの半数は全然放置している.<BR>5) 受診者27A名のX線所見は変形性関節症男55.8%, 女3&2%でもっとも多く, 次いで骨粗癒症男19.2%女265%である.椎間板に異常のあるもの男6.7%, 女7.6%, またX線所見のないものは男17.3%, 女29.4%である.<BR>6) 労働年数が多くなるに従って変形性関節症が高度となるが, 年令因子を除外出来ない.<BR>7) 高令者ほど骨に所見を有するものが多い.男女とも若年者に骨に所見がなくともdjsabilityの高度なものがある.変形性関節症と骨粗霧症の病変度とdisabilityは必ずしも平行しない, 比較的若年に骨粗霧症の所見を有するものはdisabilityは高度になる傾向にある.女の50代は骨の所見の有無にかかわらずdisabiIityは比較的高度である.<BR>8) 一般に骨に所見のある場合の方が障害を訴えるものが多い傾向にある.但し高度の障害のあるものが必ずしも骨の所見の有無とは関係がない.<BR>以上のことより本調査地区における農村住民の腰痛症は日常生活の障害の大きいものに, むしろ骨所見がみられず, 労働過重によっておこるいわゆる腰痛症が多いように考えられ, また労働過重によって骨の老化を早めているようにも推測される.また, 老人へと職域の拡大に伴って, 生理的現象に労働が拍車をかけることにより病変が進行する変形性関節症及び骨粗霧症が多いこと, さらに, 女の50代に腰痛愁訴が少なくない.これらのことより今後さらに労働条件, 食生活心理学上及び社会的機構からも, その要因を追究分析して, これを排除し, 農村の近代化とあいまって農村衛生の保全に尽すべきであろう.<BR>群馬県一農村で昭和39年5月の腰痛調査で発見した腰痛現症者, 既往者約600名より男91名女162名計253名を抽出して, 轡部, 大腿部後面, 足背部のいつれも両側の皮膚温を測定し, また右足関節部までを4℃の水に30秒浸し, 後にその皮膚温が1℃上昇に要する時間を計測して, 腰痛の有無, 冷えの有無との関連において, 以下の2.3の知見をえた.<BR>1 轡部, 大腿部後面, 足背部のいつれも両側皮膚温は50才頃より男女とも年令とともに上昇する傾向にある.<BR>2寒冷負荷に対する回復時間は男女とも年令とともに延長する傾向にある, 男がより著明である.<BR>3腰痛現症者は圧痛点, 筋硬結, 脊椎打痛, ラセーグ等の他覚症状の多いものほど男女とも回復時間は延長する傾向にある.<BR>4自覚的冷えを訴えるものは女の比較的若い年令層に多い.<BR>5 男女とも冷えを訴える群は然らざる群よりも腰痛者が多い.<BR>6 男女とも30才から59才までの冷えを訴える群では, 腰痛者の皮膚温は両側青部で腰痛のないものより0.1℃から0。4℃低下している。<BR>以上のことより群馬県西部における一農村住民の腰痛症には寒冷曝露とは無関係ではなく, 男女とも中年層に寒冷によって腰痛が誘発される傾向が窺われた.また女の50・40代に自覚的冷えの訴えが多い事実より今後女の冷え症及び婦人科的原因による腰痛を疫学的に解明する必要がある.
著者
齋藤 真木 丸山 順子 垣内 いづみ 清沢 京子 五十嵐 佳寿美 牛山 陽介
出版者
松本短期大学
雑誌
松本短期大学研究紀要 (ISSN:09107746)
巻号頁・発行日
no.31, pp.39-47, 2021-03

本調査の目的は、A 短期大学生269 名に対し、身体測定・血液検査・体力測定・生活習慣調査を実施することにより、多角的に生活習慣の実際を明らかにすることと課題を抽出することである。その結果、①個人差はあるものの、BMI値は全国平均内であった。しかし、1 年間で3kg 以上体重の増減があった学生は、26.7%あった。②食生活習慣の乱れとして、朝食の欠食・一人暮らし・遠方からの通学・夕食の夜食化等があげられた。また、健康的な食習慣への意識も薄かった。③体力においては、握力・上体起こし・長座体前屈の測定の中で、上体起こし・長座体前屈が全国平均を下回った。④運動習慣において、「日常生活において歩行又は同等の身体運動を1 日1 時間以上実施しているもの」は、全体の36.8%であり、日常生活で動悸・息切れがする学生は、全体の16.7%であり、日常生活において運動不足であった。⑤睡眠時間は、全国平均ではあるが、日常的に睡眠が十分とれていない(44.8%)・疲れがとれない(61.6%)と感じている学生が多い。十分に休養がとれていないうえに、精神的・心理的ストレスを抱え疲労感が抜けない状態であった。以上の結果より課題として、生活習慣について学生全体に入学初期から関わり、健康教育をする必要がある。身体測定・血液検査等により、少数ではあるが、要注意な状態の学生がいる。個別相談や指導の体制作りも課題である。