著者
松本 省二 小山 裕司 石原 拓磨 安田 あゆ子 中原 一郎 沖田 慎平
出版者
藤田医科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2021-04-01

【背景】脳卒中受け入れ病院では、組織的なチーム医療提供体制の整備が不可欠如である。申請者は、脳卒中のチーム医療をICTで支援する<タスカル/TQM (Total Quality Management)プログラム>を開発してき。【目的】日本の約15-30施設に<タスカル/TQMプログラム>を導入し、 導入前後の診療への影響を評価し、様々な病院での<タスカル/TQMプログラム>の有効性とそれに関連する因子解明する。【予想される結果と意義】病院の状況に即した<タスカル/TQMプログラム>の運用方法が明らかとなることで、様々な病院での脳卒中の診療プロセスの改善に貢献できる。
著者
立石 洋平 松本 武浩 河野 浩章
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

脳卒中と心不全や心房細動を始めとした心疾患は互いが強く関連し、いずれも生活の質に影響を及ぼす。これらを共通レジストリに登録し、観察していくことは脳卒中・心疾患の包括的な予防医療の展開につながると思われる。一方、レジストリの構築には人的、経済的負担を伴い、継続が困難になる場合が多い。そこで、我々は、すでに使われている地域医療連携ネットワークシステムを利用して脳卒中・心疾患共通レジストリを構築する。さらにウェアラブル端末を利用し血圧や脈拍なども自動格納する。これらのデータや画像および血液データ、生活の質についてのデータを登録し、脳卒中や心疾患発症や死亡などの発生を予測する因子の探索を試みる。
著者
松本 正知 加藤 明 林 典雄 吉田 徹 浅野 昭裕
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.30, no.5, pp.307-313, 2003-08-20 (Released:2018-09-25)
参考文献数
12
被引用文献数
1

我々は,梨状筋症候群と診断された症例,およびそれを疑われた3症例に対し,積極的な運動療法を試みた。梨状筋症候群は,坐骨神経の絞扼性神経障害の一つであり,様々な発生機序が報告されている。本症では,手術療法を選択されることが多く,坐骨神経の除圧,癒着の剥離および坐骨神経の移動性の獲得を目的としている。今回我々は,これらの達成を運動療法の効果として期待した。治療法は,深層外旋六筋に対しリラクゼーションを目的として,痛みを伴わない程度の軽い筋収縮の反復を行い,坐骨神経の除圧を目的として等尺性収縮を行った後の他動伸張を行った。そして,下肢伸展挙上(straight leg rising: SLR)に左右差が認められたり,ハムストリングスの短縮が存在した場合,ハムストリングスに対しても同様に等尺性収縮後の他動伸張を行い,坐骨神経の除圧とともに,可動域拡大に伴う癒着の剥離,移動性の再獲得を期待した。治療終了時には,3症例ともに疼痛の改善が得られ,そのうち跛行を呈した2症例においては,歩容の改善も得られた。また,再発も認めていない。本法は,梨状筋症候群に対する治療法として,手術療法の選択の前に試みられるべき保存療法の有効な一手段と考えられた。
著者
飯田 龍 小町 守 乾 健太郎 松本 裕治
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.7, pp.71-78, 2007-01-26
被引用文献数
12

本稿では,日本語書き言葉を対象とした述語項構造と共参照のタグ付与について議論する.述語項構造や共参照解析は形態素・構文解析などの基盤技術と自然言語処理の応用分野とを繋ぐ重要な技術であり,これらの問題の主要な解析手法はタグ付与コーパスに基づく学習ベースの手法である.この手法で利用するための大規模な訓練データが必要となるが,これまでに日本語を対象にした大規模なタグ付きコーパスは存在しなかった.また,既存のコーパス作成に関する研究で採用されているタグ付与の基準は,言語の違いや我々が対象としたい解析と異なるために,そのまま採用することができない.そこで,既存のいくつかのタグ付与の仕様を比較し,我々のタグ付与作業で採用する基準について吟味する.また,実際に京都コーパス第3.0版の文章を対象にタグ付与の仕様について検討した結果とタグ付与の際に問題となった点や今後検討すべき点について報告する.In this paper, we discuss how to annotate predicate-argument and coreference relations in Japanese written text. Predicate argument analysis and coreference resolution are particularly important as they often provide a crucial bridge between basic NLP techniques such as morpho-syntactic analysis and end-level applications, and they have been mainly developed with corpus-based empirical approaches. In order to train a classification model in such approaches, a large scale corpus annotated with predicate-argument and coreference information is needed. To our best knowledge, however, there is no corpus including plenty of such tags in Japanese. In addition, we have difficulty adopting the traditional specifications for annotating tags due to the problem setting of each task and the difference between Japanese and English. So, we develop a new criteria for our annotating processes by examining the previous work on annotating tasks. This paper explains our annotating specification cultivated through actual annotating processes for the texts in Kyoto Text Corpus version 3.0, and discusses the future directions.
著者
松本 大成 林 和生 甲斐 尚仁 春口 幸太郎 山村 葉子
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.822-827, 2012-09-25 (Released:2012-11-27)
参考文献数
9

背景:変形性股関節症に対する保存的治療法では日常生活動作である歩行時における下肢全体のバランスが重要であると考えられている.そこで,これを改善するために考案された運動療法である,歩行バランス法による保存的治療での臨床的治療効果に関して調査を行った.方法:99症例の変形性股関節症患者に対して歩行バランス法による治療を3カ月行い,治療前後での臨床評価をJOA score,およびNumeric Rating Scaleにて比較した.結果:特に初期の変形性股関節症に関して有意な臨床評価スコアの改善が得られていた.考察:歩行バランスを整えることにより短期的に臨床症状の改善が得られていた.長期的効果に関しては更なる調査が必要と考えられるが,特に初期の変形性股関節症に対しては歩行バランス法は十分に有効な治療であると考えられた.
著者
荒井 泰道 松本 純一 小田 島博 近藤 忠徳 関口 利和 石田 稔 小林 節雄
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.24, no.9, pp.1439-1445_1, 1982

急性回腸末端炎はYersinia enterocoliticaやアニサキスの感染によって発症することがしられている.しかし多くは原因不明の疾患である.著者らはYersinia enterocoliticaの検出された1例を含めて4例の急性回腸末端炎を経験した.4例とも発熱,右下腹部痛,下痢を主訴として来院した.急性期の内視鏡所見は回腸末端部に不整形の潰瘍やびらんの形成がみられ,1例ではあるがいわゆるcobble stone像を示した.回復期に入ると潰瘍やびらんは消失し,粗大結節状あるいは微細顆粒状の隆起性病変を認めた.生検によって炎症性細胞浸潤とリンパ濾胞の形成がみられたことから,それらはリンパ濾胞の増殖によるものと考えられた.経過とともに隆起性病変も消失することが認められた.急性回腸末端炎の急性期内視鏡所見及び内視鏡的に経過観察を行なった文献はみられていないように思われ意義あるものと考え報告した.
著者
伊山 聡子 前田 ひとみ 松本 智晴 南家 貴美代 児玉 栄一
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.4_769-4_777, 2020-09-20 (Released:2020-09-20)
参考文献数
12

本研究は,2016年の熊本地震を経験した医療機関の被害状況の特徴や診療体制,支援体制への影響をもとに,災害時の業務継続に必要な取り組みを考察することを目的とした。熊本地震被害の大きかった地域で,病床数100床以上の病院の看護部長と医療設備担当者を対象に半構造化面接法によるデータ収集を行った。①震災による診療・看護への影響,②施設のライフライン,建築・医療設備の被害状況,③災害対策マニュアルとBCPの活用状況,④医療スタッフへの対応と健康管理について分析した。災害時の業務継続に向けた取り組むべき対策として,医療設備や地域性を考慮した「使える災害対策マニュアル・BCPの作成」,「災害に対する社会が持つ脆弱性を考慮した防災教育・訓練の実施」,「業務継続に伴う職員の健康管理対策および平常時の地域・広域施設との連携の強化」の重要性が示された。
著者
高木 清江 瀬尾 文彰 松本 直司
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.64, no.518, pp.153-160, 1999-04-30 (Released:2017-02-03)
参考文献数
11
被引用文献数
3 3

Poetic-imagery means a special and environmental element which gives rise to a strong impression and activation of consciousness. We cant find any precedent of the study on poetic-imagery in the past papers. It is important that we search a study method of poetic-imagery by ourself. In this paper we tried to look below the surface of the poetic-imagery and search the method from the view point of the image structure. As a result, we acquired the guide of the study method.
著者
岩田 隆浩 南野 浩之 佐々木 健 小川 美奈 並木 則行 花田 英夫 野田 寛大 松本 晃治 今村 剛 石原 吉明 鶴田 誠逸 浅利 一善 劉 慶会 菊池 冬彦 Goossens Sander 石川 利昭 河野 宣之 高野 忠
出版者
The Geodetic Society of Japan
雑誌
測地学会誌 (ISSN:00380830)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.135-150, 2009-07-25
被引用文献数
10

SELENE Main Orbiter (KAGUYA) has separated two small sub-satellites; (1) the Relay Satellite "OKINA (Rstar)", and (2) the VLBI Radio Satellite "OUNA (Vstar)". These sub-satellites started to perform 4-way Doppler measurements using Relay Satellite Transponder (RSAT) and multi-frequency phase-delay differential VLBI using VLBI Radio Sources (VRAD) for lunar gravity mapping. We have developed the frequency conversion system, multi frequency S/X-band vertical dipole antenna, and light weighted S-band patch antenna to perform these missions. Simple structured release mechanism has also been developed and confirmed its performance by ground test and orbital demonstration using micro-Lab Sat.<BR> Initial check out were executed and properties of satellite bus equipments, onboard mission instruments, and observation systems including ground stations were evaluated. Electric power and thermal control subsystems have shown that they conduct as designed and inspected in the ground tests. The release mechanisms have given the spin which can maintain the stability of the satellite attitudes. Communication functions of mission instruments conform to the link budgets. These results suggest that OKINA and OUNA have enough performances to produce efficient data by RSAT/VRAD gravity observations.
著者
牧野 圭祐 尾崎 広明 松本 哲史 武内 民男 福井 寿一 波多野 博行
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1986, no.7, pp.1043-1045, 1986-07-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
5

Separation of oligodeoxyribonucleotides, prepared by chemical synthesis, was carried out using reversed 'phase ion-pair chromatography with LiChrospher 100 RP-18e. By this technique, the peak shape and the separation of peaks were highly improved, compared to the results obtained by conventional reversed phase chromatography with the same column. The chain length and the concentration of the tetraalkylammonium ion-pair reagents were found to be responsible for their retention behaviors and tetrabutylammonium phosphate showed marked enhancement of the peak resolution. In the separation with this reagent, a good linear relationship between the elution volumes and the base numbers of oligodeoxyribonucleotides was obtained. This implies that ion-pair chromatography can be used for the separation of oligodeoxyribonucleotides according to their base numbers.
著者
大谷 美奈子 小野 雄一郎 伊藤 岳 垣尾 尚美 兵頭 純子 松本 敏明 高岡 諒 当麻 美樹
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.497-503, 2014-08-31 (Released:2015-01-24)
参考文献数
13
被引用文献数
2

目的:バンコマイシン塩酸塩(VCM)の治療効果と副作用発現は血中濃度と相関しており,治療薬物モニタリング(TDM)が重要である。当院でも以前からTDMを実施していたが,抗菌薬適正使用を目的として,薬剤師が積極的に介入する投与プロトコルを作成し,今回その有用性を検討した。方法:プロトコル運用前にVCMを投与された45症例(非介入群)と運用後に投与された43 症例(介入群)の2 群間の比較検討を行った。結果:初回ローディング実施率は介入前後で50.0%から92.7%へと上昇,初回トラフ値が目標内であった割合は非介入群に比べ,介入群で有意に上昇していた。結論:介入群ではより適切なTDMが実施できており,プロトコルは有用であるといえる。適切な抗菌化学療法の実施は,医師のみならず,薬剤師の積極的な介入が必要であり,その結果,良好な臨床成績につながる可能性がある。
著者
中本 順 傳 秋光 松本 大輔 西山 花生里 池添 冬芽 田野 香菜 松井 尋美 中山 知未 坂元 真由美 山下 修司
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.D0482, 2006

【目的】<BR>今日わが国の慢性透析患者は20万人を超え、さらに透析療法の進歩により、透析治療の長期化、透析者の高齢化といった新たな問題が生じている。また、透析患者の主な原疾患は糖尿病性腎症が第1位となった。こういった背景から、昨今、慢性腎不全血液透析患者(以下、CRF-HD患者)に対するリハビリテーション医療の考え方が適用されつつある。そこで、今回我々はCRF-HD患者に対するリハビリテーション医療のための基礎検討として、CRF-HD患者の日常の運動量とQOLの実態を検討した。併せて、透析導入となった原疾患(慢性腎炎&lsaquo;非DM群&rsaquo;と糖尿病群&lsaquo;DM 群&rsaquo;)により差があるのか、あるとすればどのような差異がみられるのかを検討した。<BR>【方法】<BR>対象は、姫路市内の某病院で外来維持透析を受けている、調査に同意したCRF-HD患者で、50〜60歳男性13名である。透析導入となった原疾患(慢性腎炎&lsaquo;非DM群&rsaquo;と糖尿病群&lsaquo;DM群&rsaquo;)の2群に分類した。4週間以上装着されたLifecorder EXデータとSF-36の下位尺度項目評価データなどを、Peasonの相関係数、unpaired Student-t検定で検討した。<BR>【結果】<BR>1)両群の年齢、透析期間、体格、ルーチン血液検査には有意差を認めなかった。2)全体的(n=13)には、身体機能と運動量(1日平均消費カロリー)は正相関した(R=0.738, p=0.0039)。しかし、群別では非DM群(n=6)では相関せず(R=0.593, p=0.215)、DM群(n=7)で正相関した(R=0.821, p=0.0237)。3)身体機能などでは非DM群と有意差なし(身体機能;DM: 60±16.33S.D., 非DM:72±17.664S.D., p=0.2294)にも関わらず、DM群では全体的健康観のみが有意に低かった(DM: 34.282±4.499S.D.,非DM:42.5±7.583S.D., p=0.0339)。4)非DM群とDM群間には、運動量に有意差は認めなかった(非DM:85.833±37.706 Cal/day,DM群:61.143±56.893 Cal/day,)。(1日平均歩数は、非DM:3577±1497歩, DM群:2328±1794歩と有意差は認めなかった。)<BR>【結論】<BR> 1)今後は自己判断の身体機能を実際に心肺持久力などの体力検査で検討し、可能な症例には体力改善を通じて自信をつけさせ、DM群のQOL改善を図ることが重要と考えられた。2)透析導入後の運動制限継続は昨今否定され、運動による透析合併症予防効果も期待されつつある。健常人の健康維持向上には、1日1万歩が推奨されている。従って、透析患者は非DM 、DMに関わらず可能な限り運動量を増加させる必要があり、適切な運動処方を作成して実践し検証する必要があると考えられた。<BR>
著者
松本 真吏子 星野 知之 木倉 幹乃 黄川田 啓子 黄川田 徹
出版者
Japan Otological Society
雑誌
Otology Japan (ISSN:09172025)
巻号頁・発行日
vol.15, no.5, pp.633-638, 2005-12-25 (Released:2011-06-17)
参考文献数
8
被引用文献数
1

Objective: To examine measurements of the vestibular aqueduct on axial CT figures and to examine the cases with borderline EVA.Design: The width of the vestibular aqueduct was measured in two places, the midpoint of the duct and the external aperture in the posterior cranial fossa. Criteria was as follow: Enlargement ;≥1.5mm at the midpoint, ≥2mm at the aperture, Borderline; 1-1. 4mm at the midpoint, 1.5-1.9mm at the aperture.Participants: 345 cases with CT scans of the temporal bones taken during July 2003 to June 2004 in the secondary ENT referral center. Those Patients include sensorinearal, mixed or conductive deafness, vertigo, ear infections and other ear diseases.Result: Enlarged vestibular aqueduct was found in 10 ears with sensorinearal deafness (SD) and 2 ears without SD. Borderline measurements were found in 19 ears with SD and 33 ears without SD. The enlarged midpoint measurement was not seen in the cases without SD.Conclusions: More than 1. 5mm of the definition for the enlargement at the midpoint of the vestibular aqueduct seemed to be appropriate in the clinical situation. The measurement at the midpoint of the duct is more reliable than at the external aperture. The conductive component in EVA Syndrome with mixed hearing loss is present only at the lower frequencies (250, 500Hz), not at the middle and higer frequencies. Long-term follow-up of hearing should be done in the borderline cases with check-up of PDS gene anomaly if necessary.
著者
松本 毅 村瀬 佐太美 池田 定三 中西 治
出版者
社団法人 日本鋼構造協会
雑誌
鋼構造論文集 (ISSN:18809928)
巻号頁・発行日
vol.6, no.22, pp.29-39, 1999

下津井瀬戸大橋は瀬戸大橋の最も北側に位置する吊橋で、本州の倉敷市下津井とその南にある櫃石島(ひついしじま)とを結んでいる。下津井瀬戸大橋には、側径間端部で補剛桁を下から支え、鉛直反力を受け持つピボット構造のエンドリンク4基が設置されている。これらの内のA3エンドリンク(東西各1基、合計2基)ピボット構造部付近から、周辺民家(民家までL=約30m)でも容易に確認できるようなカンカンという大きな金属音が1993年6月頃より発生するようになった。この音の発生は、重量の大きな貨物列車が通過するときに顕著であった。そこで騒音を低減するための応急措置を施した後、1994年1月~2月にかけて、エンドリンクの精密点検を行い音源調査、ひずみ・変位調査等を現地に於いて実施した。'94年度には、騒音源と思われるピボット部へ潤滑剤を注入するための孔明け方法を検討するために模型実験を行った。また、ピボット部に注入すべき潤滑剤の選定を行った。これらの調査、実験の成果を用いて、'95年度にA3エンドリンクの補修工事を行い、騒音を解消することができた。また'96年度にはA4エンドリンクを同様の方法で補修した。ここでは、エンドリンクの精密点検及び補修工事について述べる。
著者
谷口 守 戸田 常一 松本 竜也
出版者
日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.97-102, 1988

This paper aims at clarifying the process of generating housing demand, in order to support effective planning for improvement of dwelling or housing conditions by occupiers. This study is composed of two parts: 1) The diversity of housing evaluation is analysed. and various types of housing are classified into several groups by using factor analysis. 2) Research concerning relations among ① Assessment of physical condition of the dwelling, ② Formation of ideas by occupiers to improve their housing condition. ③ The achievement or otherwise of those idea. The data are adopted from "Fact-Finding of Housing Demand", a survey carried out in Keihanshin Metropolitan Area.