著者
冨岡 玖夫 斎藤 博久
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.67, no.8, pp.1042-1044, 2018 (Released:2019-10-10)
参考文献数
2
被引用文献数
1
著者
斎藤 博次
出版者
岩手大学人文社会科学部
雑誌
言語と文化の諸相
巻号頁・発行日
pp.243-256, 1999-03-10

以下の論考は、1998年度筑波大学アメリカ文学会での口頭発表の原稿に若干の修正を加えたもので、ソール・ベローの代表作『ハーツォグ』に表現されている「死」と「性」のテーマについて考察している。具体的には、精神分析学的アプローチに基づくクレイトン(John Jacob Clayton)の『ハーツォグ』解釈への疑問点を提示し、それとは別の角度から『ハーツォグ』の「死」と「性」のテーマについて解釈している。論の詳細は以下の説明に譲るが、最初に要点だけを示しておくと次のようになる。(1)クレイトンが『ハーツォグ』における「性」の問題を「死の恐怖」からの逃避と捉えているのに対し、本稿ではそれを「死の恐怖」を克服するための行為として捉える。(2)クレイトンが主人公ハーツォグに「マゾヒズム」と「パラノイア」の特徴を読み取るのに対し、ここではハーツォグの「メランコリー」気質に焦点を当てる。(3)クレイトンが「マゾヒズム」への視座から主にハーツォグと父との関係を重視するのに対し、ここでは「メランコリー」との関連で母との関係に着目する。ただし、ここでは、『ハーツォグ』で重要な役割を果たしているマドレーンは考察の対象にはしてはいない。また、ここで強調するのはラモーナとソノ・オグキに対するハーツォグの関係であり、その以外の女性関係は扱ってはいない。その意味では、ここで行なった「性」と「死」に関する考察は十分なものではなく、考慮すべき余地を大いに残している。論文というより、むしろ研究ノート的な性格を持った論考であることを予めお断りしておく。
著者
古賀 正史 村井 潤 曽我 純子 斎藤 博
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.11, pp.841-848, 2013

異常ヘモグロビンはHbA1cが異常値を示すために血糖コントロール状態の判断を誤る危険性がある.今回,人間ドック受診者でHbA1c(NGSP値)の異常低値(4.2 %未満)を契機に発見した異常ヘモグロビンの5例を報告する.HPLC法で測定したHbA1c(HPLC-HbA1c)の異常低値例に対して,グリコアルブミン(GA)および免疫法によるHbA1c(IA-HbA1c)を測定した.HPLC-HbA1cがGAおよびIA-HbA1cと乖離した非糖尿病の5例全員に<i>β</i>鎖グロビンのヘテロ変異(Hb Shizuoka 1例,Hb Moriguchi 2例,Hb G-Szuhu 2例)を認めた.HPLC-HbA1cが異常低値を呈し,GAおよびIA-HbA1cとの乖離を認めれば,異常ヘモグロビンが強く疑われる.HPLC-HbA1cが異常低値を示す例に対して我々が用いている診断のためのフローチャートを併せて提示する.
著者
石井 直樹 平石 智宣 延澤 志保 斎藤 博昭 中西 正和
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. SLP, 音声言語情報処理 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.23-30, 2000-06-02
参考文献数
8

日本語略語を復元するシステムについて報告する。このシステムは、任意の日本語略語に対して、新聞記事コーパス中の語句および辞書中の語句のうちから、いくつかの復元規則を用いて、元の語になると考えられるものを順位を付けて出力するものである。復元規則として、「元の語が略語内の文字を全て、同じ順で含むこと」、「略語と元の語を構成する字種が等しいこと」、「元の語の文字数が略語を構成する字数の4倍以内であること」、「略語内の文字が元の語の中で不連続的に含まれていること」といったことを定めた。用いる復元規則の数を変えながら404の略語に対して実験を行い、7割以上の確からしさで復元に成功した。
著者
杉山 卓弥 小幡 拓弥 斎藤 博昭 保木 邦仁 伊藤 毅志
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2009論文集
巻号頁・発行日
vol.2009, no.12, pp.59-65, 2009-11-06

コンピュータ将棋において,複数のクライアントの意見から1 つの指し手を選択する合議アルゴリズムが注目されている.非常にシンプルな手法ながら,この合議アルゴリズムによって,思考エンジンの性能改善が報告されている.本研究では,各クライアントの指し手に加えて,局面の優劣評価の値も利用する新しい合議法について報告する.正規乱数を用いて局面評価値を修正し生成された複数クライアントから,最大の評価値を付けたクライアントの意見を採用する楽観的合議法を提案し,その有効性と仕組みについて議論する.
著者
佐藤 寛子 柴田 ちひろ 秋野 和華子 斎藤 博之 齊藤 志保子 門馬 直太 東海林 彰 高橋 守 藤田 博己 角坂 照貴 高田 伸弘 川端 寛樹 安藤 秀二
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.167-175, 2016-09-25 (Released:2017-06-05)
参考文献数
29

In Akita Prefecture, patients with Kato type of tsutsugamushi disease (Sucrub typhus) transmitted by Leptotrombidium akamushi were identified in August 2008 for the first time in 15 years, and in 2010 as well. We conducted surveys of the habitat of L. akamushi using Suzuki’s Method (MITORI-HO) between 2011 and 2014 in 74 areas of riverbed in which the disease was prevalent, including the upstream, midstream, and tributary areas of the Omono River. Habitats of L. akamushi were identified in 40 areas in three cities and one town, and the total distance along Omono River was approximately 10 km shorter than that reported by a survey conducted in 1964. Some of those areas were inhabited by L. akamushi gradually after river improvement work and the disease temporarily became prevalent there, although no patient had been identified in these areas prior to the construction. L. akamushi was only collected from sand, sandbanks, and other areas in the vicinity of the river, which can easily be flooded when the water level rises. No extensive research has been conducted on the re-emergence of tsutsugamushi disease transmitted by L. akamushi. It is necessary to continue to provide people with information and increase their awareness.

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著者
たかしよいち作 斎藤博之絵
出版者
岩崎書店
巻号頁・発行日
1975
著者
渡辺 大作 阿部 省吾 植松 正巳 阿部 榮 遠藤 祥子 後藤 浩人 小林 隆之 藤倉 尚士 小形 芳美 伴 顕 平野 貴 杉本 喜憲 斎藤 博水
出版者
日本家畜臨床学会 ・ 大動物臨床研究会
雑誌
日本家畜臨床学会誌 (ISSN:13468464)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.41-45, 2004-11-10 (Released:2009-04-22)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

牛クローディン-16(CL-16)欠損症19頭およびそれ以外の腎不全黒毛和種牛2頭におけるビタミンA(VA)とレチノール結合蛋白質(RBP)の動態および過長蹄の発現について調査した。CL-16欠損症では、1-6ヶ月齢の子牛3頭を除き84%で過長蹄がみられた。CL-16欠損症を過長蹄群と正常蹄群にわけて正常黒毛和種子牛群36頭と比較したところ、過長蹄群ではRBP、VA、尿素窒素(UN)およびクレアチニン(Cre)の有意な増加がみられ、正常蹄群ではVAのみ有意な増加がみられた。RBPはVA、UN、およびCreと有意な正の相関を示し、VAはVA添加飼料が給与される5-13ヶ月齢で著しい高値を示した。腎不全牛2頭(腎盂腎炎、腎低形成症)でも過長蹄がみられ、VAおよびRBPは高値を示した。CL-16欠損症で正常蹄の牛は、若齢または軽度の腎障害であったことから、過長蹄はCL-16欠損症に特異な症状ではなく、重度の腎機能障害の持続により発現すると考えられた。
著者
松原 正樹 岡本 紘幸 佐野 智久 鈴木宏哉 延澤 志保 斎藤 博昭
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.50, no.12, pp.2937-2948, 2009-12-15

オーケストラなど大編成用に作曲された楽曲のスコア(総譜)は,パート数の多さから判読性に欠け,異なるパート間の関連性を把握するには音楽構造を理解する必要があり,楽譜(パート譜)を読むことができてもスコアを読むことができない演奏者が多いという問題点がある.そこで本稿では,異なるパートの似た役割を持つフレーズをクラスタリングし,各クラスタに異なる色を割り当てて楽譜上に着色する手法と,音楽を再生しながら色付け楽譜を見ることで異なるパート間の関連性を把握しやすくするインタフェースを提案する.提案手法では,合奏において重視すべき,リズム,響き,メロディ,和声を考慮した4つの特徴量を用いてパート間の距離を定義し,k-meansアルゴリズムを利用してクラスタリングを行うことで色付け楽譜の生成を実現している.また提案するインタフェースにおいて,ユーザは操作の繰返しにより,スコアリーディングを熟達させることができ,楽曲の構造について考えて聴くようになった.実験結果より異なるパート間の関連性を把握する色付け楽譜の生成が可能であることを示し,スコアリーディング支援を実現できることを示した.
著者
黒川 奈桜子 斎藤 博昭
出版者
FIT(電子情報通信学会・情報処理学会)運営委員会
雑誌
情報科学技術フォーラム講演論文集
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.165-170, 2012-09-04

和音推定の既存手法であるクロマベクトル法とスペクトルディップ法の2手法を組み合わせることで,2手法の弱点を互いに補い合い,より高精度な和音推定のシステムの開発を行う.実験では96パターンの単和音とピアノ楽曲を対象に,各フレームで正解の和音を出力する平均順位を求めた.単和音ではクロマベクトル法3.80位,スペクトルディップ法4.19位に比べ提案手法は2.98位となり,楽曲でもクロマベクトル法15.18位,スペクトルディップ法11.57位に対して提案手法は11.31位となった.
著者
松村 千鶴 雨宮 加奈 雨宮 さよ子 雨宮 昌子 雨宮 良樹 板垣 智之 市野沢 功 伊藤 拓馬 植原 彰 内野 陽一 大川 清人 大谷 雅人 角谷 拓 掃部 康宏 神戸 裕哉 北本 尚子 國武 陽子 久保川 恵里 小林 直樹 小林 美珠 斎藤 博 佐藤 友香 佐野 耕太 佐野 正昭 柴山 裕子 鈴木 としえ 辻沢 央 中 裕介 西口 有紀 服巻 洋介 吉屋 利雄 古屋 ナミ子 本城 正憲 牧野 崇司 松田 喬 松本 雅道 三村 直子 山田 修 山田 知佳 山田 三貴 山田 祥弘 山田 玲子 柚木 秀雄 若月 和道 鷲谷 いづみ
出版者
日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.175-180, 2003-12-30
被引用文献数
2

Flower visitations by both native and exotic bumblebee species were investigated at 21 monitoring sites in various regions of Japan in the spring and summer of 2002. The investigation was part of a long-term program that has been in progress since 1997 to monitor the invasion of an alien bumblebee, Bombus terrestris L. (Hymenoptera: Apidae). Flower visitation by B. terrestris was ascertained at two monitoring sites, one in Shizuoka and one in Hokkaido, where a large number of colonies of this species have been commercially introduced for agricultural pollination.
著者
前川 喜久雄 山崎 誠 松本 裕治 傳 康晴 田野村 忠温 砂川 有里子 田中 牧郎 荻野 綱男 奥村 学 斎藤 博昭 柴崎 秀子 新納 浩幸 仁科 喜久子 宇津呂 武仁 関 洋平 小原 京子 木戸 冬子
出版者
大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2006

当初の予定どおりに、5000万語規模の現代日本語書籍均衡コーパスを構築して2011年に公開した。同時に構築途上のコーパスを利用しながら、コーパス日本語学の確立にむけた研究を多方面で推進し、若手研究所の育成にも努めた。現在、約200名規模の研究コミュニティーが成立しており、本領域終了後も定期的にワークショップを開催するなど活発に活動を続けている。
著者
松原 正樹 遠山 紀子 斎藤 博昭
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.19, pp.79-84, 2006-02-23
参考文献数
10
被引用文献数
3

本稿では,近年国内において多様化するピアノ学習者のうち,ピアノ初級者を対象にした独習支援システムを提案する.従来の独習支援システムは,一回毎の演奏について評価を行い,ユーザは間違えた箇所を認識し,演奏の評価を得ることができた.しかし,初級者は,間違えた箇所を認識することが出来ても,なぜ間違えたのか,今後どのように練習してよいか,といった練習方針を自分自身で判断するのは困難であり,初心者はなかなか技術の上達を見込めないという問題点があった.そこで本提案システムでは,個人の演奏履歴の分析と,目標楽曲に適した練習用楽曲の提示により,学習者に適切な練習を示唆することを目指す.楽曲の特徴量を楽曲中における鍵盤間距離の等しい音列の出現頻度とし,演奏履歴との類似度を計算することによって練習用楽曲を提示する.目標楽曲集をブルグミュラー「25 の練習曲」,練習用楽曲集をバイエル「ピアノ教則本」としてシステムを実装し,実験を行った結果,一部の目標楽曲に対して人間のピアノ教授者と同等の示唆を示した.We present a computer-assisted leaning system for piano novice. The system calculates the distance between keys, estimates the performance and suggests adequate etudes. Using "Twenty-Five Easy and Progressive Studies for Pianoforte" by Burgmuller, as target music, and "Piano Textbook" by Beyer, as etudes, the system suggests appropriate etudes just like piano tutors.