著者
福井 次矢 高橋 理 徳田 安春 大出 幸子 野村 恭子 矢野 栄二 青木 誠 木村 琢磨 川南 勝彦 遠藤 弘良 水嶋 春朔 篠崎 英夫
出版者
The Japanese Society of Internal Medicine
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.96, no.12, pp.2681-2694, 2007-12-10
被引用文献数
5 4

平成16年度に開始された新医師臨床研修制度が研修終了時の研修医の臨床能力にどのような影響をもたらしたのかを調査する目的でアンケート調査を行った.旧制度下の研修医(平成15年3月の2年次研修医)に比べて新制度下の研修医(平成18年3月の2年次研修医)は,調査対象となった幅広い臨床能力の修得状況(自己評価)が全般的に著しく向上し,以前認められていたような大学病院の研修医と研修病院の研修医との差がほとんど認められなくなった.また,調査対象となった82の症状·病態·疾患と4種類の医療記録すべてについて,旧制度下の研修医に比べて新制度下の研修医の経験症例数·記載件数が有意に多かった.新医師臨床研修制度による研修医の幅広い臨床能力修得という目的は達成される方向にあることが示唆された.<br>
著者
青木 崇行 赤井 純治
出版者
地学団体研究会
雑誌
地球科學 (ISSN:03666611)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.125-132, 2005-03-25
被引用文献数
1

炭素鉱物のバラエティーとして,ダイヤモンド,グラファイト,フラーレン,カーボンナノチューブ,シュンガイト等がある.これらの概要を簡単にまとめ,その上で隕石中に含まれる炭素鉱物の研究の現状についてレビューした.さらに,南極産を含む炭素質コンドライト中の炭素鉱物を透過型電子顕微鏡で観察し,予報的に記載した.この結果,これら隕石中の炭素鉱物については,ナノメートルサイズのダイヤモンド,結晶度の異なる各種グラファイト,炭素が主体の非晶質物質等,さまざまなものが含まれることが分かった.またこれらの含有量比は隕石タイプにより異なる傾向がみられた.これら微小鉱物を捉えるには高分解能電子顕微鏡法が最も有力な研究手段であることを示した.
著者
小池 真由美 伊藤 学 池田 佳代 日高 宗一郎 青木 輝勝
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告オーディオビジュアル複合情報処理(AVM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.21, pp.13-18, 2006-03-03

近年,インターネット等のネットワークを用いたコンテンツ流通が盛んに行われるようになり,画像検索に関するニーズが急速に高まってきているが,現在画像検索技術は必ずしも実用レベルに達しているとは言えず,今後さらなる改良に向けた研究開発が必要である.検索に際するインデキシングコストを抑えるとして、本稿で対象とする検索方式は、検索者が検索したい画像を手元に持たず、自らが描画した画像を元に画像データベースを検索する場合である.検索精度を高めるためには、この入力インターフェースに課題があると仮定し、3Dの機能を利用した3Dインターフェースを適用した場合の検索の有効性を示す.In recent years, content distribution through the Internet has been actively carried out, and image/video distribution as well as music distribution has become widespread in rapid pace. Under this situation, there are growing needs for image/video retrieval, however, technologies for image/video retrieval have not reached to practical level. This paper focuses on the retrieval method in which the retriever does not have any target picture at hand, and tries retrieving such picture from picture database comparing with his/her own drawing. The authors assume that the subject to be solved is in input interface in order to achieve retrieval efficiency, apply 3D function to make 3D interface and show improvement in retrieval achievement compared to conventional interface.
著者
成田 孝弘 西浦 秀一 奥野 修敬 三橋 龍一 初田 健 清水 孝一 青木 由直
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SAT, 衛星通信
巻号頁・発行日
vol.96, no.169, pp.63-68, 1996-07-23
被引用文献数
13

「北海道統合通信網」(HIT-NetWork)は、衛星通信網を簡易な無線システムとで続合させ、経済的、多様で高機能なサービスを提供することを目的としている。この中で著者らは、パケット通信超小型地球局(PC-USAT)方式を提案、採用し、少ない降雨マージンで安定した運用を可能とし、地球局の小型化への見通しを得た。そこでこの方式をさらに改良し、伝送の高速化を図るとともに、災害非常時の情報伝達に適用できないかという観点から新たに敷設する簡易無線網を衛星とドッキングさせ、統合された通信網を構築すべく、改良された北海道統合通信綱を提案する。
著者
田中 誠悟 秋吉 秀保 中込 拓郎 青木 美香 白石 佳子 桑村 充 山手 丈至 大橋 文人
出版者
日本獸医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 = Journal of the Japan Veterinary Medical Association (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.63, no.12, pp.950-953, 2010-12-20

9歳齢の雌のポメラニアンが、約1年前からの発咳を主訴に近医を受診した.近医での加療中に状態の悪化を認めたため、精査・治療を希望し大阪府立大学獣医臨床センターに来院した.初診時、重度呼吸困難を呈し、興奮時のチアノーゼを認めた.呼吸音は後葉周辺部のみで聴診され、亢進が認められた.一般身体検査およびX線検査では肺気腫を疑った.CT検査では、胸腔内の大部分を占める嚢胞性病変と、一部に正常な肺の存在を確認したため、外科的切除を考慮し試験的開胸術を実施した.開胸下にて切除可能部位を切除後、残存した嚢胞に対して縫縮術を施した.切除組織は病理組織学的に気管支嚢胞と診断された.術後8日目には呼吸状態もやや改善し、歩行可能となるなど、良好に回復した.
著者
青木 秀一 青木 輝勝 安田 浩
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告オーディオビジュアル複合情報処理(AVM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.121, pp.7-12, 2001-12-13
被引用文献数
1

近年、マルチメディアコンテンツの普及により画像検索の重要性が高まっている。筆者らは,特に目標とする人物を固有名詞で検索し,その後さらに絞り込む場合には自動でタグ付けが可能なメタデータを用いた略画による検索が適当であると考えている。しかし,従来の略画による画像検索では精度の高い検索のためには略画を丁寧に描く必要があるなどの問題があった。そこで人物シーンの検索クエリーとして容易に描ける人物を表す略画を画像検索のクエリーとして用いることを検討した。本稿では,メタデータとしてMPEG-7で規定されている記述子のうち自動タグ付け可能な記述子を採用することを前提に,クエリー略画とデータベース中の画像とを適切にマッチングするための略画処理アルゴリズムを提案し,評価実験によりその有効性を示す。The importance of picture retrieval is increasing by reason of spread of multimedia content, these days. Picture retrieval with rough sketch that take automatically tagged metadata, is one of efficient methods, when we retrieve target picture of some person furthermore after retrieving with proper name. Picture retrieval with rough sketch, though, had such problems as its efficiency of retrieval dependent on quality of user's sketch. We propose we take symbolic rough sketch as query for picture retrieval. In this paper, on the assumption that we use some automatically tagged descriptors of MPEG-7, we propose transformating algorithm for matching query rough sketch appropriately. Additionally we give proof of its effectiveness.
著者
菅原 敏 橋田 元 石戸谷 重之 並木 道義 飯嶋 一征 森本 真司 青木 周司 本田 秀之 井筒 直樹 中澤 高清 山内 恭
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発報告 (ISSN:13491113)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.77-87, 2005-02

第45次南極地域観測隊行動の一環として,南極昭和基地においてクライオジェニックサンプラー回収気球実験が実施された.実験は2回実施され,2003年12月26日と2004年1月5日にそれぞれ気球が放球され,高度10kmから30kmにおいて成層圏の大気サンプルを採取することに成功した.大気サンプルの採取が終了した後,観測器はパラシュートによって海氷上に着地し,無事にヘリコプターで回収された.日本に持帰った後にサンプル容器の内圧を計測したところ,採取された成層圏大気サンプルの量は,9〜18L(STP)であり,さまざまな大気成分の分析をするために十分な量のサンプルが得られていた.今後進められる分析の結果を,1998年の実験結果と比較することにより,南極成層圏における大気成分の長期変動などが明らかにされるものと期待される.

1 0 0 0 OA 長宗我部元親

著者
青木義正 著
出版者
開成舎
巻号頁・発行日
1898
著者
藤沼 康実 青木 陽二
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.181-183, 1998-11-30 (Released:2011-07-19)
参考文献数
12
被引用文献数
2 4

冬季の自然風景地の利用としてスキーは重要な活動である。スキー場の利用者数の変動を知ることは, 冬季における自然風景地を管理する上で, 混雑による不快や過剰利用による自然の破壊, 毎日のゴミ処理量や駐車場の必要量などを知る上で大切である。日光国立公園における奥日光湯元スキー場のスキー客数と駐車場の利用台数の変動について.休日のような社会的要因と気温や積雪のような自然的要因の影響について分析を行なった。その結果, 1, 2月と日祝日, 土曜日に利用が多くなることがわかった。また, 積雪や気温, 湿度などの気象条件も有意に影響していることが分かった。

1 0 0 0 IR 白癬の治療

著者
青木 良枝
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.234-234, 1960-02-25

東京女子医科大学学会第97回例会 1959年12月10日(木) 東京女子医大病院臨床講堂
著者
石田 明生 中田 喜三郎 青木 繁明 沓掛 洋志 岸 道郎 久保田 雅久
出版者
日本海洋学会
雑誌
海の研究 (ISSN:09168362)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, 2002-03-05

北太平洋における水塊とフロンの分布と特徴を,海洋大循環モデル(GCM)によって調べた。さらにGCMの実験によって得られた移流と拡散場を用いて,海洋による人為起源のCO_2の取り込み量を見積もった。GCM実験において用いられる拡散のパラメータ化と海面外力の違いが,CO_2の取り込み量に与える影響を,三つの実験によって調べた:すなわち,これまでの多くのモデルで用いられてきた水平・鉛直拡散過程による実験(RUN1),等密度面拡散を導入した実験(RUN2),等密度面拡散とともに,水温と塩分に冬季の海面境界条件を与えた実験(RUN3)である。水塊とフロンの現実的な分布は,等密度面拡散モデルによって再現された。水平・鉛直拡散のモデルは塩分極小や現実的なフロンの侵入を再現できなかった。塩分極小層の深さは冬季の外力のもとで,よりよく再現された。これらの結果は等密度面拡散と冬季外力の両者が,モデルによる水塊とフロンの再現に必須であることを示唆している。RUN3で得られた移流と拡散場を用いた人為起源のCO_2の海洋による取り込み量は,1990年において19.8Gt Cであった。この値は水平・鉛直拡散過程を用いたRUN1の結果より約10%大きい。これまでのモデルが,人為起源のCO_2の吸収源と考えられている中層の水塊構造をよく再現できなかったことから,本研究の結果は,これまでのモデルが海洋による人為起源CO_2の取り込み量を小さく見積もっていたことを示唆している。