著者
林 博司
出版者
日本フランス語学会
雑誌
フランス語学研究 (ISSN:02868601)
巻号頁・発行日
no.8, pp.41-55, 1974-05

Sur l'e instable, il y a deux points de vue principaux. L'un est que l'e instable doit etre considere comme situe hors du systeme phonologique et que par consequent on ne peut pas le considerer systematiquement. L'autre est qu'il doit etre considere dans le systeme phonologique et qu'on doit lui donner un statut propre. Dans cette etude, basee sur ce dernier point de vue, l'auteur considere In relation entre l'e instable et les autres unites - notamment [ce], [φ], [ε], [e] - dans le systeme vocalique. Et puis, s'inspirant de la grammaire stratificationnelle, il etudie non seulement la relation entre les unites au meme niveau, mais aussi celle entre les unites aux niveaux differents. (ex. Lexon, Morphon, Phoneme etc.) A cause de la complexite du probleme, la description complete nest faite qu'a propos des phenomenes observes a la finale du mot, mais, en poussant encore ces recherches, l'auteur espere que les autres phenomenes pourront aussi etre decrits et expliques de la meme maniere.
著者
小林 勉
出版者
日本スポーツ社会学会
雑誌
スポーツ社会学研究 (ISSN:09192751)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.83-93,136, 2001-03-21 (Released:2011-05-30)
参考文献数
15
被引用文献数
1 2

ここでは、グローバル化するスポーツが途上国の人々に与える影響について、メラネシア地域を事例に検討した。スポーツ社会学において近年、スポーツのグローバリゼーションに対する関心が高まっているが、そうした研究の多くは途上国の存在を見過ごしてきた。スポーツ社会学者が、多様化へ向かう現在のスポーツの姿情を強調していくなかで、いったん途上国に目を向けてみると、そこでは異なったグローバリゼーションの実相が展開されていることがわかる。先進諸国を中心に「楽しさ」を主眼においたニュー・スポーツや市場経済を基盤としたレジャー活動が台頭しているのに対し、ヴァヌアツ共和国のような小さな島嶼国では、IOCやIFを中核とした組織化へ向かう動きが、いまだ活発に展開されている。このように、グローバル化するスポーツといえども様々な位相があり、そこには一義的には語ってならない異質な層が重なり合っている。本稿においては、スポーツにおけるグローバリゼーションを包括的な言説で一括りにしてしまうのではなく、様々な論理が絡み合う空間に身を置きながら、その交錯関係から出発して考えていくことの重要性を指摘し、そうしたエスノグラフィックな調査の積み重ねが、今後スポーツのグローバリゼーションについて考えていく際に重要であることを示唆した。
著者
小林 昭七
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.121-127, 1983-04-26 (Released:2008-12-25)
参考文献数
32
著者
渕 祐一 野口 玉雄 斉藤 俊郎 森崎 澄江 仲摩 聡 嶋崎 晃次 林 薫 大友 信也 橋本 周久
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.29, no.5, pp.320-324_1, 1988-10-05 (Released:2009-12-11)
参考文献数
9
被引用文献数
2 1

大分県地方のフグ料理専門店に伝えられていた, フグ肝臓の独特な調理方法による減毒機構について検討した. マウス試験及びHPLC, TLC, 電気泳動の結果から, 調理方法による減毒は, 手揉み工程ではフグ毒の溶出除去によること, また煮沸工程では加熱によって有毒肝臓中のテトロドトキシンがアンヒドロテトロドトキシン, さらにテトロドン酸へと順次構造変化を起こし, これに伴い毒性が弱毒性, 無毒性へと転換変化する現象に基づくことが明らかにされた. さらに, この煮沸工程での減毒には溶出による除去機構も関与していることが示唆された.
著者
中沢 次夫 稲沢 正士 小林 節雄
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.28, no.6, pp.491-494, 1979

カエルの体成分に起因するアレルギー症状(気管支喘息, 皮膚炎)を呈した稀有な1症例を経験したので報告する.症例は31才, 女性, 実験助手, 昭和42年, 食用ガエル(bull frog;Rana catesbeiana)の脳波壊実験を開始し1年後からカエルにさわると皮膚〓痒感出現, 昭和52年9月, 実験中に脳の付着した注射針を右中指に誤刺したところその部が腫脹, 20分後, 喘鳴呼吸困難が出現した.脳破壊実験に使用したbull frog 3匹から脳をとり出し作製した抗原液を用いて行つた各種アレルギー検査では, PK反応が陽性で, RAST値はscore 3であり, 特異的IgE抗体を証明しえた.一方, モルモットのheterologous PCA反応やゲル内沈降反応を用いて検索した特異的IgG抗体は検出できなかつた.これらのことから, 本例のアレルギー症状はbull frogの体成分に起因するものであり, それに対する特異的IgE抗体との反応, すなわちI型アレルギー反応の結果生じた症状であることが考えられた.
著者
松田 真希子 林 良子 渡部 倫子 金田 純平
出版者
金沢大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究では日本語教育のためのデータマイニング技術開発を目的に、[1]既存データマイニング技術の日本語教育研究への応用可能性の検討、[2]既存ツールのカスタマイズ、[3]ツール開発、[4]マニュアル開発を行った。その結果、[1]ではKh-Coder,SVtoolsなどを用いた日本語教育研究への応用研究を行い、有効性を示した。[2]では日本語学習者誤用換言対データを約3000対開発した。[3]では日本語学習者アクセントの自動評定技術開発を行った。[4]ではマニュアルを一部Web公開した。学術的成果としては、6件の学術論文の発表、11件の学会発表等を行った。
著者
今林 修 堀 正広 田畑 智司 高口 圭轉 島 美由紀 舩田 佐央子
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、チャールズ・ディケンズの言語と文体の本質的な特徴を解明ための共同研究プロジェクトで、18世紀から19世紀にいたる主要な小説家の全作品を網羅する大規模な電子コーパスを構築し、それとディケンズの全作品、手紙、演説からなる電子コーパスから最新のコンピュータ技術を駆使したデータ分析とフィロロジーに立脚した伝統的で精緻なテクストの読みとを融合させた研究である。
著者
伊藤 徹 秋富 克哉 荻野 雄 笠原 一人 昆野 伸幸 西川 貴子 西村 将洋 松隈 洋 長妻 三佐雄 若林 雅哉
出版者
京都工芸繊維大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

1890年代から1950年代の日本において、知識人や芸術家たちを支えた≪語り≫を主題とする本研究は、哲学、政治学、経済学、文学、建築、美術工芸、演劇などの諸局面で、それが、どのような形で生産され、また消費されていったのか、その具体相を明らかにした。≪語り≫とは、近代化によって従来の生の地盤を掘り崩された後に生じた空隙を埋めるべく創出された、共同的な基礎的虚構群を意味する。本研究は、自己産出的な幻想によって自己を支える構造を、当該の時代の精神史の内に見出した。
著者
久留島 典子 林 譲 本郷 恵子 柴山 守 有川 正俊 山口 英男 遠藤 基郎 木村 直樹 山家 浩樹 馬場 基 山田 太造 近藤 成一 小宮 木代良 古瀬 蔵
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2014-04-01

前年度に引き続き東大史料編纂所歴史情報システム(以下、SHIPSと略記)が擁するDB群から、各DBに格納された人物情報を抽出し、人物情報レポジトリへとデータ移行を推進した。レポジトリへ移行を可能とするDB数もさらに2つ増加し、計19種へと拡大することで、総登録データ数は約42万件に達した。前近代における人物情報を総覧する環境が整いつつあり、これを軸として、地理情報・史料典拠情報・史料目録情報といった情報との連接を視野に入れたところである。SHIPS-DBから人物情報レポジトリを参照・応答するAPIについては、前年度に構築したシステムを基盤として、より詳細な応答を実現するモジュールを「新花押データベース」内に実装した。花押を記した人物を比定するために、随意にレポジトリ参照が可能となったことは、より正確な情報蓄積を進めるうえで極めて有効と言ってよい。また人物レポジトリを直接検索するためのインターフェイス(「人名典拠サービスモジュール」)が安定的に運用されるに至り、多様な検索に応答しうる環境が整備されつつある。蓄積データのシームレスな運用という観点からは、前年度に引き続き、人物情報レポジトリ総体のRDFストア化を推進し、検索結果をRDF形式で出力するためのAPIの安定運用を実践することで、オープンデータ環境への移行を目指した。地理情報レポジトリについては、外部参照用APIの運用を開始し、国立歴史民俗博物館の「荘園データベース」との連携を実現した。
著者
三好 茂樹 河野 純大 西岡 知之 加藤 伸子 白澤 麻弓 村上 裕史 皆川 洋喜 石原 保志 内藤 一郎 若月 大輔 黒木 速人 小林 正幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.91, no.9, pp.2236-2246, 2008-09-01
被引用文献数
14

近年,高等教育機関へ進学する聴覚障害学生が増加している.講義中,講師等の発話内容を正確に知らせるために手話通訳やリアルタイム字幕などの情報保障は,それらの学生にとって必要不可欠である.我々は,聴覚障害者のための遠隔地から支援が可能なリアルタイム字幕提示システムを開発している.特殊なキーボードを用いて文字入力を行う速記タイピストがこのシステムを利用することによって遠隔地からリアルタイムに講師の発話内容を字幕化して聴覚障害学生のいる教室へ送り,講義の支援を実施できるようになる.しかしながら,情報科学等の専門性の高い講義内容を正確にリアルタイムで字幕化することには,専門的な知識,特に専門用語の問題があり困難を伴う.そこで本研究では,1台のDVカメラで撮影される講義室側のビデオ映像を数種類用意し,それらの映像を遠隔地にいる字幕作成中の速記タイピストへ提示した.その結果,速記タイピストにとって発話者である講師及び視覚的な提示資料(マイクロソフト社製パワーポイント資料や板書)を含むビデオ映像が,字幕作成者から最も望まれる映像情報であることが分かった.
著者
星 奈美子 迎 慎二 新澤 穣太郎 渡邊 茂 粕川 禮司 折笠 博史 小林 圭子 佐伯 武頼
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.43, no.11, pp.492-497, 2002-11-25
被引用文献数
6 6

1996年4月, 29歳時に発症した成人発症II型シトルリン血症の男性. 特殊ミルク (高アンモニア血症・シトルリン血症フォーミュラ<sup>®</sup>) の内服で3年間症状の改善が認められたが, 1999年に, 血清アンモニア値の上昇とともに脳症のコントロールが困難となった. そこで経口アルギニン製剤 (アルギU顆粒<sup>®</sup>) を投与したところ, アンモニア値の正常化と脳症の改善が認められた. しかし8カ月後の2001年3月に再びアンモニア値の上昇と脳症が出現し, 約5年の経過で死亡した.
著者
福場 良之 辻 敏夫 林 直亨 三浦 朗 山岡 雅子
出版者
県立広島大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

昼食後の眠気による作業効率低下対策として知られている短時間仮眠が,その後の運動パフォーマンスやそれを支える基礎的な生理機能に与える効果について,包括的かつ実践的な検討を行った。結果として,1)昼食後に睡眠ステージ2までの浅い短時間仮眠(napと呼ばれ,10-20分程度)をとると,覚醒したまま安静で過ごすよりも,スポーツ競技時に必要と想定される脳の情報処理能力や視力に正の効果がありそうであること,2)昼食後に睡眠ステージ4まで含む1時間程度のより深い仮眠をとると,安静やnapをとる過ごし方よりも,無酸素性最大発揮パワーに正の効果がありそうであること,の2点が示唆された。
著者
林 隆嗣
出版者
パーリ学仏教文化学会
雑誌
パーリ学仏教文化学 = Journal of Pali and buddhist studies (ISSN:09148604)
巻号頁・発行日
no.27, pp.21-46, 2013-12

The formation of the Tipitaka in Theravada history has been an object of study since the beginning of modern studies, and the notion of the "Canon" for a fixed list of Pali scriptures also has been reconsidered for the last several decades. However, studies of the canonization of the Pali scriptures have mainly focused on the extant set of the Tipitaka, including comparisons with the canonical collections in other Buddhist schools, while "apocryphal" works in contrast to "canon", which were to be excluded from a closed canon, have been for some reason neglected, except for considerably later works. The Samantapasadika classifies Buddhist texts regarding the exposition of dhammas, and here is a list of works outside of the Canon, namely, "those which were not listed in the three councils": the Kulumbasutta, the Rajovadasutta, the Tikkhindriya, the Catuparivatta, the Nandopananda as well as the Apalaladamana, of which the last one is not counted according to a Sihala-atthakatha (Mahapaccari). Those suttas are not found in the present Canon and seem to have been lost in the Theravada tradition. [Adikaram 1946: 98] mentioned them in the context of "other compilations, which were not recited at the three councils, but seem to have been accepted by the Theravadins". While [von Hinuber 1996/1997: sec. 437] noted that nothing is known about their contents, some of them are quoted in the Pali commentaries. This paper investigates the Atthasalini (As) which contains passages from the Kulumbasutta, from the Catuparivattasutta along with the Indriyagocarasutta and from an anonymous non-canonical sutta, contributing to the discussion on the nature and the date of the apocryphal texts in Theravada Buddhism. Same passage from the Kulumba-s is cited in several Pali commentaries, and it appears in the As in the discussion from the Maha-atthakatha as one of the leading Sihala-atthakathas. Comparison with the Chinese Agamas reveals that this sutta has phrases typical to the Pali Nikayas. The terminology and the method of analysis found in the quotation from the Catuparivatta-s and the Indriyagocara-s, formally evaluated as pariyayadesana, show the characteristic exclusive to the later Pali Abhidhamma, especially the Patthana. An anonymous sutta which was "not listed in the Council" is cited to support the interpretation of citta. Moreover, the first of the following three verses apparently related to this sutta is also not canonical. The third unfamiliar verse accompanied by the second canonical verse (Sn 654) preexists in the Kathavatthu where the opponent quotes and the Theravadins agree to them as suttantas and as what was said by the Buddha.
著者
高野 敦 松林 三和子 松田 淑男 小畑 貴稔 森川 洋
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集A編 (ISSN:18848338)
巻号頁・発行日
vol.79, no.804, pp.1201-1209, 2013 (Released:2013-08-25)
参考文献数
13
被引用文献数
1 2

Long-term measurement and prediction for Ti-6Al-4V and A286 bolts was conducted. It was pointed out that Ti-6Al-4V indicates significant creep behavior and accumulated large creep strain and thus Ti-6Al-4V can not be applied for preloaded bolts. In addition, preload relaxation due to creep of solid-film lubricants for bolts and fastened aluminum parts were also pointed out. Recently, the authors developed a high strength bolted fastening system for satellite structures with PTFE (polytetrafluoroethylene) solid film lubricated Ti-6Al-4V bolts and aluminum threadedand drilled-hole parts. The authors, hence, measured the preload of the fastening system for 253-days, predicted 30-years later preload, and confirmed that the preload reduction was not harmful.
著者
小林 誠 黒沼 紀彦 五百蔵 重典
雑誌
研究報告 高度交通システム(ITS)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.9, pp.1-8, 2012-11-08
被引用文献数
1

屋内で使用するナビゲーションシステムは様々な研究がなされている.我々はタグに地図情報を格納し,それを読み込むことでナビゲーションするシステムを提案している.このシステムで本を探索できるようにするため,本 1 つ 1 つにタグを付け,探している本であるかを判別するというハイブリッド検索方式を採用する.更に,図書館の本棚のように規則的に並んだ場所の案内を,何個分進めばいいか表示するという改良を行った.加えて,従来のシステムは i アプリで実装されていたが,カメラの画面と案内の画面の遷移が頻繁に行われるため利便性が悪いという問題があったため,現在主流となっているスマートフォンを用いた実装により,カメラ画面と案内画面を同時に表示し,利用者の利便性向上を図る.There are many researches with various navigation systems used indoors. We proposed a navigation system using tags include map information and reading it. We propose many revises for book search. In order to be able to search for a book, we propose the hybrid book search system having a judged function whether it is the book added tag currently looked for. For guidance at the place regularly located in a line like the bookshelf of a library, we improve indicating by how many pieces it should progress. The conventional system was implemented by the i-appli. Then, since changes of a camera screen and the screen of guidance were performed frequently, there was a problem that convenience was bad. We are implemented on smartphone which displays a camera screen and a guide screen simultaneously and improvement in user convenience.

2 0 0 0 OA 鳥類ノ方言

著者
農林省農務局 編
出版者
農林省農務局
巻号頁・発行日
1925
著者
池谷 友秀 林 貴宏 尾内 理紀夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.130, pp.79-84, 2007-07-02
被引用文献数
2

字幕付きのドラマや映画などを鑑賞する際,字幕が話者の顔から離れて表示されているため,字幕を読みながら話者の演技を集中して見ることが困難である.そこで本研究では吹き出しを話者の近辺に作成し,その内部に字幕を表示するシステムを開発した.話者を識別するために,顔検出の結果から唇領域の位置を推定し,唇の開閉状態を認識する.字幕は他の登場人物の顔領域に重ならないような適切な位置に表示する.15人の被験者に1分程度の会話シーンを本字幕表示方式と従来方式(字幕が常に画面中央下部に表示される方式)で視聴してもらい,本字幕表示方式の見易さをアンケートにより評価した.評価実験の結果,字幕が適切な位置に表示された場合には本字幕表示方式の方が見やすいということが確認できた.
著者
青木 良輔 宮下 広夢 井原 雅行 大野 健彦 千明 裕 小林 稔 鏡 慎吾
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.6, pp.1-8, 2011-07-21
被引用文献数
1

静電容量方式のマルチタッチスクリーンが取り付けられたタブレットが普及し,物理オブジェクトを用いたタブレット向けのアプリケーションが登場している.そこで,タブレット操作に物理オブジェクトを利用することを促すために,タブレット上で枠型物理オブジェクトをくるっと回して情報をみる操作方式 「くるみる」 を提案する.本方式では枠の内側からも画面を遮蔽なく閲覧できるので,枠の内側の画面を見ながら,物理オブジェクトの回転操作及び並進操作が容易に行える.回転操作を 3 次元空間の奥行き方向の操作に割り当て,枠の内側にその操作結果を拡大・縮小表示することで虫眼鏡のように使用できる.本稿では,枠型物理オブジェクトの中で,回転しやすく,握りやすいリング型物理オブジェクトに着目し,本方式の特徴,実装及び本方式の基本操作性を評価した結果を報告する.Tablets with capacitive multi-touch screens have increased and applications for tablets using physical objects have surfaced. To increase the use of physical objects to operate tablets, we propose Kuru-Miru which allows users to move and rotate a frame object to view digital information inside the frame object without obscuring the view of digital information in the screen. Rotation of the frame object acts as a magnifying glass and manipulates the depth in the image to mimic three dimensional space on a two dimensional surface. In this paper, we present our implementation of a easy to rotate and grasp ring object and report Kuru-Miru's features, implementation, and usability.