著者
赤塚 真依子 高山 百合子 Edwin MUCHEVBE 伊藤 一教 渡辺 謙太 桑江 朝比呂 源 利文
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.76, no.2, pp.I_943-I_948, 2020 (Released:2020-11-04)
参考文献数
10

海草場の変化を捉えるモニタリング方法として環境DNAの活用を目指し,海草量の季節変化に伴うeDNA量の変化を把握することを目的に,水槽に生育するアマモを対象に15ヵ月の生育観察と環境DNA分析を実施した.また,実海域でのモニタリングに向けて,潮汐による流れの変化がある環境下で,季節変化の差に対して採水地点や同時刻に採水した差がどの程度であるのか調査した.15ヵ月のモニタリングでは,環境DNA量が夏に高い値を示し秋に低下する周期性を確認でき,海草が流出する時期に高くなる可能性が明らかになった.実海域調査では,同時刻に採水した1Lの分析で検出の有無が混在する結果となったが,採水量や分析量を増量し,阻害影響を低減することで定量下限を超えた値の検出が可能となり,実海域調査への適応が期待できる結果を得られた.
著者
橋爪 秀一 河野 貴美子 小久保 秀之 山本 幹男 桂川 秀嗣 鎌田 明彦 渡辺 恒夫
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.73-77, 2014

甘味料のストレス改善効果を、心理生理学指標である皮膚伝導水準(SCL)と心拍(HR)とを用いて評価することを試みた。10名の大学生が被験者として参加し、先ずは3分間の安静の後、5分間の内田クレペリン検査及び3分間の暗算により、ストレスを負荷した。その後、甘味料として砂糖、エリスリトール及びサッカリン、更にはコントロールとしての5%デンプンペーストを1分間で摂取した後、椅子に静かに開眼で座ることによる安静を10分間、更に閉眼での安静を3分間行った。RussellとLaniusの気分特性モデル(Russell and Lanius model of the affective quality)により解析した結果、砂糖のみが強いストレス改善効果を有することが明らかになった。これらの結果から、甘味にストレス改善効果があるのではなく、砂糖は砂糖自身にストレス改善効果があると考えられる。
著者
高野 和郎 坂田 暉英 福山 公基 太田 宏 前田 洋 李 雅弘 尾上 保夫 青木 隆一 高場 利博 岩堀 嘉和 松下 功 金子 和義 三富 静夫 唐沢 弘文 藤井 浩一 森本 和大 石井 淳一 上村 正吉 藤巻 悦夫 村田 恒雄 森 義明 菅谷 修一 西堀 実 薄井 武人 安藤 公信 清田 卓也 熊谷 日出丸 前田 正雄 鈴木 庸之 本多 儀一 門馬 満 藤本 昇 安藤 光彦 口石 将博 崔 相羽 高須 克弥 平井 啓 小池 勝 平塚 進 鈴木 武松 土持 喬 初鹿野 誠彦 津田 紘輔 諸岡 俊彦 藤井 陽三 清水 一功 八田 善夫 直江 史郎 坂木 洋 海老原 為博 太田 繁興 佐々木 彰 村山 義治 塚田 政明 清水 晃 山口 明志 江頭 亨 坂本 利正 渡辺 佐 加藤 水木 片桐 敬 吉田 文英 小島 昭輔 新谷 博一 鈴木 孝臣 金沢 英夫 落合 泰彦 堀坂 和敬 藤巻 忠夫 平木 誠一 橋本 敏夫 加藤 国之 石井 靖夫 菅 孝幸 赤坂 裕 今村 一男 甲斐 祥生 中西 欽也 太田 繁興 近藤 常郎 落合 元宏 松井 恒雄 依田 丞司 吉田 英機 丸山 邦夫 池内 隆夫 入江 邦夫 佐々木 彰 清水 晃 鈴木 周一 坂木 洋 塚田 政明 秋田 泰正 森 弘道 天野 長久 本多 平吉 山口 明志 坂本 利正 安達 浩行 草ケ谷 雅志 高野 和郎 中川 克宣 鶴岡 延熹 小野 充 阿万 修二 植原 哲 渋谷 徹 桑原 紘一郎 小黒 由里子 後藤 晋 島袋 良夫 安藤 彰彦 国枝 武幸 今西 耕一 小田切 光男 鄭 政男 佐川 文明 田代 浩二 大瀬戸 隆 菅沼 明人 町田 信夫 前田 尚武 小泉 和雄 鈴木 一 安藤 弘 山崎 健二 井出 宏嗣 福山 公基 木村 明夫 小林 祐一郎 狩野 充二 長嶺 安哉 木村 明夫
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和医学会雑誌 (ISSN:00374342)
巻号頁・発行日
vol.30, no.12, pp.820-825, 1970

1 0 0 0 OA 顔面銃創例

著者
久我 むつみ 生井 明浩 濱田 敬永 渡辺 健一 大森 英生 池田 稔
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.87, no.10, pp.1379-1382, 1994-10-01 (Released:2011-11-04)
参考文献数
9

We recently treated a patient with a penetrating gun shot wound from the posterior part of the left ear to the left maxillary sinus. The patient was a 35-year-old male who had been injured by a bullet entering behind his left ear. X-ray films and CT scans of the paranasal sinuses at the time of the initial examination showed a bullet in the frontal part of the left maxillary sinus. Intracranial damage was not suspected. Treatment was carried out on the same day. The wound behind the left ear was opened, and a Caldwell-Luc operation was performed. The bullet was removed from inside the left maxillary sinus. The patient had slight difficulty in movement of the articulus mandibularis. No abnormality of the cranial nerves, including the facial nerve, was observed, and the patient's recovery after the operation was good.
著者
宗形 佳織 渡辺 賢治
雑誌
消化と吸収 (ISSN:03893626)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.185-188, 2010-07-30
参考文献数
3
著者
渡辺 浩
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
構造工学論文集 A (ISSN:1881820X)
巻号頁・発行日
vol.63A, pp.718-724, 2017 (Released:2018-06-08)

Ekki is native to the western Africa. As it is considered to have great durability, great many Ekki members were imported in1990s. However bridge made of Ekki had dropped in 1999. It was recognized that suitable maintenance was required for Ekki bridges. Durability performance of Ekki is important, however there are few information about it. The aim of this study is to investigate long-term decaying behavior of Ekki bridge members. Suspension bridge which has Ekki deck members was diagnosed in 12, 16 and 25 years passed after construction. Valuable information about decaying behavior and diagnosis were obtained.
著者
片山 倫子 神田 英里香 渡辺 明香 藤巻 杏里
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 61回大会(2009年)
巻号頁・発行日
pp.304, 2009 (Released:2009-09-02)

目的近年の洗濯機の動向としては、従来からの渦巻き式からドラム式への転換が進んでいる。日本では店頭に並んでいる洗濯機の性能を評価したラベル等の表示に関する法的な規制が確立されていないため、消費者は洗濯機の特徴をよく知らずに購入しているのが実情である。本研究では市販の全自動電気洗濯機について洗浄実験を行い各洗濯機の洗浄性能の比較検討を試みた。 方法被洗物としてはJISC9606電気洗濯機で規定されている模擬洗濯物(シーツ1枚・シャツ1枚・タオル4枚・ハンカチ2枚)の計8枚に補助布を加え2kgに調整した物を用いた。この被洗物の特定の部位に洗浄力評価用の湿式人工汚染布の一辺を縫いつける方法で取り付けた後に各機種の標準コース(水温40度)で洗浄した。洗浄中に使用した洗濯用水、消費電力量、所要時間を測定した。洗浄力の推定は模擬洗濯物に添付した湿式人工汚染布の洗浄前後のK/S値の差によった。 結果全汚れ除去量に見合うK/S値をみるといずれの機種についてもほぼ等しく最終的な洗浄力はほぼ同程度であるとみなせるが、単位水量あたり・単位時間あたり・単位消費電力量あたりの汚れ除去量を調べてみると機種間の相違が大きかった。一般に渦巻き式等のたて型洗濯機は同一コースでの繰り返し洗濯時の再現性が良かったがドラム式等のよこ型洗濯機は繰り返し時の再現性が悪い傾向が見られた。
著者
青野 潤 渡辺 浩毅 東 晴彦 稲葉 慎二 池田 俊太郎 濱田 希臣
出版者
Japan Heart Foundation
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.346-352, 2006

症例は68歳,男性.高血圧と糖尿病で近医に通院治療中であった.2004年8月4日に全身倦怠感を主訴に当科外来を受診した.外来時のトレッドミル負荷心電図でII・III・<SUB>a</SUB>V<SUB>F</SUB>のST低下を認めたため,ATPタリウム心筋シンチグラフィを施行した.下壁の取り込み低下と後期像で同部位の再分布現象を認めたため,9月9日に心臓カテーテル検査を施行した.冠動脈造影では右冠動脈seg.1の慢性完全閉塞を認めた.ワイヤーをIntermediateからShinobi,Conquestに変更しExelsiorのバックアップ下でワイヤーを通過させた.Sprinter(1.5×15mm)で拡張後,血管内視鏡による観察を行った.病変部はワイヤーによる内膜損傷や小さなフラップが観察された.Seg.1~2にDriver(4.0×30mm),seg.2~3にPenta(3.5×28mm)を留置し終了した.PCI後の内視鏡ではフラップやプラークをステントが押さえつけている所見が観察された.今回われわれは慢性完全閉塞の病変部を内視鏡で観察し得た1例を経験したので報告する.
著者
髙橋 誠 猪俣 雅之 福井 美規子 渡辺 祐子 佐々木 佳子 鈴木 直哉 徳村 麻衣子 川原 昇平 吉嶋 抄苗 地主 隆文 青田 忠博 小林 道也
出版者
一般社団法人 日本腎臓病薬物療法学会
雑誌
日本腎臓病薬物療法学会誌 (ISSN:21870411)
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.19-26, 2013 (Released:2018-04-02)
参考文献数
9

血清シスタチンC 濃度(CysC)は血清クレアチニン(Cre)と比較して優れた腎機能の指標である。近年、Cre 値から換算される推定クレアチニンクリアランス(CCr)や推定糸球体濾過量(eGFRcreat)に代わってCysC から換算される推定糸球体濾過量(eGFRcys)が用いられることが多くなってきている。しかしながら、多くの患者におけるこれらのパラメータの比較を行った報告は少ない。そこで本研究では、北海道消化器科病院の入院患者1163 名を対象に、eGFRcys に対してeGFRcreat ならびにCCr の比較を行うとともに、それぞれの指標間の差異の原因を明らかにし、腎機能評価に影響を及ぼす要因を特定することを目的とした。 まず、各患者の腎機能評価指標の平均値について比較したところ、CCr とeGFRcreat はほぼ同じ値であったが、eGFRcys はこれらの値よりも大きく、eGFRcys とeGFRcreat ならびにeGFRcys とCCr の差の平均は、それぞれ27.6、21.4 であった。また、eGFRcys とeGFRcreat またはCCr の差が平均値(27.6、21.4)を上回るあるいは下回る患者に分け、患者の腎機能評価に影響を及ぼす因子を多変量ロジスティック回帰分析により解析した。その結果、[eGFRcys ‐ CCr] と血清アルブミン値の間には有意な相関性が認められた。さらに、[eGFRcys ‐ eGFRcreat] では性別、肥満度ならびに血清アルブミン値に有意な関連性が認められた。以上の結果より、eGFRcreat やCCr は eGFRcys に比べて低値を示し、その程度は腎機能の評価に影響を与えるものであった。また、その差に影響を与える因子は、筋肉量ではなく、栄養状態であると考えられる。
著者
渡辺 俊三 豊嶋 秋彦 大場 昭一 飯塚 稔 植本 雅治 森山 成彬 小泉 明 一之瀬 正興 寺田 光徳 RICHARDOT Dominique 大西 守 浜田 秀伯 藤谷 興一
出版者
弘前大学
雑誌
弘前醫學 (ISSN:04391721)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.167-175, 1984-03

フランスP市の日本人小・中学校児童の外国文化への適応について検討を加えた.対象は日本人学校児童122名(男71,女51)であった.今回のアンケート調査は32項目よりなり,外国文化への適応の評価と印象,外国語能力の自己評価,日本とフランスの関係についての評価などよりなる. このアンケートを統計数理学的方法で検討を加えた.結果は,外国文化への適応の評価は概ね比較的良好であった. さらに,適応への重要な因子として,外国語の能力があげられ,外国語学習への積極的態度が観察された.
著者
木暮 槇太 中島 誠 高橋 幸吉 稲神 馨 須藤 芳三 待田 行雄 林 禎二郎 平尾 常男 五十嵐 三郎 仲野 良男 竹林 克明 吉田 徳太郎 宮内 潔 江口 正治 林 幸之 佐々木 周郁 渡辺 忠雄 近藤 義和 渋谷 勲 須貝 悦治 田中 茂光 小山 長雄 田中 一行 竹田 寛 竹鼻 孝夫 室賀 明義 蒲生 俊興 高橋 保雄 西村 浩 長谷川 金作 森 幸之 永友 雄 梅谷 与七郎 中村 晃三 松本 介 宮沢 正明 加藤 康雄 土橋 俊人 高木 直温 柳沼 泰衛 小野 四郎 村山 隆之 近森 俊哉 辻 辰四郎 小川 敬之 小松 四郎 大岡 忠三 妹尾 計一 森本 宏 梶浦 みち子 萩原 清治 瓶子 まち子 中条 紀三 高木 春郎 飯島 荘資 横内 和多良 清水 滋 堀内 彬明 堀内 ちよし 原田 忠次 木村 敬助 青木 秀夫 後藤 四男 小林 恵之助 皆川 基 皆川 豊作 岡村 源一 小河原 貞二 村山 穰助
出版者
社団法人 日本蚕糸学会
雑誌
日本蚕糸学雑誌 (ISSN:00372455)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.244-255, 1956-06-28 (Released:2010-11-29)

蚕卵発育中に於けるPhasphataseの組織化学的所見2雄核の接合に関する細胞学的観察カイコガのモザイク複眼の構造とできかた家蚕蛹の頭部が産卵に及ぼす影響家蚕の血組織に関する生理学的研究 (II) 蛹の発育に伴う囲心細胞及び周気管細胞中の遊離アミノ酸の消長家蚕その他数種絹糸虫における誘引物質の共通性と類縁関係に関する研究蚕種の冷蔵障害と水銀塩による沈澱物前胸腺移植後の結紮と絹糸腺の成長家蚕のフラビン化合物に関する研究 (V) 蛹の器官特に中腸におけるフラビン化合物について (予報)家蚕の計量的形質と脳-食道下神経節連合体の機能追加7.白殫病菌の蚕卵への接種試験繭・繊維の部熱風乾燥に関する研究 (II)繭解じよの向上についての研究 (IV) 病蚕成立繭特に硬化病, 軟化病, 膿繭蚕繭の性状繭及び生糸の繊度変異に関する研究 (9) 定粒生糸と定繊度生糸の性能比較について生糸の摩擦係数に関する研究 (7) 精練度と摩擦係数について糸条斑と繰糸管理について生糸の練減率測定に関する2, 3の知見絹の膨潤現象から見た中心層発現の-所見チオ尿素樹脂の還元性について繭層セリシン溶液の粘度吐糸営繭に伴なう繭形の変化 (続)営繭条件と分離細繊維との関係フイブロインの糸条形成について (VIII) フイブロインの溶液中における分散状態について絹糸構造の研究 (I)酵素製糸の研究 (II)酵素精練の研究 (II)追加8. 落緒に関する研究 (II) 落緒形態の出現率とその分布
著者
渡辺 桂吾
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測自動制御学会論文集 (ISSN:04534654)
巻号頁・発行日
vol.31, no.8, pp.1106-1113, 1995
被引用文献数
3

The functional reasoning and the simplified reasoning, which are special cases of the so-called min-max-centroidal method, have been applied to construct a fuzzy controller or to model a system. It is not necessary known, however, for control engineers to rationally and easily design the conclusion part or any parameters in the conclusion part. In this paper, a new fuzzy reasoning is proposed so that the conclusion consists of a function of mean-values on each membership function in the antecedent. It is then shown that any parameters except for the mean-values in the conclusion can be rationally and easily designed as a slope of stable switching plane (or line) which is basically independent of the control rule, if the conclusion is formally regarded as a VSS (variable structure system) controller with the meanvalues in the antecedent as states. Thus, the laber required for designing the conclusion part can be reduced drastically by using the proposed method, compared with the traditional methods. The effectiveness of the proposed method is illustrated by simulating a fuzzy controller with two inputs-single output reasoning or a fuzzy controller with three inputs-single output reasoning.
著者
渡辺 桂吾 原 勝弘
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本ファジィ学会誌 (ISSN:0915647X)
巻号頁・発行日
vol.7, no.3, pp.647-657, 1995
参考文献数
16
被引用文献数
1

従来のファジィ制御器のほとんどのものは, 入力データ関数型推論や簡略化推論を利用しており, それらのファジィ推論の後件部任意パラメータ等を何らかの方法で合理的に設計する有効な手段は知られていない.従って, それらをファジィ・ニューラルネットワークとして実現しても必ずしも計算時間の短縮や学習パラメータ数の低減化に関しては効果的ではない.本論文では, 前件部メンバシップ関数としてガウシアン型を利用する場合, その平均値を後件部の関数構成に利用する平均値関数型推論に基づくファジィ・ガウシアン・ニューラルネットワークを提案する.この方法によると, 平均値以外の後件部任意パラメータの初期値を予め制御ルールに依存しないVSS制御の安定な切り換え面(または線)のパラメータとして設計することが可能となる.従って, 後件部任意パラメータが制御ルールに依存する入力データ関数型推論や簡略化推論法に基づくファジィ・ニューラルネットワーク制御器に比べて, 後件部の学習パラメータ数を大幅に低減化させることが可能となり, 学習制御器としての計算時間の短縮が可能となることを示す.本手法の有効性は2輪独立駆動型移動ロボット車の軌道追従制御のシミュレーションにて示す.
著者
向川 智英 渡辺 明彦 西口 由希子 中谷 充宏 松阪 正訓 高 済峯 石川 博文
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.337-343, 2014-06-01 (Released:2014-06-07)
参考文献数
15

症例は36歳の女性で,左下腹部腫瘤を主訴に当院を受診し,骨盤MRIで後腹膜腫瘍と診断された.SCC抗原が4.7 ng/mlと高値であったが,膀胱,尿管,子宮,卵巣に異常を認めなかった.手術所見で腫瘍は小骨盤腔左側を占居する囊胞性腫瘤で,一部に充実成分が存在し左内腸骨動静脈と左閉鎖神経を巻き込んでいたが,これらを温存して腫瘤を摘出した.充実成分は左閉鎖リンパ節の集塊で,左総腸骨,左外腸骨動脈沿いにもリンパ節腫大を認めたため左側方リンパ節郭清を行った.囊胞性腫瘤の病理組織学的診断は扁平上皮癌で,郭清したリンパ節も全て同じ組織型と診断された.囊胞性腫瘤を含め全てが転移で原発巣が潜在している可能性を考慮し,FDG-PETによる全身検索を行ったが明らかな原発巣を指摘できなかった.したがって,本症例は後腹膜の囊胞性腫瘤を原発巣としリンパ節転移を伴った扁平上皮癌と考えられた.