著者
山田 あすか 倉斗 綾子
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.78, no.684, pp.299-308, 2013-02-28 (Released:2013-05-31)
参考文献数
24

This paper aimed to clarify the relationship between family communication and the structure of dwelling space in the period of growth and development (the 2nd grade of elementary school - the 2nd grade of junior high school). Consequently it was shown that 1) College students period: If the path of flow always passes through the family living space, a high percentage of families enjoy each other's company once a week or more, only for women and the total of men and women, 2) Growth period: there was no significant correlation between the structure of dwelling space and actual family communication, 3) Growth period: a relationship in terms of location between the parents' room (not the children's room) and the family living space correlates to the psychological distance of children to their parents.
著者
麻植 久史 小池 克明 吉永 徹 高倉 伸一
出版者
一般社団法人 日本応用地質学会
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.180-191, 2007-10-10 (Released:2010-03-26)
参考文献数
37
被引用文献数
2 4

過去の活動記録が少ない活断層で大規模地震が発生していることから, 地震の発生メカニズムを理解するうえで, 活断層の深部構造の解明がますます重要になってきている. 本研究では, 地域により微小地震の発生頻度や傾向が異なる布田川-日奈久断層帯に注目した. その地域性の要因を明らかにするために, 深部探査に有効なMT法を用い, 比抵抗分布に基づく深部構造と微小地震分布との関係について検討した.まず, 日奈久断層の北部と中部におけるリニアメントの下部で比抵抗の不連続境界がほぼ垂直方向に見出せた. これは, 広範囲に低比抵抗帯を伴わないので, この地域のダメージゾーンは小さい. 一方, 日奈久断層の南部では断層沿いに低比抵抗帯が現れた. ここは日奈久断層と臼杵-八代構造線が交差する位置に当たるので, 大きなダメージゾーンが形成されたと考えられる. また, 1995~2005年の震源分布に基づくと, 布田川-日奈久断層帯は北からI~IVの四つの区域に分割できる. 各区域において, MT法深部比抵抗分布と震源分布とを重ね合わせ, 地震発生メカニズムについて考察した. これより, 布田川-日奈久断層帯は地形的には連続した同一断層系のように見えるにもかかわらず, 破砕構造, 力学的物性, 応力環境は大きく異なることが明らかになった.
著者
前杢 英明 越後 智雄 宍倉 正展 宍倉 正展 行谷 佑一
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究は,海溝型巨大地震の発生モデルに関して,陸上の地形・地質学的データから新たな検討を加えることを目的としたものである。紀伊半島南部を中心に、隆起地形や津波漂礫の分布調査を行い、津波のモデリングや^<14>C年代測定などの分析を通して、南海トラフ・メガスラストの各セグメント間の連動型地震ではなく、海溝陸側斜面に発達する海底活断層と海溝型巨大地震との連動型が発生した可能性を指摘することができた。
著者
名倉 秀子 大越 ひろ 茂木 美智子
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.58, no.12, pp.753-762, 2007-12-15

正月料理の地域的な特徴を知る目的で,全国を12地域に分割し,大学・短期大学の学生を対象に元日に喫食された料理について検討を行った.次のような結果を得た.1)全国平均の食事回数は2.92回/人となり,外食が0.34回/人,内食が2.58回/人を示した.関東I地域では外食が最も高く,北海道,北九州,南九州地域は低い値を示した.2)全国平均の副食料理は2.56品,その料理に動物性食品を1.97品含んでいた.副食料理数は近畿I地域より西の地域で全国平均より高く,動物性食品数では北海道,関東I,近畿II,北九州,南九州地域が全国平均より高い値を示した.3)全国平均の動物性食品の出現数は魚介類が1.39,肉類が0.43,卵類が0.16を示した.特殊化係数について,魚介類は関東II地域,肉類は北海道地域,動物性食品の調理法は北海道地域がそれぞれ最大値を示した.4)全国12地域の元日の食生活は主成分分析により,第一主成分の東西食文化要因,第二主成分の外部化要因により説明でき,北陸,東海地域を中心とし関東地域以北と関西地域以西の食文化の差が存在することを捉えた.本州,四国地域は北海道,九州地域より外部化の傾向が大きいことを捉えた.
著者
今給黎 禎子 笠井 新一郎 藤原 雅子 山田 弘幸 倉内 紀子
出版者
九州保健福祉大学
雑誌
九州保健福祉大学研究紀要 (ISSN:13455451)
巻号頁・発行日
no.8, pp.167-172, 2007-03
被引用文献数
1

The objective of the present study was to investigate the relationship between language development and the development of drawing ability in mentally disabled children. Language tests, motor skill tasks, and drawing tasks were carried out for 23 mentally disabled children. For drawing tasks, children were instructed to draw freestyle and portrait pictures, which were classified into four developmental stages. The relationships between the development of drawing ability and language development in addition to motor skill development were then analyzed. The results indicated that the development of drawing ability was related to language expression, and vocabulary age development. Regarding language development, children who were capable of drawing "design" and "picture" were able to express sequences of >__-3 words. Still more, children who were capable of drawing "picture" were >__-54-month vocabulary age. Drawings, which do not require language ability, are thought to be useful for evaluating children with developmental disorders. In the future, we plan to conduct more detailed analysis on a greater number of subjects after standardizing conditions such as the sequence of tasks.
著者
小倉 加奈代 田中 唯太 西本 一志
出版者
日本認知科学会
雑誌
日本認知科学会大会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.29, pp.877-884, 2012

In this paper, we try to analyze serving food to reveal a situation of “the last on piece of food”. When we analyzed video data of table talks with some platters, we focused on serving food for each platter and for dining table. As a result, we confirmed situations of suspending serving foods from middle stage to end often occurred. In addition, we found after suspending serving food, serving food occurred continuously for short time span. A series of suspending and activating serving food is important for us to handle a situation of “the last one piece of food”.
著者
三輪 佳子 福田 浩一 坂倉 宏 林 洋一 甲斐 和彦 黒田 茂樹 西 謙二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. VLD, VLSI設計技術
巻号頁・発行日
vol.95, no.231, pp.55-62, 1995-09-14
被引用文献数
1

GUIベースの統合プロセス/デバイス/回路シミュレーションシステムUNISAS-Xを開発した。シミュレータを含む各種プログラムを用途に応じて自在に組み合わせて計算を行なうことの出来るフレキシブルなシステムである。多重の条件によるシミュレーションを行なって多数の計算結果の比較をする作業も容易である。オンラインマニュアルも完備した。また、シミュレーションに熟練していないユーザやデバイスそのものに関する知識にまだ乏しい初心者ユーザでも、シミュレーションを容易に行なったりデバイスに関する学習を行なえるように、エキスパートシステムを搭載した。さらに開発者によるメンテナンスの容易さをも考慮した。
著者
倉元 綾子
出版者
鹿児島県立短期大学
雑誌
研究年報 (ISSN:02885883)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.63-90, 2005-03-31

以上の結果を要約すると次のようになる。(1) 2004年3月, 鹿児島県奄美大島龍郷町において小中学生205名を対象に食生活と日常生活に関するアンケート調査をおこなった。(2) 子どもたちの94.1%がきょうだいをもち, 家族の人数は平均5.2人であった。(3) 平均すると, 平日の就寝時刻は22時3分, 起床時刻は6時45分, 睡眠時間は8時間49分であった。休日の就寝時刻は22時19分, 起床時刻7時30分, 睡眠時間は9時間11分であった。(4) 学校以外の活動では, 「外で遊ぶ」54.1%, 「スポーツをする」54.0%, 「TVおよびTVゲーム」30.7%が多かった。スポーツ活動の頻度は「毎日」28.8%, 「週3-5日」33.7%, 「週1-2日」24.4%で, 「しない」は10.7%であった。(5) 食事のあいさつを「いつもしている」は45.9%で, 「たまに」32.7%, 「めったにしない」8.8%, 「まったくしない」9.8%であった。(6) 朝食は97.1%が摂取し, 平均時刻は7時9分, 「家族みんな」と食べる割合は24.9%, 子どもだけで食べる割合は31.7%, 食事前に空腹だと感じていたのは67.3%, 主食は「ごはん」46.3%, 「パン」36.1%, 品数は平均3.03品, 主食・主菜・副菜の全てがそろっていたのは27.3%, 食事が「楽しかった」50.7%, 「楽しくなかった」45.9%で, 約2/5の子どもが食事のときに「料理をはこぶ」18.0%, 「飲みものを用意する」16.1%, 「あとかたづけ」15.6%, 「食器や箸を用意する」146%, 「テーブルをふく, かたづける」12.2%などのお手伝いをしていた。 (7) 夕食は96.6%が摂取し, 平均時刻は19時49分, 「家族みんな」と食べる割合は56.1%, 子どもだけで食べる割合は20.5%, 食事前に空腹だと感じていたのは83.9%, 主食は「ごはん」66.8%, 「パン」24%, 品数は平均3.50品, 主食・主菜・副菜の全てがそろっていたのは49.3%, 食事が「楽しかった」71.2%, 「楽しくなかった」24.4%で, 約2/3の子どもが食事のときに「料理をはこぶ」36.1%, 「食器や箸を用意する」34.6%, 「飲みものを用意する」28.3%, 「あとかたづけ」24.9%, 「テーブルをふく, かたづける」20.0%などのお手伝いをしていた。(8) 食事が楽しいと回答した子どもは, 食事前に空腹であると感じ, 大人と食事をし, 早寝早起きで睡眠時間が長く, 活発にスポーツをしており, 食事のあいさつができ, お手伝いを多くする傾向があった。(9)「郷土料理」については平均3.11品を知っており, 「鶏飯」86.8%, 「やぎ汁」41.1%などがあげられた。
著者
野島 義照 沖中 健 小林 達明 坊垣 和明 瀬戸 裕直 倉山 千春
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.115-120, 1993-03-24
被引用文献数
13 9

建築物の壁面につる植物を被覆させることによる夏期の壁面温度の上昇抑止効果を把握するための測定実験を行った。簡易建築物の南側につる植物で覆われた壁面とつる植物のない壁面とを設け,壁面温度,壁面での熱流の経時変化を,晴れた日,曇りの日,晴れた日で室内は冷房,という3種類の異なった条件の日に計測した。そのうち1日の計測では,つる植物の葉からの水分の蒸散量,地際の幹での樹液流速の計測,熱赤外線ビデオカメラを用いた南側壁面全体の表面の温度分布の画像撮影をも行った。壁面の緑化により壁面の最高温度を約10℃低下させることができること等が確かめられた。また,日中,壁面緑化による壁面温度の低減量が大きくなるにつれて,葉からの蒸散量も大きくなる傾向が見られた。
著者
勝倉 りえこ 伊藤 義徳 根建 金男 金築 優
出版者
一般社団法人日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.41-52, 2009-01-31

メタ認知的気づきとは、否定的な感情や思考を自己の実体や世界の直接的な反映としてではなく、過ぎ行く心的な出来事として経験するプロセスであり、反復性うつ病の脆弱性の改善との関連が指摘されている。本研究では、認知プロセスを変容させると考えられるマインドフルネストレーニングの中核的技法である坐禅の訓練が、大学生の抑うつ傾向およびメタ認知的気づきに及ぼす影響について検討する。結果として、坐禅訓練が大学生の抑うつ傾向と反すう的思考スタイルを減弱し、またその効果はメタ認知的気づきの獲得を媒介して発揮されている可能性が示唆された。今後は、本研究で得られた予備的知見を、臨床群においても検証することが望まれる。
著者
長田 謙一 木村 理恵子 椎原 伸博 佐藤 道信 山本 和弘 楠見 清 山崎 明子 加藤 薫 木田 拓也 熊倉 純子 藤川 哲 鴻野 わか菜 後小路 雅弘 水越 伸 山口 祥平 毛利 嘉孝 森 司 暮沢 剛巳 神野 真吾 竹中 悠美
出版者
名古屋芸術大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究は、個別研究およびその総合を通して、以下の知見を獲得するに至った。近代社会において「自律性」を有する独自システムを形成したと理解されてきた芸術は、1980年代以降、アジア諸国、ロシア・旧東欧圏、そしてアフリカまでをも包含して成立する「グローバル・アートワールド」を成立させ、それは非西洋圏に進む「ビエンナーレ現象」に象徴される。今や芸術は、グローバル経済進捗に導かれグローバル/ローカルな政治に支えられて、経済・政治との相互分立的境界を溶解させ、諸領域相互溶融的な性格を強めている。しかし、それゆえにまた、現代の芸術は、それ自体が政治的・経済的等々の社会性格を顕在化させることともなる。
著者
熊倉 啓之
出版者
公益社団法人日本数学教育学会
雑誌
日本数学教育学会誌 (ISSN:0021471X)
巻号頁・発行日
vol.89, no.1, pp.31-40, 2007-01-01
被引用文献数
6
著者
青木 慎一 倉光 修
出版者
一般社団法人照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.91, no.4, pp.195-198, 2007-04-01
被引用文献数
2

Studies of insect vision have led to the identification of light wavelengths that contribute to attracting them. Luminaires that attract fewer insects have been developed by excluding those parts of these wavelengths which do not influence the human vision significantly. Also, it is important to numerically determine the capacity of light to attract insects, in evaluating this capacity regarding various light sources and luminaires. Proposals have been put forward to define a new index of insect attraction based on light spectral sensitivity, intensity, luminaire efficiency etc.
著者
岩倉 翔子
出版者
イタリア学会
雑誌
イタリア学会誌 (ISSN:03872947)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.175-190, 1996

Una missione diplomatica giapponese, comunemente conosciuta come "Missione Iwakura", visito l'Italia dal maggio al giugno del 1873, dopo essere stata negli Stati Uniti e in svariati paesi europei per piu f'un anno. Durante il suo soggiorno di circa un mese in Italia, l'ambasceria giapponese, sulla via di Napoli, il 21 maggio pote godere la visita alla Reggia di Caserta, in grazia dellaconsiderazione particolare del Re d'Italia. La maggior fonte giapponese di questa ambasceria e senza dubbio la relazione ufficiale intitolata "Tokumei Zenken Taishi, Bei-O Kairan Jikki (Diario della visita negli Stati Uniti ed in Europa dell'Ambasciatore Plenipotenziario giapponese)" in cinque tomi, redatta a Tokyo nel 1878, da uno dei membri dell'ambasceria, Kunitake Kume. Naturalmente essa descrive anche la visita al Parco e al Palazzo della Reggia di Caserta, che risulto essere indimenticabile per tutti i componenti dell'ambasceria. Tuttavia finora sappiamo solo cio che l'ambasceria stessa vide, senti e scrisse. In questo breve articolo l'autore ha messo in rilievo alcune fonti italiane finora poco conosciute relative alla visita dell'ambasceria alla Reggia di Caserta. Si tratta della corrispondenza tra il Ministero della Real Casa e l'amministrazione della Real Casa di Napoli, conservata presso l'Archivio Centrale di Stato. Il primo gruppo di lettere o telegrammi testimonia di quanti preparativi vi siano stati da parte italiana per accogliere l'importante ospite dall'Estremo Orente. Il secondo gruppo, a cui apartiene anche una specie di resoconto della visita, chiarisce lo svolgimento della giornata dall'arrivo a Caserta fino alla partenza dell'ambasceria. Il terzo gruppo tratta d'un argomento particolare, e cioe del rimborso delle spese occorse in quell'occasione. In conclusione, le fonti italiane sono complementari a quelle giapponesi, fornendoci informazioni inedite su fatti che ci permettono di completare il quadro che emerge dalla relazione giapponese sulla visita dell'ambasceria alla Reggia di Caserta.