著者
茅野 功 薮本 道人 望月 精一 宮崎 仁
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 = The transactions of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers. B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.92, no.3, pp.576-585, 2009-03-01
参考文献数
28

ぱちんこ遊技場は複数の電子機器に四面を取り囲まれる特殊な環境であり,老若男女を問わず多くの人が出入りする場所である.しかし,このような電磁環境における生体及び体内埋込形医療機器への影響に対する研究はなされていない.そこで本論文では,この基礎的検討としてぱちんこ遊技場の遊技機のうち回胴式遊技機に焦点を当て,4種の遊技機から放射される中間周波磁界及び高周波電界の測定を行い,遊技者の磁界及び電界曝露の程度を検討した.この結果,回胴式遊技機は遊技中の役物連続作動装置(いわゆるボーナスゲーム)動作中に中間周波磁界及び高周波電界を最も強く放射しており,このとき遊技者は電磁調理器前面30cmにおける約5分の1に相当する中間周波磁界と,VCCIクラスB許容値より最大6.3倍の高周波電界が曝露されるが,ICNIRPの定める電界及び磁界への公衆の曝露に関する参考レべル及び医用電子機器の電磁両立性規格IEC60601-1-2に対して十分低値であることを確認している.
著者
望月 照彦
出版者
多摩大学経営情報学部
雑誌
経営・情報研究 多摩大学研究紀要 = Tama University Journal of Management and Information Sciences (ISSN:13429507)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.45-63, 1997-03-01

多摩大学は1990年(平成元年)に開校した。その開校時から、多摩大学はベンチャー型企業家を生み出す教育を進めていかなければならない運命にあった。なぜなら、開校に寄与した中心の二人、すなわち野田一夫学長は日本における「経営学」の開祖の一人であったし、中村秀一郎学部長は "ベンチャービジネス”という概念と言葉を日本国中に広めたまさにその人であったからである。無論この二人だけではなしに、多摩大学の建学に馳せ参じた教授陣のほとんどが多かれ少なかれベンチャーやアントレプレナーという言葉に関係する研究者であり、また実際に社会でそういった仕事に携わっていた人々であったからでもある。 時代もまた、日本の産業社会を支えるのは古い形の巨大な企業ではなく、新しい哲学と新しい企業家精神を持った中小企業の担い手でなくてはならない、という思いを強めている。バブル型の経済が破綻して、今までの高度成長の論理が通用しなくなると当然新たな小さくても活力のあるベンチャー型企業家が求められるのである。 経営学部を持つ大学は、多摩大学のようにその創設者の精神の息吹のなかに、ベンチャーやアントレプレナーへの志向がなくても、彼らを生み出すための教育を時代が求めるようになってきたのである。今や大学における "ベンチャー教育”は、社会ニーズとなっている。しかし、残念なことに日本の経営学部を持つ多くの大学では、これまでにベンチャー教育の講座もカリキュラムも持っていなかったし、当然その経験も存在しなかったのである。従って、まず最初にしなければならなかったことは、大学自体がベンチャーの精神を持つことであった。大学全体として、チャレンジすることができなかったとしたら、その志しを持つ少数の先生であってもベンチャー教育に取り組む必要があるのではないか。 アメリカのサンノゼのシリコンバレーを生み出した1つの苗床は、スタンフォード大学であるといわれているが、この大学でも組織的なベンチャー教育が行われていたのではなく、1930年代電子工学の先生だったターマン教授が二人の教え子ヒューレットとパッカードを支援したことからベンチャー企業集積が始まったという話は有名である。今でもコンピュータ業界では冠たる地位を確保しているこのヒュートレット・パッカード社は車庫からスタートアップしたものであるが、私はそれをもじって〈ガレージ・インダストリィからカレッジ・インダストリィへ〉と呼んでいる。 そのカレッジ・インダストリィへの挑戦が、この論文の主題となるものである。ささやかな試みであるが、日本のベンチャー教育の一つのモデルになれば、と念じている。そしてそれが大きな流れとなって、多摩大学が存在する多摩エリアが日本におけるシリコンバレーのような地域に発展することを、私は究極の望みとしているのである。
著者
望月 祐志 中野 達也 佐藤 伸哉 坂倉 耕太 渡邊 啓正 奥脇 弘次 大島 聡史 片桐 孝洋
出版者
日本コンピュータ化学会
雑誌
Journal of Computer Chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.132-136, 2021 (Released:2022-03-17)
参考文献数
32
被引用文献数
2

We have been developing the ABINIT-MP program for fragment molecular orbital (FMO) calculations over 20 years. In 2021, the Open Version 2 series has started for large scale systems consisting of more than ten thousand fragments. This letter describes the current status of ABINIT-MP, including the speed-up as well as the situation of distributions over supercomputing facilities in Japan.
著者
亀山 郁夫 白井 史人 林 良児 沼野 充義 甲斐 清高 野谷 文昭 梅垣 昌子 藤井 省三 高橋 健一郎 齋須 直人 望月 哲男 番場 俊 越野 剛
出版者
名古屋外国語大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2020-04-01

ロシアの作家フョードル・ドストエフスキーの文学のもつ世界的意義について、「危機」の想像力と「再生」のヴィジョンをキー概念としつつ、主に2つの観点から解明する。Ⅰ、アレクサンドル二世暗殺を頂点とする19世紀ロシアの社会と人間が陥った危機の諸相とドストエフスキー文学の関連性を、歴史、宗教、文学、人間の観点から明らかにし、Ⅱ、「危機」の想像力と「再生」のヴィジョンが、世界諸地域の文学及び表象文化(映画、演劇、美術ほか)にどう受け継がれ、再生産されたかを明らかにする。後者の研究においては、「世界のドストエフスキー表象」と題するデータベース化を目指している。
著者
藤田 禎規 岸 良示 中沢 潔 高木 明彦 長田 圭三 龍 祥之助 宮津 修 渡邉 義之 西尾 智 松田 央郎 石川 由香子 三宅 良彦 中村 雅 望月 孝俊
出版者
Japanese Heart Rhythm Society
雑誌
心電図 (ISSN:02851660)
巻号頁・発行日
vol.26, no.5, pp.737-743, 2006-09-25 (Released:2010-09-09)
参考文献数
10

症例は52歳, 女性.心室細動 (Vf) による心肺停止状態となり, 植込み型除細動器 (ICD) 植込み術を施行した.以後Vf発作は認めなかったが, 発作性心房細動 (Paf) によるICDの不適切作動を頻回に認めた.Pafは多剤無効でアミオダロンを使用したが, 甲状腺機能亢進症を生じたため継続不能となった.アミオダロン中止により, 再びPafによるICDの不適切作動を認めた.このため薬物コントロールは困難と考え, カテーテルアブレーションによる房室プロツク作成術および心房リードの追加を行いDDIRペーシングとした.その後はICDの不適切作動は認めなかったが, 7カ月後に失神発作を生じた.ICD記録では, 頻拍イベントは認めなかったが, 入院後の心電図モニターで失神前兆と一致して心停止を認めた.心房波は75bpmの自己調律で, ICDの心内心電図記録から, 心房波のオーバーセンシングによる心室ペーシング抑制と考えられた.
著者
定廣 英典 望月 聡
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.84-97, 2011-11-30 (Released:2012-05-22)
参考文献数
23
被引用文献数
3

定廣・望月(2010)は日常生活で行われる演技は「目立つ演技」,「目立たない演技」,「自己や利益のための演技」の3パターンに分類されることを示している。本研究では,どのような特性が演技パターンに影響を与えているのかを検討することを目的とした。行動,動機,場面の観点から演技の頻度を測定する日常生活演技尺度を作成したところ,得点には性差が見られ,女性は「目立たない演技」得点が高かった。また賞賛獲得欲求は「目立つ演技」と,拒否回避欲求は「目立たない演技」と強い正の相関があることが示された。各欲求が低い場合,男性では「目立つ演技」の得点が大きく低下するのに対し,女性では低下の程度が緩やかな傾向があった。本研究の結果から,対人的な欲求の違いによって演技パターンが異なること,演技パターンの違いの背景に性役割観等の影響も考えられることが示唆された。
著者
穴井 千里 宮縁 育夫 宇津木 充 吉川 慎 望月 伸竜 渋谷 秀敏 大倉 敬宏
出版者
特定非営利活動法人 日本火山学会
雑誌
火山 (ISSN:04534360)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.171-186, 2021-09-30 (Released:2021-10-29)
参考文献数
29

Nakadake volcano, the current active center of the Aso central cones (Kyushu), is one of the most active volcanoes in Japan. It has been active since ca. 22-21 cal ka, and has formed the old edifice (22-21 cal ka), the young edifice (around 5 cal ka) and the youngest pyroclastic cone (until present). The lava flows from the young edifice spread on the flank of the volcano several times around 5 cal ka. These lavas are supposed to give stratigraphic markers for constructing the eruptive history of Nakadake volcano, but the similarity in chemical composition and lithology hampers distinguishing and correlating them. We have conducted a paleomagnetic study to distinguish and correlate the lavas since the paleomagnetic secular variation (PSV) provides a high-resolution age information. If lava units have a temporal difference of more than 50 years, they could be distinguished by their paleomagnetic directions. The samples were collected from 9 lava flows and 8 agglutinate layers (welded scoria-fall deposits) and were subjected to the paleomagnetic and rock-magnetic measurements. These samples, from visual inspection, appear to be influenced by chemical alteration in the surface of the outcrop by sulfides of volcanic gases. To check a rock-magnetic effect of the chemical alteration of the lavas and agglutinates, thermomagnetic analyses were made on chip samples from the top (surface of rock) and bottom (inside of rock) of the collected paleomagnetic cores. The thermomagnetic analyses indicate that the core top and bottom samples show the same behaviors, in spite of the difference in color, and the carriers of magnetization of each core are titanium rich (titanium content, x, is about 0.6) and poor (x is about 0.1-0.2) titanomagnetites. The natural remanent magnetization of each sample shows a simple, single vector component in alternating field demagnetization experiments, which well defines the primary component. Site mean directions can be categorized into three different direction groups. These data suggest that the eruption producing lava flows and/or agglutinates occurred at three different ages. Furthermore, the paleomagnetic directions of one group is not consistent with the directions of the eruptive ages of Nakadake young edifice assigned from the previous stratigraphic studies. Comparing these directions with the paleomagnetic secular variation curve which has been drawn from basaltic volcanoes in the northwestern part of Aso central cones, the ages of the direction groups can be assigned to around 6.0-4.3 cal ka and 3.5 cal ka, respectively. This result demonstrates that paleomagnetic studies can greatly contribute for establishing the eruptive histories of volcanos.
著者
望月 秀人
出版者
日本福祉大学福祉社会開発研究所
雑誌
現代と文化 : 日本福祉大学研究紀要 = Journal of Culture in our Time (ISSN:13451758)
巻号頁・発行日
no.141, pp.77-111, 2020-09-30

本稿は一つの旗本の家の歴史を通して,日本の近世国家の在り方を考察しようとするものである.私は西洋近世の複合国家論に関心を持っているが,近年そうした観点から日本史や東洋史との比較を志向する研究動向も見られる.ただし,それぞれの分野に固有の事情も多く,比較研究の困難も露呈している.以上を踏まえ,本稿では旗本日向家に視野を限定し,その視点からまず日本と西欧の近世国家の異同を具体的に考えたい.その上で,日本の近世における複合国家的要素と領主制的要素を共に考察することで,より複合国家概念を明確にすることを試みたい.今回の(一)ではそのための予備的作業として,まず旗本日向氏の系譜を概観し,今後登場する人物,地名,史料について概観したい.
著者
望月 昭
出版者
一般社団法人 日本社会福祉学会
雑誌
社会福祉学 (ISSN:09110232)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.64-84, 1989-11-01 (Released:2018-07-20)
被引用文献数
2

This article is a proposal for the full cooperation of the profession of "psychology" and "social welfare" for the handicapped person through the mediation of philosophy and methodology of "behavior analysis. " From the standpoint of "radical behaviorism," which is the philosophy of "behavior analysis" founded by B.F. Skinner, every term or concept on handicapped person is a description of the interaction between individual and environment. Any behavioral service for those people, therefore, is a "adjustment" between individuals and their environments. In this context, if necessary, we must change their environments including the social systems. Behavioral approach, however, has been regarded as a procedure which changes only the client in the field of social casework. The reason of the misconception might be derived both from outside and inside of the framework of behavioral approach itself. For the full cooperation of behavior analyst and social caseworker, some new directions of method of "behavioral social casework" were discussed.
著者
望月 明見 小池 純子 成田 伸 田村 敦子 橋爪 祐美
出版者
自治医科大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2017-06-30

初年度より2018年までで「受刑経験のある母親と子どもとの関係性再構築と女性の社会復帰後の体験」の調査に取り組み、質的分析に時間を要した。2019年は、「受刑経験のある母親と子どもとの関係性再構築と女性の社会復帰後の体験」研究の質的研究の分析から【受刑経験のある女性の社会復帰における子どもとの関係の問題】を明らかにした。その問題とは、①経済的な問題で自立して養育が困難②子どもと分離したことによる絆(つながり)の減少・複雑化③人への不信感からの社会的孤立:社会に助けを求めない④パートナーとの関係を重視するため社会復帰に影響する⑤(薬物依存者の場合)薬物との関係性のあるつながりを切ることが難しい、ということを明らかにした。また、この結果と先行研究との知見を合わせ、【受刑経験のある女性の養育に関する問題点】について、更に検討を重ねた。その結果、1.親子分離、親子分離継続による母子間の絆・愛着の希薄、2.親準備性の問題(知識と体験の欠如)、3.世代間伝達(モデルの欠如)、4.母親である者の心身の状況(精神疾患や依存症の回復)、5.孤立した養育環境(資源へのアクセス困難)、6.経済的自立(養育環境の準備)の困難、7.子ども側の問題、8.受刑中に子どもを養育していた者との感情的問題、9.新しいパートナーを得た場合の問題、があることを導き出した。これらの知見は、第60回日本母性衛生学会学術集会や、第75回助産師学会で発表を行った。さらに、これらの受刑経験のある女性の養育に関する問題をふまえて、「子どもを持つ女子受刑者の子どもとの関係性の実態とその支援ニーズに関する研究」で使用する自作の質問紙作成を行い、次年度の調査のための準備を行った。
著者
山口 久美子 加藤 敦夫 秋田 恵一 望月 智之
出版者
日本肩関節学会
雑誌
肩関節 = Shoulder joint (ISSN:09104461)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.587-589, 2010-08-04
参考文献数
4
被引用文献数
1

Coracohumeral ligament (CHL) is situated in the gap between the supraspinatus and the subscapuralis. There are only a few studies concerning the CHL after Clark and Harryman II (1992) in spite of the important role that fills the rotator interval. In this study, we dissected six shoulders of three cadavers to observe the spatial distribution of the CHL in detail. Four shoulders of two cadavers were processed to analyze the attachment of the rotator cuff and the capsule histologically. For the histological analyses, whole parts of the CHL were removed emblock, and serial sections were made from proximal to distal. In gross anatomy, the CHL attached to the proximal lateral surface of the coracoid process in its most proximal part. It filled the rotator interval between the supraspinatus and the subscapularis. Most distal part of the CHL extended to both the superior and inferior surfaces of supraspinatus, and both the anterior and posterior surfaces of subscapularis. In the rotator interval, CHL connected to the superior glenohumeral ligament (SGHL). There was no clear border between the CHL and the SGHL in either gross anatomy or histologically. Histologically, the CHL contained only fine loose slack collagen fibers without any dense fiber that is normally observed in a ligament. With flexion and the extension, the CHL were stretched to pull the rotator interval. From these observations, the CHL seems to work with the SGHL for the stability of the long head of the biceps during shoulder movement.
著者
望月 進
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
日本応用動物昆虫学会誌 (ISSN:00214914)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.21-25, 1985-02-25 (Released:2009-02-12)
参考文献数
10
被引用文献数
1

ベイト(腐肉)トラップを用いて,ルリエンマムシ成虫の季節消長,夏期における肉設置後の飛来経過を調査した。1) 成虫は5月から10月まで継続して飛来し,夏期に飛来個体数は最大となった。成虫はおよそ7日間平均気温19°C以上で飛来し,雨により飛翔活動は妨げられた。2) 7月下旬の調査では,成虫の飛来個体数は肉を設置してから4日後に最大となった。3) これは,ハエ類の幼虫が成熟して終齢になる時期に,ルリエンマムシ成虫の飛来が一致しているためである。4) ルリエンマムシの幼虫期は,腐肉で発生するハエ類の羽化までの日数と同じかあるいは短かかった。5) このように,ルリエンマムシの生活史は,ハエの生活史に同調していた。
著者
望月 龍也 石内 伝治 伊藤 喜三男
出版者
THE JAPANESE SOCIETY FOR HORTICULTURAL SCIENCE
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.68, no.5, pp.1000-1006, 1999-09-15 (Released:2008-01-31)
参考文献数
24
被引用文献数
1 1

遺伝的に多様なトマト30品種・系統を供試し, 完熟果実におけるグルコースおよびフルクトース含量の作期および果房位による変動特性の差異を検討した.トマト品種・系統間における両成分含有量の相対的関係は, 栽培・環境条件の変動に対して比較的安定していた.また全体を通じてグルコース含量とフルクトース含量には高い正の相関がみられたが, 糖含量が高くなるほど全体に占めるフルクトース含量の比率は低くなる傾向がみられた.全品種・系統をこみにした作期・果房位ごとの平均値に対する, 対応する作期・果房位における糖含量の回帰分析から, 供試材料は, (1)作期・果房位ごとの糖含量が全供試材料の平均値とほぼ平等して変動する品種・系統, (2)作期・果房位間の変動が全供試材料の平均より大きい品種・系統, (3)作期・果房位間の変動が小さく安定した糖含量を示す品種・系統, (4)回帰直線への回帰が有意でなく糖含量変動が全供試材料の変動傾向と異なる変動を示す品種・系統が認められたが, 糖含量が高くかつ変動の小さい品種・系統は見出せなかった.
著者
菊地 謙次 今野 友博 市川 誠司 窪田 佳寛 望月 修
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集B編 (ISSN:18848346)
巻号頁・発行日
vol.79, no.798, pp.151-163, 2013 (Released:2013-02-25)
参考文献数
29
被引用文献数
2

The purpose of this study is to know differences between steady and unsteady drag coefficients of a sphere. Though we often have to estimate unsteady drag-forces acting on a moving obstacle, we are obliged to use the well-known steady drag coefficient for the first estimation because of lack of information about effects of unsteadiness on the drag coefficient. The usual way to take account of unsteadiness is an added mass. However, its application is restricted within the simple shape of an obstacle. We propose a way based on the equation of motion to obtain the unsteady drag coefficient. To confirm validity of the way, we measured and analyzed the motion of the falling sphere in water by using a high-speed camera and a motion capture method. The drag coefficients as a function of time were obtained by substituting measured values of velocity and acceleration into the equation of motion. The drag coefficient was 0.52 when the sphere attains the terminal velocity, being quite large at the beginning of motion. Comparing with the values obtained by the other previous studies, our result is reasonable.
著者
望月 眞弓 初谷 真咲 六條 恵美子 有田 悦子 橋口 正行 清水 直容 竹内 正弘 山本 信夫 秋葉 保次
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.124, no.12, pp.989-995, 2004 (Released:2004-12-01)
参考文献数
24
被引用文献数
7 18

We conducted a randomized, controlled study to evaluate whether pharmacists' advice on smoking cessation would result in a higher smoking cessation rate using Nicorette (nicotine gum preparation). Fourteen pharmacies in Tokyo, Kanagawa, and Nagano participated. Smokers who visited pharmacies to buy Nicorette from March 1, 2002, through August 31, 2002, were recruited and randomly assigned to two groups. For the intervention group (A), pharmacists provided both regular instructions on Nicorette use and smoking cessation advice at the first sale and then gave follow-up advice just before starting a cessation and 1, 3, and 8 weeks and 3 months thereafter. For the control group (B), pharmacists provided regular instructions alone. The primary outcome measure was the self-reported smoking cessation rate and the secondary outcome measure was the relationship between the smoker's egogram and effectiveness of intervention. Twenty-eight smokers were enrolled and randomized into group A (n=11) or group B (n=17). The absolute abstinence rate in groups A and B at 3 months was 45.5% and 31.2%, respectively. The odds ratio was 1.83, which was not statistically significant. There was no difference in egogram score between absolute abstinence subjects and nonabstinence subjects in group A. The egogram scores in Adapted Child of absolute abstinence subjects in group B were significantly higher than in nonabstinence subjects. In conclusion, instructions and advice given by pharmacists may improve the smoking cessation rate in smokers receiving nicotine replacement therapy.
著者
佐藤 慧拓 窪田 佳寛 望月 修
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.82, no.833, pp.15-00386, 2016 (Released:2016-01-25)
参考文献数
11

Many features of organisms have the possibility that can be applied to the infrastructure and network system for the communication. From the previous studies, the network system of the venation is known as the strong network on the damage. This relates the structure of leaf vein. In this study, we are focusing on the network of leaf vein to understand the strong network system. First, we study the network structure to know the relation between damage on leaf and the strong network. Then, the influence of damage on leaf vein for the water absorption on the leaf was studied with the dye flow visualization. The result shows that the network type of vein on real leaf is the mesh type network. The mesh type network has the benefit to make a bypath when the vein has the damage. The result of dye flow visualization shows that the real leaf requires the single vein to make a bypath for damage region. The increasing of area on water absorbed relates the distance of water absorption. This means that number of vein is not dominant for the speed of water absorption. Therefore, the network of leaf vein has a high robustness from the damage of vein by the mesh type network.
著者
清水 郷美 望月 雅裕 梅下 和彦 岡本 裕智 北澤 隆宏 後藤 玄 枝元 洋 鎌田 貴志 西原 義人 畠山 和久
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本トキシコロジー学会学術年会 第34回日本トキシコロジー学会学術年会
巻号頁・発行日
pp.5102, 2007 (Released:2007-06-23)

【目的】SD系〔Crl:CD (SD)〕SPFラットにフェノバルビタール(PB)を2週間反復経口投与することにより、血液凝固時間が延長した。そこで我々は、PB投与による血液凝固時間への経時的変化について検討するとともに、ビタミンK2を併用投与する群を設け、PB投与による血液凝固時間の延長に対するビタミンK2(Vt.K2)の影響について検討した。 【方法】PBの投与量は2週間反復投与により肝逸脱酵素の上昇が認められなかった100 mg/kg/日とし、投与1、2、3及び7日の翌日にPT、APTT、血漿中フィブリノーゲン、トロンボテスト(TT)及びAntithrombin III(AT-III)濃度を測定した。同時に肝臓について総Cytochrome P450(P450)含量の測定とウエスタンブロット法でCYP2Bの発現を確認した。更に、VtK2(30 mg/kg)を7日間併用投与する群とPB投与7日目に単回併用投与する群を設け、上記項目について測定した。なお、投与14日目の成績はPBの2週間反復投与による結果を使用した。 【結果及び考察】PB投与により、P450含量は投与回数に伴って増加傾向を示した。凝固系パラメータでは投与1日よりAPTTの延長、投与2日よりAT-III濃度の増加、投与7日よりTTの延長がみられた。Vt.K2の単回及び反復併用投与群では凝固時間の延長は認められなかった。したがって、PB投与によるAPTTの延長はVtKの付加により改善された。なお、PB投与初期にはTTの延長は認められず、PB投与によるAPTTの延長はVt.Kの関与する凝固因子の減少に加えてAT-III濃度の増加が関与している可能性が示唆された。