著者
石 芳正 川上 朋也 義久 智樹 寺西 裕一
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.707-720, 2014-02-15

ライブカメラや環境モニタリングなどの用途によるセンサの普及にともない,観測データが連続的に流れるセンサデータストリームの配信に対する注目が高まっている.その中でも,複数の配信先がそれぞれ異なる周期によるセンサデータ収集を要求する環境において,Peer-to-Peer技術を用いて配信先の通信負荷を分散するPeer-to-Peer型センサデータストリーム配信手法としてLCF法やLLF法が提案されている.しかしながら,これらの提案では主にシミュレーションに基づく評価のみが行われており,実環境における有効性は未知数であった.本稿では,当該手法に基づくセンサデータストリーム配信システムの設計と実装について述べ,情報通信研究機構が提供しているPIAXテストベッドを用いた実機評価について記す.Due to the prevalence of sensors such as security cameras or environmental sensors, sensor data stream delivery which means delivering the sensor data every cyclic collection attracts great attention. For sensor data stream delivery, various methods to distribute communication loads in the case of delivering the same sensor data streams to multiple clients have been studied. Some methods which are considered in the case of delivering the sensor data stream that have different data collection cycles are proposed. Although these methods did not evaluate the system performance of distribution delay, jitter, etc. In this paper, we evaluated the Peer-to-Peer streaming system using the PIAX test bed which NICT provides.
著者
杉江 寿一 増田 達男 川上 英敏
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会北陸支部研究報告集 (ISSN:03859622)
巻号頁・発行日
no.47, pp.260-263, 2004-07-17

城下町金沢の惣構を対象とし、図上調査および現地調査によって藩政時代の惣構と現在の用水を比較検討している。用いた資料は、延宝期金沢城下絵図、文政期金沢城下絵図、GIS地図情報である。図上調査によれば、延宝期に幅広の堀が存在した可能性が認められた。ただし、当時の記載が正確であるという確証はない。現地調査の結果からは、惣構を示す地形や石垣等を発見することができた。その結果、延宝期に幅広の堀が存在した可能性を否定する事実は、少なくとも認められなかった。
著者
武元 英夫 BRESSOUD Dav 竹内 洋 瓜生 等 降矢 美彌子 安江 正治 前田 順一 渡辺 徹 花島 政三郎 LAINE James KURTHーSCHAI ルサン LANEGRAN Dav PARSON Kathl WEATHERFORD ジャック SUTHERLAND A 石黒 広昭 川上 郁雄 本間 明信 猪平 真理 森田 稔
出版者
宮城教育大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1996

マカレスター大学において研究協議を行い、意見交流を行った。協議では学内のカリキュラム担当者、学外における教育プログラム担当者等と話し合いが行われた。また、カリキュラムに関する資料や学外の教育プログラムに関する資料が収集された。広域情報教育について、発達しているアメリカのその実態をマカレスター大学との研究討議で、教育センターを訪れることによって見ることができ、いくつかの資料を得た。音楽についてはアジアの音楽での楽器の使用での大学でのカリキュラムの討議、数学のカリキュラムについても解析学や数学科教育の分野での討議したり、実際に講義に参加しアメリカ合衆国での現在の大学でのカリキュラムの見直しの実態に触れ、これからの日本の大学におけるカリキュラムの検討課題が得られた。また、環境教育のカリキュラムについても討議を行った。当初の予想以上の成果があったと言えよう。マカレスター大学は今後の国際化教育を進める上で日本を含むアジア・アフリカ等との交流を重視していくというのは、21世紀に向けた日本の大学教育を考える上で極めて示唆に富む点である。今後の研究を進める上で、どのように共同の視点に立って協議を進めて行くかが課題となろう。経済学教育の面で、特に、アメリカ側から眺めた日本の経済体制についての討議が行われ、金融状勢についての両国の見方、大学でのカリキュラムの導入の方法等において有意義な研究が行われた。コンピュータネットワークは予想どおり、我が大学よりもはるかに進んでいて、数年後の本大学の期待する姿をみたような気がする。
著者
松浦 さと子 石川 旺 川上 隆史 川島 隆 林 怡蓉 牧田 幸文 松浦 哲郎 小川 明子 櫻田 和也 津田 正夫 魚住 真司 山口 洋典 日比野 純一 小山 帥人 平塚 千尋 金 京煥 小山 善彦
出版者
龍谷大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

非営利民間放送は現在、コミュニティにおけるコミュニケーションを活性化し、社会的排除の削減に取り組む独立したセクターとして国際的に認知されつつある。しかしながら、このセクターの持続的発展のための法的・財政的・人的な前提条件は、日本においていまだ存在しない。ゆえに我々は、非営利放送局を支えるための体制の可能なモデルを、さまざまな国と地域における成功事例を比較参照することによって明らかにするよう努めた。
著者
FARRER GRACIA 川上 郁雄 イシ アンジェロ 田嶋 淳子 超 衛国
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究は、日本における移民と、移民国家であるオーストラリアにおける中国、韓国、ブラジルからの移民またベトナム難民の第1と第2世代の人々が、受け入れ社会に対してどのような市民意識と帰属感を持つかを比較研究することによって、日本社会が「移民国家」となりうるのかを検討することを目的とした。インタビューとアンケート調査を通して、同じ国からの移民が受け入れる環境が異なると、違った市民意識とアイデンティティーが形成されることがわかった。その結果、多様な背景をもつ市民を受け入れる日本側の課題が明らかになった。
著者
橋本 健夫 川上 昭吾 戸北 凱惟 堀 哲夫 人見 久城 渡邉 重義 磯崎 哲夫
出版者
長崎大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2005

社会の成熟に伴って多様な価値観が存在するようになった。その中で一般に勝ち組、負け組と言われる二層が存在するようになり、それが教育格差をも生じさせている。また、学校教育においては、いじめ、不登校などの問題が深刻になるとともに、数学や理科における学力の低下という新たな課題も生まれてきている。特に後者は、科学技術創造立国を掲げる日本社会にとって憂慮すべき課題である。本研究は、それらの指摘を踏まえた上で、科学技術創造立国を支える学校教育のあり方を追究したいと考えた。平成17年度は社会が学校に何を期待するかや諸外国の学校事情等を調査し分析した。本年度においては次の調査等を行い、研究テーマに迫りたいと考えた。(1)子ども達の理科に対する意識調査(2)韓国や中国等における自然科学教育の実態調査(3)日本・中国・韓国の研究者を招いてのシンポジウムの開催これらを総合的に討議した結果、自然科学をバックボーンにした従来の理科学習に代わって職業観の育成等を組み込んだ理科学習や、現行の小・中・高の学校制度を見直す時期に来ているとの認識で一致した。この認識の是非を小中学校の教員に尋ねたところ、半数以上の教員が賛同を示した。二年間の研究期間ではあったが、学校教育の中における自然科学教育の課題を浮かび上がらせ、その解決に向けた提案をすることができたと考えている。
著者
川上 浩司
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理學雜誌 = Folia pharmacologica Japonica (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.140, no.4, pp.174-176, 2012-10-01

薬剤疫学は,医薬品等の研究開発段階において安全性を予測するモデル等の開発,臨床試験に関連する各種規制ガイドラインのあり方や制度に関する調査とシステム研究といったレギュラトリーサイエンス,市販後のファーマコビジランス,市販後のリスクマネジメントの考え方の確立と実施,そして社会福祉の中における医療における費用対効果研究といった様々なアクティビティを包括した新しい道が示されていく必要がある.また,先制医療の時代になると,病気にならないための薬剤介入の可能性の勘案も必要となる.医療,医薬品の安全性や有効性,経済性の評価は,今後多様化しつつ発展していくであろう.
著者
早川 将史 平岡 敏洋 野崎 敬太 川上 浩司
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

先行研究において,潜在的衝突リスクに基づいて右腿下部へ触力覚情報提示を行 うシステムを提案し,早めの減速準備行動が促されることを確認した. しかし,長期使用時に,システムに対する依存や煩わしさによる受容性が低下する恐れがある. これらの問題を解決するために,本研究では,安全運転評価結果に基づいてドライバに提示する触力覚情報を変化させるシステムを提案する.
著者
美濃谷 直志 川上 覚 円福 敬二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SCE, 超伝導エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.97, no.383, pp.31-35, 1997-11-20

傾角30゜のバイクリスタル基板を用いて高温超伝導SQUIDを製作した。T=77Kにおける傾角30゜のバイクリスタル接合の特性は接合幅W=2μmで大きな抵抗(R_s=10Ω)、高いI_oR_s積(I_oR_s=250μV)を示した。また、この特性は今回製作した17個の素子で再現性良く得ることができた。SQUIDの変調電圧では、インダクタンスがL_s=60pH、100pH、160pHでそれぞれΔV=85μV、50μV、20μVと非常に大きな変調電圧が得られた。雑音特性ではL_s=60pHのSQUIDでΦ_n=6μΦ_o/Hz^<1/2>(白色雑音領域)、f=1HzではΦ_n=110μ_o/Hz^<1/2>であった。そして、f=1Hzでの1/f雑音から求められる臨界電流の揺らぎの割合はδI_o/I_o=1.7×10^<-4>であった。この値は従来の傾角で報告されている値と同じであり、傾角に依存しないことがわかった。以上の結果は傾角30゜のバイクリスタル接合がSQIDの高性能化に有効であることを示している。
著者
寺田 安孝 山中 敦子 川上 昭吾
出版者
愛知教育大学教育実践総合センター
雑誌
愛知教育大学教育実践総合センタ-紀要 (ISSN:13442597)
巻号頁・発行日
no.11, pp.55-60, 2008-02
被引用文献数
2

科学技術の重要性が叫ばれるなか,市民の科学的リテラシーの向上と維持をはかるためには,科学に関心を持つとともに,科学を学び続ける態度の育成が不可欠といえる。そのためには,学校だけでなく生涯にわたって科学を学べる身近な社会教育機関が必要であり,博物館はそのための学びの場として有効である。一方,高校生にとって博物館での学びは十分に行われているとはいえない。そこで,SPPを活用して,学校と博物館との連携による学習プログラムを実施し,学びの場としての博物館の活用法について生徒に学ばせた。学習プログラムの開発にあたっては,より多くの高校生が活用できるよう汎用性を高めた。今回の実践を踏まえて,博物館で学び続ける態度の育成をはかるための学習プログラムの開発に向けて取り組んでいくことを目指した。
著者
川上 英治 二神 幸次郎 定金 典明 西原 茂樹 荒木 博陽 川崎 博巳 五味田 裕
出版者
日本医療薬学会
雑誌
病院薬学 = Journal of the Nippon Hospital Pharmacists Association (ISSN:03899098)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.69-75, 1999-02-10
被引用文献数
8

Pharmacists need to have a clear policy for managing investigational drugs under circumstances that are consistent with Good Clinical Practice. We studied the management and support system for the clinical research of investigational drugs based on the management of investigational drugs. We experienced 126 cases of pharmaceutical consultations in 650 prescriptions for investigational drugs from April 1997 to March 1998. Seven cases which might induce a patient to drop out, were included in pharmaceutical consultations. We found it was important to communicate with all investigators regarding giving adequate prior information to having a clearly defined protocol. Our pharmaceutical program for the clinical research of investigational drugs was thus found to be useful in the management of investigational drugs.
著者
川上 直秋
出版者
筑波大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2010

ある対象に反復して接触するだけでその好意度が高まる現象を単純接触効果と呼び,自らが接触したことを再認できない状況下(閾下接触)においても生起する。今年度は,接触を日々積み重ねることによる累積的効果と,その効果のアウトプットとしての持続性について検討することを目的とした。すなわち,我々が何かに反復して接触する事態というのは,必ずしも一時点で完結するものではない。むしろ,日常的な生活を通して少数ずつの接触が日々蓄積していく。したがって,これらの検討によって,本人の自覚とは独立に日々蓄積していく情報がどのような形で影響を及ぼすか,長期的な視点に立った知見が得られることが期待された。研究では,実験参加者を4群に分け,それぞれ累積接触群(ある刺激画像に1日20回閾下で接触するセットを5日間連続で実施,計100回接触),集中接触群(20回の接触セットを1時点で5回実施),基本接触群(20回の接触セットを1回のみ実施),統制群(接触なし)とした。その結果,集中接触群と基本接触群では,接触した画像への好意度が接触直後から漸減傾向を示したのに対して,累積接触群では効果の減少が見られず,3カ月後まで接触直後の効果が維持されることが明らかとなった。この知見は,自らが接触したことを気付かない無意識的な接触であっても,それが日々繰り返されることによって長期的な影響として累積されることを示唆し,日常的な広告への接触やテレビの視聴による影響過程の解明などへ重要なインプリケーションを有する。
著者
村上 真一 川村 智浩 二村 文章 打矢 聡 天白 竜一 谷治 行夫 中柴 康隆 摺澤 雄治 川上 幸也 中野 隆 武藤 信彦 繊原 弘三 河野 明啓 織田 英嗣
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.20, no.23, pp.49-54, 1996-03-19
被引用文献数
2

A 2/3-inch 760k pixel interline transfer CCD (IT-CCD) image sensor has been developed, which includes twice as many vertical pixel numbers as the conventional 380k pixel CCD image sensor within the same image format, and independent 8 vertical bus lines. These features enable the sensor to be applicable not only to NTSC system (525-line interlace mode), but also to vertical high resolution TV system (525-line progressive mode and 1049-line interlace mode). Furthermore, various application, such as dynamic range expansion mode and smear elimination mode, can be realized for its high driving flexibility.
著者
川上 昭吾
出版者
蒲郡市生命の海科学館
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2012

1研究目的前年度に開発したカリキュラムを小学校と中学校で実践して評価を行うとともに、外国の先進例から示唆を得ることを目的とした。2研究の成果(1)科学館で「顕微鏡の達人」講座を開設した。合計9回実施した内容について、30人全員が「満足」、「いろいろなことを知ることができた」、「おもしろかった」と答えた。講座の内容は、「難しかった」が13人、「どちらとも言えないが」13人で、難しいと思いつつも、いろいろ知ることができ、高い興味関心をもつことができ、満足している。実施者の評価:顕微鏡の操作が確実に上達し、研究も深くすることができており、優秀性を育てることができた・科学館では得意分野を伸ばすことができる。このような活動の意義は高い。(2)学芸員による学校の授業実践蒲郡市内はもとより、近隣の小、中学校で化石や地層に関する理科授業を実施した。子ども達は、学芸員の持つ深い学識に触れ、満足していた。この活動の意義も高い。(3)学校の理科学習への助言田原市立中山小学校5年生の「大地の作り」の授業で、化石はどうしてできるかという発展学習の助言をした。足下の大地の作りが深く理解できた子ども達は感動していた。発展学習によって子どもが理科好きになることが確認できた。(4)研究成果を科学絵本として発行するために(平成25年度中に出版)、写真撮影を行った。(5)先進例の調査イタリア、国立レオナルド・ダ・ビンチ博物館を視察した。イタリアの威信をかけて作られた巨大な博物館であるが、子ども達の学習場所を9ヶ所も用意したり、スタッフが応対するなど受け入れ態勢を整えていた。社会全体で科学を追究するという教育的な環境を高めていくことの意義が大きいことを確認できた。
著者
川上 昭吾 長沼 健 廣濱 紀子 山中 敦子 稲垣 成哲
出版者
国立大学法人愛知教育大学
雑誌
愛知教育大学教育創造開発機構紀要 The journal of the Organization for the Creation and Development of Education (ISSN:21871531)
巻号頁・発行日
no.3, pp.131-137, 2013-03-31

蒲郡市生命の海科学館では、たくさんのサイエンス・ショーやワークショップを実施している。ワークショップ等に参加する人数は、平成22年度は7,640名、平成23年度は14,910名に上っている。しかしながら、幼児や低学年児童が満足する内容とするためには工夫が必要である。そこで、絵本の読み聞かせを行い、併せて絵本の中の実験を実施することで興味を湧かせたり、学びの深化が可能になるのではないかと考え実践に移したところ、参加者は予想通り絵本に興味を持ち、活動に意欲的に参加した。科学館等での新しいワークショップの在り方となることが明らかになった。
著者
川上 信
出版者
日本工業出版
雑誌
建設機械 (ISSN:03859878)
巻号頁・発行日
vol.35, no.9, pp.60-64, 1999-09