著者
栗原 健志 水谷 宏 野村 裕子 武田 典子 今井 忠平
出版者
Japanese Society of Food Microbiology
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.35-41, 1994-06-20 (Released:2010-07-12)
参考文献数
25
被引用文献数
4 5

Home-made type mayonnaise and commercial type mayonnaise were inoculated with 105/g of 4 phage types of Salmonella Enteritidis (SE), isolated from unpasteurized whole eggs, and the behavior of SE was examined. At 30°C the number of SE in home-made mayonnaise decreased to less than 10/g after 5-6 days, and decreased to the same level after 1 day in commercial type mayonnaise. At 10°C the number of SE inoculated into home-made type mayonnaise hardly decreased after 9 days, and decreased to less than 10/g after 3-6 days in commercial type mayonnaise. The difference between the phage types was not so large. SE inoculated into a delicatessen plant type mayonnaise showed the same behavior as that inoculated into commercial type mayonnaise.In potato, egg, and crab salads containing 15% home-made type mayonnaise, in which SE was still surviving, SE grew rapidly at 25°C, but hardly grew at 10°C.The importance of using pasteurized yolk in commercial mayonnaise, and a low storage temperature for salads was recognized.
著者
森田 哲男 今井 正 山本 義久
出版者
Japanese Society for Aquaculture Science
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.399-402, 2016-12-20 (Released:2017-12-20)
参考文献数
24

We investigated the removal of the monogenean parasite Benedenia epinepheli and survival of commercially-reared host red-spotted grouper Epinephelus akaara under immersion at salinities (0-20 psu) at 28-29 ℃. Replicate samples of juvenile grouper did not die in salinities of 6 psu and above for 2 hours. All parasites were removed from fish at <10 psu. Immersion time required for the complete parasite removal in 6 and 8 psu waters was 30 and 120 minutes, respectively. Our results suggest immersion into 6 psu salinity water for 30 minutes is a practical and effective treatment to remove B. epinepheli without significant mortality.
著者
佐藤 正崇 今井 潤一
出版者
一般社団法人 日本金融・証券計量・工学学会
雑誌
ジャフィー・ジャーナル (ISSN:24344702)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.63-88, 2020 (Released:2020-05-16)
参考文献数
27

本研究では,マーク付き多次元Hawkes過程を用いて高頻度注文板内で観測される複数イベントを表現し,それぞれの自己励起性および相互励起性を検証するとともに,イベントにおけるマークの大きさがHawkes過程の強度関数に与えるインパクトの大きさについて分析を行う.具体的には,価格の上昇及び下降を伴う約定に加えて,中心価格の変動を伴うビッド及びアスク注文を4系列のイベントとして定義し,そのときの取引数と注文数をマークとしたマーク付き4次元Hawkes過程を提案している.そしてこのモデルを東証一部上場の複数銘柄に当てはめ,それぞれのパラメータ推定を行う.次に,推定されたパラメータを利用して時系列と銘柄間の比較を行い,各イベントの自己励起性,及びイベント間の相互励起性についての特徴を明らかにする.さらに,マークがHawkes過程の強度関数に与える影響の有無とその大きさについて分析を行う.
著者
後藤 顕一 今井 泉 寺田 光宏
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 45 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
pp.225-228, 2021 (Released:2021-12-20)
参考文献数
4

2022(令和4)年度から始まる新学習指導要領では,高校化学における熱化学に関する扱いが,これまでとは大きく変化する。熱化学は,化学領域にとどまらず,多くの学問領域での基盤となる概念であり,高校化学での位置づけは重要である。そこで,我が国の高校での熱化学を「変化―エネルギー」と概念と捉え,これにおける概念理解と獲得を目指したカリキュラム編成について考察する。考察に当たっては,日本学術会議に提出された「化学分野の参照基準」と新学習指導要領,ドイツのカリキュラム編成の考え方等を基に考察する。特に資質・能力の育成,国際標準,系統性の視点から,エンタルピー変化の扱い方,エントロピー変化についての動向の把握と具体的な方略について検討する。
著者
伊藤 嘉明 今井 拓司 中道 理
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1158, pp.95-99, 2015-08

「家電業界に革命を起こす」。そう公言してはばからないのがハイアールアジアの伊藤社長だ。パソコンメーカーやコンテンツ業界など異色の職歴を経てきた「新参者」の視点で、意表を突く家電製品や新サービスを畳み掛けて発表する。
著者
渡邉 真一 井上 直人 今井 公江 末丸 克矢 荒木 博陽 相本 太刀夫
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.221-226, 2006-03-10 (Released:2007-11-09)
参考文献数
21
被引用文献数
9 11

Interest in dietary fiber has been growing due to the many benefits it has for health. It is well known that dietary fiber reduces the risk of developing health problems such as obesity, hypertension, constipation, type 2 diabetics and hyperlipidemia. However, dietary fiber is also known to reduce the bioavailability of minerals, nutrients and certain drugs, though the interaction between dietary fiber and drugs is still poorly understood. In this study, we examined the adsorption of drugs (theophylline, acetaminophen, metoprolol, chlorpromazine, imipramine, amitriptyline and diclofenac sodium) onto several types of dietary fiber (cellulose, chitosan, pectin, sodium alginate and glucomannan) at pH 3 and pH 7 in order to determine the in vitro adsorption characteristics of dietary fiber. Our findings indicated that adsorption of drugs onto dietary fiber ranged from 0 to 96%, varying with the types of dietary fiber and drugs, and pH. Chlorpromazine, imipramine and amitriptyline showed particularly marked adsorption onto sodium alginate and glucomannan. We considered that ionic bonding was one of the reasons for adsorption.These findings indicate the possibility of the bioavailability of drugs being reduced when they are taken with dietary fiber due their adsorption onto dietary fiber.
著者
今井 正幸 川勝 年洋 佐久間 由香 浦上 直人
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2020-04-01

生命は高分子(タンパク質・核酸)、膜分子(脂質)などのソフトマターと呼ばれる分子の集合体が、それらの構成成分を合成する化学反応ネットワークと連携して増殖していく非平衡システムである。我々は、生命として最も基本的な性質「膜に囲まれたシステムが外部から原料を取り入れて自らのシステムを構築する分子を合成し(代謝)、それら分子群を用いてシステムを複製する(自己生産)、そして複製である子システムも親システムと同じ特性を有する(遺伝)」を持つ最小限のシステム(ミニマルセル)を人工的に構築し、そのミニマルセルの安定性を非平衡熱力学を基に明らかにすることにより生命の誕生の謎に迫る。
著者
里形 理興 妹尾 卓磨 福地 庸介 今井 倫太
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回 (2020)
巻号頁・発行日
pp.3Rin446, 2020 (Released:2020-06-19)

従来のユーザインタフェースの操作方法は,単一のデザインでユーザ評価を平均的に向上させることを志向して設計されてきた.しかし,操作に対する解釈を固定せず,システムがユーザ操作に適応し,個々人に合った応答をできるようになれば,より多くのユーザに使いやすいシステムが実現できる可能性がある.本研究では,ユーザ操作に適応的に解釈を獲得するためのアルゴリズムとして,行動価値関数の出力するQ値を利用する手法Q-Mappingを提案する.また,Q-Mappingを組み込んだシステムを実際にユーザに操作させるケーススタディを行い,ユーザの反応を検証することで,ユーザ操作に適応するシステムの要件を検討した.
著者
中島 隼人 今井 良行 笠原 清司 久保 真治 小貫 薫
出版者
The Society of Chemical Engineers, Japan
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.257-260, 2007-05-20
被引用文献数
1 5

熱化学水素製造法ISプロセスの要素反応であるヨウ素と水の混合系への二酸化硫黄ガス吸収反応について,323 K,ヨウ素飽和条件で,二酸化硫黄分圧の影響を調べた.定圧二酸化硫黄ガス存在下,2相分離(硫酸相とポリヨウ化水素酸相),擬似平衡状態への到達が観察され,同状態におけるポリヨウ化水素酸に対してブンゼン反応の逆反応による理想的脱硫操作を行って得られる溶液の酸濃度(HI/(HI+H<sub>2</sub>O))は,高二酸化硫黄分圧の元で高く,最大15.7±0.3 mol%に達した.
著者
今井 邦子
出版者
コロムビア(戦前)
巻号頁・発行日
1935-02
著者
岡田 真介 坂下 晋 今泉 俊文 岡田 篤正 中村 教博 福地 龍郎 松多 信尚 楮原 京子 戸田 茂 山口 覚 松原 由和 山本 正人 外處 仁 今井 幹浩 城森 明
出版者
社団法人 物理探査学会
雑誌
物理探査 (ISSN:09127984)
巻号頁・発行日
vol.71, pp.103-125, 2018 (Released:2018-12-28)
参考文献数
43
被引用文献数
2

活断層の評価を行うにあたっては,断層の地下形状も重要な情報の1つである。地下数十m以深の情報は,主に物理探査の結果から得ることができる。これまでには,物理探査は横ずれ活断層にはそれほど多く適用されてこなかったが,本研究では各種の物理探査を行い,横ずれ活断層に対する物理探査の適用性について検討した。対象地域は,近畿地方北西部の花崗岩地域に分布する郷村断層帯および山田断層帯として,4つの測線において,多項目の物理探査(反射法地震探査・屈折法地震探査・CSAMT探査・重力探査)を実施した。その結果,反射法地震探査は,地表下200〜300 m程度までの地下構造を,反射面群の不連続としてよく捉えていた。しかし,活断層の変位のセンスと一致しない構造も見られ,他の物理探査の結果と比較する必要があることがわかった。屈折法地震探査は,原理的に断層の角度を限定することは難しいが,横ずれ活断層の運動による破砕の影響と考えられる低速度領域をよく捉えることができた。CSAMT探査では,深部まで連続する低比抵抗帯が認められ,地下の活断層の位置および角度をよく捉えていたが,活断層以外に起因する比抵抗構造変化も捉えていることから,他の探査との併用によって,その要因を分離することが必要である。重力探査は,反射法地震探査と同様に上下変位量の小さい横ずれ活断層に対しては適さないと考えられてきたが,測定の精度と測定点密度を高くすることにより活断層に伴う重力変化を捉えることができた。
著者
森田 矢次郎 今井 文雄 呉 邵忠
出版者
人間-生活環境系学会
雑誌
人間と生活環境 (ISSN:13407694)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.29-33, 1996 (Released:2018-03-22)
参考文献数
6
被引用文献数
1

灸療法の研究は東洋医学の観点から行われ,疾病の治療と健康の維持に大きな効果を挙げてきた。本研究では,灸の一種である塩灸を取り上げ,灸のメカニズム解明のため,熱工学的アプローチを採用する。灸そのものの熱工学的データを取り,人間の灸による感覚(温熱感と快適感)を調べた。主な結論を次に示す。1) 塩の量と艾の量をパラメーターとし,各種の艾を用いて,塩灸の実験データを取り,1個の艾柱が燃え尽きるまでの熱の発生と散逸,人体表面の界面の温度変化について,定量的な知見を得た。2)被験者の皮膚の熱伝導率と熱拡散率に個人差があると考えられる。3) 塩灸実施時の温熱変化の特徴は,施灸者が艾柱を燃やすという過程を数回繰り返すので,人間の皮膚が熱の吸収と放散を繰り返す,という点である。4)塩灸被験者の温熱感覚が快適となるのは,皮膚から熱の放散がある時と皮膚が熱を吸収し,皮膚表面の温度が上昇し始める期間である。