著者
島谷 安俊 鈴木 美紀 五十嵐 春雄
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.46, pp.239-240, 1993-03-01

最近、ワープロ技術の発達により高度な文書処理がコンピュータ上で簡単に行なえるようになってきた。企業内のドキュメントもほとんどワープロを使用したものになってきている。このような状況が進むにつれ、普段ワープロを使用しない人もワープロを使用してドキュメントを作成することになる。この場合、タイプミスやカナ漢字変換ミスといったことが起こりやすく、推敲機能をもったワープロの研究開発が行なわれている。しかし、このような推敲機能はシステムに組み込まれている場合が多い。そこで、我々はまずUNIX^1上で、推敲文書としてテキストファイルを対象とした推敲機能を行なう推敲サーバを構築し、そのクライアントとして豊富な編集機能を持つEmacsを使用したシステムを試作した。
著者
新妻 宏文 石井 元康 小島 敏明 菊池 公美子 鈴木 千晶 小林 智夫 五十嵐 勇彦 真野 浩 上野 義之 小林 光樹 下瀬川 徹 豊田 隆謙
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.346-349, 1999-06-25
被引用文献数
8 6

献血時 (32歳時) にHBVキャリアではないと確認されている症例 (33歳) がHBVの急性感染後にキャリア化した. この症例のウイルスをシークエンスし分子系統樹解析したところgenotype Aであった. 最近, 成人感染後にキャリア化した本邦の1例の検討でgenotypeがAであったと報告された. さらに当科外来で唯一の夫婦ともHBVキャリアの症例では, 夫婦ともにgenotype Aが検出された. 当科外来患者 (宮城県が中心, n=222) のgenotypeの検討ではgenotype Aは3.6%しか存在しなかった. 以上より, genotype Aが急性感染すると成人でもキャリア化することがあると考えられた. 欧米では成人感染後のキャリア化が多く, 本邦では成人感染後のキャリア化は少ないとされている. Genotype Aが欧米で多く本邦で少ないことが, その原因であると考えられた.
著者
高畠 幸司 五十嵐 圭日子 鮫島 正浩
出版者
The Japan Wood Research Society
雑誌
木材学会誌 (ISSN:00214795)
巻号頁・発行日
vol.54, no.6, pp.327-332, 2008-11-25
被引用文献数
4

ヤマブシタケ菌床栽培において,栽培後に生じる廃菌床を培地材料に用いて再び栽培した。この工程を3回繰り返した。子実体収量は繰り返し3回目でも最初の培地(基本培地)と同等であった。しかし,廃菌床培地は1回目の廃菌床培地で子実体収量が最も多く,その後,リサイクルする毎に減少した。子実体収量はリサイクル2回目までは基本培地の1.3~1.4倍になった。1回目,2回目の廃菌床培地では,低分子α-グルカン,β-グルカンの含有量が多くなり,C-N比が低くなった。低分子グルカン並びにN源の増加が子実体収量の増加に寄与することが示唆された。ヤマブシタケ菌床栽培において,リサイクル2回目までの廃菌床は,培地材料として有用であることが明らかになった。
著者
磯貝 明 木村 聡 岩田 忠久 和田 昌久 五十嵐 圭日子 齋藤 継之
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2009-05-11

結晶性ミクロフィブリルを有する構造多糖のセルロースおよびキチン、貯蔵多糖のカードランについて従来型および新規TEMPO触媒酸化を適用し、反応条件と酸化多糖の化学構造、ナノ構造、分子量変化を明らかにするとともに、新たな酸化機構を見出した。得られたバイオ系ナノフィブリル表面を位置選択的に高効率で改質する方法を検討し、生分解性のスイッチ機能付与、親水性から疎水性へのスイッチ機能付与方法を構築した。得られたバイオ系ナノフィブリルから各種複合材料を調製して構造および特性を検討し、軽量高強度化、ガスバリア性・選択分離性、重金属捕捉機能、透明導電性など、新規バイオ系ナノ材料として優れた特性を見出した。
著者
西田 健志 五十嵐 健夫 Takeshi Nishida Takeo Igarashi 東京大学大学院情報理工学系研究科 東京大学大学院情報理工学系研究科:科学技術振興機構さきがけ Graduate School of Information Science and Technology the University of Tokyo Graduate School of Information Science and Technology the University of Tokyo:JST PRESTO
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.69-75, 2006-10-26
参考文献数
7
被引用文献数
3

本論文では,参加者間で画像を共有し,それら画像の特定部分に会話を結びつけることのできるチャットシステムLock-on-Chatとその運用により得られた様々な知見をまとめる.文書や画像と会話を結びつけるほかのシステムが,ひとつの文書について深く議論するのに適しているのに対して,我々のシステムは複数の画像に分散した会話をしやすくすることに重きを置いてデザインされている.Lock-on-Chatは学術会議において発表中に聴衆が会話するためのシステムとして運用された.Lock-on-Chatが局面に応じてさまざまな使われ方がされる様子,多くの参加者が活発に議論する様子が観察された.
著者
堀江 秀樹 伊藤 秀和 一法師 克成 東 敬子 五十嵐 勇
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.425-428, 2004 (Released:2008-03-15)
参考文献数
11
被引用文献数
7 13 3

キュウリの嗜好評価の上で,食感の評価が重要である.そこで,キュウリ果実の果肉部の肉質を評価する方法を提案した.本法では,キュウリ果肉部にプランジャーを貫入させ,プランジャーの先端が果肉中を移動する間の力の変化を記録した.プランジャー貫入中の力の変化を指標化し,CI(crispness index)とした.CIはプランジャーが果肉中を貫入する間にかかる力を2次微分し,その絶対値の和として計算した.CIはコリコリした食感のキュウリ果肉において高い値を示した.多くの果実の食感評価の指標として「硬さ(組織破断時の力)」が広く用いられてきたが,CIは「硬さ」とは異なる特性を表すものと考えられる.従来法による「硬さ」の測定ができれば,新たな装置を準備しなくともCIの測定が可能で,「硬さ」とCIを用いることにより,より精度の高いキュウリ果実の食感評価が可能になるものと期待される.
著者
藤澤 正視 稲村 哲也 渡部 森哉 福山 洋 菊池 健児 高橋 浩 五十嵐 浩也 山本 紀夫 川本 芳 大山 修一 大貫 良夫 阪根 博 ワルテル トソ セノン アギュラール カルロス サバラ 鶴見 英成 藤井 義晴 阿部 秋男
出版者
筑波技術大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

ラス・シクラス遺跡の発掘を実施し、同遺跡の中核的遺構の北マウンドの様態を解明した。マウンド上部の建築群は形成期早期(紀元前2900~1800年)の神殿建築であり、少なくとも8回の神殿更新が認められた。その過程で多量のシクラが使用されたのがこの遺跡の特徴である。シクラ構造を模擬した試験体で振動台実験を行った。その結果、一定の制振効果をもつことが確認される一方で、ある条件のもとでは、その効果がなくなるという特徴が示唆され、シクラを持つ神殿の地震動に対する挙動と被害軽減効果を確認した。
著者
五十嵐 祐
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.97-108, 2002

The use of computer-mediated communication (CMC) technology has increased in society, and CMC is useful in making interpersonal relationships. This study investigated the effect of social skills on loneliness, based on the social network mediation model and the cognitive bias model (Levin & Stokes, 1986). The social network mediation model suggests that social skills affect loneliness through mediation by social network variables of both face-to-face (FTF) communication and CMC. The cognitive bias model states that social skills directly affect loneliness through cognitive processes. Two-hundred eleven college students (study 1) and 164 participants recruited through the Internet (study 2) completed self-report measures of loneliness and social skills in addition to instruments assessing their social networks on FTF and CMC. The results were as follows : (a) the effect of social skills on loneliness was mediated by the social network variables of FTF ; (b) CMC variables were affected by social skills, but had only weak effects on loneliness ; c social skills directly affected loneliness. The lack of nonverbal cues in CMC was discussed as a possible explanation for the weak effects of social network variables of CMC on loneliness.
著者
川村 満紀 谷川 伸 五十嵐 心一 鳥居 和之
出版者
金沢大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1995

本研究は、融雪・融氷剤(塩化ナトリウムおよび塩化カルシウム)のコンクリートの化学的劣化におよぼす影響およびそのメカニズムを解明するものである。融雪・融氷剤(塩化ナトリウムおよび塩化カルシウム)による影響を想定された各種温度および濃度条件の下で綿密に調べることにより、融雪・融氷剤によるコンクリート構造物の化学的劣化に対しての防止対策について具体的な指針を確立することを目的とした。研究計画は、(1)融雪・融氷剤によるコンクリートの化学的劣化メカニズムの解明、(2)融雪・融氷剤によるコンクリート構造物の化学的劣化に対しての防止対策の確立、とに大別できる。(1)に関しては、濃度および温度を変化させた塩化ナトリウムおよび塩化カルシウム溶液に各種配合のセメントモルタル供試体を浸漬し、浸漬材令に伴う強度の低下および膨張量の変化などを調べることにより、高濃度の塩化カルシウム溶液においてのみ化学的劣化現象が発生することを明らかにした。また、高濃度の塩化カルシウム溶液による劣化現象がコンクリート中の水酸化カルシウムの溶解とそれに伴う複塩(CaO・CaCl_2・15H_2O)の生成によるものであることを明らかにした。(2)に関しては、各種鉱物質混和材(フライアッシュ、高炉スラグ微粉末、シリカフューム)の使用したコンクリートの塩化カルシウム腐食に対する抵抗性を検討するとともに、融雪・融氷剤のコンクリート内部への浸透防ぐ目的で使用される各種表面塗布材の遮塩性およびその化学的劣化現象に対する効果について明らかにした。以上の研究成果をふまえて、融雪・融氷剤によるコンクリートの化学的劣化のメカニズムについて解明するとともに、このような劣化現象の防止対策について具体的な提案を行った。
著者
五十嵐 滋
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.4, no.5, pp.261-267, 1963-09-15
著者
清水 透 黒河 博文 田中 敦成 五十嵐 城太郎
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2005

[1]ヘム制御キナーゼ(HRI)、及びヘム結合時計遺伝子制御因子のNOやヘムセンシングの分子機構を解明し、水銀が、このヘム-蛋白質結合を破壊することを示した。[2]メチル水銀で誘起されたマウスの日内活動の異常性は、チオレート化合物と血液脳関門透過化合物であるα-リポ酸を同時に投与した場合のみ、修復された。[3]ヘム受容体を保持するガスセンサー酵素のガス結合部位の同定、及びガス結合による活性上昇の分子機構を明らかにした。
著者
笹原 健夫 五十嵐 弘
出版者
日本育種学会
雑誌
育種学雑誌 (ISSN:05363683)
巻号頁・発行日
vol.39, no.4, pp.495-498, 1989-12-01
被引用文献数
2

澱粉無添加区および澱粉を10,20,30,83,167gを加えた6区の還元状態の異なる土壌におけるイネの3生態種の平均出芽率および初期生長の差異を検討した.3生態種の平均出芽率および初期生長とも土壌がある程度還元状態になった状態(20g澱粉添加区)で最大値を示し,還元がさらに進行するように澱粉を加えた区で減少した.20g澱粉添加区で,どの生態種の平均出芽率および初期生長も高い値を示したのは,2-5%の酸素分圧でイネの出芽率が高まること(野口,1937;VLAMIS and DAVIS,1943)と関係していると推察される.どの澱粉添加区でも,日本型品種はインド型およびジャワ型品種よりも高い平均出芽率を示した.なお,ジャワ型品種は日本型品種およびインド型品種の中間の平均出芽率を示した.ジャワ型船種およびインド型品種より日本型品種の還元抵抗性が高いのは,日本型品種が長期にわたって水苗代の還元土壌へ播種されてきたことに対する適応によると推察した.異なる還元土壌での草丈の変動は,生態種間で差異がみられなかった.
著者
五十嵐 誠一
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

東アジアおける市民社会によるトランスナショナルなネットワークの実体を実証的に把握し、それらが東アジアの地域主義と東アジア共同体の形成過程でいかなる役割を果たしてきたのかを明らかにした。
著者
小林 昭三 五十嵐 尤二 興治 文子 伊藤 克美 鈴木 恒雄 松田 正久 川勝 博 生源寺 孝浩 石井 恭子 伊藤 稔明 北林 雅洋 種村 雅子 三石 初雄 滝川 洋二 大野 栄三
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

ミリ秒分解能ICT活用等によるアクティブ・ラーニング(AL)型授業を創新する豊富な研究成果を得た。例えば「摩擦抵抗が無視できる;超軽量力学台車システム、ホバーサッカー型空中浮揚システム、ガラスビーズ敷き滑走台システム、アクリルパイプ系吹き矢システム、V字型振り子衝突システム、摩擦抵抗が支配的な超軽量紙カップ落下システム」他、等の体系的AL型授業法を研究開発した。これ等の本研究の成果を国内外の学会やワークショップ・ICPE国際会議等で発表・交流して国内外での多様な普及活動に取り組んだ。
著者
五十嵐 淑郎 荒井 貴史 川上 貴教
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.43, no.12, pp.1183-1188, 1994-12-05
参考文献数
11
被引用文献数
7 13

水-酢酸-クロロホルム三成分系において, pH依存相分離現象を利用した新しい均一液-液抽出法を開発した.まず, 三成分溶媒系の相分離における最適操作条件を決定した{クロロホルム230μl(0.66vol%)と酢酸2cm^3(5.71vol%)を含む均一水溶液に水酸化ナトリウム水溶液([NaOH]_T=1.03mol dm^<-3>)を添加し相分離を行う.最終体積 : 35cm^3}.又, あらかじめ添加するクロロホルムの量を調節することにより, 水相(V_w=35cm^3)と析出相(V_o=3.5μl)との体積比を一万倍とすることができた.モデル溶質としてα, β, γ, δ-テトラキス(4-ピリジル)ポルフィンを選定し, 本法を適用した結果, V_w/V_oが700のとき, 分配比(D)は5600及び抽出率(E)は88.9%であった.更に, 本法と8-キノリノール比色法を組み合わせた均一液-液抽出法では, 飲料水中の鉄の定量に対し, 良好な結果が得られた{鉄(III)-8-キノリノール錯体 : V_w/V_o=700のとき, D=1230及びE=63.7%}.