著者
陳 錦祥 橋本 良作 福山 佳孝 松下 政裕 小河 昭紀 大沢 真人 横川 忠晴 厚田 広史
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集. A編 = Transactions of the Japan Society of Mechanical Engineers. A (ISSN:03875008)
巻号頁・発行日
vol.72, no.716, pp.432-437, 2006-04-25
参考文献数
19

The effects of crystal orientation (&theta;) on the structural strength of single crystal trubine vanes and blades calculated with the finite element method (FEM) are discussed in this paper. TMS-75, a 3<SUP>rd</SUP> generation single-crystal Ni-base superalloy, is chosen as the model material for turbine vanes and blades. It became clear that, (1) the elastic constant matrix changes were equivalence for each of three coordinate due to the orientation variation (0&deg;<&theta;<90&deg;), and the strength of the turbine vane and blade were strongly related to &theta;, and also depended on the load and model shape. (2) The strength dependence of the turbine vane on the crystal orientation was depended on coordinate plane : there are lower Mises stress in XY plane and maximum Mises stress in near the &theta;=45&deg;at both YZ and ZX Planes. (3) In the case of a blade, the influence is similar to the vane on blade tip, but the converse holds for the blade root. It is clear that the creep rupture time can be extended, when the <100> crystallographic axes is the Y or X axis of the blade under higher revolution speed.
著者
橋本 政子
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D2(土木史) (ISSN:21856532)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.43-52, 2014 (Released:2014-11-20)
参考文献数
43

哈大道路は,満洲国において計画整備されたハルビン(哈爾濱)-大連間を結ぶ約1,000kmの高速道路である.本研究は,哈大道路の計画整備の経緯及び計画内容の特徴を明らかにするとともに,高速道路計画史における意義について考察することを目的としている.研究の結果,以下3点を導出した.1) 1938年から1945年にわたって推進された哈大道路の計画整備の経緯を明らかにした.2) 哈大道路は,戦前に日本人技術者らが計画整備を推進した最初期の高速道路事業として位置づけられる.3) 哈大道路の設計思想には,同時代に先行整備されていたアウトバーンと共通する内容が確認された.哈大道路は,日本人技術者によって計画整備された本格的アウトバーンとしての先駆をなすものであったといえる.
著者
橋本 行史
出版者
関西大学政策創造学部
雑誌
政策創造研究 (ISSN:18827330)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.1-40, 2019-03-29

本論文では、港湾都市としての視点から神戸と堺の関係を歴史的に考察する。神戸市と堺市は、ともに港湾主導で発展してきた港湾都市である。しかし近隣の大都市である大阪市の直近の人口は増加し、加えて京都市の人口が横ばいないし微増であるにもかかわらず、神戸市と堺市の人口は減少している。その原因は、地域の成長を牽引する産業が育っていないことにあり、現在の両市は、次の発展段階を臨む踊り場に立っている。港湾都市は、取り扱う旅客や貨物を外部の地域に依存するがゆえに盛衰の幅が大きい。海港に空港も含めて両市を港湾都市としてみるならば、神戸も堺もともに大阪の外港としての機能を持っており、両市の盛衰は大阪との関係性によって左右される「シーソーゲーム」である。
著者
橋本 聖子 宮岡 佳子 鈴木 眞理 加茂 登志子
出版者
跡見学園女子大学
雑誌
跡見学園女子大学文学部紀要 = Journal of Atomi University, Faculty of Literature (ISSN:13481444)
巻号頁・発行日
no.53, pp.265-276, 2018-03

[目的]摂食障害は、拒食、過食など摂食行動の異常を呈する精神疾患である。摂食行動の異常のみならず、肥満恐怖、ボディイメージの障害を生じる。患者は若い女性に多いが、発症には、やせを礼賛するマスメディアの影響が人きい。このような社会文化的要因に、個人のもつ生物学的脆弱性、性格傾向、ストレスフルな環境、家族関係などの要因がからんで発症する。近年、新しいメディアのツールとして、ソーシヤルネットワーキングサービス(social networking service : SNS)が急速に普及している。 SNSでは気軽に他者の写真を見ることができるため、摂食障害を引き起こす誘因のひとつになる可能性がある。そこで本研究では、SNSの使用状況、食行動異常、ボディイメージとの関連について調べることにした。[方法]調査対象は、20~30代の女性摂食障害患者42名(患者群、平均年齢25.3歳)および、一般女子大学生143名(一般群、平均年齢20.4歳)に質問紙調査を行い比較検討した。[結果](1)一般群のほうが患者群よりもSNSを利用する傾向があり、SNSの写真をコーディネートの参考にしていた。一方、患者群のほうがSNSで他人の写真の体型が気になると回答した。(2)自分の体型についてどう認知しているかによって、患者群、一般群それぞれ3群に分けた(「自分が実際よりも太っているという認知が患者または一般群内で高い群(1群)」、「中間群(2群)」、「自分が実際よりも太っているという認知が患者または一般群内で低い群(3群)」)。患者群の「自分が実際よりも太っているという認知が高い群」は、摂食障害の中でもボティイメージの障害が強い群と考えられる。この群は他の患者群よりも、ダイエット(体重を減らすこと)に関心があり、SNSではブログをより使っていた。[考察]ブログは、他のSNSと比較すると長い文章を記載することができる。やせや体型へのこだわりの強い摂食障害患者ほど、食生活やダイエットに関する記事、摂食障害患者の日記や闘病記などを読んでいる可能性が示唆された。
著者
倉治 竜太郎 橋本 修一 伊藤 弘 沼部 幸博
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.148-154, 2016-09-30 (Released:2016-11-03)
参考文献数
3
被引用文献数
1 1

歯周病学をはじめ口腔内の研究では,齧歯類を対象として実験を行うことが多い。こうした動物の口腔内に種々の処置を行う場合は,開口状態の保持や視野確保が実験手技を安定させる上で極めて重要な要素となる。しかし,マウスの開口を保持する専用器具は提案されていない。そこで我々は,既存のラット開口器を応用し,幅広い週齢のマウスに適合する規格化された開口器の作製を目的として,開発を行った。本考案は,1.5 mmステンレス線を用いた長方形の切歯係止フレームと,フレーム内側に対向して取り付けた左右口角鈎,フレーム基端部に取り付けた開口調節体から構成される開口器である。各週齢マウスへの本器の適合性を評価するため,4週齢,6週齢,10週齢BALB/cマウスを対象に,本器各部による開口保持状態を観察した。本器の開口調節体により,体重の異なる全週齢マウスの開口を安定して保持することができ,口腔内観察を良好に実施できた。また本器装着時の口腔内実験への応用例として,口蓋歯肉への薬液注射,および上顎臼歯への絹糸結紮による実験的歯周炎作成を行い,本器を用いた場合の処置時の視野確保と器具の到達性などを検討した。本器を用いた開口保持により,各種器具を挿入した口腔内実験を良好に実施できた。なお,総ステンレス製の本器は,オートクレーブ,乾熱滅菌も可能となっている。本器は実用新案登録済みである(公開番号2014-004789)。
著者
吉川 邦彦 山田 徹太郎 藤本 圭一 川内 勉 奥村 睦子 橋本 公二 岩佐 真人 羽白 誠 貝原 弘章 川津 智是 太田 純子 畑清 一郎 井上 千津子
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.195-202, 1993

自律神経調整剤グランダキシン<SUP>&reg;</SUP> (Tofisopam) の皮膚疾患に対する有効性, 安全性および有用性について検討した。対象症例数は53例であった。有用以上と判定された症例は皮膚騒痒症14例中5例36%, 限局性皮膚騒痒症7例中5例71%, 慢性蕁麻疹16例中5例31%, 多汗症11例中5例45%, 異汗性湿疹5例中2例40%であった。以上より, ゲランダキシンはこれらの皮膚疾患に対して有用性があり, 試みる価値のある薬剤と考えた。
著者
高宮 正貴 児島 博紀 生澤 繁樹 橋本 憲幸 室井 麗子 森岡 次郎 杉田 浩崇 虎岩 朋加 平石 晃樹 鵜海 未祐子 関根 宏朗 岸本 智典 市川 秀之 田中 智輝
出版者
大阪体育大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2020-04-01

これまで、教育学と政治学の接合の仕方は、①教育政策を政治学の方法で分析すること、②シティズンシップ教育として政治「を」教育すること、の2点に止まっていた。しかし本研究では、教育の規範を問う観点から、上記の接合の仕方とは異なった以下の3つのあり方を探究する。【1A】教育政策をいかに正当化すべきか(教育の分配的正義)【1B】教育は人々の生にどのように作用し、いかに包摂と排除を可能にしているのか(教育の生政治)【2】統治の対象かつ主体でもある人間は、いかにして形成されるのか(政治的主体の育成)これらの探究を通して、正義論、権力分析、市民性教育論を統合することで、規範的教育学の再構築を行う。
著者
川越 進也 橋本 尚隆 小島 敏靖 池田 拓
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会 全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.9, 2008

110Vタイプのミラー付ハロゲン電球は、コンパクトで手軽な光源として、主として店舗において使用されているが、近年は住宅用としても普及し始めており、昨今のCO2排出量削減に向けた社会的な取り組みの中で、より一層の省電力化が求められている。110Vタイプのミラー付ハロゲン電球は、コイル形状をコンパクト化し、集光性を向上させることで高効率化(省電力化)が可能である。そこで従来品の消費電力40Wで得られる配光特性を25%省電力した30Wで実現可能かどうかを、2重巻きコイルと、今回新たに開発を行ったフラット形状のシングルコイルを用いて試作・評価を行った。その結果、2重巻きコイルでは従来品同等の配光特性が得られたものの、耐衝撃性能が極端に低下し、結果としてランプ短寿命が発生しやすいことが確認された。フラット形状にコイリングしたシングルコイルは、耐衝撃性能を従来品同等以上に確保しつつ、発光長を従来品約9mmから約5mmへと、従来比約55%にコンパクト化できたことで、集光性が向上し、消費電力40Wから30Wへの25%省電力を実現することができた。
著者
杉町 敏之 橋本 怜 須田 義大
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.48, no.5, pp.1121-1126, 2017 (Released:2018-05-15)
参考文献数
3

現在,高速道路の様な限定された交通環境下において一般車との混在での隊列走行システムの実運用が検討されている.従来存在しなかった短い車間距離で隊列を組む大型トラックの車群が一般車に対して悪影響を与える可能性がある.そのため,ドライビングシミュレータを用いて大型トラックの隊列走行の一般車に対する受容性の評価を行う.