著者
草原 和博 棚橋 健治 溝口 和宏 桑原 敏典 鴛原 進 橋本 康弘 山田 秀和 渡部 竜也 藤本 将人 田中 伸 田口 紘子 後藤 賢次郎 小川 正人 川口 広美
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究では,社会科教育研究の日米比較を通して,それぞれの学界で確立されてきた研究方法論を抽出し,再構成することで,国際的な研究交流にたえうる「研究法ハンドブック」を開発しようとした。米国の研究者を招いたシンポジウムでの討論と聞き取り調査,ならびに文献調査を踏まえて,効果が期待される以下3つの方法論を導出し,論文作成の手続きを定式化することができた。(1)規範的・原理的な提言(2)実験的・実践的な開発(3)実証的・経験的な研究。
著者
鷹見 達也 吉原 拓志 宮腰 靖之 桑原 連
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.24-28, 2002-01-15 (Released:2008-02-01)
参考文献数
25
被引用文献数
23 35

2000年9月に北海道西部にある石狩用水系の一支流において,在来種のアメマスと1980年代後半に移入されたとされる欧州原産のブラウントラウトの生息状況を調べた。フラウントラウトはこの支流の優古種となっており,その推定生息尾数はアメマスの1.8倍で,特に支流の中下流域で卓越していた。これに対しアメマスは上流域のみで優古していた。夏から秋の河川水温は,支流の下流部で5~16℃であった。この支流の中下流域では,15年以内でアメマスが移入されたブラウントラウトに置き換わったと考えられた。
著者
設樂 剛 桑原 武夫
出版者
情報文化学会
雑誌
情報文化学会誌 = Journal of the Japan Information-culture Society (ISSN:13406531)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.42-51, 2011-07-31
参考文献数
33

本研究は,ブランディングにおける物語の効果を実証的に検討するものである。ここではロレックスに焦点をあて,物語が,生活者の好感度および購買意欲の変化に与える影響について,実験的方法を用いて明らかにした。物語論の観点から,物語の構成要素として,語り手,世界観,登場人物が設定された(本論では,語り手に,ロレックス社社長,大学教授,フリー・ライターを,世界観に,社会的責任,オープンな革新性を強調する世界観を,また同社を支持する登場人物として,著名人集団,不特定多数のクラウドを配した)。これら各要因と水準を組み合わせ,計12条件の物語を作成した。本研究では,語り手,世界観,登場人物を説明変数とし,生活者の好感度と購買意欲を目的変数として,3元配置分散分析を行った。その結果,好感度に対する効果として,語り手および登場人物で主効果が,語り手と登場人物で交互作用効果が有意であった。また購買意欲に対する効果として,世界観で主効果が有意であった。物語ごとの効果の相違が明らかになり,相対的に小さな効果にとどまる物語が特定される一方,同社が現在採用している物語以外に,より効果の高い物語が存在することを示した。
著者
桑原 裕史 下野 晃
出版者
都城工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

駅前ショッピングセンター内に「鈴鹿高専みんなの理科教室」を開設し、近隣の小中学生対象の科学寺子屋を運用した。元企業技術者の応援を得て、教員と学生により、各種教材を開発するとともに、それを用いた子供たちへの理科教育を実施できた。鈴鹿高専のホームページから、この理科教室のページのリンクを作り、これを活用して、活動内容や予定を掲示するとともに、理科教室の活動内容に関係する質問・解答もできるようにした。この結果、多数の小学生や保護者に付き添われた幼児が理科教室を訪れ、開発した教材を活用して「理科」をより身近に感じるようにできた。
著者
阪 彩香 桑原 輝隆
出版者
科学技術政策研究所
巻号頁・発行日
2013-03 (Released:2013-06-10)

研究活動結果の公表媒体である学術論文(以下、論文)に着目し、我が国の科学研究のベンチマーキングを行った。個別指標(論文数、Top10%補正論文数、被引用数)と、複合指標(論文数に対するTop10%補正論文数の占める度合、相対被引用度)により、日本の状況を分野ごとに、主要国との比較を行った。また、日本については、部門別・組織区分別での分析を加え、日本内部の論文産出構造の時系列変化を明らかにした。 その結果、①日本全体の論文数が伸び悩みの状態であること、②日本国内でみると産業の論文数が低下し、論文に関する大学の役割が拡大しているが、国立大学の論文数は伸び悩んでいること、③研究の国際化に伴い世界で国際共著論文が急増しているが、日本はこの変化に充分対応出来ていないという問題点が浮かび上がった。
著者
遠藤 玄 福島 E.文彦 桑原 裕之 広瀬 茂男
出版者
一般社団法人 日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.198-205, 2013 (Released:2013-04-15)
参考文献数
11
被引用文献数
1

This paper introduces the outline of a creativity education course “machine creation” that has been conducted at the Department of Mechano-Aerospace Engineering, Tokyo Institute of Technology, for 21 years. The course is designed to provide students with extensive opportunities to work with real objects to bridge classroom lectures and hands-on experiences. The students work as a team within a time limitation under budget to create a “street performance robot” which can entertain audience. We assume that students can efficiently learn about a process of product development through this course from planning of the robot to the final presentation of the robot. To evaluate this assumption, we carried out questionnaire survey for the current students and alumni who are currently working as engineers in the real world. The results suggest that this course can provide a valuable experience for students and many alumni agree with our educational methodology.
著者
藤井 彩乃 渡邉 佑奈 太田 淳子 桑原 晶子 宮脇 尚志 田中 清
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.9-17, 2014 (Released:2014-03-03)
参考文献数
13

近年, 肥満者が増加傾向にあり深刻な問題となっているが, 食事による減量の実践のためには対象者が主体的に食習慣・食行動の問題点を理解し, 実行することが必要である。また肥満解消のためには知識を提供するだけではなく, 管理栄養士など専門の知識や技術を持った者が, 対象者の現段階の正しい変容ステージを見極め, それぞれのステージに合わせた支援をすることが求められている。そこで人間ドック受診者を対象に食品の摂取頻度状況等を横断的に調査し, 食品摂取行動に影響を及ぼす因子の検討を共分散構造分析 (SEM) にて行った。結果, BMI 25.0 kg/m2以上群 (肥満群) においては, 食事改善の意識はあるが実行に移せていない可能性が考えられた。さらに食品摂取行動に対して, 健康面より嗜好が大きく摂取頻度に影響していることが推察され, 効果的な栄養指導を行うためには食行動を規定する食習慣, 特に嗜好を考慮することの必要性が示された。
著者
久持 顕子 神代 龍吉 古賀 郁利子 田中 英介 井出 達也 日野 照子 村島 史朗 緒方 啓 桑原 礼一郎 古賀 浩徳 宍戸 昌一郎 上野 隆登 佐田 通夫 江口 尚久
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.100, no.3, pp.333-336, 2003-03-05 (Released:2011-06-17)
参考文献数
8

症例は51歳女性, 1989年より2型糖尿病と高脂血症でグリベンクラミドなどで加療中であった. ピオグリタゾンの追加投与開始81日後に, 肝細胞型肝障害が認められた, 同薬の中止4週間後に肝機能は正常化した. チトクロームP450 (CYP) 2C19遺伝子型は2/2, CYP2C9遺伝子型は1/1であった. トログリタゾンと類薬の本剤によっても肝障害のおこる可能性があり, 注意が必要と思われる.
著者
桑原羊次郎 著
出版者
荻原星文館
巻号頁・発行日
vol.附圖, 1941

1 0 0 0 OA 彫金家年表

著者
桑原羊次郎 著
出版者
教文館
巻号頁・発行日
1923
著者
大宮 勘一郎 香田 芳樹 和泉 雅人 フュルンケース ヨーゼフ 粂川 麻里生 斉藤 太郎 中山 豊 平田 栄一朗 縄田 雄二 川島 建太郎 大塚 直 臼井 隆一郎 桑原 聡 安川 晴基
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

現代の科学技術の進歩と発展に鑑みて、「人間」を再定義する必要は日増しに高まっているが、技術と人間との関係を近代思想として最も深く考え続けたのはドイツ思想であると言ってよい。本研究プロジェクトは、そのようなドイツの思想史に様々な角度から切り込んでゆくことにより、従来の人間観のどこが妥当性を失い、どの部分が維持・救出可能であるかを明らかにする作業に貢献をなし得たと考える。3回の国際シンポジウム、3回の国際ワークショップを行うことで、他文化圏の研究者らとの意見交換も活発に行い、議論を深めることができたのみならず、本プロジェクトの問題設定が国際的な広がりを持つものであることが確認できた。
著者
花井 孝明 桑原 裕史 近藤 邦和 箕浦 弘人 伊藤 明 近藤 一之 江崎 尚和 川口 雅司 井上 哲雄 Michael E. Lawson
出版者
公益社団法人 日本工学教育協会
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.3_68-3_73, 2008 (Released:2008-06-14)
参考文献数
3
被引用文献数
1 1

One of the educational goals of the Advanced Engineering Faculty of Suzuka National College of Technology is to instill in graduates the ability required to become an internationally engaged engineers. To help realize this goal a project oriented toward the development of an international internship or an international cooperative education (Co-op) system was planned and implemented for the past three years. In this paper the results of investigations concerning the present state of Co-op in the United States and Canada, a tentative international internship at a factory in the United States, and an educational program developed in cooperation with Georgian College in Canada are described. In cooperation with the Ohio State University, a newly developed distance interactive-learning system that enables us to simulate international internships is also proposed.
著者
國森 裕生 竹中 秀樹 布施 哲治 後藤 忠広 久保岡 俊宏 豊嶋 守生 吉田 和哉 桑原 聡文
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.107, pp.99-104, 2012-06-21

東北大が計画している小型衛星「ほどよし21」別名RISESATに光通信ミッションのレーザ送信機器コンポーネントを搭載し、先進的宇宙実証をおこなう計画を述べる。ミッション名VSOTA(Very Small Optical Transmitter for component validation)の目的と仕様、リンク計算、衛星インタフェースと実験とその評価方法の概要を述べる。
著者
小田 哲生 塩井 宏亮 谷本 啓 武石 直也 桑原 絢一 矢入 健久 酒匂 信匡
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

近年の機械学習の発展を受けて、人工衛星の異常検知の分野でも様々な手法が提案されてきた。我々はこれらの手法を統合した小型衛星向けの状態監視・異常診断システムを開発中である。本論文では開発への取り組みと、機械学習を応用した異常診断システム実用化することで、人工衛星の分野で異常診断の方法がどのように変化していくかについて述べる。
著者
桑原 希世子 加藤 泰浩 佐野 弘好
出版者
芦屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

古生代末の大量絶滅に至るグローバルな海洋環境変動を解明するために,パンサラッサ遠洋域に堆積した最上部ペルム系層状チャートに含まれる放散虫サイズと,チャートの化学組成や岩相との関係を検討した.放散虫アルバイレラのサイズの変動と直接同期するような,チャートの化学組成の変動は現時点では見いだせなかった.しかし,化石群集帯ネオアルバイレラ・オプティマ帯,および化石帯を代表するアルバイレラ・トリアンギュラリスの生存期間は,海洋の酸化還元状態と呼応関係にあることが明らかになった.
著者
古川 幸穂 寺本 晃冶 後藤 正司 元石 充 岩切 章太郎 藤本 利夫 岡崎 強 松倉 規 塙 健 山下 直己 松井 輝夫 桑原 正喜 松原 義人
出版者
特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.524-528, 2003-05-15
参考文献数
7
被引用文献数
5 1

pleomorphic carcinomaの1例を経験した.症例は64歳.女性. 2000年9月頃から咳嗽が出現し,胸部レントゲン写真で,左下葉の著明な含気低下と左下葉に腫瘍陰影が認められ,2001年1月当科紹介人院となった.胸部CT写真では,左S^6に結節陰影が認められ,左主気管支がほぼ閉塞していた.気管支鏡検査では,左主気管支を閉塞する白色ポリープ状の腫瘤を認めた.鉗子生検を施行したが,正常気管支粘膜のみで確定診断は得られなかった.画像所見と内視鏡所見から肺癌を疑い,左肺全摘除術を施行した.切除標本の肉眼的所見は,腫瘍は左下葉から発生し,左下葉支から左主気管支,左上葉支までポリープ状に進展していたが,気管支粘膜には浸潤していなかった.病理組織学的所見では,腫瘍の大部分は腺癌であり,腫瘍の4分の1にspindle cell, giant cellを認め,pleomorphtc carcinomaと診断した.