著者
平出 隆俊 小澤 浩之 斉藤 茂 柴田 恭典
出版者
昭和大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1991

平成5年度は、平成4年度にまとめた『歯の健康に関するアンケート』から得られた、1.咬合ならびに顎機能異常の出現状況の精度を検討するため毎年実施している矯正専門医による歯科検診の『咬合異常の頻度』との比較検討を行った.その結果、高校3年次男子においては歯科検診:22%、アンケートによる自己申告性:26.5%とほぼ同程度の割合であった.従って、本アンケート調査結果は信頼性の高いものと判断できた.このことから次に2.スポーツ活動時に生じた歯・顎・顔面部外傷による咬合・顎機能異常の出現との関連を調査した.その結果、スポーツ外傷は男子:13.8%、女子:0%であった.男子のスポーツ外傷のうち外傷が原因となりその後、咬合・顎機能に異常を訴えたものは男子:41.7%であった.以上のことから活発な顎・顔面部の成長発育期における学童のスポーツ活動に対しては、安全性に対する歯科医学的に検討されるべき点が示唆される.1、2の調査結果をもとにスポーツ活動時における顎機能を調査するため、平成5年度は中学1年生から高等3年生までの6学年に『咬合圧シート』を配布し回収した.現在本資料を解析中である.このことによりスポーツ活動を積極的に行っているものとそうでないものの差異、ならびに各種スポーツ活動に特有に見られる顎機能を調査中である.
著者
清水 信義 寺本 滋 人見 滋樹 伊藤 元彦 和田 洋巳 渡辺 洋宇 岩 喬 山田 哲司 山本 恵一 龍村 俊樹 山口 敏之 岡田 慶夫 森 渥視 加藤 弘文 安田 雄司 三上 理一郎 成田 亘啓 堅田 均 鴻池 義純 福岡 和也 草川 實 並河 尚二 木村 誠 井上 権治 門田 康正 露口 勝 宇山 正 木村 秀 香川 輝正 斉藤 幸人 武内 敦郎 森本 英夫 垣内 成泰 横山 和敏 副島 林造 矢木 晋 西本 幸男 山木戸 道郎 上綱 昭光 長谷川 健司 山田 公彌 岡本 好史 中山 健吾 山内 正信 佐々木 哲也 毛利 平 江里 健輔 宮本 正樹 森田 耕一郎 平山 雄 中川 準平 吉松 博 村上 勝 永田 真人 溝口 義人 大田 満夫 原 信之 掛川 暉夫 枝国 信三 足達 明 富田 正雄 綾部 公懿 川原 克信 西 満正 島津 久明 三谷 惟章 馬場 国昭 岡田 浪速 内藤 泰顯 櫻井 武雄 岡田 一男 西村 治 前部屋 進自 前田 昌純 南城 悟
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.31, no.7, pp.1011-1019, 1991-12-20
被引用文献数
1

西日本地区30施設の共同研究により,肺癌の治癒切除例に対する補助化学療法の有用性を検討した.このtrialが終了した後5年の観察期間が経過したのでその成績を報告する.対象は絶対的治癒切除,相対的治癒切除となった肺腺癌であり,A群はMMC(20+10mg)+tegafur600mg1年間経口投与,B群はMMC(20+10mg)+UFT400-600mg1年間経口投与とした.1982年11月から1985年11月までにA群113例,B群111例の計224例が集積された.不適格例が43例であり,A群88例,B群93例を解析対象とした.背景因子には差は認めなかった.成績は5年生存率および5年健存率で検討した.両群の全症例の5年生存率はA群64.3%,B群55.6%で有意差は認めず,健存率でも差はなかった.後層別解析で,N2症例において5年生存率および5年健存率とも,B群が良好であった(p=0.029,p=0.048).
著者
田野井 慶太朗 斉藤 貴之 岩田 直子 大前 芳美 広瀬 農 小林 奈通子 岩田 錬 中西 友子
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.60, no.8, pp.299-304, 2011 (Released:2011-08-29)
参考文献数
9
被引用文献数
6 6

著者らは,入手が困難である28Mgを製造,精製し,イネの根によるMg吸収解析を行った。純アルミニウム箔に,27Al(α,3p)28Mgの核反応を試みて28Mgを製造した。カラム精製を経た後,およそ1MBqのキャリアフリーの28Mgを得ることができた。この放射性同位元素を用いてイネの根のMg吸収速度を算出した。すなわち,0.1mM及び5.0mMのMg濃度の溶液に28Mgを加え,そこに根を15から30分間浸すことで28Mgを吸収させた後,28Mgを画像として検出した。得られた画像よりイネの根から吸収されたMg量を定量した結果,溶液が5.0mMの条件下におけるMg吸収速度は,0.1mMの場合よりも6から7倍大きいことがわかった。更に,溶液のMg濃度を0.025~10mMの9段階に設定したところ,溶液のMg濃度が低い時ほど根のMg吸収能力は高まった。以上から根は溶液のMg濃度が低い場合には,Mgを能動的に吸収する機構を有することが示された。
著者
西 望 斉藤 幹 小山 高夫 木戸 豊 生山 博 片山 芳文
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1985

子宮頸癌患者手術時採取のヒト黄体組織のインビトロにおける培養実験よりメジュ-ム中に放出されるプロゲステロン、ランドロステンヂオン F2および細胞ホモゲネ-ト抽出液中のサイクリツクADMP、同GMPはいづれも10_-7のモル濃度で抑制されることが観察されたが2の濃度より生理的なものではないが薬理学的量を投与すれば性機能を抑制せしめることが出来ることをましている。ヒトにおいてin uivo、で脈波状にLHRHを投与する。下垂体は大量のLHを放出するためのLH/FSH比は増大する。そのアゴニストの投与は下垂体のダウン調節によりゴナドドロピンの放出は着減する。Yの際初段階において一過性にゴナドトロピンは増量するためこの活用で二次的に性腺もダウン調節をうける。この三つの作用でLHRHアゴニスト投与の際は性機能の一時的静止を誘起出来ることがわかった。また同アゴニストの50μgをプロピレングリュ-ルに溶解膣座薬として使用せしめると微量の持続的吸収DによりFSHの上昇と血中E_2の着明の上昇をもたらし卵胞発育と極めて良好な黄体が生じることが判った。以上の基礎的観察より、LHRHアゴニストの点鼻および膣座薬による子宮内膜症子宮筋腫の患者についてその自覺症状他覺的所見よりその効果を判定腫瘍マ-カ-にて経過を追跡した。子宮内膜症で80%以上の症例に自覺他覺的所見共改善がみられる子宮筋腫ではサイズの減少は希待出来なかったが貧血の改善出血量の軽減が殆んど前例にみとめられた。膣錠による視床下部性排卵障碍〓者の排卵誘発を試みたが血中DHEA-SとLHの下降FSHの上昇によりLH/FSH比の着明の改善がみられ5名の妊娠成功をみた。BBTより判定しても黄体機能の着明の改善が推定された。前者の内膜症加療効果は投与中止により再発率が高くまた症例の中で投与前より悪化してくるものや腫瘍マ-カ-でCA19-9等が上昇してくるものがみられている。長期の観察の必要性がある。
著者
斉藤 利彦 市山 雅美
出版者
東京大学大学院教育学研究科
雑誌
東京大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13421050)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.435-461, 2008

This study collects the most basic data concerning the alumni magazine of the old system junior high school based on the nationwide survey, and does the analysis by the questionnaire. That is, how was the alumni magazine published, and those starting year, preservation, and the situation and the issue frequency etc. of owning are clarified in the old system junior high school in various places. In addition, the composition of a concrete content of magazine in each alumni magazine is analyzed, and the name, the content of each column and each item, and those changes are examined. In addition, there is a problem of the relation etc. between the organization, that is, the system of the edit of the alumni magazine and the student and the participation of the principal and the teacher. The realities of the student autonomy at the period of prewar days, and they are a deeply related, and extremely interesting problems. Furthermore, let's clarify the transition in original of the situation of the contribution of the student and publishing and the passing of an eras. And, let's add consideration to the function for the alumni magazine to have and the role out which it carried based on the above-mentioned analysis at the end.
著者
斉藤 和義 河野 公俊 田中 良哉
出版者
産業医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

膠原病の組織リモデリングにおける上皮間葉および血管内皮間葉転換の病態形成への関与を検討した。膠原病リウマチ性疾患の組織においては、線維化・血管リモデリングの進行を認めている部位にはmyofibroblastの増生が認められ、これらのmyofibroblastおよび血管内皮細胞上にはWnt10Aが強く発現しており、組織における線維化病態に関与している可能性が示唆された。また、腎間質由来線維芽細胞へのWnt10A強制発現は、ファイブロネクチン産生を増強し、腎障害に関与することが示唆された。以上から、Wnt10Aを介する間葉転換の制御が膠原病における組織リモデリングの治療標的となることが示唆された。
著者
遠坂 顕 吉田 謙一郎 小林 信幸 竹内 信一 内島 豊 斉藤 博
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.38, no.9, pp.1045-1050, 1992-09

We report 2 cases of multilocular cystic renal cell carcinoma. One was in a 33-year-old male, presenting with ultrasonic abnormality of the left kidney at an annual employee health care examination. Computerized tomography (CT) demonstrated a 5 cm of multilocular cystic mass adjacent to the lower pole of the left kidney. Another was in a 44-year-old male, presenting with microscopic hematuria at an annual employee health care examination. CT of the abdomen revealed a 6.5 cm of multilocular cystic mass on the upper pole of the right kidney. Both were diagnosed as renal cell carcinoma by the angiography and underwent radical nephrectomy. Gross specimens showed typical multilocular cystic appearance and histopathology showed clear cell carcinoma infiltrating septa and replacing epithelium of the cyst walls. Both patients are alive without evidence of disease at, 21 months and 14 months after operation, respectively. Including our cases, 51 multilocular cystic renal cell carcinoma and multilocular cystic nephroma associated with renal cell carcinoma have been reported. From the review of the literatures and the answer of the questionnaires inquiring about the outcome of the patient to Japanese reporters, the outcome of 38 patients was ascertained. The 10-year survival rates and non-recurrence rate after operation calculated by the Kaphan-Meier formula were 97.3% and 90.3%, respectively. Because of the good prognosis of reported cases, we concluded that we should choose kidney-sparing surgery for the operation of multilocular cystic renal cell carcinoma.
著者
加藤 あすか 今井 智也 大槻 武志 加藤 隆義 小沢 建斗 斉藤 友貴哉 高橋 雄太 中川 貴博 山崎 礼華 和多田 昇平 渡辺 俊也 渡邉 逸人 和田 雅昭 長崎 健
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.5, pp.1-6, 2010-08-02
被引用文献数
1

近年,水産資源の保護管理が重要視されていることを受け,著者らはマリンブロードバンドを構築し,ナマコのリアルタイム資源評価を実施している.本研究では,リアルタイム情報と親和性の高いデジタルサイネージを用いて開発した資源評価情報配信システムと,稚内水産試験場★1 および中央水産試験場★2 への導入事例について報告する.In recent years, it has been necessary to manage the aquatic resources, we have constructed a marine broadband framework and have been carried out the real-time resource assessment of the sea cucumber. In this paper, we report on the development of real-time aquatic resource assessment system by using the digital signage system and the introduction case to fisheries experiment stations★1★2.
著者
中本 伊佐雄 斉藤 恕 豊田 敏夫 水牧 勝美
出版者
社団法人日本鉄鋼協会
雑誌
鐵と鋼 : 日本鐡鋼協會々誌 (ISSN:00211575)
巻号頁・発行日
vol.41, no.11, pp.1161-1166, 1955-11-01

As the first step of the studies on the production of calcium silicide, the authors investigated the composition both of slags and inclusions in it and obtained the following results ; (1) Slags produced by CaO as well as CaC_2 method always gave a higher value over 100% as the sum of analytical fractions and their properties were very different from those to be considered from the values. But we found that the properties did not depend upon the metallic particles. (2) SiC in the slags of CaO-SiO_2-SiC-CaC_2-C system was easily determinable by our method in which the sample was heated in air at 800±20℃ for several hours before analysis of SiC. (3) From the results obtained by this method, the slags of the above two kinds contained 10∿20% SiC and the sum obtained by the usual method could be deduced approximately to 100%. (4) In conclusions we found that a fact had been overlooked that a considerable quantity of SiC was dispersing and followed when the slag was tapping out from the furnace on the normal operations. Moreover the behaviour of SiC was discussed metallurgically.
著者
網元 愛子 岡本 浩 玉沢 修 斉藤 邦男 二上 捷之
出版者
一般社団法人 口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.185-194, 1978
被引用文献数
3 1

臨地試験でのDextranaseの有効単位数に関する基礎的検討を行い, 更に, Chaetomium gracile由来のDextranaseを2000単位/g配合した歯磨剤を用いて, Dextranaseの臨地的な歯垢除去効果の確認を行った。<BR>In vitroの実験において, 500単位のDextranaseを歯垢に作用させた場合, 明らかな還元糖の溶出が認められた。その溶出は, 約2000単位まで直線的に増加した。<BR>一方, 2000単位のDextranase溶液を1分間含嗽したときに, 統計的にも有意な量の還元糖が口腔から溶出された。しかし, 500単位のDextranaseでは, 統計的に有意な還元糖の溶出は認められなかった。以上の結果から, 臨地的なDextranaseの有効単位数は, 500から2000単位の間に存在することが示唆された。<BR>更に, 20~50歳の被検者15名で構成した2群を対象にし, Dextranase (2000単位/g) およびplacebo歯磨剤を2週間使用した場合の歯垢除去効果について検討を行った。<BR>Dextranase歯磨剤群では, 1および2週間後に各々61.6および74.7%のplaque indexが減少した。しかし, placebo歯磨剤群では, その減少率は少なく, 各々38.5および41.5%であった。両群間には, 統計的に有意差 (p<0.01) が認められ, 明らかなDextranase (2000単位/g) 歯磨剤の歯垢除去効果が確認された。<BR>しかしながら, gingival indexの減少におよぼすDextranaseの効果は弱く, 統計的な有意差は認められなかった。
著者
小野里 好邦 斉藤 美貴 照屋 健
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B-I, 通信I-情報通信システム・理論 (ISSN:09151877)
巻号頁・発行日
vol.78, no.10, pp.438-443, 1995-10-25

ディジタル衛星通信時代における多元接続方式では,各ユーザのもつ多元性と衛星通信路全体としての統合を調和的に実現することが要求される.スロット付アロハ方式は基本的なランダムアクセス方式であり,時間軸をスロット化し,スロットに従って各地球局はランダムにパケットを送出する.本論文では,まずスロット付アロハ方式の安定条件より,その利用限界を示す.これは,ランダムアクセス方式の基本的な形態における利用可能範囲を与えている.つぎに,ユーザの多様な要求に適合した多元接続が可能なインスタンス競合割当て方式について概説する.これは,ユーザの多様な要求に応えながら同時に衛星通信路としての基本的な要求も満たすことができる方式である.
著者
中村 靖 斉藤 茂 山崎 健一 柴崎 好伸 Yasushi NAKAMURA Shigeru SAITO Kenichi YAMASAKI Yoshinobu SHIBASAKI 昭和大学歯学部歯科矯正学教室 昭和大学歯学部歯科矯正学教室 昭和大学歯学部歯科矯正学教室 昭和大学歯学部歯科矯正学教室 Department of Orthodontics School of Dentistry Showa University Department of Orthodontics School of Dentistry Showa University Department of Orthodontics School of Dentistry Showa University Department of Orthodontics School of Dentistry Showa University
雑誌
日本矯正歯科学会雑誌 = The journal of Japan Orthodontic Society (ISSN:0021454X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.159-169, 1995-06
参考文献数
47
被引用文献数
4

矯正学的歯の移動時には, 歯槽骨を形成している細胞と歯根膜細胞が矯正力というmechanical stressに対してさまざまな反応を示すことが知られている.そこで本研究は同一外科矯正患者から同時に採取した下顎骨片と健全な下顎第一小臼歯から骨系細胞と歯根膜細胞を剥離して培養した.両細胞に間欠的遠心力(50&acd;250回転)を付与し, DNA合成能, 細胞内アルカリフォスファターゼ(ALPase)活性, サイクリックAMP(cAMP)産生量, プロスタグランディンE_2(PGE_2)産生量, インターロイキン6(IL-6)産生量, 骨吸収能を測定した.両細胞に付与した間欠的遠心力が上記測定項目に対してどのような影響を与えるかを検討し, あわせて両細胞の反応性の相違についても比較検討した.その結果, 1. DNA合成能および細胞内ALPase活性は, 250回転において両細胞とも有意に促進された.2. 骨系細胞において, 遠心力の付与によりすべての回転数でcAMPおよびPGE_2産生量が有意に抑制され, IL-6産生量に関しても50回転において抑制傾向があった.3. 歯根膜細胞においては, 遠心力を付与してもcAMP, PGE_2, IL-6の産生量がほとんど変化しなかった.4. 骨吸収能は遠心力を付与した培養上清を用いると両細胞とも150回転で有意に抑制された.以上のことから, DNA合成能と細胞内ALPase活性は高回転の間欠的遠心力に対して両細胞とも促進することが示された.また, 骨系細胞の骨吸収能はPGE_2, IL-6の影響を直接的に受けやすいが, 歯根膜細胞に関してはPGE_2, IL-6以外にも骨吸収能に影響を与える何らかの因子が存在することも示唆された.It has been shown that bone cells and periodontal ligament (PDL) cells have various responses to mechanical stress during orthodontic tooth movement. The following experiments were performed to compare the responses of these two cell types to mechanical stress. Cortical bone specimens derived from mandible and PDL of first premolars were obtained at the same time from the same patient undergoing surgical orthodontics. In the confluent phase, intermittent centrifugal forces (ICF) were applied to the cultured bone cells and PDL cells at 50&acd;250 rpm. After centrifugation, the cultured cells were used for the assays of DNA synthesis, alkaline phosphatase (ALPase) activity and cyclic AMP (cAMP) production, and the cultured media were used for the assays of prostaglandin E_2 (PGE_2) production, interleukin-6 (IL-6) production and bone resorption activity. The results were as follows : 1. ICF at 250 rpm significantly induced DNA synthesis and ALPase activity in each cell type. 2. In bone cells, the amounts of cAMP and PGE_2 were significantly decreased by ICF at all magnitudes of force tested, and those of IL-6 tended to be decreased by ICF at 50 rpm. 3. In PDL cells, the amounts of cAMP, PGE_2 and IL-6 were hardly changed by ICF at all magnitudes of force tested. 4. ICF at 150 rpm significantly inhibited the bone resorption activity in each cell type. These results suggested that DNA synthesis and ALPase activity are stimulated by high-speed ICF in each cell type. These results also suggested that bone resorption activity caused by ICF in bone cells was directly affected by PGE_2 and IL-6. However, in PDL cells, there may be agents that affect bone resorption activity other than PGE_2 and IL-6.
著者
斉藤 博 伊藤 一三
出版者
Japanese Association for Oral Biology
雑誌
歯科基礎医学会雑誌 (ISSN:03850137)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.8-16, 2001-02-20 (Released:2010-06-11)
参考文献数
33
被引用文献数
1

舌骨は嚥下や発声において複雑な運動を示す。茎突舌骨筋は舌骨を後上方に引き上げる筋であるが, 舌骨に付着する部位はこれまで明確にされていなかった。SEMを用いて観察した結果, 茎突舌骨筋は正中部を除く舌骨体下面に広く付着していることが明らかになった。この筋の付着部に, 厚さ0.5-1mm, 長さ10-17mmの線維軟骨塊が舌骨体の下面に沿って認められた。茎突舌骨筋の腱線維束は線維軟骨に入る前に, ほかの舌骨付着筋と錯綜していた。また線維軟骨塊の内部においても同様の錯綜が認められた。これらの錯綜は互いの筋が結合を強めあうことを示していると考えられた。このように線維軟骨塊に多くの筋が入り込むことは, 嚥下運動などにおいて, 筋で支持されている舌骨がその位置を変える運動を円滑にしている。また嚥下運動において, 舌骨は同時に回転運動を行うことがすでに知られている。多くの筋が線維軟骨塊に入り込むことは, この線維軟骨塊を固定することを可能にしている。したがって, 舌骨は線維軟骨塊を軸として, オトガイ舌骨筋や甲状舌骨筋により前後に回旋すると考えられた。
著者
斉藤 史哲 長谷川 修
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.266-278, 2010-04-15 (Released:2010-07-02)
参考文献数
21

近年,移動ロボットの自己位置・状態推定にニューラルネットワークを用いる手法が多く提案されている.これらの手法はある特定の静的な環境に対してロボットを適応させることに主眼が置かれており,異なる環境に置かれたときに頑健に振舞うことが出来ない.一方,包摂アーキテクチャは動的環境でも頑健に振舞うことができると期待されている.しかし,包摂アーキテクチャは環境の構造に依存するタスクには向いていない.そこで,本研究では包摂アーキテクチャに基づく行動則と学習により獲得した行動則を状況に応じて切り替えるハイブリッドモデルを提案する.強化学習の状態空間には,状態数を事前に決定する必要がなく追加学習に頑健な自己増殖型ニューラルネットワークを改良した力学的自己増殖型ニューラルネットワークを用いた.本提案の有効性は,移動ロボットが複数の環境(迷路)上で獲得した行動則を環境の変化に応じて適切に切り替えながら振舞う事ができることをシミュレーション実験により確認した.
著者
斉藤 一哉
出版者
東京工業大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2007

多角形から構成される平面/空間の幾何学図形に基づき,申請者はこれまで様々なコア構造を創製してきた.平成21年度前半はオクテット・トラス型コアパネル,「ダイアコア」の音響,振動特性に関して研究を行った.振動特性に関しては,鋼板からプレス加工により試作パネルを製作し,自由支持条件下でインパクトハンマーを用いた加振実験を行い,基本的な振動特性を明らかにした.また有限要素法による固有値解析を行い,板厚,パネル厚,セルサイズと固有振動数との関係を明らかにした.また音響特性に関しては木製の遮音箱を製作し,PET製ダイアコアパネルの遮音試験を行い,基本的な遮音特性を明らかにした.パネルと同じ材質の平板及び間に空気を挟んだ二重壁に対しても同様の試験を行い,ダイアコアパネルの試験で得られた値と比較した.21年度後半は,周期的な切り抜き,スリットを導入した平板から折り曲げのみによって製作される軽量コアパネルに関して,先進複合材料を用いた新しいモデルの創製を行った.まず,カーボン/エポキシ複合材シートにおいて,折線部のみシリコンを含浸させることによって折り曲げ可能なCFRPシートを製作する手法を研究した.またエポキシ含浸時に紙製のマスクを用いることで,自由な折パターンを描く手法を開発した.この手法により折紙のような複雑な折線パターンをCFRP上で実現することが可能となった.上記手法を応用することで,シリコンによってグリッド状の折線を導入したCFRPシートに周期的な短形の切り抜きをいれ,立体化することによってCFRPコアパネルを製作した.また,アルミ合金製の型を製作することによりコルゲート状のCFRPを製作し,周期的に切抜きを入れジグザグに折り曲げることで製作される新しいCFRP製の折紙ハニカムコアを創製した.さらにシリコンによって折線パターンを変化させることで,曲面,テーパー型等の様々な形状を持つCFRPハニカムを製作した.
著者
斉藤 貢一
出版者
星薬科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

LC/TOFMSを用いた,痩身薬α-リポ酸のキラル分析法を構築した。本分析法は痩身目的のサプリメント製品の表示違反を判定することが可能となった。DART-TOF-MSによる脱法ハーブ製品中の合成カンナビノイド系および合成カチノン系薬物の迅速スクリーニング法を検討した。本分析法は,大麻との識別も可能であった。乱用の恐れのある医療用薬物として鎮痛薬・鎮痛補助薬30種を選定し、LC/TOFMSを用いた分析法を構築した。前処理に新規に開発した固相分散抽出法を選択することで、除タンパクを必要とせずに試料精製を迅速に行えるようになった。
著者
飯田 昭人 寺田 香 黒澤 直子 斉藤 美香
出版者
北翔大学
雑誌
北翔大学北方圏学術情報センター年報 (ISSN:21853096)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.1-12, 2009

本研究では,臨床心理士や社会福祉士,臨床発達心理士,教師の資格を有し,総合病院や発達障害児者対象の相談機関,児童養護施設,特別支援学校で働いている5名の対人援助職者を対象に,クライエントの「家族」をどう考えているのか,家族と接する上でどのようなことに配慮しているのかといった,家族の視点について,主に質的分析により明らかにすることを目的とした。クライエントの家族に対する対人援助職者の視点として,以下の5点が見出された。①家族への情報等の伝え方に対する配慮~家族に分かってもらえたと思ってもらえるような伝え方,②家族への直接的な働きかけだけではなく,家族が主体的に考えたり活動したりできるための関わりの工夫,③クライエントが自分の家族をどう捉えているのかということを深く考えること。クライエントの家族を捉える視点に思いめぐらすこと,④家族を支援することが目的なのではなく,クライエントの最善の利益のために,クライエントの家族について関わっていくという視点,⑤家族の「今」だけではなく,家族の「その後」の生活や人生を見据えた上での関わり。左記の結果より,対人援助職者の職種や領域が異なっても,家族への視点として重要な点は変わらないということを考察した。なお,質的分析のあり方についても,若干の考察を行った。得られたインタビューデータは,インタビュー対象者(語り手)とインタビュアー(聴き手)との相互作用によって生じたものであり,本論では,インタビュアーの要因について考えていくことの重要性を指摘した。