著者
山田 敏郎 幡中 憲治 広瀬 勇次
出版者
公益社団法人 日本材料学会
雑誌
材料 (ISSN:05145163)
巻号頁・発行日
vol.22, no.235, pp.335-341, 1973-04-15 (Released:2009-06-03)
参考文献数
12
被引用文献数
2 1

Many studies have been carried out in regard to the grain size dependence of fatigue strength of metals. And it has been made clear that fatigue strength of f. c. c. metals greatly depends on the stacking fault energy γ, and the effect of γ on the crack propagation process is different from that on the crack initiation process. In this work, the grain size dependence of the fatigue strength was mainly examined under the rotating bending fatigue test, and the cyclic work hardening behavior under the push-pull fatigue test. Furthermore, the surface structure due to fatigue deformation was observed by means of optical and electron microscopes. From the viewpoints of both microscopic structure and dynamical behavior of the materials, the grain size dependence of fatigue strength was investigated in copper and α-brass.The results obtained are summarized as follows:(1) The grain size dependence in the crack initiation process in α-brass is very remarkable at 200°C as well as at room temperature. This result suggests that the effect of grain size on fatigue strength must be considered from both viewpoints of the configuration of slip line and ageing effect.(2) The grain size dependence in crack propagation process in α-brass is very small at R.T, but it increases at 200°C.(3) The cyclic work hardening in α-brass is larger in fine grains than in coarse grains. On the other hand, in copper almost opposite result was obtained. From these results the difference in grain size dependence under constant stress fatigue test can be explained.
著者
小川 秀幸 西尾 尚倫 音部 雄平 木村 鷹介 大路 駿介 山田 実
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.57, no.7, pp.657-667, 2020-07-17 (Released:2020-08-28)
参考文献数
38

目的:回復期脳卒中患者におけるリハビリテーション治療満足度と関連する要因を検討すること.方法:研究デザインは横断研究とした.対象は回復期病棟にてリハビリテーション治療を実施した初回発症の脳卒中患者41名(50.5 ± 9.3歳,男性73.2%)とした.統計解析は,リハビリテーション治療満足度(CSSNS)を従属変数とし,満足度との関連が報告されている身体機能変化(SIAS-M gain),ADL改善度(M-FIM effectiveness),精神面(JSS-D),楽観性(LOT-R),サービス品質(SERVPERF)を独立変数とした重回帰分析(ステップワイズ法)を用いて検討した.結果:リハビリテーション治療満足度は55.5 ± 8.3点であった.重回帰分析にてリハビリテーション治療満足度に関連する要因として,M-FIM effectiveness(標準化偏回帰係数β=0.48,p<0.01)とSERVPERF(標準化偏回帰係数β=0.48,p<0.01)が抽出された.結論:回復期脳卒中患者において,ADL能力を改善させることと,リハビリテーション治療のサービス品質向上に取り組むことが満足度を高める可能性が示唆された.
著者
山田 貞三
雑誌
長崎大学教養部紀要. 人文科学篇 (ISSN:02871300)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.101-115, 1991-01
著者
成澤 朋之 仲島 日出男 海野 まりえ 乙部 千雅子 山田 昌治 朝倉 富子
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.67, no.9, pp.315-323, 2020-09-15 (Released:2020-09-25)
参考文献数
23

Flavor is one of the important factors for udon, white salted Japanese noodles. Using gas chromatography/mass spectrometry, we analyzed the volatile compounds from the flour, dough, and boiled noodles to clarify the mechanism of udon flavor formation. Hydrocarbons were the main compounds from the flour, while aldehydes and ketones were the main compounds from the dough and noodles. These aldehydes and ketones are presumed to be generated from the enzymatic oxidation of unsaturated fatty acids by lipoxygenase (LOX) upon the addition of water. LOX activity was significantly higher in the cultivar Norin61 than in Satonosora. In conclusion, the characteristic volatile compound profiles of Norin61 are due to differences in LOX activity. These results have been applied to the development of new value-added noodle products by various companies.
著者
梅原 頼子 福永 峰子 山田 芳子 Yoriko UMEHARA Mineko FUKUNAGA Yoshiko YAMADA
雑誌
鈴鹿短期大学紀要 = Journal of Suzuka Junior College (ISSN:13450085)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.189-202, 2008-01-01

ジュニアテニス選手の食生活状況を把握するために調査を行い、次のような結果を得た。1)PFC エネルギー比率は、脂質のエネルギー比率が高かった。2)食品群別摂取頻度調査の結果、野菜、果物の摂取が充分でなかった。3)週5 回以上練習しているクラブジュニアは9 割が疲労を感じていた。4)好きな食べ物は焼肉やすしなどの主食、嫌いな食べ物は野菜が上位に挙げられた。5)野菜教育が最優先課題であることがわかった。
著者
山田 恵太
出版者
法と心理学会
雑誌
法と心理 (ISSN:13468669)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.3-5, 2020 (Released:2020-04-05)

近年、障害のある人、特に知的障害、発達障害、精神障害等のある人が、刑事手続における被疑 者・被告人になっている事案について、注目が集まっている。刑務所に障害のある人や高齢の人が 多くいるという問題が明らかとなったことを発端として、そのような人たちを刑事裁判の段階から 支える「入口支援」にも目が向けられているのである。そして、その 1 つとして、弁護士と社会福祉 士等のソーシャルワーカーが連携し、ソーシャルワーカーに「更生支援計画」と呼ばれる支援計画を 作成してもらった上で、これを捜査や公判の場面で被疑者・被告人に有利な証拠として扱う活動が 行われている。本報告では、このような更生支援計画を作成する活動の紹介に加え、実際に更生支 援計画を作成してもらい、公判において立証し、これが量刑上有利に斟酌された事例について報告 した。あわせて、福祉的支援を考える上で、身体拘束中の被疑者被告人に対する意思決定支援のあ り方の問題が存在することなど、今後の課題についても報告した。
著者
岡本 伸弘 増見 伸 山田 学 有久 恵美子 兒玉 隆之
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.103-107, 2012 (Released:2012-06-13)
参考文献数
18
被引用文献数
13 3

〔目的〕当回復期リハビリテーション病院における自宅復帰に必要な因子を「FIM」を用いて検討した.〔対象〕当院に入院した患者226名とした.〔方法〕対象者の退院先を自宅(自宅群)と施設(施設群)の2群に分け,入院時および退院時FIM各項目得点を比較した.さらに,自宅群および施設群を目的変数としたロジスティック回帰分析を行った.〔結果〕自宅群では,食事を除く運動11項目で退院時に有意な増加が認められた.一方,施設群では,有意差が認められた項目はなかった.退院時FIM得点の比較では,食事を除く運動11項目および問題解決・記憶の認知2項目において自宅群が有意に高値であった.ロジスティック回帰分析の結果では,トイレ移乗・更衣下に有意なオッズ比が認められた.〔結語〕トイレ移乗および更衣下が重要な自宅復帰因子の可能性が示唆された.
著者
吉川 貴己 青山 徹 林 勉 山田 貴允 川邉 泰一 佐藤 勉 尾形 高士 長 晴彦
出版者
日本外科代謝栄養学会
雑誌
外科と代謝・栄養 (ISSN:03895564)
巻号頁・発行日
vol.49, no.5, pp.205-211, 2015 (Released:2016-02-25)
参考文献数
22
被引用文献数
4 2

胃癌手術後には,手術侵襲,術後合併症,術後後遺症などによって,体重が減少する.体重と脂肪量は術後,継続的に減少していくが,筋肉量は3カ月以降増加に転じる.術後1 カ月での体重減少率15%以上は,術後S-1継続の危険因子と報告されたが,ERAS管理など最新の管理によって体重が維持されるようになり,その意義は薄れてきている.一方,新規に報告された術後1カ月での除脂肪体重減少率5%以上は,術後S-1継続の新たな危険因子として,鋭敏な指標である.術後の筋肉量維持には,術後合併症の予防,手術侵襲の制御などが重要であろう.術前運動療法や手術侵襲の軽減を期待した腹腔鏡手術の効果はControversialである.現在,EPA強化栄養療法や,グレリン投与,投与カロリーの増強などの介入研究が臨床試験として行われている.

1 0 0 0 OA 松屋外集

著者
小山田与清
出版者
巻号頁・発行日
vol.初編17巻,
著者
山田 正幸 馬場 文夫
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
日本鉱業会誌 (ISSN:03694194)
巻号頁・発行日
vol.73, no.834, pp.861-865, 1957-12-25 (Released:2011-07-13)

In the most recent we have been interested in keep away from an explosion accident by the misfired detonstors. In this paper we shall report on the electronic metal detection.The metal detector is build around some form of mutual-inductance bridge employing a symmetrical coil arrangement which is bed by a suitable oscillator. The presence of a metallic particle in the A. C. electro-magnetic field which links the coils disturbs the original field pattern for which the bridge was balanced. The resulting bridge unbalance current is amplified and made to operate a warning or rejection device.
著者
瀬戸 順次 鈴木 恵美子 山田 敬子 石川 仁 加藤 裕一 加藤 丈夫 山下 英俊 阿彦 忠之 水田 克巳 中谷 友樹
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
pp.22-072, (Released:2022-11-08)
参考文献数
15

目的 感染症の流行状況を的確に示すためには,時・場所・人の3つの情報の要約が求められる。本報告では,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が山形県において「いつ・どこで・どのように」広がっているのかを可視化したCOVID-19時空間三次元マップ(時空間マップ)を用いて実施した公衆衛生活動の概要を紹介することを目的とした。方法 山形県および山形市(中核市)のプレスリリース情報を基に感染者の疫学情報をリスト化し,無料統計ソフトを用いて時空間マップ(自由に回転,拡大・縮小が可能な3次元グラフィクスを含むhtmlファイル)を作成した。時空間マップの底面には,山形県地図を配置した。各感染者は,XY平面の居住地市町村(代表点から規定範囲でランダムに配置)とZ軸の発病日(推定を含む)の交点にプロットした。また,色分けにより,感染者の年齢群,感染経路を示した。さらに,県外との疫学的関連性を有する感染者には,都道府県名等を挿入した。完成した時空間マップは,山形県衛生研究所ホームページ上で公開し,随時更新した。活動内容 2020年8月に時空間マップの公開を開始し,以降,山形県で経験した第六波までの流行状況を公開した。その中で確認された,第一波(2020年3~5月)から第五波(2021年7~9月)までに共通していた流行の特徴をまとめ,ホームページ上に掲載した。あわせて,その特徴を踏まえた感染対策(山形県外での流行と人の流れの増加の把握,飲食店クラスターの発生抑止,および家庭内感染の予防)を地域住民に提言した。2022年1月以降の第六波では,10歳未満,10代,そして子育て世代の30代の感染者が増加し,保育施設・小学校におけるクラスターも増えていたことから,これら施設においてクラスターが発生した際の家庭内感染の予防徹底を呼びかけた。結論 時・場所・人の情報を含むCOVID-19流行状況をまとめた図を作成・公開する中で得られた気づきを基に,地域住民に対して具体的な感染対策を提言することができた。本報告は,自治体が公表している感染者情報を用いた新たな公衆衛生活動の方策を示した一例と考えられる。
著者
森口 恒一 笠原 政治 山田 幸宏
出版者
静岡大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1996

研究期間の前半の1996、97年度は、現地調査を中心に行い、1998年度は3年間のとりまとめの年のために基本的には調査報告書作成にあてた。この期間中に、森口は、フィリピン共和国のカガヤン州バブヤン島のバブヤン語、バタネス州バタン島のイヴァタン語、イトバヤット島のイトバヤット語、サブタン島のイヴァタン語イサモロン方言、台湾の南投縣仁愛郷のブヌン語の言語学的現地調査を、山田は、バタネス州イトバヤット島のイトバヤット語の現地調査を、笠原は、台湾の嘉義縣のツォウ族、屏東縣のルカイ族、台東縣のプュマ族の人類学的調査を行った。森口は、基本的には民話、伝説、お伽話のテキストを録音、記述し、翻訳、文法的分析を行った。また、山田は、ことわざ、迷信、言い伝え、格言等の記述、翻訳及び分析を行った。笠原は、ルカイ族の系譜をもとにこの部族の中での支配者階級(貴族)への身分の変化を分析した。一方、ツォウ族では、外部のブヌン族のツォウ族への同化の現象を発見し分析を行った。論文としては、'96,'97年の調査で森口が発見したバタネス州サブタン島の漁師ことばと台湾のヤミ族のことばとの関係を「「ヤミ族とは何処の部族なる乎」-フィリピン側の資料に基づいたヤミ族」(『台湾原住民研究』第3号pp.79-108)にまとめ、笠原は、ルカイ族の聞き書き資料と台湾領有の時代の古い資料の対照を行い「伊能嘉矩の時代-台湾原住民初期研究史への測鉛」(『台湾原住民研究』第3号pp.54-78)にまとめた。森口、山田、笠原3名は、1996、97、98年度の海外調査の報告書としてNarratives,Beliefs and Genealogies.(Shizuoka University)を出版した。その内容としては、3年間の調査をもとに森口は、イバタン語の伝説・民話集を、山田は、イトバヤット語の迷信・タブーを、笠原は、ルカイ族の系譜に関する論文、資料集を作成した。
著者
中西 正尚 山田 賢 中原 弘美 田村 康夫
出版者
一般財団法人 日本小児歯科学会
雑誌
小児歯科学雑誌 (ISSN:05831199)
巻号頁・発行日
vol.43, no.5, pp.669-679, 2005-12-25 (Released:2013-01-18)
参考文献数
14
被引用文献数
2

本研究は,授乳方法と口腔機能発達との関連を検討する目的で,2歳児から5歳児の1357名(平均年齢3歳7か月)の保護者を対象にアンケートによる調査を行いその結果を分析,検討した.出生後3か月までの授乳方法から母乳哺育群(Br群),混合乳哺育群(Mix群),人工乳哺育群(Bo群)の3群に分類すると,Br群が399名(29.4%),Mix群が811名(59.8%)で,Bo群が147名(10.8%)であった.離乳に関して,離乳食開始時期,離乳食終了時期,断乳時期ともに授乳方法問に差は認められなかった.現在の食べ方について,18項目中,咀嚼の上手下手,前歯で噛みきる食べ物,食べ物の吐き出し,食べこぼし,食生活のリズム,食事の自立の6項目において群間の有意差が認められ,いずれもBr群が良好な発達を示していた.その他の関連項目で,吸指癖,おしゃぶり,言語発達の遅れ,性格面に有意差が認められた.以上より,アンケートではBr群が全体的に良好な咀嚼発達を示し,Bo群の食行動に一部問題がみられたことから,授乳方法はその後の咀嚼の発達に少なからず影響を及ぼしていることが示唆された.
著者
山本 樹 山田 勝久 鈴木 信孝 許 鳳浩 高橋 正征
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.67-77, 2018-09-30 (Released:2018-10-12)
参考文献数
84
被引用文献数
1

海洋深層水(Deep Sea Water: DSW)とは200m以深に存在する海水である.海洋深層水の豊富なミネラル分, 清浄性, 富栄養性といった特性を活かした産業利用では, 日本が最先端を行っている.また, 海洋深層水の資源活用, とくに未病や予防医学への応用についても世界中から注目を集めるようになった.そこで今回, 特に, 生活習慣病である脂質異常症, 高血圧症, 糖尿病, 動脈硬化症をはじめ, アトピー性皮膚炎, 骨粗鬆症, がん, 消化性潰瘍, 白内障, 便秘症における海洋深層水の基礎・臨床医学研究成果をレビューしたので報告する.
著者
山田 美穂 津川 潤 新居 浩平 井上 律郎 坪井 義夫 東 登志夫
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.62, no.10, pp.801-804, 2022 (Released:2022-10-22)
参考文献数
8

症例は79歳男性.一過性の右片麻痺を繰り返すため当科に紹介入院した.神経学的に異常はなく,血液検査で腎機能障害を認めた.少量の造影剤で左内頸動脈撮影のみを行い,左内頸動脈分岐部にNASCET 86%の狭窄を認めた.血管内治療を行う方針となったが,造影剤による腎機能悪化が危惧されたため,診断脳血管撮影時に取得した3Dイメージのfusion画像を使用し,B-modeエコーなどを併用しcarotid artery stenting(CAS)を行った.治療後は良好な拡張が得られ,神経症状の再発なく経過している.3Dイメージを用いることで造影剤を使用せず血管内治療を安全に行うことができた.
著者
小山田 将亜 國松 禎明 水本 郁朗
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.142, no.11, pp.859-865, 2022-11-01 (Released:2022-11-01)
参考文献数
10
被引用文献数
1

When designing electric motors, many types of performances (electrical and mechanical characteristics) must be predicted with good accuracy. In general, these performances are determined based on complex theoretical calculations, but theoretical calculations include various assumptions. Therefore, it is difficult to eliminate prediction errors when predicting performance, and it is necessary to improve accuracy by referring actual test data. Recently, with the digitalization of the manufacturing process, a large amount of actual data has been converted into a database, and it is expected to be put to effective use. Here, a neural network that predicts various performances of electric motors using a large amount of actual data as a training dataset, is constructed to achieve uniform and high-precision performance prediction via deep learning. Its practical use for actual design work is verified in this study.